かねてより電子書籍写真集の制作に取り組んでいます。写真を趣味にする人は多いから「オリジナルの写真集を出してみたいけど、作るのは苦手」という個人を対象に、あまり凝ったことはしない代わりに低価格で制作を請け負って、それを副業にしたいなと。
制作環境はAdobe InDesign CCです。他にAppleのiBooks Authorという手もあるけど、こちらで作ったコンテンツはiBooksアプリ(iOS版/Mac版)でしか観られないので却下。InDesignで作れるEPUB3.0(固定レイアウト)なら、iBooksの他にもGoogle PlayとKindleでも観られます。
ただし、InDesign CCで可能な表現は限られています。PDFにしろEPUB3.0(固定レイアウト)にしろ、紙のイメージを表示デバイス上で再現するような感じで、動画の埋め込みすらできません。
あまり凝らないという前提だけど、もう少しメディアリッチなコンテンツが作れるといいと思って見つけたのがAdobe Digital Publishing Suite(以下ADP)。例えばこちらのEF LENS HANDBOOKのようなアプリが作れます。
Adobeのサイトでは紹介されていないけど、こちらのNIKKOR LENS GUIDEもADPで作られているはずです。
アプリなので全画面の動画が埋め込めたり、スクロールも縦横に自在。ポップアップメニューを表示させたりもできます。これは魅力的です。おまけにADPではiOS版だけでなくAndroid版のアプリも生成できるとのこと。よってこれで写真集や図鑑を作ってみたいと思いました。
ただし、Adobe Creative Cloudのラインナップ紹介にそれらしい記述が見当たりません。もう少し調べてみたところ、ADPはCreative Cloudのように個人でも使えるツールまたは制作環境ではなく、コンテンツを作成して配布したい企業側が費用負担する類いのものらしいです。相変わらずAdobeのサイトでは肝心なことが解りづらいのだけど、こちらのサイトに解説されていました。
Adobe Digital Publishing Suiteの料金体系
残念。Adobe、ADPの個人でも使えるエディションを出してくれないかな。ああ、そうするとAdobeは企業から高い料金が取れなくなるのか。
ならば他社でもいいので、InDesignを拡張してiOS/Androidアプリを生成するプラグインか、それに類する制作ツールを出してくれないかな。