本当に楽しいダイビングってどんなのだろう

先日、安良里に潜った後で自問自答しています。「本当に楽しいダイビングってどんなのだろう?」と。

差し詰め見たいものが決まっている場合は「見たいものをじっくり見られるダイビング」ということになりましょう。もちろん運不運もあります。クマノミのように定住性の生き物なら確実に見られますが、総じて動きが遅いウミウシの類いでも潜る度に顔ぶれと居場所が違いますので。

そして私の最近のテーマは「透明のカクレエビの類いをクリアかつ大写しにする」というもの。カクレエビ自体は目ぼしいイソギンチャクを探せば高確率で見つかります。体長2cmかそこらと小さいものの、さほど狙うことが難しい被写体ではありません。ただし体が透明なためカメラのオートフォーカス任せでは正確に捉えられず、マニュアルでピントを微調整する必要があります。もちろん絞りなども。つまり、一つところに数十秒〜1、2分は留まらないと、まともな写真は撮れません。少なくとも私の技量では。

カクレエビ
『靴下履いてるとこ』 今年の7月、セブで撮影

今回の安良里で不運だったのは海が濁っていたこと。そしてチームにビギナーダイバーが多かったこと。担当ガイドとしては視界不良の中でビギナーの集団を小さくまとめながらオーソドックスなガイディングをせざるを得なかったようです。しかもビギナーはエアーの消費も早いので足早にコースを一周して早めに上がるしかありません。ということで私としても自由が利きませんでした。

私は並の(現地の専属ではない)ガイドよりはマクロ生物をたくさん見つけることができるのですが、カラフルなニシキウミウシなどを発見して皆に知らせようにも既に引率されて皆いっせいに視界から消えかけていたりします。まるで足早に観光名所を回って何の記憶も残らない観光ツアーのようです。まあ仕方ないですよね。私がガイドではないので。健気に私の後に着いてきたバディにだけは、ちょっといいものを見せてあげられましたが。

さて、本当に楽しいダイビング(マクロの)をするための方策としては、こんな感じでしょうか。

  1. ダイビングスタイルが近い仲間による複数人で参加する
  2. ビギナーが多い回は避ける
  3. マクロフォトダイビングと銘打った回を選んで参加する
  4. マクロ指向のショップを利用する
  5. 視界が悪いときはシビアな撮影を諦める(当然、つまらないけど)
  6. 南国リゾートに赴く(より透明度が高く見通しが利けば好きなところに長居もできる)
  7. ガイドに移動を始める際はしっかり合図をくれるように事前に頼んでおく

特に7の効果は大きいかも。皆で水中を移動しているときは良いのですが、絶好の被写体を見つけて撮影に挑むとそちらに集中力を奪われるので。

例えば、ガイドが何かを見つけて皆に見せている際、一団の人数が多ければ観察ポジションにありつけません。そのため近隣に目ぼしい撮影スポットを探すことになります。そうして写真を撮っていると、いつの間にかガイドが移動を始めているということが先日は多々ありました。

言い換えると、ガイドが見せたいものを見せたら合図もなしに足早に移動するようなガイディングをされたのでは、脇で写真に集中しているマクロ派ダイバーは取り残され兼ねません。うまい具合に再合流できなければ浮上してそのダイビングは終了です。当然、消化不良に終わります。とは言え自分の都合だけではガイドを縛れないので、視界不良ダイビングの際はやはり音の合図を徹底してもらうのが合理的かな。音が鳴ったら顔を上げて移動の方向さえ確認すれば、粘ってもう一枚撮るなんてことも無難にできますし。

でも、やっぱ南国リゾートに赴くってのが一番でしょうかね。羽田→セブの飛行機が羽田から20:30ぐらいに飛ぶようになってくれるとすごく嬉しいのだけれど…。

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