カメ、ベラ、ヤッコ

三日目のダイビングのメインはウミガメ。種類はタイマイです。

タイマイの横顔

若い個体が根っこの上で珊瑚や岩をガリガリとやっていました。こいつらは食事中はダイバーに囲まれようがお構いなく一心不乱に何かをかじり取って食べます。前脚のヒレを両手のように使ってはさんだ岩を放り投げたりしながらの食事風景は格好のシャッターチャンス。

お食事中のタイマイ

でも、決まって邪魔が入るのですよね。カメラを構えるとヤマブキベラがレンズの前を横切ります。カメが掘り返したときに出るおこぼれが目当てのようですが、ダイバーにとっては黄色い邪魔者です。

タイマイとヤマブキベラ

それからサザナミヤッコがおこぼれ争奪戦に参入。

タイマイとサザナミヤッコ

続いてツノダシも。

タイマイとサザナミヤッコとツノダシ

まあ、写真は撮りづらいけど見てて楽しい光景ではあります。

タイマイはそこの餌場がよほど気に入ってたのでしょうね。その後一回息継ぎに上がっていったものの、またダイバーだらけの同じ場所に戻ってきたので。

結局、このダイビングの時間の半分ぐらいをここで費やしてしまいました。

ポンタ健在?

10年以上前、座間味のとある海域(阿嘉島 や安室島の近く)には「ポンタ」と命名された人懐っこいサザナミフグがいて、ダイバーに愛嬌を振りまいていたという話を聞いたことがあります。その頃のダイビング雑誌にはよく登場していたような。

もちろん初代のポンタはとうの昔に天寿をまっとうしたわけですが、いました、今回も人懐っこいサザナミフグが。

サザナミフグ

砂地の上を移動中に左側から視界に入ってきたかと思うと、どんどん接近してきます。でも私のカメラはレンズ前のワーキングディスタンスが20cmほど必要なので、あまり迫ってこられても具合が悪いのですよね。もちろんレギュレータ越しに「来るな」と言っても聞き入れてはくれません。

サザナミフグ

しかたなく自分が後ずさりするもののダイバーに興味津々なのかニッコニッコしながら遠慮なく距離を詰めてきます。

サザナミフグ

あまりに寄ってくるので尻尾を軽くつまんでやると、くるっときびすを返すものの、また直ぐに戻ってきます。もう一度尻尾をつまんでも、すり抜けはするものの、やっぱり笑顔で近寄ってくるのですよね。

てなわけで、格好の被写体なのに狙えて撮った写真がありません。

サザナミフグ
強いて選ぶならこれが最高傑作かな

かつてのポンタの血統を受け継いでいるのか、あるいはここの海のサザナミフグという種にその傾向があるのかは解りませんが、ともかく遊んでくれました。それも写真が撮りづらいぐらいに…。

私はこの個体を「ポンタ53世」と名付けたいと思います。

座間味のエビ

今月最後のダイビングは座間味。朝9:00泊港発のクイーン座間味で島に渡り、この日は2ダイブ。 とりあえず一番よく撮れた写真から。

スザクラエビ
スザクラエビ。エビ図鑑の表紙にできそうな感じかと

それからアカスジシラヒゲエビ。

アカスジシラヒゲエビ
この子はウツボをクリーニング中でした

さらにはニセアカホシカクレエビ。

ニセアカホシカクレエビ
ニセモノ呼ばわりとは気の毒なネーミングだ

それからオトヒメエビ。

オトヒメエビ
オトヒメエビ レギュラーメンバー。岩の下を覗けばヒゲが見えるので簡単に見つかりますよね

那覇空港のナポレオンフィッシュ

会社終わりで羽田空港に向かい、ANAの航空機で那覇空港に到着。さっそく水槽チェック。向かって左側の水槽にはナポレオンフィッシュがいるので。

が、さすがに23時だと眠そう。棚の上に鎮座して動きません。

眠そうなナポレオンフィッシュ
眠そうなナポレオンフィッシュ iPhone 4Sで撮影。iPhoneは水槽にピタリと押し当てやすくていいですね

でも、自然界なら海の中は18時ぐらいで夜になるのに夜遅くまで明るい空港内は気の毒だなぁ。まあ、狭い箱の中で飼われている時点でそうなのですが。

◆◆◆

ちなみに夕方の便で先に沖縄入りしていた仲間は自身の結婚式のために帰郷していたスリムクラブの真栄田賢さんと同じ飛行機だったそうな。このたびはご結婚おめでとうございます。

ライトフィールドカメラの水中ハウジングに思いを馳せる

来春、LYTROからライトフィールドカメラが発売になります。

外観は「ポップな監視カメラ」みたいなブロック型ですが、これは嬉しい限り。というのも私は水中で使ってみたいので、このシンプルな形状は水中ハウジングをこしらえる上で非常に都合がいいから。本体部分は直方体の箱でOK。そこにシャッターボタンと電源ボタンさえ付ければ。スペックを見るとズーム機構もあるようですが、写真ではどれがそうなのか解りかねます。

ライトフィールドカメラのスイッチ類

他にもカメラの液晶モニタはタッチスクリーンになっているようですが、さすがにこれは無視です。

まあズーム操作のギミックは足すとしても、一般的なデジカメ用の水中ハウジングよりもシンプルな構成にできるはず。つまり安く作れると。IKELITEあたりが早々に水中ハウジングを出してきそうですが、オーダーメイドでもそれほど高くはならないでしょう。

ただし、このカメラにはストロボがないので水中で使うならビデオライトとの併用になりますね。外部ストロボは今のところシンクロで光らせる手段がなさそうなので。というかそもそもピントを合わせないので発光量の調整なんて観念もないはず。その意味でもストロボよりライトの方が相性が良さそうです。

さて、問題になりそうなのは海の中だとシャッターが押しにくそうな点。防水・耐圧のハウジングに入れると躯体が一回り大きくなるわけですが、それを望遠鏡を覗くように持って、人さし指でシャッターボタンを押す方式ではけっこうしんどい作業になるのではないかと。指が凝り固まって腱鞘炎になりそうです。

そこでもし私が水中ハウジングメーカーにオーダーするならボディの箱パーツの下部にピストルグリップを付けますね。そして人さし指で引き金を引くとシャッターボタンがが押されるようにします。レリーズを仕込めばいいだけなので機構的にもそう難しくないでしょう。これなら指が疲れない上、警戒心の強いハゼ&テッポウエビ類に迫る際に片手だけを伸ばして撮ることが可能です。また、被写体と液晶画面の両方を見比べながら撮ることもできますね。ほんでもってハゼとエビのどちらを主役にするかは後で決められると。

オドリハゼとテッポウエビ
こういうシーンで活躍してくれそうだ

ああ、でも逆に被写界深度の深い写真は撮れないのかな。いや、その辺は専用のデータ解析アプリ次第でしょうかね。

ともかく、ピントを気にする必要がないというのは画期的。いち早く実機で試してみたいものです。