安保法案が与党の強行採決で衆院を通過しました。まあそうなりますよね。前々回と前回の総選挙で自民党に巨大議席を与えてしまったのだから。私は自公には投票しなかったけど。
ちなみに私は集団的自衛権には賛成で、これを戦争のための法案というのは的外れだと思うものの、憲法改正が前提であるべきという立場です。解釈で乗り切ろうとするのは裏口入学みたいな反則。時の政権の思い込みで自衛官に命を懸けて活動してもらうわけにはいきません。
でも、この法案が2ヶ月後に参院から差し戻されて成立しても憲法裁判のステージが待っているし、自衛隊が即座に紛争地域に出て行くことはないと思われるので、むしろすっかり話題にされなくなった労働者派遣法の改正案の方が気になります。
こちらにも私は反対です。いや、労働市場の流動化などメリットも言われているけど、企業がさらに派遣労働者を使いやすくなれば、10年後、20年後に「家も貯金も持ってない人」を大幅に増やす結果になるだろうから。
特に東京圏は地方から労働力をかき集める形で繁栄を続けてきた反動で将来は大勢の生活に困窮した高齢者を抱えることになります。でも個々人に生活保護を給付しては財政が持他ないかもしれません。そこで代わりにホームレス対策のシェルターを造れば今度は地方から貧しい高齢者をかき集めることになるかもしれません。東京圏が象の墓場ならぬ困窮労働者の行き着く場所と化いすと。厄介なことになりますよね。
ならば、ここらで発想の転換が必要ではないでしょうか。例えば、派遣労働者を使いにくくして所得の底上げを図るような。