参院選の投票先に悩む

投票日が一週間後に迫った参院選の投票先に迷っています。神奈川選挙区には22人が立候補しているけど、進んで投票したい政党や人はいないなあと。

参院選2022神奈川選挙区
参院選2022神奈川選挙区の選挙ポスター

ちなみに私が望む政治は「進歩的な保守」です。何だか言葉が矛盾している気もするけど、要するに「中道でありつつ時代に沿った変革は進めよう」という。

例えばこんな感じ。

  • 選択的夫婦別性に賛成
  • 同性婚に賛成
  • 憲法改正に賛成
  • 防衛力強化に賛成
  • 外国人の権利については是々非々

その意味で、まず明らかな左の政党が外れます。立民、共産、社民、れいわ(神奈川には出てないけど)あたりですね。

また、変化を求めるため与党の自民と公明もなしです。

幸福実現党にもアレルギーを感じます。政策は知らないけど、基本的に信者のための政党ですよね。

もちろんイロモノで政治姿勢が迷走気味のN党に入れる気もなし。今回、4人も出てるなぁ。

そして右側にもシンパシーを感じるわけではありません。今年はウクライナ戦争のせいか、右の新興政党が多く見られます。第一、くにもり、そして参政。危機感を訴えて議席を取る絶好のチャンスと思ったのでしょう。

内、日本第一党と新党くにもりはいかにも泡沫政党っぽいし、いくぶん形が整っている参政党にしても武田邦彦氏が顔役をやっている点でパス。常々詭弁を弄するテレビタレント学者の彼は信用できません。おまけに神奈川の候補者は財政再建重視らしいし話にならんです。

ならば消去法で残っているのは維新と国民ぐらいか。どちらも信頼はしてないけど、よりマシなところに入れるしかないですよね。

願わくば「派遣労働者向けの最低賃金を設けて所得水準を底上げする」といった具体的な経済政策を掲げる政党が現れて欲しかったのだけど。何しろ派遣労働者が低賃金労働なために正社員の賃金も上がらなくなったのが、日本経済のここ20年の無成長の大きな原因だから。

それでいいのか?フィリピン

フィリピン大統領選、下馬評通りフェルディナンド・マルコス・ジュニア(通称ボンボン・マルコス)が当選確実となりました。何だかなぁ。

フェルディナンド・ボンボン・マルコス
ボンボン・マルコス氏(Getty image)

街頭インタビューで年配のフィリピン人男性が「マルコス時代は物価が安くてよかったけど、今は大変だ」などと答えていたけど、すっかり忘れちゃってるようで。そのマルコス政権時にフィリピン経済が破綻したことを。

何しろマルコスが大統領就任した19頃、フィリピンは日本に次ぐアジア第2位の経済と言われていたのに、21年後の亡命時はアジアの病人と揶揄されるまでになったという。通貨価値なんて実に1/5に下落しています。

フィリピン大統領選で独裁者の息子が有力なワケ

いや、もちろん父親と息子は別人格なのだけど、ボンボン次期大統領は選挙期間中、ディベートもすべてキャンセルしてたし、政治ポリシーすら不明確。大統領府にマルコスが戻ってきたからといって歴史を60年前に巻き戻せる訳じゃなし。

それで連想するのが中東の王国。代々世襲なものだから有能な皇太子が国王に就任すれば国は栄えるけど、そうでなければ国は停滞、低迷します。

ボンボンが奇跡的に絶妙な政治的なバランス感覚を持ち合わせていればいいけど、さすがに望み薄ではなかろうか。下手すると父マルコスの取り巻き一派がまた甘い汁を吸おうと寄ってたかって食い物にしかねないかと。

ただでさえ国内経済は厳しいのに、中国の拡張主義とも戦わなければならない難しい状況です。

よってボンボン、2年以内に大統領の職責に耐えられず、サラ・ドゥテルテ副大統領にバトンタッチするのでは、と私は踏んでいます。

ゲーム・オブ・スローンズの感想

この年末年始、Amazon Primeビデオでゲーム・オブ・スローンズを最初から見返しました。何しろテレビ番組のラインナップが総じてつまらなかったので。

以下、ネタバレ込みで感想を。これから見る人は読まない方がいいと思います。

ゲーム・オブ・スローンズ最終章

最終シーズン、以前は有料サービスだったので私は約3年遅れの今回が初視聴でした。なるほど賛否、好き嫌いが分かれるわけだ。

第7シーズンの最後、ブランとサムによりジョン・スノウの正体がエイゴン・ターガリエンだと明かされ、視聴者の多くは以下のどちらかの展開を期待したのではないかと。

  1. 信念のあまり暴走しがちなデナーリスをジョンが諌めるようにして二人でウェスタロスの統一国を平和に治めていく。近親婚もターガリエン家には珍しくない
  2. 本来なら継承権が上位のジョンがデナーリスの代わりに王位に就く。彼には出生記録がなく王家の血筋の立証は困難だが、ドラゴンを従えることでターガリエンの末裔であることが承認される

でも、物語の結末はご存知の通り。王都包囲戦で案の定暴走し、奇しくも父と同様に市民までをも虐殺するマッド・クイーンと化したデナーリスをジョンが刺殺。怒るドラゴンもターガリエンであるジョンは攻撃できず、初代のエイゴン・ターガリエンが造らせた玉座を焼き払うと彼女の亡骸を持って彼方に消え去りました。そうしてジョンは主君殺しの罪に問われることに。原作小説もこの結末なのかは知らないけど、作者なりHBOテレビシリーズの脚本家はこの物語をハッピーエンドにはせず、盛者必衰、栄枯盛衰の勝者なき悲話としたかったのでしょう。

そう考えると納得感はあるけど、他方で不遇の落とし子だったジョン・スノウが紆余曲折の末に王座に上り詰める終わりを見たかった人も多かっただろうことも解ります。

結局、世襲による統治の時代は終わり、北部を除く6国の王位に選ばれたのはブラン。サンサが北部を独立国として治め、アリアは未知の西方探検の航海に出ます。そしてジョンは再びナイツウォッチに。ホワイトウォーカーの脅威は去ったというのに。子をもうけない誓いにより、ついにターガリエン家の家系は潰えることになるでしょう。

それにしても物語全般を通じて If が付き纏います。ちょっとの歯車のかけ違いが深刻な事態を招き、主要人物のほとんどが命を落とすという。

もし、ピーター・ベイリッシュが何もしていなければ。そもそも彼がロバート王の王の手ジョン・アリンの暗殺を企てなければネッド・スタークが後任として王都に赴任することもなく一連の惨殺劇が始まらなかったのに。とはえいえ「要らんことしい」がベイリッシュの本性だし、サーセイがロバートに嫁いでラニスターによるバラシオン家の乗っ取りが進んでいたので、悲劇の連鎖が少し遅れただけだったかもしれないけど。

もし、サンサがジョンの正体を漏らさなければ。ジョンには秘密を守るよう誓わされたけど、デナーリスの支配者としての資質を信用できない彼女は、より玉座に相応しい人物がいることを元夫に教えてしまいます。後にサンサの見立ては的中するけど、もし彼女が秘密を守っていたなら。いや、ティリオンがヴァリスに伝えなければ何かが変わっていたかも。腹心ジョラー、我が子ドラゴン、最側近ミッサンデイを失った挙句のヴァリスの裏切りが、彼女の復讐心を掻き立ててしまった面もあろうから。

もし、デナーリスが王都全域ではなくサーセイがいると思しきレッドキープ城砦だけを破壊していれば。それで覇権争いはあっけなく決着が付いたし、ジョンにあの決断をさせることもなかったけど、もはやデナーリスは暴君からの解放と称して市民に残酷な「慈悲」を与えることを躊躇わず、城下町を焼き払ってしまう愚挙を犯してしまいます。玉座を得た後の統治を考えれば何の得もないというのに。決断の場にジョンがいなかったのが悔やまれます。

最後におまけ。本作の字幕版は誤訳もちょいちょい見られますね。セリフ上でネッドスタークとジョンを混同したり、ティリオンが言う「Our history(人類史)」を「我が家の歴史」と訳してみたり。とっくに指摘はされているはずだから直す気はないんだろうな。

フィリピン議連はどうなった?

昨日、内閣参与を辞職した石原伸晃元衆議院議員が久々にメディアに登場しました。

派閥の引き継ぎだったようです。その流れで記者団の取材に応じて雇用調整助成金の全額返納を表明しました。

でも私が気にったのはフィリピン友好議員連盟はどうなったのかということ。折しもフィリピンは台風22号(Rai)によって甚大な被害を被ったばかりです。

JICAなどは早速支援に乗り出しています。

こんな時にはフィリピン友好議員連盟も何かしらメッセージを発したり、募金の音頭など行動を起こして欲しいものだけど、今のところ何も伝わってきません。

というか議連会長の石原伸晃氏が落選しちゃったもんな。笠浩史副会長が昇格したのかは知りません。

石原伸晃&笠浩史(フィリピン友好議連)
石原伸晃元議員と笠浩史議員

この手の議連は、何か旨味がある時にしか動かないのかも。

フィリピンに行かれるのは来年後半以降

フィリピン政府観光省によると、同国の外国からの観光客受け入れは2021年7月以降にずれ込むとのこと。以前は今年の10月以降と言っていたけど半年以上も先送りされてしまいました。

フィリピンの景色
フィリピン政府観光省のWebサイトより

フィリピンでもCovid-19は幾分落ち着いてきているはずだけど、経済の頼みの綱の観光客受け入れができないほど混迷したままなのか。ああ、フィリピンに冬はないけど、もっと北の国々はこれから冬に向かっていくので、医療水準が高くないフィリピンとしては警戒せざるを得ないのでしょうね。

いよいよ厳しいことになってきました。各ダイビングサービスが心配です。更に10ヶ月もクローズしたままで持ち堪えられるだろうか…。

安倍、原、白鵬

安倍総理大臣が辞職意向を表明して一週間。新首相の専任は再来週らしいけど菅氏に決まりですよね。岸田氏はパッとせず、石破氏も20人の推薦人すら集まらないかもとも言われているし。

安倍晋三内閣総理大臣
Wikipediaから引用。

さて、私には安倍総理が原巨人軍監督、そして横綱白鵬とも重なって見えます。安倍総理と原監督の共通点は共に返り咲きで、業界のプリンス的な存在である点。そして対抗馬が弱い点は白鵬とも似ています。皆、一強多弱の盟主の座を謳歌してきました。

ただしそれは好ましいことではなく、その業界の先細りを意味します。明確な有力後継者が見当たらないので。原監督が身を引く話はないけど、白鵬は高齢と怪我で引退が近いはずです。鶴竜も先は長くないし、今の大関陣には安定感がありません。

もっと言うと、三者とも強引さが目立つような。安倍氏の国会運営、原巨人軍のなりふり構わない大型補強、白鵬の横綱らしからぬ振る舞いなど…。我々は混迷の時代に突入することを覚悟しなければならないかもしれません。

ただし、政界では菅氏が大化けする可能性はあるかもしれません。自民党の有力者には珍しく世襲ではない叩き上げの彼にはアンチもあまりいないだろうし、これまでは名参謀タイプと目されていたけど実は上に立てば優れたリーダーシップを発揮するかもと期待しています。でも、トランプ大統領が再選されれば、苦労するかも。ゴルフもやらないらしいから。

なぜトランプ贔屓?

米大統領戦が2ヶ月後に迫っています。世論調査では民主党のバイデン候補がリードしているものの、現職のトランプ大統領が猛追している形です。まあ、世論調査なんて当てにならないけど。例えるなら現状は最終問題が15点のクイズ番組終盤で50対45みたいな感じかな。

トランプ&ペンス

今回、私が不思議に思うのは、日本のメディアに登場する日本人のジャーナリストや評論家の人たちにトランプ贔屓が多いこと。トランプの勝利予想ってことならまだ解るけど、決まってバイデンは認知症だのとディスりにかかるのですよね。どういう心境なのだろう?

もちろん歴史的には共和党政権の方が日本との相性がいい傾向があるけど、トランプが共和党のトップという点にも私はいまだに違和感があります。

ひょっとして4年前、ほぼ全員が下馬評通りクリントン勝利と予想して外したので今回はトランプの勝馬に乗ろうとしている?

いや、違うな。多分、強い言動をする人になびいてしまっているのではないかと。例えるならかつての石原慎太郎都知事のような。主に中国の台頭やその強行路線、価値観の違いなどを背景に。例え無理筋であっても溜飲を下げてくれると。

ただし、中国政府もトランプ氏の再選を望んでいることでしょう。バイデン政権になっても米国議会の総意から反中路線は変わりそうにないので、トランプ政権が続く方が米国内が安定せず付け入る隙が出来ると。

まあ、私には投票権もなく、ただただ見守るしかないのだけど、現時点での私の予想はバイデン氏勝利です。理由はコロナ禍がその頃までに収束していないどころかむしろ悪化していて、経済状況や失業問題、そしてトランプ氏の失政がクローズアップされるようになると。ワクチンなんてあてにならないですからね。コロナさえなければトランプ氏の圧勝だっただろうけど。

猛獣使いの安倍総理も再来週には辞任するわけだし、トランプ氏にも1期限りで身を引いてもらった方がアメリカのみならず世界のためのような気がします。

ただし、トランプ氏が負けても郵便投票がインチキだのと訴えてホワイトハウスに居座るなんて予想もありますよね。世界最強のアメリカは大統領選挙の制度そのものがあやふやなんだよな…。

それにバイデン氏が勝ったとしても、就任早々、あるいは就任前にも健康不安で身を引かざるを得ない可能性はあります。だったらカマラ・ハリス氏が昇格。まるでかつてのフィリピンみたいに。ジョセフ・エストラーダ大統領が弾劾されて、女性のグロリア・アロヨ副大統領が大統領に繰り上がり、結果、フィリピンの大統領制度は1期6年なのに、再選された任期と合わせて9年以上も大統領職を勤めたのですよね。

都知事選は小野たいすけ候補に一票

東京都知事選まで二週間を切りました。さながら小池都知事の信任投票的な面は否定しないけど、私は小野たいすけ氏がいいと思います。理由は地方との連帯、共存を訴えているから。五輪にしても、2024年開催に向けて交渉する姿勢は極めて妥当です。

東京都知事選2020小野泰輔候補

小野氏は東京出身ながら熊本県の前副知事だけあって地方の視点も持ち合わせています。他方で小池都知事は地方出身ながら東京優先。副知事や都議らとともに「都の税収を国に召し上げられることに納得がいかない」なんて論を打ったりしています。でも、東京の繁栄は国策によって全国から企業を東京に集結させた結果。言わば、優越性を与えられて稼ぐことを託された立場。再分配が前提なのに「東京の税収は東京だけで使う」なんて発想は身勝手すぎます。

ただし、この先の東京には苦しい時代が必ず訪れます。何しろ超高齢化が迫ってきているので。東京一極集中は、つまるところ「地方から後期高齢者予備軍を呼び寄せた」「本来なら地方で生涯を終えるはずだった人達の老後の面倒を東京都がみる」という話だから。とはいえ東京では大規模介護施設を建てる土地はなく、人材も簡単には養成できないので、介護離職者はますます増えていくでしょうね。

しかも新型コロナウイルス対策のために都の貯金である財政調整基金のほとんどを使い果たしました。その上、来年の東京五輪・パラリンピックは中止の線が濃厚。そうなると何も成果を得られないまま負債の大半を都が負担することになります。そのため東京都の財政は一気に悪化していくことでしょう。せめて五輪・パラリンピックは4年後に先送りさせてもらえるよう再交渉すべきです。

というわけで小野氏の政策が最も都知事に相応しいと思うのだけど、残念なことに私は都民ではないので一票を投じることができないのですよね。

スポーツクラブはいつから営業可能?

緊急事態宣言が全国的に解除されました。しかも東京都ではカラオケ店やスポーツクラブの営業再開は先だけど、神奈川県は業種を問わず認めるようです。

ならばコナミスポーツの新百合ヶ丘店も近々再開されるのでしょうかね?それとも東京に歩調を合わせるのかな。エクササイズには中毒性があるので武蔵小杉や川崎といった東京に近い店舗には越境利用者が詰めかけて密になりそうな気もするけど。特に週末とか。

かくなる私も3月いっぱいでコナミを退会したものの、今では再入会を検討しています。自宅でスクワットやプランクなんかはやっているけど、やっぱつまらないのですよね。たまにはベンチプレスもやりたいし、サウナにも入りたいので。

ベンチプレス
私がやるのはダンベルプレスだけど。パワー重視ではないから低重量でも可動域が広くて不安定な方が効率がいいので

ただし、またコナミに入り直すか、それともこれを機にティップネスハイパーフィットネスに移るかは決めかねています。7年前にダイビング部門が潰れて以降、かつての仲間もほとんどいなくなったので、もうコナミへのこだわりはないのですよね。

まあ、新型コロナの拡大さえなければ4月から新年度入会キャンペーンがあったはずで、それを兼ねた緊急事態明けのキャンペーンがあるかもしれないから、その内容を見比べてから決めようかな。

いや、当面は新規入会はできないかも。運営者側は入場者数の制限をしたいだろうから。

感染を抑えればウイルスは弱毒に進化する

どうやら関西圏は今週で緊急事態宣言が解除されそうです。東京圏と北海道は来週以降、連休明けの感染者の状況次第でしょうかね。まあ、元の生活に戻るにはさらに日数が必要だけど。再び自由に旅行に行かれるのはいつになるだろうか…。

さて、世の中には「新型コロナウイルスは強めの風邪」とか「感染者のピークは3月末で、緊急事態宣言は無用だった」と言う人もいますよね。解らなくもないけど、ちょっとおっかない考えだと思っていました。

そもそもゼロリスクなんてありえないし、集団免疫のためには感染者が増えた方がいいのだろうけど、医療キャパとのバランスは都合よくコントロールできないわけです。医療従事者達の疲弊も避けなければならないし。

そんな中、DIAMOND Onlineのサイトで『マンガでわかる「感染」を抑えることで「ウイルス」は弱毒化に向かって進化する』が公開されました

DIAMOND ONLINEの「マンガでわかる「感染」を抑えることで「ウイルス」は弱毒化に向かって進化する」
続きはDIAMOND Onlineで

そういうことですよね。感染拡大防止の意義は。

ウイルスは変異しやすく、そこに意思はなく弱毒性にも強毒性にも変わりえます。ウイルスは目に見えないので、なんら拡散防止策を講じないと致死性の強毒に転じたウイルスの感染者が増加して死者数も増えてしまうと。でも、対策を講じれば、その感染者が亡くなって終わりです。一方、弱毒性のウイルスは感染者を殺すことはないので長らく生き延びるけど、無害もしくは症状は軽くてすみます。

だったら、「8割は無症状か軽症で済むのだから」とか「インフルエンザの例年の死者数はもっと多い」といったスタンスはやはり危険だと思います。場合によってはさらなる強毒性に変異しないとも限らないし、感染者の急増で医療崩壊を招こうものなら、救えるはずだった人も救えなくなるので。

よって政府のやり方にはあれこれ不備が見られたにせよ、4月7日の時点では必然だったし、外出自粛には意味も効果もあったと言えるのではないでしょうか。

自粛Pokémon GOトレーナーの友

緊急事態宣言、特定警戒13都道府県以外では部分的に緩和となります。でも、東京だけは自粛期間が長引くのではなかろうか。まあ、明日からの通勤再開が一つの鍵ですね。STAY HOME週間によってウイルスが行き場を失って勢力を弱めていればいいけど…。

さて、Pokémon GOの話。外出自粛の中では卵の孵化もままならないけど、私には強い味方がいます。こちらのスマホです。

FREETELがかつて出していたSAMURAI 雅(MIYABI)という機種。数年前に購入しました。

この機種の特徴はGPUが安定しないこと。とにかく迷いまくります。でも、Pokémon GOに限ればこの不具合はメリットです。なにしろアプリを起動して卵をセットすれば、あとは放置していても勝手に孵化してくれるので。一週間で150kmぐらい距離を稼いでくれることもあります。短時間でたくさん卵を孵したい人はPokémon GO専用機としてこのスマホの中古品を買い集めるといいかも。

ちなみに最近の成果はこちら。

色違いベロリンガ
今朝、沖縄産の卵から孵化
色違いニャース
差が微妙だけど、耳と足先と尻尾が赤く、体色もやや濃い目です
色違いスリープ
通常個体もチョコマンゴーっぽいけど、色違いもスイーツ系の色合いです

色違いカモネギ

色違いカモネギ

私は色違い個体への遭遇運があまり良くなく、出ない時はひたすら出ないのだけど、たまにラッキー週間みたいに感じる時があります。

欲しがりません。勝つまでは

緊急事態宣言後の様子が気になってコナミスポーツ新百合ヶ丘の前を通ったら、このような看板が出ていました。

4/7 コナミスポーツ新百合ヶ丘 臨時休館のご案内 予想通り4月の営業は一週間で終わってしました…

私は3月いっぱいでコナミスポーツを退会したのだけど、実は3月の最後の一週間は九州に帰省してたので最後の利用は3/23日。それから半月が経過。そろそろ禁断症状が出始めています。何しろエグザス多摩センター店の頃から通算で四半世紀以上も通っていたわけだから。自宅でも軽い運動はできるけど、つまらないのですよね。

振り返ってみるとダイビングスクールが潰れてからのコナミでは話す人が限られていたものの、それでも見知った集団の中にいれば自身がコミュニティの一員であることは実感できました。サウナと大浴場は自宅では味わえないし。

まあ、行きたくても営業していないのだから今は耐えるしかないのだけど。忸怩たる思いなのは運営側もそうだろうし。ロックダウン中の他国に比べればはるかにマシなのだから、必要な心構えは「欲しがりません。勝つまでは(ウイルスに)」ってところかと。

でも、ホリエモンがまた鋭い指摘をしていますね。「緊急事態宣言が終わったら大丈夫とか思ってるやつは脳内お花畑で、致死率を画期的に下げられる治療法確立かワクチンの治験が成功して認可されるまでダラダラと続くわけよこれ」と。同意。そうやって休館が長引くなら私の再入会への意欲も失せるかも…。

ちなみに私が店舗の前を通りかかった際、70代ぐらいの男性客がコナミのスタッフに食い下がって説明を求めていました。ついつい「営業したら、あんたらが一番危険なんだよ!」と言いたくなったけど野暮なのでやめときました。誰がが抗議したところでこの決断が覆るわけじゃないし。

My マニフェスト

先の参院選、どうにも盛り上がらなかったものの、れいわ新撰組とNHKから国民を守る会が議席を取ったことが注目を集めました。

れいわ新撰組は重度の障害者を参議院に送り込むという突破力をさっそく発揮してみせたし、NHKから国民を守る会の主張は、折しも深刻な不祥事を起こした日本郵便の件とも相まって、国の息のかかった事業体がどうあるべきかを再考するきっかけとなるといいですね。

とはいえ、それら新党が面白いとは思いつつも支持政党がない自身がもし政党を作るとしたらどのような政策を掲げるかと書いてみたいと思います。

選挙立候補者のイメージ

マイナンバーPay

マイナンバーカードに電子マネー機能をつけます。「マイナンバーPay」だと長いから呼称は「円Pay(YenPay)」かな。

そして加盟店を募るとともに家賃や学費などの支払いにも使えるようにした上で、失業保険や年金、生活保護などの給付金を円Payでの給付に移行します。

ただし、生活保護の給付ポイントに対してはAIによって使途を監視します。タバコの購入はNG、酒の購入は一定量まで、パチンコや公営ギャンブルにも利用不可といって具合に。他にも換金性の高い商品の購入に関しては制限をかけます。

高額紙幣の廃止

1万円札と5千円札は廃止します。タンス預金の類いを表に出させ、なるべく使ってもらうためです。

海外旅行の際に換金に困るかな。いや、多くの国では現地のATMで現地通貨を引き出せれば大きな問題ないでしょう。

逆に訪日外国人にも円Payの啓蒙が必要ですね。

子育て支援ポイント給付

日本の衰退を防ぐためには何はともあれ少子化対策です。その手段として、子供が生まれたら一人当たり毎年100万 x 10年間の円Payポイントを給付します。

10年間で1,000万円相当のポイントが給付されるなら、出生率はおそらく毎年数万人単位で増えます。

税率加算

全国の自治体における出生率の偏差値を出して、偏差値が低い自治体における固定資産税、住民税には税率を加算します。

端的に言えば、子育てに向かない都心の会社や住民には割増の税金を納めてもらいます。企業や大学などはもっと分散されるべきです。

消費税率の可変性を導入

消費税率は景気動向次第で増減可能とします。例えばいくつかの経済指標を複合的に分析して消費への刺激が必要と判断したら、半年後から税率を下げます。逆に景気が過熱気味なら上げます。増減の幅はその時の状況次第です。

飲食店禁煙とたばこ増税

飲食店における受動喫煙対策を、東京都の条例並みに全国一律で整えます。

また、たばこの税率を上げ、毎年一箱あたり100円程度の値上げを行います。随分減ったものの、まだまだ歩きタバコをするようなクズがいるので。常に時と場所を踏まえて吸っている良識的な喫煙者には気の毒だけど規制強化が必要です。方法はいろいろあるけど値上げで喫煙率を抑制するのが効果的でしょう。

普天間&辺野古基地の処遇

辺野古新基地建設は中止です。普天間基地は沖縄県に返還、その基地機能は県内の他の既存基地敷地内への移転を求めます。

そもそも辺野古新基地の建設は無理筋。地盤改良が必要で工事が難航する上、完成しても滑走路が必要スペックを満たさないので、普天間基地は温存のまま使われない可能性すらあるのだから。よって基地建設の費用は子育て支援、少子化対策に回した方が圧倒的に有意義です。

ただし米軍のプレゼンスは残したいので他の既存基地に間借りしてもらいましょう。他ならぬ軍事基地なのだから、その時々の情勢を鑑みて臨機応変に対応するのが常道です。なのに何十年も前に決めた方針を頑なに守ろうとするのは愚の骨頂。そのような頭の硬さでは戦争なら必ず負けます。

ESL教師のフィリピンからの受け入れ

小学校からの英語教育のためにAET(アシスタント英語教師)として主にフィリピン人からESL(第二言語としての英語)教師を外国から受け入れて全国に配置します。それは外国人労働者の受け入れ体制を日本全国で整備することにもなるので。

日本人全員に英語力が必要かはともかく、小学生の頃から英語教育を実施するなら受験英語ではなく外国人とのコミュニケーションに慣れさせるのが主目的だろうから、英語ができる日本人ではなく外国人を起用したいところです。

もちろんどこの国の出身者でもいいのだけれど、もっとも有望なのがフィリピン人。英語が公用語の国ではもっとも日本から近く、ESL学校がたくさんあって日本人に英語を教え慣れた先生が豊富で、かつ若い世代の人口も多いので。とりわけ20代、30代の独身女性に来てもらえば少子化対策にもなり得ます。

また「一定年数年以上勤めたら家族の呼び寄せ可能」とすれば、単純労働者不足の解消にもつながります。ESL教師ではなく日本語も出来ない人はそういった職に従事してもらうと。

国会議員の任期定年制

国会議員の任期を通算30年に限定します。十分でしょう。もちろん新陳代謝を促し、意思決定を迅速にするため、そしてサイクルを早めて世襲をしにくくするたです。

日本は「シルバー民主主義」と揶揄され、若年層の選挙投票率の低さが嘆かれるものの、仮に若年層の投票率が上がっても分厚い中高年層の投票行動の前にねじ伏せられてしまいます。未来を見据えた進歩的な政治を実現するには別の方法が必要です。

NHKをぶっ壊す

NHKから国民を守る党の活動が注目を集めているのを受けて、8月9日、NHKが「受信料と公共放送についてご理解いただくために」なる見解を発表しました

NHKのロゴ

でも、NHKは墓穴を掘りましたね。文中には

きちんと受信料をお支払いいただいている方が不公平とお感 じになることのないよう

とあるけど、不公平にならないための手段は二つ。

  1. 受信料を払わない人からも必ず払ってもらう(税金化)
  2. 払う気がない人にはNHKの放送を見られなくする(スクランブル化)

で、どう考えても2.の方が現実的なわけです。税金として徴収するなら職員の給与も公務員水準に揃える必要があるし、そもそも法律改正が必要です。でも、スクランブル化ならNHKの決断だけで可能だし、すでに技術も確立されています。そもそもNHKを見る人はスクランブル放送になっても払うし、それで困る人はいません。

よって不公平うんぬんは、「見る人だけが払う」になると収益が何割も落ちかねないのを恐れ、なんとか強制徴収を正当化して利権の温床を守ろうとしているだけですね。

BAYSIDE English Cebu乗っ取り事件が決着

このblogのBAYSIDE English Cebu乗っ取り事件の現状報告山中博氏は逮捕されるの?というエントリへのアクセスが続いています。誰が見ているのだか。機械的にチェックさせているのかな。

でも、セブの英会話スクールBAYSIDE English Cebuが元東進ハイスクール講師の山中博氏、松井元輝氏、土原弘人氏らに騙し取られたとされるその件はもう決着したようです。被害者の佐々木綾子さんが刑事告訴を取り下げたとのこと。ただし経済的な理由で。詳しいことは解らないけど刑事告訴を続けるにはコストがかかるのか…。

ならばもう山中氏らは被告ではないのですね。部外者ながら釈然としないけど、当人が散々考えた上の決断だろうから尊重しましょう。もちろん不本意な点が多々あったと察するけど、残念ながら生きていれば嫌なことも起きるものです。

ともかく佐々木さんらにしてみればこれで再出発。大変な思いをした分、幸運に恵まれるといいですね。

Ayako Sasaki's blog image
佐々木さんのblogから拝借

でも、この騒動を知ってからの約一年で私も考えさせられました。フィリピンという国に居を据えることに対して。

私もダイビング目的でフィリピンには何十回も通っていて、かの国のホスピタリティ豊かな人々、海の生物層、温暖な気候、安い物価、美味しい食べ物などは好きなので移住するのも良いかなと思うのだけど、生活の糧が必要だとしてもあの国でビジネスを起こす気にはなれないのですよね…。

例えば以前に佐々木さんのblogで読んだ気がするけど、フィリピンでダイビングショップを経営していた日本人が現地でホテルを建てたものの、程なくしてフィリピン人の奥さんが亡くなった途端、遺産相続で全てを彼女の家族に取り上げられたそうな。そう、フィリピンでは外国人が土地を持てないのでフィリピン人パートナーの名義で買うしかなく、その人に先立たれればすべてを空け渡さざるを得なくなります。それは死別ではなくとも相手との関係性が悪くなった場合でもかなり雲行きが怪しくなるはずです。時には命さえ脅かされかねません。

しかもあの国では既婚者の浮気は日常茶飯事だそうで。「Adulty」と呼ぶようです。宗教的に離婚が困難(政府当局に理由を説明して許可を得なければならず、原則的には不可能)という事情が多分にあるのでしょう。離婚再婚ができないから既婚のまま他の人とくっつくのは必然だとしても、そんな空気感の中で生まれ育っていれば既婚者に限らずともそのあたりの観念は緩くなりますよね。離婚できないがために、かえってタガが外れやすいわけです。もちろん誰もがそうではなく、価値観や自制の度合いは個々人によって違うけど。

そして何よりも信用がならないのがあの国の政治、行政、法律、治安、不動産、インフラ。現地で何かビジネスを起こしたとして、うまくいかなければ四苦八苦するのは当然としても、うまくいっても後から後から追加のコストを払わされたり、誰かに妬まれて足を引っ張られたり、何かのターゲットにされかねないので。そう、BAYSIDEのように。とはいえフィリピンの司法当局は頼りになりません。

それにあの国では行政手続きも超スローな上に不条理。よって資金的な体力もあって法務などで有能なフィリピン人スタッフを登用できる企業ならともかく、個人事業に毛が生えた程度の新参者ではどうにも。「人件費は格安だから」とフィリピン人パートナーの口車に乗せられて商売を…なんてのはきっと失敗します。まあ、それでもやりたい人を止めはしないものの、「日本人にはとても信じられないような理不尽な障害がたっぷり起こるし、想定予算を大きく超える出費も覚悟しといて」とは言っておきます。

また、忘れてはならないのがドゥテルテ大統領の任期があと3年弱しかないこと。途上国では改革路線の後には決まって揺り戻しが来るものです。ブラジルのようにせっかく健全化しかけたのに混迷の時代に逆戻りして急にビジネス環境が悪化なんてことも大いにあり得ます。賄賂なしでは何も進まないような…。

そういうわけで個人的にはこれからもフィリピンは「バケーション、花粉症や寒さからの避難地として気が向いたときに行く場所」という認識でいるのが良さそうな気がします。日本から仕事を持って行って現地のホテルなり借りたコンドの一室(絶対に買わない。資産価値も永続性も信用できないから)でのんびりこなすような生活がベストかな。

「男系はカルト」というカルト

漫画家の小林よしのり氏が天皇制に関して以下のように発言しておられます。

彼らは頭が悪すぎて、一神教みたいに「男系絶対」の宗教に陥っている。
日本に「原理主義」があると思い込んでいるから、もはやカルト信者なのだ。

私にしてみればこれもまたカルトに思えるのですが。なぜそんなに男系に反対したいのだろうかと。保守に対する過激な革新かな。

週刊SPA! 2019年 5/14・21 合併号の記事も読んでみたものの、小林氏の主張もちょっと現実離れしている気がするのですよね。

例えば彼が最大の問題として挙げているのが「愛子さまが女子だからというだけの理由で皇太子になれない」です。でも、もし仮に法改正で愛子さまが皇太子になられるなら、ご結婚のお相手探しは難航を極めるはず。2,600年(一応)の歴史で初めての女系天皇の始祖となられる方の元への婿入りに相応しい男性なんて見つかるでしょうか?民間から皇室入りして皇后相当の役割を期待されるのだろうし。お世継ぎを設けるのが天皇の大きな役割なのに、皇室の永続を狙う策が愛子さまを難しい立場に追い込んでしまうようでは本末転倒です。

そして、男系であるべきことに明確な根拠があるかはともかく、古来からの伝統には理屈を超えたところもあるのだから、この先も変えることに抵抗感を抱く人は少なくないような気がします。ましてや自民党の支持基盤からすると、愛子さまがご結婚され皇室を出られるまでに皇室典範の法改正ができるものでしょうかね?

私は女系でも構わないけど国民の大多数の賛成が得られず法改正できないと見ているので、そこに労力を使いすぎるのは適切ではないと思っています。「将来、結婚して皇室を離れることになる」と思われておられるであろう愛子さまに「天皇になっていただくかもしれない」というのは酷な話に思えるし。

悠仁さまがご健在なら今のままでも皇室消滅は70年くらい先。もちろん万が一の事態がないとは言えないけど、天皇と皇嗣の時代が30年くらいは続くと見る方が妥当だし、その30年間のうちには悠仁さまがご成婚され、お子様を持たれるかもしれないのだから、それまで結論を出さなくてもいいと私は思うのですよ。旧皇族が廃止され側室制度もない今、皇室の存続が危ういのは必然なので、悠仁さまにすべてを託して結果がどうなっても受け入れようと。

令和に想う

2019年5月1日、さしずめ今日は令和元日といったところでしょうか。

令和

私は今年の1月1日の方が改元に相応しいと思っていたけど、まあいいでしょう。上皇が安らかな日々を送られ、新天皇の下で令和が良き時代となるよう願っています。日本も世界も。

さて、新天皇は59歳。ということは令和は長くとも30年程度ですね。皇嗣となられた秋篠宮様は先々の即位を辞退されるようなことをおっしゃったものの、それは令和がいつまで続くかにもよります。あって欲しくはないし、天皇は健康面にも万全を期しておられるはずですが、それでも深刻な病にかからないとも限りません。

また、令和が長く続き、皇嗣ではなく悠仁様が即位されるとしても、そのときに次代の皇太子がおられるかはわかりません。今さら側室制度というわけにもいかないし、一般的には不妊の原因が男性側にあることも多いと言われています。

そこで女系天皇や女性宮家の議論が持ち上がるのだけど、いつまでたってもまとまらない可能性が高いのではないかと。

ちなみに私の意見は「悠仁さまに一蓮托生」です。なすがままに。どのような未来になっても受け入れると。ならば結果的には男系に限られる現行制度に賛成ということになるか。

とはいえ先々の悠仁様が子宝に恵まれ、男子が複数人生まれることが最も好ましいわけで、そのために社会がどうなるべきかというと「少子化対策の促進」ではないかと。具体的には教育費と子供の医療の無償化の徹底。日本中どの自治体でも子供を産み育てるための経済的な負担がなくなるような。仮に低所得のシングルマザー家庭であっても子供が貧困に陥っているとは実感しないレベルの支援が必要です。

経済負担さえなければ多く産みたいと願う夫婦や女性は少なくないのだし、その後押しと空気感ができれば不妊に対する医療分野でもニーズが増えることで進展があり、もしかしたら日本の天皇制の継続に大きな助けとなるかもしれないのだから。

もちろんそれが取り越し苦労であっても出生率が改善するだけでも喜ばしいことです。

SoftBankが禁煙に

SoftBankが従業員に対する就業時間中の禁煙を発表しました。来月から段階的に実施されるそうです。まあ必然ですよね。デメリットは多々あっても喫煙が企業にもたらすメリットって皆無だから。

禁煙マーク

ガストやジョナサンなどを運営するすかいらーくホールディングスも店舗を全面的に禁煙化するそうです。もはや喫煙率18%未満。だったら吸わない層を重点的に狙った方がビジネス的に得策だから。

ただし物議を醸しそうなので、この流れに対する典型的な異論・反論への模範解答を書いておきます。

喫煙者差別だ

企業は望む人材を得る権利があります。よって禁煙化は差別ではなくSoftBankなりの適材の登用手段。彼らは喫煙壁のない人材の方が好ましいと合理的な判断を下しただけです。

世の中の企業はSoftBankやすかいらーくホールディングスだけではないので、嫌なら他社に転職するなり、入社希望を出しましょう。

吸わない人も菓子を食べたり、コーヒーブレイクするじゃないか

だったら「席でたばこを食え」、あるいは「たばこをお湯で溶いて飲め」ってところですね。持ち手部分もあってちょうどかき混ぜやすい形状をしているし。

喫煙休憩の問題は定期的に長らく離席すること。その間、客からの電話に出なかったり、話したい議題があっても戻ってくるのを待つことになり、業務に支障が出るから。

それはトイレが長い人にも当てはまるけど生理現象だし、たいていは毎時間でもありません。また、喫煙者もトイレには行くし、中毒による禁断症状の中和とは事情が違います。

しかも近年、喫煙室を設けず屋外の非常階段の踊り場などを喫煙所に見なしている企業も多いかと。よって盗聴器を仕掛けるのも容易。場合によっては企業秘密や個人情報が漏洩しやすくもなるわけです。

加えて喫煙エリアの清掃の費用も生じます。それは誰も喫煙しなければ生じない企業側の負担です。

飲食店は分煙で十分

東京都は来年4月から従業員のいる飲食店を禁煙と決めました。これに対して「禁煙の可否が店頭に掲示されていれば十分なはず」と言う向きもあります。でもそれは的外れ。そういうことじゃないのですよね。

確かに「喫煙可能店」と必ず掲示させ「非喫煙者の雇用不可」と「未成年の利用不可」も義務付ければ飲食店内の受動喫煙は防げます。にも関わらず条例がそうならなかったのは「狙いが違うから」に他なりません。あの条例の真の目的は、はっきり言ってしまえば「喫煙率の抑制」です。

いまだに街で歩きタバコ、あるいは所定の場所以外で喫煙しているクズが少なからずいます。たばこを持った右手をドアの外に出したクズドライバーなども。でもそういう輩を取り締まるのは不可能。よって喫煙しづらい環境を作づくりで卒煙を促し、喫煙率を下げてゲリラ的な受動喫煙の機会を減らすという都の意思表示です。

中には「人気のないところで吸う分には構わないはず」なんて勝手な振る舞いをするクズもいるけど、たばこの臭い有害物質は紫煙が消えた後も風下に流れたり中空に留まります。よって所定の場所以外で吸えば圧力としては跳ね返るわけです。自業自得ですね。

まあ、歩きタバコを厭わないクズ喫煙者のせいで、時と場所をわきまえた良識的な喫煙者が巻き添えを食う構図ですね。そんなクズがいなければ「飲食店は分煙でよし」となっていたかもしれないのだから。

喫煙率は下がっているのに肺がんになる人が増えている

肺がんになる人が増えているのは単に高齢化が進んでいるからで、喫煙が肺がんやその他の健康被害とは無関係というパラドックスの証拠にはなりません。

そもそも元喫煙者が肺がんになれば、喫煙率低下と肺がんの両方にカウントされるわけです。

喫煙は権利

その通り。ただし他者を巻き込む権利はありません。そして権利には責任が伴います。喫煙は他者を巻き込まない限りにおいてご自由にどうぞ。

たばこを規制するなら酒も

意味不明。飲酒運転を始め、酒にも問題点はあるけど、そのルールは別途決められるべきものだから。

沖縄県民投票の結果を受けて

辺野古への新基地建設の是非を問う沖縄県民投票の結果が出ました。

三択になったことで票が割れると見る向きもあったけど、蓋を開けてみれば、知事選を上回る43万票、投票者の71.7%が反対と出たのだから紛れもない民意と言えます。まあ予想通り。そもそも二択の時でも実質的に四通りの選挙行動(賛成・反対・白票・棄権)があったのだから「どちらでもない」も大勢への影響が出ようはずもありませんでした。

(資料写真)辺野古新基地の工事=2019年1月28日(小型無人機で撮影)
沖縄タイムスより

さて気になるのはこの先。玉城県知事は結果を安倍首相やトランプ米大統領に通知するわけですが、まあ首相は無視でしょう。国防の都合上、米軍基地を沖縄に押し付けたままにした方が何かと都合がいいから。普天間を口実に埋め立て工事を続けるに違いありません。

県外に移転先を求めようにも引き受けてはありません。どこかに沖縄に同情的な首長がいたとしても、沖縄県民より自身の選挙区の住民を優先せざるを得ないから。

よって活路は米国政府のみ。トランプ大統領に「71%が反対しているような新基地への移設は考え直さざるを得ない」と言わせれば成功です。米国側にしてみれば、その気がなくても「辺野古ではなくグアムに」をチラつかせるだけで日本からの譲歩を引き出せるのだから、そうなる可能性はあるでしょう。米軍が移るかも不透明な新基地に前のめりになった挙句に梯子を外されたとなれば、一転して安倍政権への逆風となります。

いや、そもそも安倍総理の言う「普天間の返還のために辺野古は必須」は「辺野古が完成するまでは普天間の運用を認める」に他なりません。一見正論を吐いているようでいて実は住民の生活を売り渡し米国に媚びているわけです。トランプ大統領が「America First」なら安倍総理も「Me too」とばかりに。日本の首相なら日本第一であるはずなのに。

よって、ここは辺野古以外の解決策を探すべきです。先日の朝まで生テレビでは中谷元氏が「鳩山政権ですら辺野古しかないと結論づけた」と言っていたけど世の中の情勢は変わるものです。長引けば見直すのは当然です。また、宮家邦彦氏は嘉手納基地との統合案に「軍種が違うので無理」と言っていたけど、何も空軍と海兵隊を統一組織にする必要はないわけです。米軍基地とはいえ日本なのだから「辺野古はもう作れないので既存基地敷地内で共存しなさい」と言えばいい話。それなら辺野古歓声よりもずっと早く普天間の返還も成されるだろうし。

だいたい「マヨネーズ状の土壌改良ができるかも怪しい」などと伝えられてしまった辺野古に快く米軍が移ってくれると考える方が能天気すぎます。「莫大な予算をつぎ込んで、環境を破壊して作ったのに使われず、普天間基地は存続」なんてことになるのがオチです。まあ、そういう結論が出る頃には安倍政権はとっくに終わっているだろうけど。

ふるさと納税で思うこと

大阪府泉佐野市が打ち出したAmazonギフト券をふるさと納税の返礼にした100億円還元が物議を醸しています。

泉佐野市のAmazonギフト券をふるさと納税の返礼にした100億円還元

中には「知恵を絞った結果だから問題ない」という人もいるけど、さすがにAmazonギフト券はアウトでしょう。地場産品ではないばかりかAmazonはどれほども税金を払わない外資企業なわけだし…。

でもこれには思い当たる節が。いわゆる「品格が欠如した横綱の振る舞い」みたいなものかと。相手をがっちり組み止めての横綱相撲が期待されているのにエルボーを繰り出したり、千秋楽で変化したり。そりゃルールには書かれていないけど、だからってやれば大顰蹙を買い、ひいては人気も落ちかねないわけです。

まあ泉佐野市は横綱といより、ふるさと納税成金みたいなものだけど、指導の対象ですよね。せめて市内で使える地域通貨的な金券にておけと。

パスポートの絵柄はいつ切り替わるの?

私のパスポートは2019年11月5日で切れます。私がよく行くフィリピンやインドネシアは期限切れまで半年残っていないと入国できないので、実質的な有効期限は4月いっぱいということになります。

だったらさっさと新しいパスポートを申請すればいいのだけど、遠からず新デザイン(スタンプが押されるページの柄が)に切り替わると解っている以上、躊躇われるのですよね。どうせなら浮世絵柄のパスポートが欲しいし。外国人に見せた時の反応が今のそっけないデザインの時とは断然違ってくるはずだから。

新パスポートの絵柄
新パスポートの絵柄の例
新パスポートの絵柄
新パスポートの絵柄の例

パスポートの取得には10年用で16,000円、5年用でも11,000円かかるので、今年申請して、来年取り直すなんてことはしたくありません。

もし安価な1年有効パスポートがあったり、有効期限の1年延長手続きとか可能になればそうするけど、まあ実現不可能ですよね。

よって外務省、新デザインを今夏あたりに前倒しで導入してくれないかな。じゃないと5月以降にどこかに行く用事が出来たら、私が新デザインのパスポートを入手できるのは5年以上先になってしまうので。

新デザインパスポートの早期導入は、海外旅行需要を刺激する景気対策になるかもしれないし。

Crab mentality

フィリピン人の気質を表す言葉の一つに「Crab mentality(クラブメンタリティ)」というものがあります。直訳すれば「蟹の心理」。意味するところは足の引っ張り合いで、カゴに入れられた蟹が1匹なら容易く逃げられるけど、2匹以上だと足を絡み合わせて共倒れするという例えです。我々外国人が旅行に行った際は陽気に愛想よく応対してくれるけど、同じフィリピン人同士だと違うそうで。

先日、知り合いが経営する東京の英会話学校でフィリピンから先生を呼び寄せようとした際、イミグレーションで難癖をつけられて出国できず、来日が叶わなかったという話を聞きました。もちろん書類は万全に整えていたのに係員から「不備がある。君は逮捕されるかもしれない」などと脅されたそうな。別のフィリピン人に聞くとフィリピン人の出国時にはよくある話のようで。「じゃあ、どうすればいいか?」などと尋ねようものなら賄賂を要求してくるという。

おそらくこれもCrab mentalityの一端。人材を日本などに送り出せば、彼ら彼女らからの仕送りで自国の経済が潤うはずなのに、空港職員ですらそうは考えず、「日本に働きに行く奴は自分たちよりも多く稼ぐ。ならば賄賂を要求しても構わないはず。払わないなら権限を使って出国を邪魔してしまえ」と。中には払ってしまう人もいるでしょうね。

カニ
体を目一杯大きく見せようとする小ガニ。イミグレ係員はこんな奴なのでしょう。一応の職務権限を盾に虚勢を張っているけど、実際は1人のフィリピン人だという

それでも係員は例外なく胸に名札を付けているので、止められた場合は相手の名前を丁寧に読み上げた上で、「私の書類は完璧なはずです。今日私が行かなければ受け入れ先の日本の企業は多大な損害を被ります。後で書類に問題がないと解ったらあなたの責任問題になるかも知れませんが、それでもいいですか?○○さん?」とでも言えば相手の係員も考え直すと思うけど、それには度胸がいりますよね。

今春から新しい入管法の下、フィリピンを含む各国から労働力を輸入すいるのだし、ここは日本政府の方から外圧をかけるべきだと思います。「おかしなことをすれば懲戒で失職するかも」というお達しを出させるだけでも変わると思うのですよね。

BAYSIDE English Cebu乗っ取り事件の現状報告

関連エントリ:BAYSIDE English Cebu乗っ取り事件が決着


東進ハイスクールの元講師である山中博氏はもはや指名手配中の容疑者です。フィリピンにおいてだけど。

さて、山中博被告が数年前に配下の松井元輝被告および土原弘人被告とともに行ったセブの英語学校BAYSIDE English Cebu乗っ取り事件の総括と現在の状況が、被害者である佐々木綾子さんのblog『リベンジ(再起)』内で公開されました。

「セブ語学学校詐欺脅迫事件:東進ハイスクール元カリスマ講師ら逮捕直前の国外逃亡劇」のスクリーンショット
「セブ語学学校詐欺脅迫事件:東進ハイスクール元カリスマ講師ら逮捕直前の国外逃亡劇」のスクリーンショット

まとまりのない文章なのは相変わらず。メディアにもツテがあるらしいから、世間に訴えたければちゃんとしたライターに依頼して、時系列と各人の相関を明確にした状態に書き直してもらった方がいいと思います。前から思っていたけど、いかにも感情が先走った女性の言い分というか、主語が欠落してたり話が前後するなどしていて理解するのが大変だから。

で、この最新のエントリをざっと読んだ限りでは、山中氏らは日本に帰国しているようですね。だったら昨年、広島修道大学で講演した話も本当なのかも。昨夏からそのblogやらFacebookに逮捕状だの起訴だのと書かれていたので、てっきり私は既に出国禁止だと思っていたけど、彼らが逃亡を図ったとおぼしき11月末の時点では、まだ正式な起訴はなされておらず、通常の方法で帰国可能だったのか。ちょっとつまらないなぁ。後にテレビ番組で再現ドラマ化される際に「パスポートを偽造した」とか「買収したボートで海を渡って近隣国に不法入国した」といった絵になる展開を予想してたので。まにら新聞の記事関連でも「第三者の手引きによって」と読んだ気がするし…。

事件をおさらいすると、山中博被告らが詐欺行為で不完全ながらBAISIDE English Cebuを乗っ取り、あとは佐々木さん親子を脅迫してフィリピンから追放すれば事後処理でもってすべてを手中に収められると踏んだものの、脅迫の録音を取られて裁判化したため、示談交渉に切り替えて何とか自分に有利な着地点を探そうとしたけど、佐々木さんが実利(資産の返還や賠償)ではなく正義の遂行を求めたため、いよいよ追い詰められて逮捕状が出る前に日本に逃げ帰った、ってところでしょうか。多分に佐々木さんの不注意、警戒心のなさが招いた犯罪という側面もあるけど、だとしても悪いのは加害者です。

フィリピンと日本に犯罪者引渡条約はないのでフィリピンにおける指名手配の効力は日本には直接的には及ばないものの、だからといって放免されたことにはならず、交通違反とか何かの拍子に警察に身柄を押さえられたら、両国間の話し合いによって引き渡される可能性があるようです。日本国としてはどのような状況であれ邦人の保護が第一だけど、最近だと地面師グループ詐欺のカミンスカス操容疑者の件でもそうだったように、フィリピンは犯罪者の逃亡先として使われることが多いから、日本としては先方からの犯罪者引き渡し要請にも積極的に応じていきたいところかな。ましてや本件の被害者は日本人なのだし。

また、blog記事内にはこうもありますね。

山中氏を含む被告人3名がフィリピン国外に逃亡を続け裁判を放棄するのであれば、私、佐々木綾子は被告人達に対して、フィリピンセブ州地検発行の起訴状と裁判所発行の逮捕状を持って日本国刑法3条に基づいて、日本にて告訴する意向を山中氏に伝えて欲しいと依頼いたしました。

じゃあそういう運びになるのかな。でも、告訴なら裁判の結果を仰ぐことになりますね。時間がかかるし、望むような判決が出るかは解りません。

ただし、この件の他にも山中博容疑者は10億円規模の資金を集めていたという話もあります。それが本当なら、フィリピンから逃亡した今、約束したリターンを支払い続けるのは無理ではないかと。必然的に出資者らも敵に回すことにるはず。立派な投資詐欺の成立ですね。日本で訴えられれば彼らにはもう逃げ帰る国はありません。

佐々木さんは決着のために山中容疑者と第三国である韓国の仁川空港にて1対1の対面交渉を望んでいるようですが、果たして山中容疑者が応じるかどうか。ただし、着々と包囲網は縮まっているように思うのだけど、どうだろう。これが中国なら顔認証システムであっという間に見つかってしまうのだろうけど。

財界にもサラリーキャップが必要だと思う

日産のカルロス・ゴーン前会長が有価証券報告書への虚偽記載等の容疑で逮捕・再逮捕され、勾留が続いています。過少申告に関しては「社員の士気を下げないため」が理由だそうな。犯罪性はともかく「貰いすぎ」が問題になる自覚はあったようですね。

また、彼にとっての本国の一つのフランスではジレ・ジョーヌ(イエローベスト)デモが起き、マクロン政権を揺さぶりました。運動の引き鉄は燃料税値上げだけど背景にあるのは格差問題でしょう。そう、現代の世界的な不安要素の最たるものが格差。2016年のジニ係数によるとフランスは日本やアメリカよりもマシな方なのですが、さすがは革命の国だ。

巨大企業経営者への報酬が巨額になることに対しては「他社に引き抜かれないためには必要」という見方があります。でも、それって詭弁に聞こえるのですよね。「税率を下げないと富裕層が国外に転出してしまう」なんかと似た、富める者がより富むための。

他方、格差が大きい国では富裕層も含めて平均寿命が短くなるという話を聞いたことがあります。詳しい理由はわからないけど、富裕層なら高級で安全な水や食料を買えたとしても、空気や気候風土まではどうにもならないからかな。

だったら格差を広げすぎないために経営者の高額報酬には歯止めを設けるべきだと思います。例えば「経営者への報酬が末端のスタッフの●●●倍を超えるのは違法」といったルールを国際的に導入できれば潮目も変わろうかと。仮に末端スタッフの年収が400万円と仮定して「100倍まで」という規定ならば4億円が上限になります。そして経営者が報酬を増やしたければ社員の年収も底上げする必要があるわけです。倍率は国や売上総額によって違ってもいいでしょう。もちろん「直接雇用の社員を派遣労働者に置き換える」なんて抜け道は無しです。その場合は雇用形態にかかわらず、より低賃金の人が基準になります。

経営者に超高額の報酬を払う企業はそう多くないかもしれないけど、実施できれば象徴的な意味合いを発揮し得るはずです。引き抜き対策の意味合いも崩れます。その上で、10億を超える報酬を得る経営者はさぞ尊敬されることでしょう。それだけ社員の所得を底上げしたわけだから。

一方、ハリウッドスターやミュージシャン、スポーツ選手、作家のような自身の技能に対して得る報酬に関しては巨額だろうともこの範疇外、青天井でいいと思います。でもゴーン氏の場合は自身で日産車を作ってたわけじゃないから、仮に復職できたとしても適用の対象ですね。

ともかく「労働力を買い叩くことが企業経営者にとってのインセンティブになる」「低所得者を生み出すほど自分たちへの報酬が増える」という状況を覆すことが重要です。さもなくばどの国も疲弊していきます。ほんでもって富裕層すら寿命を縮めかねないのだから、格差拡大は誰にとってもいいことではありません。

というわけで、どこかの経済学者や社会学者の方、この案をうまく昇華して世に発表してくれないかな。

ローラと辺野古

先ほどTBSのサンデージャポンを見ていたら、ローラさんが辺野古基地予定地への埋め立て差し止め署名活動をInstagramで広めた件について、あれこれ言っていました。

まあ出演者各人はテレビ番組としての立場、役割に従って発言しているのかもしれないけど、この件への批判には正直うんざりです。あんたら何様なのかと。

ローラの肖像(オフィシャルサイトより)
ローラの肖像(オフィシャルサイトより)

いや、一人一人が辺野古埋め立てや署名活動への賛成・反対などを表明するのならいいけど、ローラさんの言動を批判するのは筋違いでしょう。街のインタビューの「彼女は沖縄に住んでるわけじゃないのに」は論外だし、「芸能人が政治的な発言をするべきではない」って風潮は何を言っているのだか。それこそ彼女に「他愛もないことを話すだけのお人形さん然としていろ」といっている様なものです。

ちなみに私の立場は、「辺野古しかないという理由に理があるなら賛成するけど、現状では埋め立てに反対」というもの。仮に昔の検討で辺野古が普天間基地の移転候補地の優先順位1位だったとしても、これほど沖縄県民の反対が多いままなら、ちゃんと辺野古じゃなきゃいけない説明をして県民を説得するべきだし、さもなくば優先度2位以下も合わせて考え直すべきだと。

中には「もう遅い」とか「説得は無駄だ」などと言う思考停止な人もいるけど、実際のところ沖縄県民だって決して一枚岩ではなく、本島と八重山でも考え方は違うし、本当においても「賛成ではないが諸事情を考えれば容認」という意見の人もそれなりに多いわけです。だったら日本政府は容認派をもっと増やす努力をしないと。

結局のところ、辺野古への移設は「土建屋(しかも主に本土の)が一番儲かるプランという利権がらみの政治決着だから、それが明るみに出ないよう工事を強行している」ってのが真相ではないかと。そしてそれを見透かした県民が「沖縄に負担を押し付けているだけ」と反対していると。

さしあたり今回の署名活動は成功したので来春にはホワイトハウスの見解が発表されます。そこで「地元住民の反対が多いなら、辺野古への海兵隊の移転は難しい」とでも書かれていたら、この埋め立ての理由自体がふっっ飛んでしまいます。

さらに「グアムへの移設も考える」などと言い添えられたなら、安倍政権は厄介な事態に直面することになるでしょう。国防上、海兵隊も沖縄に残ってもらうのが得策だけど、そのためにはトランプ大統領のご機嫌とりのためにF35をさらに追加購入するとか、通商面などでもあれこれ譲歩を強いられてしまうという。

辺野古の代償

先週、辺野古への土砂埋め立てが始まりました。安倍政権は新基地建設を早く規定路線化したいのでしょう。でも、それは裏目に出て国益を大きく損なわせてしまいかねません。

辺野古への土砂投入(沖縄タイムズより)
沖縄タイムズより

聞くところでは、沖縄県民で辺野古基地建設に賛成する人はおらず、反対派か容認派(反対しても押し切られるから、見返りを確保しようという現実主義志向の人)しかいないとのこと。少なくとも沖縄本島ではそうでしょうね。よって2月に予定されている県民投票の結果は見えています。

そこで忘れてはならないのがもう一方の当事者である米国の意向。トランプ大統領のことだから「地元民の反対が大きいなら、海兵隊は辺野古ではなくグアムに移設してもいい」などと言い出しかねません。狙いはもちろん対日貿易赤字の解消です。実際に引くつもりがあるかはともかく、日本政府が沖縄県民を説得できないことを見越したボロ勝ち必至のディールですね。

日本政府としては国防上、海兵隊も沖縄に引き止めたいところ。日米が軍事面で離反しつつあるような印象を外に発信するのは得策ではないから。結果、これまで以上に何かを大量に買わされることになりましょう。日米地位協定のさらなる改善も遠のきます。それどころか、グアムへの移転をネタに際限なく譲歩を迫られるかもしれません。

普天間基地の移設問題、私は今からでも辺野古以外の解決策を模索すべきだし、仮に辺野古以外の結論がないのだとしても、日本政府は沖縄県民とちゃんと向き合う姿勢を見せないと後々厄介なことになりかねないと思います。

ふるさと納税改革案

台風21号によって関西を中心に多大な被害が出てしまいました。冠水し連絡橋にもダメージを受けた関西国際を始め、これまで見たことがないような被害が続々と報道されています。

温暖化による海水温上昇で今後も強烈な台風は発生するだろうし、コース次第ではどこが襲わるやもしれず、まったく他人事ではありません。犠牲となった方々のご冥福を祈るとともに、各方面の早い復旧を願いたいものです。


最近ふるさと納税のWeb広告をよく見かけるようになった気がします。今年も2/3が経過し、締め切りの年末が見えてきたためかな。

ふるさと納税制度、私も利用したことはあるけど、どうにも納得がいきません。何しろすっかりカタログ通販と化しているから。しかも納税額が多いほど見返りも大きいので高所得者ほど手厚い恩恵を受けられる金持ち優遇の側面もあります。そんな人には普通にネットでお取り寄せしてもらえばいいのに、わざわざ自治体が補助しているわけです。

それに、当該自治体には何ら縁も興味もなく、返礼品だけが目当ての人も相当数いるのではないかと。

自治体側にしても、返礼品の調達と配送費にコストが掛かって寄付金額が目減りするのは不健全です。それでも寄付を集めたいと思うほど、地方の財政は厳しいわけだけど。

とはいえ税収が東京に集まり過ぎるのを是正しようという趣旨自体は素晴らしいし、地域の特産品の広報効果もあるので「カタログ通販」の部分さえ改革すればもっといい制度になると思います。

平戸市のふるさと納税返礼品のウチワエビ
こちらは長崎県平戸市の返礼品「ウチワエビ」。イセイビに近い種だけあって美味いのですよね。私にとっては故郷の味だし

そこで改革の私案は以下。

  • 市場価格2,000円を超える物品の送付禁止。それ以上の返礼は現地で受け取らなければならない
  • 宿泊や往復の交通費の還付は可
  • 返礼の権利は5年間消失しない

例えば平戸市の返礼品のウチワエビを貰いたければ平戸市まで行く必要があるという具合に。遠方ともなると多くの人は泊まり掛けで出向くことになり、付随の経済効果が見込める上、権利を得ても行使しない人も出てくるので、自治体側は一件あたりの返礼品をもっと充実させられます。

しかも権利は翌年以降に持ち越せるので、例えば「4年連続同じ自治体にふるさと納税し、4年目に一家4人で訪れて名物の海産物を思う存分楽しむ」なんてことも可能です。

まあ、簡単に言えば、返礼品を送るのではなく豪華返礼品を含むツアーや体験型イベントに参加してもらう制度に変えると。

もちろん安易に物が欲しいだけの人がそっぽを向いて、ふるさと納税を行う人が減るかもしれないけど、それもいいでしょう。量より質です。

女性専用車両の意味

先週、朝の千代田線で男性三人組が女性専用車両に乗り込み、居合わせた女性客との間で「降りろ、降りない」の騒動になり、電車が遅れる事態が発生しました。最近、ちょいちょいこの手の話を聞くのだけど、どうやら女性専用車両の存在を男性差別と感じる人が「男性も乗る権利がある」と実力行使に出たているそうで。

女性専用車両

この件、中にはイスラム教徒の入国制限に例える人すらいます。女性専用車両の思想はトランプ大統領が言うところの「イスラム教徒のテロリストがいるのでイスラム教徒全体の入国を制限する」に通じる不当な差別なのだと。痴漢がいるので男性全体が犯罪者予備軍であるかのように扱われるのはけしからんとばかりに。

でもこの例えはズレています。男性が電車に乗れないわけではないのだから。女性専用車両だろうが他の車両だろうが同じ目的地に向かうし同じ駅に停車します。入国に例えるなら、せいぜい女性専用のイミグレーションブースがあるってぐらいの。

よって女性専用車両を他の事象に例えるなら、「男女共用のトイレの他にも女性用トイレも設けた」みたいな話。利用者にしてみれば女性だけの空間の方が居心地がいい場所やタイミングもあるでしょうから、鉄道会社は単純にニーズに応えただけです。

それに、男性が女性専用車両に乗れるかどうかは個々人の主義主張や権利の話。対して女性専用車両の存在や運用は、痴漢被害の防止や過去の被害経験者へのケアによるもの。観点が違います。そしてこの場合、優先されるべきは権利ではなく防犯の目的です。男性が女性専用車両に乗れなくても社会問題にはならないけど(当人は釈然としないかもしれないが、他方で納得している人も多い)、痴漢がなされれば犯罪の発生を意味します。

これってちょうど受動喫煙防止と同じ構図。喫煙者が「吸う権利がある」と言い、規制を求める側が「他者を巻き込むな」と言うのと。利害が対立する場合、被害を受ける側の立場を優先しないとやりたい放題になってしまいます。

Japanese Guide For Tarsier

このFROGFISH.JPの姉妹サイトとして「Japanese Guide For Tarsier」を公開しました。内容は「日本に興味がある主にフィリピン人向けの日本ガイド」です。

Japanese Guide For Tarsiers

きっかけは私が二年半前にBayside English Cebu RPC校で馴染みになったフィリピン人英語教師数名がこの夏に来日し、東京の九段下の英会話スクールで英語を教えることになった際、オーナーから「彼らに日本語を教えてあげて」と頼まれたから。どうしたものかとしばし考えた結果「私自身がライターの端くれなのだから、独自にテキストブックを作ろう」と思った次第です。ただし、当初は日本語ガイドにするつもりでタイトルを「Japanese Guide」としたけど、意外に大変そうなので当面は「Japan Guide」になるかな。

それに、2020年4月から小学校3年生以上への英語教育が始まるため、2年後にはフィリピンから何千人もの英語教師が来日することになるでしょう。何しろちゃんと英語が話せる日本人の小学校教師なんて僅かだし、全国2万校、約400万人の小学生にまともな英語教育を行うなら他に選択肢はないはずです。もちろん他の国からも来てくれるとありがたいけど、互いの国どうしの距離や人件費の面から必然的にフィリピン人が中心になります。ならば彼ら彼女らに今の内から日本を知ってもらうう上で一役買ってみようかと。

そんなわけでサイトは日英両対応にしました。まず日本語で原稿を書き、それをGoogle翻訳を使って英訳しています。そのため英語の間違いや読みづらい言い回しなどが多々あるかもしれないけど、それをきっかけにフィリピン人達とコミュニケーションができるでしょう。

ちなみにタイトルの「Tarsier」とはフィリピンに生息する猿の名前ですね。もちろんフィリピン人を猿扱いしたいわけではなく、ニュージーランド人が自分たちを「キウイ(Kiwi)」と表現するような意味合で受け取ってもらえるといいかなと。

てなわけで、よかったらJapanese Guide For Tarsierを覗いてみてください。ついでにページ内の広告もたくさんタップしてくれると私に対するちょっとした応援になります。

それと、当面はJapanese Guide For Tarsierの充実に注力するため、こちらのblogの更新は飛び飛びになるかもしれません。

APECOって何よ

私が時折「フィリピン」で検索するせいか、Webを閲覧していると、たまに「APECO」の広告が表示されます。フィリピンの特別永住権のことです。その取得セミナーが12/10(日)に東京駅の近くで行われたので参加してみました。

APECO

APECOというのは、Aurora Pacific Economic Zone and Freeport Authorityの略でフィリピンのルソン島オーロラ州(マニラの北東の東海岸)が発行するフィリピンの特別永住権の名称です。同州は経済特区で、その権限が与えられているのだそうな。

これまでもフィリピン退職庁が「SRRV」「クオータービザ」という永住権を発行していたけど、もっと取得しやすい内容になっているようです。例えば従来の永住権を取るには30〜40日のフィリピン滞在が必要だったところが、APECOは3泊4日で取れるとのこと。また、従来の永住権は1年毎の更新だったけどAPECOは5年毎。APECOではフィリピン国内の住所や居住実績も不要になっています。

ただし、従来の永住権は最初に預け入れたお金は自由に引き出せるし永住権を放棄すれば戻ってくるのに対し、APECOは一切戻って来ません。というのも「オーロラ州のリゾートの建設費用を拠出してくれた人にフィリピンンの永住権を与える」という仕組みのようで。なるほど、だからEconomicが入っているのですね。

ちなみにそのリゾートは来年からコンドミニアムがぼちぼち完成し始める段階とのこと。APECO取得者は毎年60日、完成したリゾートに無料滞在できる特典があるそうだけど、リゾートの街があらかた出来上がらないことには行ってもつまらんですよね。しかもマニラから悪路を車で8時間走ってようやくたどり着ける僻地らしいし。いずれ空港が整備され、マニラやクラークから空路で行かれるようになるようだけど、フィリピンのことだから建設は遅れに遅れるかもしれないし。

さて、フィリピン側の思惑が「フィリピンでの居住いかんに関わらず特区内のリゾート開発費の出資者を募りたい」なのに対して、日本人が取得する際の主たるメリットが何かと言えば「資産形成・保全」のようでした。セミナー主催者はファイナンシャルプランナーの方だったし。フィリピンは金利が高く、国際的な共通報告基準(CRS: Common Reporting Standard)の枠組みにも入っていないので訴追されにくい資産の退避先になりうるとのこと。

で、肝心の取得費用は20,000米ドル+150万円と聞きました。今のレートで計380万円ぐらいかな。これにマニラへの往復航空券+ホテル代(最低3泊)+食事代がかかるので400万円弱といった感じです。5年毎の更新費は75,000円かかります。他の永住権と違って英語がまったくできなくても手続き時に通訳が付くので大丈夫らしいです。

また、この永住権があると国籍は日本のままなのにJALとANAの国内線に外国人料金(どの区間も片道10,800円)で乗れるそうな。頻繁に国内線に乗る人なら400万円も簡単にペイするかもしれません。

それとこのAPECOの枠は600名限定。すでに200人強が取得済みなので、いつまで取得可能かは不明とのことです。フィリピン側にしてみれば600人分に限らず開発への出資を募りたいだろうから多分追加があるだろうけど、第2次募集以降は取得費用の金額が上がっていくかもしれませんね。来年以降は対ドルで円安も進みそうだし。

というわけで、400万円でフィリピンの永住権を買いたい人、フィリピンで資産の管理・運用やビジネスがしたい人、JALとANAの国内線に乗りまくる人なんかは検討してみてはいかがでしょうか。

ちなみにAPECOを仲介しているHalo Haloという日系企業は、フィリピン版の楽天みたいなITサービス企業ですが、MNL48も展開していて先日オーディションが行われたばかりなのだと。オーディションにはアプリでエントリさせ、応援投票もアプリにすることで、若年層の顧客情報を集める目的もあるそうです。なるほどね。そういやこの企業のチラシ、去年のフィリピンフェスティバルで貰ってたわ。

Hallohallo.comのチラシ

「禁煙ファシズム」と言う愚

近々タバコの値段が上がりそうです。増税により20円ずつ×3〜4年で60円の値上げとなるようで。それでも欧米主要国と比べてもまだ安価だし五輪も控えているので、もっと大胆に上げればいいと思うのだけど、刻んできたのは自民党たばこ議連の連中が献金がなくなるのを恐れたからでしょう。喫煙率が急に下がらないように配慮したと。それにしても受動喫煙の規制強化には抵抗するくせに小幅ながら増税には賛成するのだから自民党の体質をよく表しています。

他方で来年2月には東京都議会で例の受動喫煙防止条例が提出される見込みです。先の総選挙で希望の党が惨敗し、いよいよ追い込まれた小池都知事にしてみれば、ここで妥協せずに踏ん張らないと後がありません。それこそ来年中にまたもや都知事選なんてことにもなりかねない状況です。都内では「30平米を超える飲食店は全面禁煙」となってほしいものです。

Nosmoking mark

さて、受動喫煙への規制強化がなされようとすると必ず「禁煙ファシズム」なる造語を使う輩が現れます。知識人やジャーナリストと名乗る人ですらそうだから呆れてしまいます。愚かですよね。絶対悪とされるナチズムを引き合いに出して禁煙化にネガティブな印象を付与したり、ナチスから非人道的な弾圧を受けた当時のユダヤ人になぞらえて自分たちをかわいそうな被害者に見せたいのだろうけど、現実は逆。他人を巻き込むクズ喫煙者は加害者の側なのだから。ちょっと考えれば受動喫煙への規制強化が「ナチスによるユダヤ人弾圧」よりも「平和な国家におけるテロリストの封じ込め」の構図によほど近いことが解ろうものなのに。

この場合、全体主義思想によって喫煙者というマイノリティが弾圧されているのではなく、他者を害するから規制の対象とされるだけの話です。他者を巻き込まない喫煙は規制されないし、実際そうしている良識的な喫煙者も大勢いて、彼らは「加害者にはなりたくない」という信念から飲食店の完全禁煙にも賛成しています。

よって、「禁煙ファシズム」という言葉を使う人は「考える力がない人」と見なすといいでしょう。自分の言い分の弱点に思いが巡らないという。

昭和天皇物語

『昭和天皇物語』なる漫画の単行本第1巻が発売されたので読みました。ビッグコミックオリジナルで連載されているようですね。

昭和天皇物語

今上天皇の退位が近くなったことで企画されたのだろうけど、よもやこのテーマの漫画が世に送り出されるとは思ってもみませんでした。何というか、おそれ多いタブーの領域だと勝手に思っていたもので。

でも、映画『日本のいちばん長い日』では本木雅弘さんが演じていたし、考えてみれば昭和天皇は我が国の近代史が誇る最大の偉人なので、むしろ後世に積極的に伝えるべきでしょう。

第1巻の冒頭はかの有名なマッカーサー司令官との会談で始まります。敗戦国の王として命乞いをするどころか、 自らが戦争の全責任を負うと申し出られたことで、マッカーサーがいたく感銘を受けたいという。昭和天皇のこのお言葉がなければ天皇制は廃止され、その後の日本はもっと主体性のない国になっていたかもしれません。

さて、物語は昭和天皇が皇太子になる前、明治時代後半の幼少期から描かれています。我々は昭和天皇が高潔なお人柄だったことぐらいしか存じ上げないので、非常に興味深いです。当然ながら今後青年期に差し掛かり、20歳で摂政になり、25歳で天皇に即位され、その間には関東大震災が、その後も太平洋戦争、そして戦後の復興など激動の時代が天皇中心に描かれていくのでしょう。

作者および編集者は、この漫画の連載をやるからには膨大な資料を読み込み、各方面に綿密な取材を敢行しているはず。よって逸話やセリフの細かいところまで史実なのか、あるいは多分にフィクションで補正されているのかは私には解らないのだけど、ともかく最終話まで読み遂げないといけない作品だと思いました。

平成の終わり

今上天皇の退位の日取りが決まりました。2019年の4月30日をもって平成が終わります。平成31年度はわずか1ヶ月しかないし、来年末の方がもっと受け入れ易かったのだけど…。

小渕官房長官による元号「平成」の発表
AERAのサイトより

とはいえ陛下の身に一大事があれば前倒しになるのだから、是非ともその日まで、願わくばそれ以降も長くお元気でいていただきたいと思います。ちなみに私は今上陛下が上皇となられた後、お一人の魚類学者として、さかなクンらと対談がなされることを密かに期待しています。ネット系のTVで放送してほしいな。

でも、皇太子の誕生日は2月23日だから2019年は天皇誕生日がないのですね。12月23日は「平成の日」として祝日のままになるだろうけど。

さて、幸いなことに次の天皇と皇子はご健在なので、気になるのは次の次。順調に進めば浩宮様の即位年齢が59歳。約30年勤められるとして次が5歳下の秋篠宮様ならご年齢的に僅か数年の在位となりましょう。ならば継承順を飛ばして悠仁様が次なのかな。

また、そうならないことを願うものの次の天皇が早くに重い病にかからないとは限りません。皇子にしてもそうです。やはり悠仁様には早くから皇太子と同等のお立場になっていただいた方が良さそうです。

なお、現時点では幼少の悠仁様の後継者はいらっしゃらないわけで、日本の天皇制は危うい状況にあります。かといって私は女系天皇も認めるべきかには答えを持っていません。

それに、いっそ悠仁様と運命共同体ってのもいいのかなと思わなくもないです。先々男子に恵まれればこの上ない喜びだけど、恵まれなければそれも天命。悠仁様とともに天皇制の役割も終わるという。天皇制廃止を唱える連中と結果的に同じ方向になるのは不本意だけど。

まあ、その頃には私は生きていないし、今の内から議論だけたっぷりしておいて、後の人たちに世相、世論を考慮して決めてもらうのがいいかと。

my 危険運転防止策案

例の東名高速の事故がきっかけで、煽り運転などの危険運転問題がクローズアップされるようになりました。高速道路の追い越し車線に車を停車させ、追突事故を起こさせた犯人は極めて悪質な常習犯だったものの、現行法的には危険運転ではなく過失としてしか罪を問えないのだと。なんともやり切れません。

私は車を運転しなくなって久しいけど、そういう行為は早くなくなって欲しいものです。とはいえ、あらゆる道路の状況をくまなく監視するのはテクノロジーを駆使しても不可能。何か起ってもすぐに警察が駆けつけられるとは限りません。自動運転車が当たり前になるのもずっと先の未来です。

そこで私の提案。は「ドライブレコーダーには全社共通仕様のLEDライトをつけよう」です。例えばオレンジ色の2秒間隔点滅とか。そしてそれを前後の車両にも見える場所に取り付けます。つまり「LEDの点滅が見える車両には録画されている。下手に嫌がらせをしたら、ドライブレコーダーの録画データを元に通報されて自身が道交法違反で逮捕されるかもしれない」という状況を作り、自重を促すと。

築地は守る?豊洲を活かす?

東京都知事選が公示されました。定数127人に対して自民党の立候補者は60人。公明党は22/23人以上が当選するだろうから、都民ファーストの会が40/50議席を獲れば与党が過半数越えがほぼ確実。「厚労省案並みの受動喫煙防止条例」が確定ですね。仮におかしな造反者が出ようとも他の党が賛成するので。楽しみだ。「公認喫煙所マップ」のスマホアプリは人気が出るだろうな。

さて、注目は中央市場問題。各党が主張する方向性はこんな感じかと。

  • 豊洲市場を恒久化、築地は売却
  • 豊洲と築地の両方を使う
  • 築地市場を再整備、豊洲は廃止

ちなみに私の案は、

  • 豊洲も築地も五輪終了までに決めよう

です。散々引っ張ったけども豊洲移転を決断したのだから築地に戻る戻らないに関わらず五輪終了までやることは同じ。よってこの時間的な猶予を有効に使うべきだろうと。

豊洲市場
公式サイトより
例えば実際に移転して営業してみて初めて解る豊洲の致命的な欠陥なんかが見つかるかもしれません。

また、あの巨大な建物が埋まらない可能性が高いけど、共存できるテナントを探しても見つからないかもしれません。

逆に豊洲が無難に営業できて、懸念された運営赤字も良テナントが見つかるなどして許容できるものになれば、一部とて市場機能を築地に戻す必要もないでしょう。

また、築地の再開発にしても、食のテーマパークなどのプランがショボければやらない方がいいし、いい案が出ても集客生、採算性で見合わなければやはり抜本的に見直すべきです。

よって、まずは豊洲市場を1、2年間営業してみて、その実態も踏まえて築地をどうするか結論を出せばいいと思います。

豊洲問題の行方を予想

築地市場移転問題について、小池百合子都知事は早ければ明日にも方針を発表し、来月の都議選で信を問うようです。これまで小池都知事は築地市場を残したそうだったけど、漏れ伝わってくる話では「豊洲に移転」「築地は売却せず活用」を軸に調整しているとのこと。真偽は解らないけど。

地下水の有害物質を理由に豊洲の安全性を疑うのは馬鹿げています。市場運営に影響はないし、今の築地の方がよほど危険なのだから。老朽化した築地市場はちょっとした地震でも倒壊したり、アスベストが大量に飛散しかねない状態です。土壌にしてもいわくつきだし。

そもそも、豊洲移転がここまでこじれた一番の問題は、「地下水から環境基準を超える有害物質が検出されたこと」ではなく、「地下水に環境基準を適用するという方針を撤回しなかったこと」です。もちろん、あるはずの盛土がなかったのが発覚して、ややこしくなった面はあるけど、最も重要な点は「豊洲と築地、どちらがより安全か」に尽きます。

また、財政的にも豊洲に移らない決断は無謀でしょう。国からの補助金208億円の返還義務が発生するし、五輪に向けて環状二号線の整備は急務です。しかも築地跡地の売却益は豊洲の建設費に充てるはずでした。築地にオフィスビルを建てて食のテーマパークなどを併設しても、見込んだ売却益以上の収支を得られるかは不明瞭です。

とはいえ、さんざん引っ張っておきながらの豊洲移転なら「決断が遅すぎる」という誹りはまぬがれません。莫大な都税が動く問題なので、下手を打てば都議選で都民ファーストの会が惨敗という結果にもなりかねません。そうして組織力が強い自民党が大きく勝てば受動喫煙防止条例の行方も危うくなります。

かといって、ピカピカの豊洲にも問題がないわけではなく、ランニングコストの高さは明らかで、10年経てば築地を改修した場合の方が安くつくという試算もあります。

とまあ長々と書いたけど、ここで私の予想。小池知事がこんな落としどころを出してくるのではという。

  •  来年にも豊洲に市場を移転する。ただし10年間限定で
  •  築地市場は解体、再開発し、2028年に復活させる
  •  お役御免の豊洲は転用か売却する

「これなら国に補助金を返さず、せっかく建てた豊洲も使うし、築地ブランドも存続できて万々歳じゃないか」とアピールをすると。

まあ、私は都民でもないので、どうなろうが傍観者的な立場だけど。

受動喫煙との戦い

5月24日、受動喫煙防止対策の自民党案を塩崎厚労相が拒否したとのこと。先日は厚労省側が歩み寄ったと伝えられていたのに。これで法案の今国会成立は困難な情勢だそうな。でも妥当な判断です。通常なら骨抜き法案でもやらないよりはマシだけど、ちょうど東京都議会選挙が控えてるので。

都議会では自民(JTからの献金がいっていないのかも)を含む各党とも受動喫煙の防止条例制定に前向きだし、小池都知事は厚労省案に準じた条例を想定しているようだから、ここで妥協を重ねて法案を通す必要もなかろうと。都民ファーストの会と公明党が大きな議席を得て、都で厳しい条例が通ってしまえば自民党案が陳腐化するので有利に仕切り直せるわけだから。

禁煙マーク

ということで、今回は受動喫煙防止に対してありがちな屁理屈への反論をまとめてみました。愛煙家の方々でも良識を持ち合わせていれば、肩身が狭いと嘆くことはあってもこんなこと言わないものだけど、残念ながらそういうまともな人ばかりではなくて。

喫煙と肺がんの因果関係は証明されていない

証明されていないから危険が存在しないことにはなりません。

また、たばこ=肺がんというイメージが強いけど、心臓や血管への負担が大きいのは紛れもない事実。当然、何らかの疾病を招きやすくなります。

喫煙率は下がっているのに肺がんによる死亡者は増えている

単に高齢化が進んでいるからです。歳を取れば何らかの病気を発症しやすくなります。そして肺がんは喫煙者だけがかかる病気ではありません。

それに喫煙経験がないのに肺がんになった人は受動喫煙による発症かもしれないわけです。

また、禁煙に踏み切った人が肺がんになれば、喫煙率低下と肺がんの両方にカウントされます。

よって喫煙率と肺がんの死亡率を関連付けて語ることがナンセンスです。

全面禁煙だと小規模な飲食店がやっていかれなくなる

むしろ逆。全面禁煙にしなければ喫煙室を設置できる大型店が有利になるのだから。

喫煙可否を表示義務化すれば店ごとの判断でいいのでは?

私も以前はそう考えていました。中には付き合いで断れない人もいるだろうけど、吸わない各人が喫煙可能店を利用しなければいいのだから、表示が義務付けられるだけでも着実な前進です。とはいえ、それで手打ちにできるタイミングはとっくに過ぎてしまいました。

「小さなバーやスナックなどを除いて禁煙」という厚労省案は自民党の抵抗により今国会での成立は難しそうですが、頃合いよく小池東京都知事が「厚労省案並み+こどもの受動喫煙防止」を掲げて参戦。こちらは都議選の結果次第ではあっさり通ります。

そして約8割の非喫煙者側にしてみれば、「店ごとの判断」よりも「原則禁煙」になった方が利用しやすい店が増えるのだから、もはや譲る必要がありません。そのためいつもは屁たれの塩崎厚労相も珍しく頑張っています。なにしろ勝ち戦。都条例が通ってしまえば次第に他の道府県にも波及するので、国政でも都条例よりはるかに劣る法案を通すわけにもいかなくなりましょう。

よって喫煙者の方々は、恨むならJTを恨んでください。そもそも「喫煙可能店の明示」は法律や条例がなくとも飲食店業界が自主都的に実施できたことです。とはいえ多くの飲食店経営者はその辺を曖昧にして営業したいだろうから、JTが要請、説得するべきでした。五輪招致が決まった時点で「飲食店禁煙」の機運が高まるのは目に見えていたのだから。でも、そうやって喫煙者と非喫煙者の棲み分けを進めておかなかったものだから、いきなり喫煙可能店を失うに至ったわけです。

まあ、JTにとっては誤算だったのでしょう。五輪招致を決めた猪瀬前々知事はヘビースモーカーだし、枡添前知事も喫煙者で自民党べったりだから、「自民党たばこ議連に献金してさえいれば都合の悪いことにはならんはず」と高をくくっていたら、禁煙思考かつ好戦的な小池百合子都知事(昔はヘビースモーカーだったとも聞くけど)が誕生し、運悪く都議選のタイミングとも重なって、何も手出しできないまま事が進められてしまうという。

喫煙者の権利も尊重しろ

「喫煙する権利」はあっても「他者を巻き込む権利」はありません。誰も「喫煙するな」とは言っていないわけです。

利害が相反する場合、弱い立場、害を受ける側を尊重するのは当然です。

禁煙ファッショだ

「禁煙ファッショ」なんて日本には存在していません。単に迷惑行為への規制強化が望まれているだけです。もちろん迷惑行為の定義や範囲は時とともに変化します。よって受動喫煙の防止は「ゴミ屋敷を野放しにしない」と同じような話にずぎません。昔は許されていたことでも時が経つにつれ規制されるのは社会の常です。それを、見境のない一部の中毒者が「ファッショ」というネガティブな響きの言葉を持ち出して、さも人権侵害のように見せかけようとしているという。

ちなみに「禁煙ファッショ」と対になる言葉は「喫煙カルト」でしょう。禁煙ファッショは存在しないけど、他者を脅かしてでも信仰を貫こうとする様子はカルト宗教そのものです。もちろん自制心のある良識的な喫煙者はこれには当たりません。

副流煙よりも先に車の排ガスを規正しろ

これはもう味噌と糞を混同した言い分。車は有益だけど、たばこは文字通り煙たがられる代物です。車がなくなれば全国民が困るけど、たばこがなくなっても日本人の8割は不自由しません。

仮に排ガスの方が副流煙よりも害が大きかったとしても、それは「強姦よりましだから痴漢は見逃せ」「強姦を撲滅してから痴漢を取り締れ」といっているようなもの。どちらも卑劣な行為なのだから、できる方から対策すべき話です。

酒も規制しろ

嗜好品つながりの貧しい発想でしょうが、酒は副流煙を出さないので「受動飲酒」なんてものは存在しません。

それに飲食店でたばこが吸えなくなっても社会に大きな影響はないけど、酒の提供がなくなれば夜営業の飲食店の多くは成り立たなくなります。

いや、そもそも飲食店で店が提供する飲食物以外を口にするのがタブーであるべきでしょう。店のメニューに載っていて頼むのならともかく、持ち込みのたばこを店内で吸うのが許されることが

まあ、飲み放題を禁止しようという話は漏れてきます。量を求めるような馬鹿な飲み方はするなと。酒の規制はそのあたりが妥当でしょう。

屋内禁煙でいいから諸外国のように屋外喫煙を認めろ

まるで「電車内の痴漢は取り締ってくれていいけど、外ですれ違いざまに触るのは許せ」みたいな言い分です。

まあ、痴漢ほど露骨な犯罪行為ではないので、外国と日本では事情が違うとしか言いようがないですね。日本のルールが嫌なら外国に移住するといいでしょう。

それに、いずれは屋外にも禁煙区域を設ける諸外国もポツポツ出てくるかもしれないし。

屋内はともかく屋外禁煙はおかしい

これはJTを筆頭とする受益者側の戦略ミスの結果です。屋内禁煙に強硬に反対し続けたために、業界団体が存在しない屋外が先に規正され、五輪を控えていよいよ屋内もという流れになったわけです。

もし、飲食店などの屋内禁煙化を受け入れていれば諸外国のように屋外は許容されてたかもしれないのに、そうしなかったのだから自業自得に他なりません。

喫煙者はたっぷり税金を納めている

たばこ関連の医療費総額はたばこの税収よりもはるかに多いと言われています。理屈の上ではたばこの税収を失っても喫煙者がいなくなる方が財政的にプラスです。

ただし、たばこの税収が訳の分からない用途に使われるのは腑に落ちないという思いはもっともなので、たばこの税収を禁煙外来の補助に使うのはありかもしれません。

たばこの税収がJRの負債の返済にも使われているのは理不尽だ

ごもっとも。ただし文句は政府に言ってください。それに受動喫煙防止とは無関係だし。

そんなに問題ならいっそ禁止しろ

できなさそうな極論をふっかけてご破算に持っていこうとする典型的な愚者の言動パターン。もちろん誰からも相手にされません。

また、他者を巻き込まず吸っている良識的な喫煙者の楽しみを奪う話でもあります。

社会の構図は「喫煙者 VS 嫌煙者」ではなく「自己中心的な喫煙者 VS 非喫煙者&良識的な喫煙者」です。

たばこの煙はともかく臭いは分煙規制の対象にするな

受動喫煙による健康被害の元凶は煙とともに排出される化学物質。その証拠に煙が霧散したあとでも刺激臭が中空に漂っていることがあります。目に見える煙がやり玉に挙げられがちですが、臭いこそが規制対象とされるべきものです。つまり、臭いがもれるようでは分煙の意味を成しません。

もし、たばこの火をつける側にかぶせる不燃性のキャップが開発され、煙は出すけど化学物質は吸着して封じ込めるような商品があって、皆が必ず使って吸っていれば、受動喫煙が問題視されることもなかったでしょう。

加熱式ならいいのでは?

確かに、厳正な検査の結果、どれほども有害物質を排出していないと証明された商品に関しては許容されてもいい気がします。でも、その商品と悪質な類似品の見分けはつかないので、やはり包括的に規制せざるをえないですね。

屋外も屋内も禁煙、どこで吸えばいいんだ?

自宅で吸ってください。最近はテレワークも流行っていることだし。

もし外出先でも吸いたいなら、喫煙ルーム基金でも作って街中に有料の閉鎖型喫煙ルームを設置、拡充していくといいでしょう。本来ならJTが率先してやればよかったのだけど、自民党への献金による政界工作で乗り切ろうとしたようで。

この禁煙化の流れは非喫煙者の怨念や逆襲の意味合いも強いので、受動喫煙の機会をなくさない限り終わりません。屋内禁煙化が実現すれば、次は屋外の仕切りのない喫煙所に矛先が向くことは容易に想像できます。受益者側が負担して、それらを煙や臭いがもれない閉鎖型に置き変えていかなければ容赦なく撤去されていくでしょう。さながら砂漠のオアシスが一つずつ枯れていくかのように。

受動喫煙対策の行方

5/21(日)放送のサンデージャポンで受動喫煙対策による飲食店禁煙化について、VTRで石破茂元地方創生担当大臣が「みんなやめちゃえというのは、実はそんなに頭のいい人が言うことではありません」と言った場面でスタジオの面々の爆笑とヤジの声が一斉に上がっていました。

サンデージャポンの石破茂議員

字面で見れば特におかしなことは言っていないようにも思えるけど、石破氏がいつものように理路整然した話し口ながら自身のエゴを通そうとする様子がいかにも滑稽で突っ込みどころ満載だったのでしょう。

その受動喫煙対策、直近の報道だと、国政では自民党内で厚労省案に準じた厳しい案を通したい勢力と党国会議員67%で構成されるたばこ議連の間で意見が割れ、厚労省側が渋々譲歩して妥協点を探している状況のようです。

他方で東京都の小池知事はひと月ちょっと先に迫った都議会選で、厚労省案に近い条例案を準備しているとのこと。ならば国会で自民が骨抜き法案を通して「やったこと」にしても、都がより厳しい条例を通せば自民党の面目丸潰れになるわけだ。

もちろん都の条例は都外では無効だし、小池都知事率いる都民ファーストの会が十分な議席を獲れるかも不確定だけど、都政では公明党が自民党と袂を分かっているし、都議会公明党も受動喫煙対策には乗り気とされるので、かなり踏み込んだ対策が実行されることになるでしょう。

そうして五輪開催地の東京都だけでも対策に乗り出せれば、対外的に日本の体面もなんとか保たれるか。

でも、これまで抜本的な対策がなされてこなかったことが問題なのですよね。

受動喫煙防止法はこうしようよ

Nosmoking mark2020年の五輪・パラリンピックに向けて受動喫煙防止法が制定されようとしています。開催地の東京だけでなく全国でってのはいかにも日本的ですね。

厚労省の案は飲食店(30平米未満のバーやスナックを除く)を全面禁煙とする厳しいものですが、これに対して自民たばこ議連がより緩い対案を出してきたそうな。伝え聞く限りでは「禁煙・分煙・喫煙可能の表示を義務付ける」という要旨のようです。さすがにもう全面抵抗はできないので、現実的な譲歩案を出してき感じですね。だったら飲むのも悪くないと思います。ただし、以下の要項を盛り込ませたうえで。

  1. 臭いが外に漏れる状態は分煙と認めない
  2. 広告にも表示を義務付ける
  3. 禁煙店の店先を喫煙所にしてはならない
  4. 喫煙可能店は非喫煙者を採用不可

厚労省案に比べれば議連の修正案では大きな妥協に見えるけど、実はそうでもありません。なぜなら、いざこれが実施されると喫煙可能店内の喫煙率が上がるので、嫌煙者はもちろん受動喫煙に割と寛容だった非喫煙者の足も遠のきます。「少々なら我慢できたけど、これはもう勘弁」と。

結果、喫煙客だけでも成り立つ小規模の飲み屋以外はことごとく売り上げを落としたり、バイトの採用もままならず、禁煙化に踏み切る店が続出します。つまり、上記の仕掛けさえ施しておけば、あとは市場原理にゆだねるだけで遠からず厚労省案に近い状態に収斂します。

そればかりか、いきなり原則禁煙とすると路上や飲食店の入り口付近で喫煙する人が増えて嫌な思いをする人やトラブルも増えるけど、喫煙者を喫煙可能店に一手に引き受けてもらえます。「吸いたきゃ吸える店に行け。外では吸うな」と言えるわけです。

ならば落としどころを見いだせず継続審議となるよりも、譲るところは譲ってさっさと施行にこぎつけた方が得策でしょう。

以下、各項目の解説です。

1. 臭いが外に漏れる状態は分煙とは認めない

本当に有害なのは煙ではなく目に見えない化学物質なので煙対策だけでは不十分です。

よって席を分けた程度の「なんちゃって分煙」は「喫煙可能」と見なします。喫煙室があっても扉の開閉や人の出入り時に臭いが漏れるので「喫煙可能」側です。エアカーテンの類も性能次第では同様です。それこそフロアごと分けるぐらいのことをしないと「分煙」とは認められないことにします。

これにより、多くの店は禁煙か喫煙可能に二分されます。

2.広告にも表示を義務付ける

喫煙可能店は店の入り口だけでなく以下のような媒体にも喫煙可能であることの表示を義務付けます。

  • 公式Webサイトの一番上
  • FacebookなどSNSの店舗情報箇所
  • 街の看板
  • 集客用広告物
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同様に飲食店を紹介するメディアにも表示を義務付けます。

これにより曖昧な状態で店が集客をすることを防止します。例えば、「表示がなかったので禁煙だと思って予約を取ったけど入ってみたら禁煙じゃなかった。でも今さら店を変えられないので…」を期待しての営業は違法とします。

3.禁煙店の店頭を喫煙所にしてはならない

禁煙店が店の入り口付近に灰皿を置くことを禁止します。「店内は禁煙なので、ここで吸ってから入ってください」を許すと、禁煙店に入店する際の受動喫煙を招いてしまうので。

禁煙店にも相応の覚悟と対策を受け入れてもらう必要があります。

4.喫煙可能店は非喫煙者を採用不可

喫煙可能店(分煙を含む)は喫煙しない従業員(臨時のアルバイトも含む)に受動喫煙を強いてはならないこととします。本人の許諾を得ても不可です。それを認めれば当事者間の力関係や就職環境、経済的理由次第では断れず、受動喫煙防止が有名無実化してしまうので。グループ会社の禁煙店で採用してから分煙店に配置転換したり、経理などで雇って店に投入するのも違法とします。

もちろん本人が喫煙者だど偽れば防げないけど、非喫煙者を働かせて後日訴えられたら店側が100%敗訴する状態にしておきます。

新百合ヶ丘駅前が工事中

今年になって新百合ヶ丘駅前が工事中です。具体的にはコナミスポーツとイトーヨーカドーの間、タクシー乗り場のロータリーに伸びるスロープが撤去されました。

新百合ヶ丘駅駅前の工事現場

新百合ヶ丘駅駅前の工事現場
丸で囲った出っ張りが、すでに撤去済みです

数年前にエレベータが設置されてからはスロープを使う人はいなかっただろうから撤去も不思議ではないけど、なぜ今になってという疑問が浮かびます。

そこで一つ思い当たるのが「先々、横浜市営地下鉄が延伸された際、地下鉄駅の出入り口にするのでは」というもの。ここなら無難に工事できるので。

とはいえ地下鉄延伸はまだ決まっていません。横浜市営地下鉄といっても費用負担するのは川崎市。そして新百合ヶ丘は市の北端。この辺りは人口が増えているとはいえ、市が予算をつけるかどうか。

もちろん新百合ヶ丘から横浜には行きやすくなるけど、町田からなら横浜までJRで直結されているし、登戸からも武蔵小杉で乗り換えればいいわけです。

ならば便利になるのは新百合ヶ丘近辺の住人だけかと思ったけど、さにあらず。成城学園前周辺の住人なんかも登戸・武蔵小杉や下北沢・渋谷で乗り換えるより楽だろうから。

というわけで延伸を早く決めて欲しいですね。

死亡時コスト

昨年末、私の弟が他界しました。ここで詳細を書くのは憚られるものの、自身が振り返るためと、誰かが検索して辿り着いた際に有益かもしれないことを書いておきます。主に「手順」と「急に必要になるお金」についてです。

まず、弟は朝方、外出中に倒れているのを通行人に発見されたので警察マターとなりました。日本人の8割は病院で亡くなるのでそのまま医師が死亡診断書を書く運びだけど、そうでない場合は警察による現場検証や事情聴取が入ります。第三者の介在が疑われれば事件となるわけです。

その日の昼、現場となった区域を管轄している警視庁池上署の方から私の携帯に連絡があり、遺体の身元確認が必要とのことで、午後に刑事さんが都内の私の仕事場に車で迎えにきてくれました。ちなみに電話番号の末尾が「110」の場合は例外なく警察専用の電話とのことなので、知っていれば迷惑電話ではないと識別できますね。

30分ほど走って池上署に到着し、遺体と対面。確かに弟でした。その後、担当の刑事の方と面談し、弟に関して私が知る事情を伝えてその日は帰宅。その後も警察では調査が続き、その結果次第で解剖が必要かどうか判断が下るとのことでした。

私としては不慮の死を遂げた身内のことであれこれ尽力してもらい恐縮する気持ちもあったものの、刑事からは「捜査に協力いただきありがとうございました」と言われました。そういうことなのですね。

翌日の昼前、自宅待機していた私の携帯にまた連絡があり、すぐに池上署に来て欲しいとのこと。その際「葬儀屋の手配を早急にお願いします」とも。私としては「まだ気持ちの整理がつかないし、いきなり葬儀などと言われても…」という思いだったけど、訊けば葬式うんぬんではなく火葬場の手配やら諸々を代行してもらうのに必要とのことでした。葬儀屋の知り合いはいないので、前日に警察から伺っていた業者に電話し、池上署で待ち合わせすることに。

署に行くと捜査結果の通達があり、第三者が介在した様子がなかったとのことで解剖も行われず、検視官からの説明を受けて、死亡証明をもらう運びとなりました。

次に、警察署の一室を借りて葬儀屋との打ち合わせ。先ほど頂いた死亡証明(死体検案書)を渡し、「葬式は不要、火葬のみ」という要望伝え、臨海斎場での火葬を手配してもらいました。その際、費用説明があり、金額は以下の通りでした。どちらも火葬当日の現金払いです。

  • 葬儀費用:¥387,720
  • 火葬費用:¥34,500

火葬費用はともかく葬式もしないのに葬儀屋に払う40万円弱は決して小さくない額だけど、納得するしかないですね。棺の急な手配や収棺、火葬日までの霊安、火葬場への運搬など人の死にまつわるあれこれを自身らで行うのは不可能だから。役所への書類の届出も葬儀屋の方が代行してくれるそうです。

棺はスタンダードタイプを選択。もっと安いエコノミータイプなんてのはないそうな。

火葬場は翌日は予約が取れなかったので翌々日に。そのため葬儀費用には葬儀屋での遺体の霊安費用が1泊分増えています。臨海斎場は大田区民用の火葬場なので、区外の利用者が使う場合はもっと値段が上がるとのことです。

実は遺体を九州の実家に搬送して向こうで火葬とも考えたけど、東京からだと30万円前後の費用がかかるそうで断念。翌日、九州から母と妹だけを呼び寄せ、翌々日に家族3人だけで見送りました。

ちなみに九州では火葬後の遺骨は部分採骨だけど東京では全量引き取りなのですね。大きな骨壷の箱は通常の風呂敷では包みきれないので売店で1,500円ほどの専用バッグを購入して持ち帰ることに。収骨の最後、埋葬許可証をいただきました。

さて、これで死亡に伴う臨時の出費は終わりかと思いきやさにあらず。後日、東邦大学医療センター大森病院から以下の費用請求がありました。

  • 入院診療費用:¥49,700

死亡当日、倒れているところを発見され、運ばれた救急病院における蘇生処置などの諸費用ですね。国民健康保険の30%負担が適用されてこの額です。もし無保険なら15万円を超えたわけだ。

よってこれらの合計の約48万円が病院外で死亡した直後に必要となる最小コストと言えるでしょう。もちろん他にも家族を呼び寄せる費用や賃貸マンションの引き払い費用等はあるものの、そういった事情は人それぞれ違うので省きます。

後日、国民健康保険から葬儀費用に対する補助が出ることを知りました。額にして50,000~70,000円とのこと。なかなかの額なので、いずれ手続きをします。

生活保護制度を考え直してみる

先日、小田原市で生活保護をめぐって一騒動がありましたね。それを受けてとあるWebサイトにてちょっとした議論になりました。

発端となった私の書き込みはこう。

生活保護は「働けず貯蓄もない人にはありがたいけど、所得や資産を隠してまで受給する気にはならない」が理想だろうから、ある程度、衣食住の現物支給に切り替えていくのがいいのでは?

今後も下流老人と呼ばれるような困窮者は増えそうだから、財政負担を減らすという意味でも。

対してある人からの反論。

役所が現物って、安く調達なんて出来ないじゃん。

・・・役人が半額弁当の調達にスーパーに並ぶシーンを想像してしまったw
絶対無いwww

そんなアホな。何か勘違いしておられます。よって私からの反論。

現物支給ってそういう意味じゃないですよ。実際には「衣・食・住それぞれにしか使えないバウチャー」みたいな感じになろうかと。

対してこれまた反論。

それも現金より高コストなんだよ。
店は換金にコストが発生するから、それは当然価格が上がる。

やはり伝わっていないようなので、また反論です。

奇異なことを。それこそシステマティックに処理できそうな分野だと思うのですが…。ひょっとして、これまた受給者が紙の金券で買い物し、それをお店の人が役所で換金するようなアナログなイメージをお持ちなのでしょうか?

ようやく私の意図を察していただけたのか、議論はこれで終わりました。

でも、せっかくなのでここで補足しておきましょう。私がイメージする現物支給による生活保護とは以下のようなものです。

  1. マイナンバーカードに電子マネー機能を持たせ、生活保護を電子マネーで給付する
  2. 利用には限度額を設ける
  3. 購入可能品目に制限を設ける

そもそも現金で支給するから不正受給を始めとする諸問題が起こるわけだし、日本は電子マネー決算先進国なので技術的に無理はないでしょう。当然、電子マネーの現金化は不可です。独自の規格になるのか(端末側の置き換えが必要)、それとも既存の電子マネー規格に相乗りさせてもらうか(既存規格と提携できるの?)は要検討ですが。

そして、対応のお店にて思い思いの買い物ができるようにします。ただし一定の制約下で。

2. は、「3日で5,000円まで」といった具合の利用制限ですね。たとえ残高以内であっても換金性が高い高額商品は買えなくすると。薬や一部の衛生商品は免除してもいいでしょう。

3. は、「たばこの購入は不可」「酒類は21時間あたり度数5%以内を500mlが1本まで」といった品目の制限です。生活保護受給者が健康を害せば自治体の負担が増えるのだから、それぐらいの節制はしてもらわないと。

もちろんマイナンバーカードなので利用状況はお上に筒抜けになります。不健康な物品の購入が目立てば指導が入るし、購入品目が偏っていて所得や資産隠しが疑われる場合は受給資格の再調査がなされます。それらを理解の上で、存分に使ってくださいと。

冒頭の話だと「現物支給」という言葉がミスリードを誘ったのかも。実際は「役所が認めたもの(認めないもの以外)だけに引き換えられる電子マネー」ですね。カタログから欲しいものを選べるギフトみたいな感じかな。

ちなみに私がいわゆる「タイガーマスク運動」を評価しないのは、一方的にランドセルを送りつけるから。施設の児童が本当にランドセルを必要としているかわからないし、そうだとしても欲しいのは別の色かもしれないし。あれって善意の押し付けというか、多分に自己満足ですよね。でも寄付にも用途を限定した電子マネーによる現物支給を導入できれば改善できます。

更に言うと、これは将来のベーシックインカムの前史、地ならしともなり得ます。何しろそう遠くない将来、多くの労働はAIに置き換えられ、多くの人が職にあぶれると予想されているので。例えば自動運転車が実用化されれば、トラックやタクシーのドライバーの多くは失業です。

興味深いことに、医者や弁護士のような高度な知的労働ですらAIに活躍の場を奪われそうです。人間よりもビッグデータと照らし合わせる方がよほど頼れるとばかりに。高学歴を誇る優秀な人物なども容赦なく淘汰されるわけです。

だったら所得がなくてもカツカツ生きられる社会に移行せざるを得なくなります。

新百合ヶ丘に地下鉄?

昨日、新百合ヶ丘の駅前でリニア新幹線に反対する団体が演説していました。なんでもリニア新幹線の品川⇄橋本間は新百合ヶ丘の地下を通るのだとか。正直、地下40mを走ると何か影響があるのかは解らないけど、素通りされるわけだから面白くないってのはそうかも。

ちなみに私もリニア新幹線には反対だけど、理由は「採算面で失敗確実だから」というもの。結局、在来線も含めた乗車賃の値上げとして跳ね返るか、もしくは国費が投入されることになるだろうと。目指すところは同じだけど、今のところその団体の思想とは相いれなさそうです。リニア新幹線の技術そのものには私も興味があるし。

一方で、一時は立ち消えになった横浜市営地下鉄の延伸がまた再検討されるそうな。

あざみ野-新百合ヶ丘、地下鉄延伸を再び試算へ

これが実現すれば便利になりますね。私も以前、横浜に通勤していて、新百合ヶ丘→相模大野→大和→横浜なんて面倒な乗り換えが必要だったけど、始発駅から座って行かれるようになります。新幹線駅にも近くなるし、伊豆方面にダイビングに行く際の選択肢も増えますね。

何年先になるか解らないけど、是非とも実現して欲しいものです。

新元号を予想してみる

再来年の元日から元号が変わりそうですね。今上陛下にはご譲位まで(それ以後も)お元気でいていただきたいものです。ああ、再来年からは2月23日が天皇誕生日になるのか。ただでさえ2月は日数が少ないのに平日がさらに減るわけだ。

さて気になるのは新元号。明治(M)、大正(T)、昭和(S)、平成(H)ときたので、この4つのイニシャルは使えません。明治の前は慶応(K)だけど、これはもう再使用してもいいかも。江戸時代までは厄災の験直しとかで元号がコロコロ変わってたから今とは意味合いが違う氣がするので。

残りのアルファベットは多いけど、五十音でいけば絞られてきますね。明治(ま行)、大正(た行)、昭和(さ行)、平成(は行)だから、空いているのはあ行、か行、な行、や行、ら行。濁点もありなら、が行、ざ行、だ行、ば行もあるけど、過去4つの元号の先頭文字は濁っていません。

さらには、な行の「N」は「M」と発音が似ているので除外。ら行は「L」と「R」が不明確なので却下。母音のあ行も別格な氣がします。もはや問題ないとはいえ慶応のか行も避けたくなるのが人情。よって残るは「Y」のや行になる言葉がいいのではないかと。

まあ、予想がつくのはここまで。漢字の組み合わせや読みはまったく見当がつきません。「や」「ゆ」「よ」のどれで始まるかも。外れるかもしれないし。

ちなみに今上天皇がご譲位されたら私は楽しみにしていることがあります。是非ともご専門のハゼのご研究に勤しんでいただきたいなと。さかなクンとの対談なんかにも期待したいところです。

謹賀新年

新年明けましてどうも。

ミミズク
干支用に雄鶏の写真なんて撮ってないので代わりにミミズク

私的には昨年はいくつか目標を達成できたけど、一方で大きなものも失いました。

よって今年は家族安泰のまま過ごしたいものです。

加えて世界が平穏であってくれればいいのだけど、アメリカの新大統領の手腕は未知数だし、何より国民がついていくかどうか。ドイツやフランス、そしてお隣の韓国の行方も不透明なので波乱の一年になる予感がします。

それでも大きな災害が起きないことを願うばかりです。

ほんでもって自身にとっては、どうか飛躍の年になりますように。

それから小ネタを一つ。酉年生まれは人口が一番少ないそうですね。過去2回のベビーブームから外れてたからだそうな。実は私も酉年の2月生まれ。当然ながら2月も人口が最小なわけで、干支+誕生月でいくと一番マイノリティなのかも。だからなんだってことでもないけど。

50%は圧倒的多数?

さらば白人国家アメリカ先日、とあるWebメディアサイトで米大統領選について議論になりました。

発端は米国在住の映画評論家町山智浩氏の「トランプ氏の当選は、白人の代弁者を大統領に据えられる最後のタイミングだった」という分析。今はまだ白人が人口の60%を占めるけど、この先は移民や人種における年齢構成や出生率の違いから、その割合が次第に小さくなっていくというのが理由です。

これに対して一人のユーザが異を唱えました。なんでも「60%が50%になっても相変わらず圧倒的多数だ」と。私が「そんなことはない。白人票は割れるのだから」と言っても、その人には理解できなかったようです。

もちろんここで言う「割れる」は共和党と民主党に投票先が分かれるという意味ですね。ひとえに白人といっても保守派とリベラル派(加えて、状況次第で揺れる人)に分かれるわけです。

そして単純計算で割合が60%あれば半々でも30%。対して非白人は全部で40%だから30%に対抗するには3/4の意思統一が必要。随分高いハードルです。でも白人が50%になれば半分は25%。対して非白人も50%だから拮抗するのに半分の意思統一ですみます。非白人の各グループの割合は白人の50%に比べればちっぽけでも、選挙の上では徒党の組み方次第でキャスティングボートを得るのは容易くなります。つまり、60%と50%では重みが大きく違うし、50%が圧倒的多数というのは敵兵の数まで味方にカウントしている初歩的なミスですね。

まあ最初の半々というのは大雑把な勘定だから場合によっては6:4や7:3になるかもしれないけど、だとしても非白人には白人のリベラル派の票が加わるので勝負は見えています。

よって今後も白人の大統領は数多く誕生するでしょうが、非白人マイノリティを尊重しない言動の候補者が最後まで残ることはないでしょう。

それでいいのかアメリカ?

ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領選挙に勝ちました。下馬評ではヒラリー・クリントン氏が優勢だったのでトランプ勝利を言い当てた人は勝ち誇っているけど、所詮は二択だもんな。

で、「トランプ氏の毒舌はあくまでも選挙戦略で、当選したら豹変するから大丈夫」なんて言う向きもあったけど、問題はそこでないですよね。彼自身は真っ当な路線に切り替えられるとしても、彼の言動に煽られて熱狂した半分の有権者たち、特に今のアメリカ社会に不満を持つ層は移民やら宗教に関して焚きつけられてしまったのだから、要らぬ火種を植え付けてしまいました。

格差が広がり暮らし向きが悪くなっていると感じる人たちが変化を望んだのは解らなくもないけど、人間生きていれば思想や価値観の違う他者と何かしら折り合いをつけながらやっていく必要があるもの。トランプ氏のこの勝利は禁じ手によるものだったと思えてなりません。これがきっかけでテロや暴動の多発などの治安問題に発展しなければと願うばかりです。

それにしても一介の実業家がいきなり世界最強国の元首になるのは有史以来初めての出来事ではなかろうか。2200年前の秦の呂不韋にしても、相国と呼ばれる関白みたいな権力者止まりだったわけだし。これをアメリカン・ドリームといえばそうかも知れないけど、私の感想は「何だ、アメリカもフィリピンと変わんないな」です。本当にこれでいいんでしょうかね?

東京死ね

仕事の都合で朝の満員電車に乗るようになりました。小田急線は成城学園前から下北沢間が異様に混みますね。新百合ヶ丘から下北沢の間には停まらない快速急行が7時台にも走ってくれるといいのに。

再来年の春には東北沢~世田谷代田の複々線化が完了して所要時間、混雑ともに多少は改善されそうだけど、それまでは自身で乗り方を工夫しないと。比較的空いている車両を見つけるか、もっと早い時間帯の電車を使うか。

でも満員電車に乗るたびに思います。「東京死ね」と。まあそれは単なる反発心で本意じゃないものの、「こんなのに支えられている東京は異常だ。経済のためにドーピングしているようなもので、いずれ手痛いしっぺ返しを食らうんだろうな…」とは感じます。

もちろん職場の近くに住めば満員電車に乗らずに済むけど、郊外からの通勤者がこぞって都心に引っ越すのは無理。私のように郊外の方が好きな人も少なくないだろうし、やっとの思いで買ったマイホームが郊外の物件だったというのもよくある話。よって東京は大勢が満員の電車でストレスを抱えながら長時間通勤することが前提の都市なわけです。

新百合ヶ丘駅周辺
新百合ヶ丘駅周辺(小田急のWebサイトより)。都市景観100選に選ばれたのだそうな。確かに高層ビルや細い路地もなく、圧迫感や窮屈感のない街です。

そこで小池都知事は知事選の際に電車通勤の問題緩和策として「車両の二階建て」を提唱していたけど、実現性はゼロ。地上はともかくトンネル内の天井を上げたり地面を下げるのは不可能だろうから。いや、JR東海道線には二階建ての車両も走っているか。でも、乗り降りの混雑緩和を狙うなら、車両内に階段を設けるのではなく、ドアも上下フロアごとに分けて停車駅の乗り場も二階建てにしなければならないので各駅の構造を根本的に見直す必要が出てきます。

また、小池知事子飼いの音喜多都議は「容積率緩和による都心住居の高層化」を提唱しているものの、こちらも見込みなし。理屈では可能だけど、それには低層建築物を建て替えるべく関係当事者への立ち退き・建て替え交渉の上、巨額の解体・建設費用を捻出する必要があるから。加えてゴミ処理が間に合わなくなったり物流網がパンクするだけでなく、子育てに適さない都心にもっと人を集めるのも国の将来を考えれば得策ではないはずです。

まあ、それでも向こう数年の辛抱ですね。五輪後の東京では急速に超高齢化が進むので様々な変化が出てくるはずだから。

さしあたり団塊の世代とそれに続く年代が順次リタイアしていけば電車の混雑も緩和されましょう。同時に東京の凋落も始まるのですが…。

そう、五輪後の東京は急速に痛んでいきます。最大ボリューム層が所得税を払わなくなる上、高齢者サービスを受ける側になるインパクトは大。これまで一極集中で栄えてきた副作用ですね。本来なら地方で生涯を終えるはずの人まで東京で老いていくという。

結果、相変わらず人口は多いのに消費が鈍くなり景気は低迷するでしょう。医療・介護施設は奪い合いです。介護離職する人や認知症の徘徊高齢者も増えます。そして資産も身寄りもない高齢者も増加するけど、それらの面倒もみざるをえないので東京の財政は次第にひっ迫し始めます。

よって都民の税金は上がるでしょうね。社会保障費がかさむ上、五輪の競技会場整備費やら維持費で負の遺産を膨らませてしまうから。豊洲市場もこのままだと不良資産になり兼ねない雰囲気だし。

そうして求心力が衰えて人口が増えなくなれば露見するのは不動産余り。なにしろこれまでデベロッパー任せで大型マンション類が無制限に建てられてきたので。最も影響を受けるのは都心から離れた地の物件、つまり中低所得者が35年ローンとかで買ったマンションです。いや、資産価値が下がってもローンを払い続けられるならいいけど、所得も下がろうものなら勝ち組でいられなくなります。ならば手放そうにも買い手がつかず、大きく値崩れするという地方では人口減少による需要不足で起きたことが東京近郊では供給過多によって引き起こされると。インフレになればローンの返済は助かるけど、人口が減少する中で果たしてそうなるか…。「数年前に新築のマンションを購入した我が家はローンがたっぷり残ってるのに、お隣に引っ越してきた人は半値で買ったらしい」なんてケースも増えるでしょうね。

有史以来、災害や空襲、テロによるダメージはあっても東京の凋落など誰も経験したことがないので想像できないかもしれないけど、人口動態に基づく未来予測は確度が高いので必ずそうなります。目に見えて暮らしにくくなれば地方に移転する企業や大学もポツポツと出てくるでしょう。ただしその恩恵を受けられるのは福岡市や仙台市など一部の有力地方都市と近辺だけで、その他は存続すら危うくなり兼ねないとは思うけど。

それに腐っても鯛。東京は政治経済の中心であり続けるし、羽田・成田の二大空港は健在で各種レジャー施設も東京圏に集結したままだろうから覚悟の上で住み続けるのもいいでしょう。仕事や家の都合でどうにも動けない人も多いだろうし。

でも私はもともと九州出身の田舎者。幸か不幸か東京にしがみつくだけの大きな拠り所も持っていないので、東京圏に住むメリットが薄れデメリットの方が目立つようになる頃には逃げられるようにしておくべきだと思っています。

たばこ一箱1000円にする案に賛成

たばこ一箱1000円にする案に私は賛成です。愛煙家の人や何であれ増税に反対な人は反発するだろうけど、何かを変える際に賛否が分かれるのは世の常。ならば以下の観点で結論が出されるべきです。

  • どちらがより国策に適うか
  • どちらが未来に向けて相応しいか

一箱1000円に値上げしても吸う人は吸い続けるので税収は減らないと試算されています。よって論点は国として喫煙率を下げたいのか放置したいのかってだけ。

私は反対派を強引に押し切ってでも大幅に増税して喫煙率を下げて医療費の抑制を目指す方が理に適っていると思います。

喫煙と肺癌の因果関係はないなんで説を唱える人もいるけど、仮にそうだとしても心臓に悪いのは確実なのだから十分な理由づけになります。

アリとキリギリスはどちらが偉い?

総選挙が近いと噂されています。中には11月解散説を唱える人までいるようですが、さすがにそれはないかな。来月じゃ主だった争点が見当たらないので。まあ蓮舫&野田の嘘つきコンビ率いる民進党が相手なら、いつ選挙やっても自民党が圧勝するだろうけど。

さて、どこの党でも良いので私が打ち出して欲しい政策の一つは年金改革。具体的には生活保護みたいにして欲しいのですよね。つまり現役並の収入がある人や預貯金、金融資産が一定以上ある高齢者には支給しないと。

そういうと「若い頃に散々浪費して貯蓄しなかった人が優遇されて、真面目に貯金してきた人がバカを見るじゃないか」なんて言う人が出てきそうだけど、ちょっと待てよと。道徳的には快楽主義のキリギリスより禁欲的なアリが模範的に思われがちだけど、どちらが経済に大きく寄与してきたかといえば断然キリギリスの方でしょうよ。アリは消費を抑えて蓄えるわけだから、見方を変えれば「経済貢献は他人任せ。自身の老後さえ安泰ならそれでいいと」いう利己的な行動とも言えます。

よって収入や預貯金が一定額以上ある人に年金を支給しなければ年金財政が改善される上、人々の消費意欲を高める効果もありましょう。