ダンジョン飯(9)

ダンジョン飯(DELICIOUS IN DUNGEON)の第9巻が発売されてしばらく経ったので感想でも。ダンジョン飯は私が必ず新刊を買うと決めている数少ない漫画作品です。ちなみに他はONE PIECEとHUNTER x HUNTER。キングダムは加冠の儀まででギブアップしました。

ダンジョン飯(9)
この表紙でミスルン隊長が踏みつけているのはサンゴ蛇かな

この作品の特徴は、非常に綿密に設計されていること。さりげない要素が重要な伏線だったりします。そしてユーモアもたっぷり。特にツッコミの台詞が上手いのですよね。基本的にはライオスとセンシがボケでマルシルとチルチャックがツッコミを担当。イヅツミが第三者的異端分子ってとこかな。

以下、ネタバレです。

ダンジョン飯の9巻では、迷宮の謎の一つ「黒魔術(古代魔術)の禁忌」が明かされました。「異世界から人間の欲望に付け込む悪魔を呼び込みかねないから」だそうな。それにより古代文明は滅びたのだと。そういやマルシルがファリンを蘇生させた際に異次元からエネルギーを取り出して利用したと言っていました。あれがリスキーな行為だったわけだ。マルシルがそれを自覚しているかどうかは今のところ不明です。

そしてミスルン隊長もその犠牲者。迷宮の主人となり理想の時間を味わった挙句に右目を潰され、復讐心以外の欲を食われたという。彼の世界では、恋人はナーガ(下半身がサンゴ蛇?)に変異していましたね。ヤギの姿をしていたその悪魔が今どこにいるのかは不明だけど、更なる犠牲者が出ないようカナリアによって迷宮ごと封じられたのでしょう。十分に力を付けるまでこちらの世界に来られないらしいから。

ならばまた疑問が。かつて文明を滅した悪魔はどうなったのかと。こちらに来て倒されたか払われたか、経年により力を失ったのか。

さらにもう一つ。有翼の獅子も狂乱の魔術師シスルの願いから黄金城の迷宮と魔物たちを作ったのだそうで。ならば彼もヤギ姿の悪魔と同様に異界の存在なのかも。この迷宮も人の欲望に強く反応するのだし。

ちなみにミスルンが欲望を食われた際のカナリアの隊長が陰気なミルシリル。カブルーの養母ですね。ぬいぐるみ使いで剣術の達人の。

ただし彼女仕込みの剣の腕前を持ち頭も切れるカブルーのパーティは最高のメンバーバランス(戦士二人と魔法使い二人、そして感覚が鋭いハーフフットとコボルト)だけど割と浅い階層でたびたび全滅。他方、最小構成で少々頼りないライオスのパーティは今回も自力で最深層まで到達。この差は欲望の種類の違いなのでしょう。カブルーたちは財宝に執着があるけど、ライオスたちはファリンを助ける目的以外の動機は好奇心や知識欲だから。

さて、9巻の最後はミスルン隊長率いるカナリアがライオス達に遭遇しそうな場面で終わりました。カナリアの任務は迷宮の制圧だけど、ライオスの夢は魔物との共存。シスルはデルガルの死を受け入れず、ファリンは彼に味方します。何やら複雑な展開が待っていそうですね。

そしてまだほとんど語られていないマルシルの素性も気になります。夢魔に見せられた悪夢では「みんなと走る速さが違う」「これからもたくさんの人を見送らないといけない」という心の傷に言及されていたので、実はライオスが見立てた100歳前後(トールマンの20歳相当)ではなく、もっと年長で複雑な過去があると踏んでいるのだけど、どうでしょう。いつぞやの「親が宮廷魔術師だった」と過去形なのも彼女が超長寿ゆえかもしれないなと。エルフ世界では世代交代なんて滅多に起こらないだろうし。自分を魅了しに来たサキュバスの眼帯には「死」とあり、スライムによって死亡(すぐに蘇生)させられた際にも感激していたので死に対する憧れもあるのではないかと。

そうそう、7巻までは7話収録だったけど8巻からは6話収録に変わっていますよね。これは歓迎です。単行本発売ペースが上がるから。次の10巻も年内に出るかな。

最後に一点。九井涼子さんには珍しく8巻と9巻には矛盾がありますね。ライオスがイヅツミを誘導すべく鈴を投げた際の描写、8巻ではカブルーとシュロー、そしてカナリアが横並びだったけど、9巻のカブルーはミスルン隊長と共に迷宮の深層にいます。まあ、そこはご愛敬。

CebupotのPDFは?

セブ情報のフリーマガジン「Cebupot(セブポット)」の最新号が出る頃なのでWebサイトで探したものの、PDFが見つかりませんでした。

よって問い合わせたら「PDFの公開は終了しKindleでの配信に変った」との返答。ああ、そうか。

で、さっそくAmazonにアクセスしたら「Kindle Unlimited」の会員なら0円だけど非会員は250円だそうな。

Cebupot 2018年5月6月号

基本、セブに行かないと手に入らないのだけど、それでも無料で配っているものが250円だと躊躇してしまうよなぁ。クーポンを買うような話になるし。

かといって隔月発行のCebupotのためだけにKindle Unlimited会員になって月額980円を払う気にもなりません。Kindle Unlimitedをやめると閲覧できなくなるのだろうから。

Kindle Unlimitedの会員のCebupot読者がどれほどいるかはわからないけど、Kindle向けの有料配信ってのは微妙な感じがします。少しでも売り上げが欲しいのは解るけど、フリーマガジンを売るってのはどうも。下手するとほとんど誰からも読まれない可能性もあるんじゃないかと。やっぱりPDFがベストじゃないかな。

Amazonオーディブル

最近、Amazonオーディブルのバナー広告をよく見かけます。この夏に日本でも始まった書籍朗読音声の配信サービスですね。本を耳で聴こうという。

Amazon audibleのバナー

他方、似たようなコンセプトの技術にDAISY(Digital Accessible Information System)という規格・サービスがあるけど世間的にほとんど知られていません。なぜならそれが視覚障害者など印刷の本を読めない人向けだから。DAISYのコンテンツはそれらの障害者だけが利用可能です。

よって我々晴眼者はDAISYじゃなくAmazonオーディブルを使うしかありません。でもDAISYなら出版社の許可なしに書籍を録音図書化できる(障害者が本を読む権利を守るという思想によって)のに対し、Amazonオーディブルのコンテンツはオフィシャルのもののみ。よってDAISYにはあるのにAmazonオーディブルにはないタイトルが多数。

とはいえDAISYコンテンツがボランティアベースで作られる障害者向け無料サービスなのに対し、AmazonオーディブルはAmazonの息の掛かった万人向け有料サービスで、ダウンロード数に応じた利益分配が可能なのだから今後は出版社や著者の理解も進み、タイトルもハイペースで増えていくはず。しかも朗読には著名人やアナウンサーらを動員できます。

Amazon audibleのバナー

というわけでAmazonが障害者のオーディブルの会費を免除すれば、次第にAmazonオーディブルがDAISYの需要も食っていくでしょう。制作ボランティアの活躍の場が失われるけど、それはそれで良いことだと思います。障害者もハイクオリティの朗読が聴けるのだから。

まあDAISYには単なる録音図書の他にも、テキストや絵図も表示できるマルチメディアDAISYという規格があり、教科書などの用途には使われているけど、そちらは細々と続いていくことでしょう。

アプリがまたリジェクトに

自作のiOSアプリ『FROGFISH.JP』を微調整して再提出したところリジェクトを食らいました。規定に触れるなにかを盛り込んだわけじゃないのに、こんなこともあるのですね。

iTunes Connectのリジェクト画面
iTunes Connectのリジェクト画面

読むと「新しいバイナリは要らないから、スクリーンショットの不足分を登録しろ」的なことが書いてあります。そんなこと言われたって、必要なスクリーンショットはすべてアップロードしてあるのに…。

と思いつつスクリーンショット登録の画面を確認したら、iPad Proのタブが増えていました。

iPad Pro用スクリーンショット登録
iPad Pro用スクリーンショット登録

なるほどiPad Proの出荷が始まったからか。iPadが2048 x 1536なのに対してiPad Proは2,732 x 2,048。今度からこれも用意しなければならないようです。厳しいなあ。iPad Proなんて持っていないし、しょうがないのでPhotoshopで作るか…。

ONE PIECE 79

ONE PIECE 79巻の表紙ONE PIECE 79巻が発売されて一週間ちょっと経ったので感想でも。例によって週刊少年ジャンプの連載は読んでいないから、その前提で。

さて、ドレスローザ編のバトルがようやく決着しました。必要以上に長かった気もするけど、ともかくこれで王下七武界のステージをクリアですね。七武界の中では人格を失ったバーソロミューくまを除けばドフラミンゴが唯一敵対する可能性があったけど、それを倒したのだから。

次は当然、四皇のステージ。キッド・ホーキンス・アプーの同盟が不意にカイドウと遭遇してしまい、ビッグマムの巨大船に追われていたはずのサンジらもどこかの島で怪しげな連中に出くわしました。シープホーンなる男のベルトの紋章は、これまたカイドウでしょうかね。そしてXドレイクの標的もカイドウだったはず。

カイドウは不死身の体ゆえ強烈な自殺願望と破滅志向を持つ男でした。なるほど最強生物か。以前、その名を聞いて驚いていた錦えもんらとの関係性が気になります。血縁かな。実はワの国の将軍でもあるとか?

他方、藤トラは王下七武海の名の下でドフラミンゴを解き放った政府に代わって土下座の謝罪。狙いは七武海制度の廃止で、その目論見は電伝虫中継とニュースペーパーによって成功しそうに思えます。この先の展開で政府公認略奪者の称号を失ってバギーがうろたえる様を見てみたいところです。

その藤トラはルフィとローの首を獲らないと海軍に帰れないそうだから、世界徴兵早々にして脱退かな。

また、以前コロシアムのギャッツがバージェスを「黒ひげ海賊団の10人の巨漢船長の一人」と言っていたけど、ティーチの既知の仲間は9人なのでクザンが10人目でしょうかね。もちろん彼なりの魂胆があって。

予想するに、この先は元職も含めて海軍戦力が赤イヌ派と藤トラ・スモーキー派に割れ、四皇と最悪の世代も入り乱れた敵味方も解りにくい壮絶バトルが展開していくのではないかと。まあ、半ば私の願望です。話がややこしくなって描き手の手腕が問われそうですが。

それから今年はレヴェリー(世界会議)の年なのだと。少なくともアラバスター、魚人島、ドレスローザの元首は麦わらの支持者。世界は揺れていくのでしょう。

なお、この79巻の描写で覇気の秘密が少し解った気がします。ゾロや錦えもんが鳥カゴを押している様子では共に2本の刀が黒刀になっていました。覇気を纏わせないと糸に対抗できないためですが、錦えもんの剣技は刀で炎を起こすものだったはず。同様に過去の劇中、ルフィは炎や雷電をまとったパンチを、サンジもスピンの摩擦なしに燃えるキックを繰り出しています。ゾロがリョーマを切った際も切り口が発火しました。まだ原理が説明されていないけど、これらはすべて覇気の応用でしょうね。HUNTER X HUNTERでいうところの変化系の念能力に相当。覇気=オーラを性質の違う何かに変化させるという。