X-MEN ’97

ディズニー+で『X-MEN ’97』の配信が始まりました。1992〜1997まで5シーズン、全76話が放送された旧アニメの続きです。今でこそマーベル=アベンジャーズのイメージが強いけど、私にとってはX-MENこそがマーベル作品の最高傑作なので長らく心待ちにしていました。

今日の時点で3話が公開済みで、毎週1話ずつ追加されていくとのこと。日本語の吹き替えはまだありません。

X-MEN '97のワンシーン
X-MEN ’97のワンシーン

以下、ネタバレを含みます。

旧アニメの最終話では公聴会にてエグゼビア教授が反ミュータント活動家のガイリックに襲われて致命傷を負い、昏睡状態となり死亡。これを受けて過激派ミュータントたちはマグニートーをリーダーに仰いで人間への戦争を決意。だだし、遠宇宙にあるシーアー帝国の先端医療ならエグゼビア教授を蘇生できるので教授の身柄はリランドラ女王に委ね、飛び去る宇宙船をX-MENとマグニートーが見送るシーンで終了します。

対して新シリーズではエグゼビア教授の遺言に従ってマグニートーがX-MENの指導者となり、ミュータントによる人間への宣戦布告はなされなかったものの、人間とミュータントの関係は相変わらず不穏な上、X-MENの面々にも変化が。

その一つがジーンの妊娠。第3話ではネイサンという男児を出産するも、このジーンはクローンだったことが発覚。しかもネイサンは現代医学では不治のウイルスに感染しており、タイムトラベラーのビショップに託されて未来に送られます。私が知る限り、この子はのちにケーブル(旧アニメにも頻繁に登場。デッドプールの映画にも)となり、そのまたクローンがストライフと名乗ることになるはずだけど、このアニメがどう展開するかは分かりません。

また、旧アニメではシニスターに洗脳されたトラウマを引きずっていたモーフが完全復活っぽい活躍ぶりを見せます。普段は変身能力を「例え突っ込み」のように使うけど、先頭においてはブロブに化けて「ゴムゴムの風船」を使ったり、ジェット機が空中分解した際にはアークエンジェルに姿を変えて空を飛ぶ優秀さ。スーパーパワーは模倣できずとも肉体の特性は再現できるようで。モーフの変身シーンは新シリーズの見せ場になりそうです。

他にも第一話から登場する褐色肌の裕福な青年ロベルトはサンスポットですね。映画『X-MEN:フューチャー&パスト』にも出てた太陽エネルギーでパワーアップするというミュータントの。

それとニヤッとしてしまうのがオープニング。旧アニメに忠実なリメイクだけど、ところどころキャラクターが新シリーズ向けに差し代わっています。

旧X-MENアニメのオープニングのワンシーン
旧アニメのオープニングのワンシーン

旧アニメだとX-MEN側はサイクロップス、ウルヴァリン、ローグ、ガンビット、ストーム、ジュビリーの6名。対してヴィラン側はアバランチ、セイバートゥース、ミスティーク、パイロ、誰?、サンダーバード、ジャガーノートの7名。

X-MEN '97のオープニングのワンシーン

新シリーズではX-MEN側はサイクロップス、ウルヴァリン、ローグ、ガンビット、ストーム、ジーン、ジュビリーの7名。ヴィラン側はアバランチ、セイバートゥース、ミスティーク、ホワイトクイーン、パイロ、ジャガーノートの7名。

そんな感じで、現時点での私の感想は「大満足」です。

ゴールデンカムイ実写版

ゴールデンカムイ、実写映画の続きがWOWOWドラマになることが発表されました

ゴールデンカムイ実写版北海道刺青囚人争奪編

撮影は映画版と同時に行われていたようです。どうりで映画の最後にこれから登場するキャラクターのチラ見せシーンがあったわけだ。

ということは漫画原作のエピソードをかいつまんで映画を連作するのではなく、各エピソードを配信ドラマとして展開し、最高に盛り上がる場面だけまた劇場映画にするのではないかと。おそらく網走刑務所突入のあたりを。そしてその後の樺太編はまたWOWOWドラマになるのかも。

何しろ映画1作目は見事な出来栄えだったし、このWOWOWドラマも見逃せません。

なお、WOWOWにはスタートレック:ストレンジ・ニュー・ワールドもあるので、ゴールデンカムイの話数が揃ってきたら、WOWOWオンラインに加入しようと思います。秋まで待ち遠しいなぁ。

ちなみにスタートレック、新スタートレック、ディープスペース9、ヴォイジャー、エンタープライズ、ディスカバリーはU-NEXTで配信されています。ほんでもってスタートレック:ローワーデッキはAmazon Primeビデオ。どこか一つのサービスにまとめて欲しいよなぁ。

ダンジョン飯が完結

人気漫画『ダンジョン飯』の13巻と14巻が発売されてから一週間ほど経ったので感想でも。以下、ネタバレを含みます。

ダンジョン飯14巻の表紙

いやあ見事な終わり方でした。12巻までに大風呂敷を広げまくってどう決着をつけるのかと思っていたのだけど。

積み残してた大きな課題は以下。

  • 翼獅子=悪魔を退治する
  • ファリンを生き返らせる
  • 人種間の極端な寿命差をなくす

他にも「イヅツミの呪いを解く」ってのがあったけど、まあ本編には不必要だし、ひょっとしたら外伝として先々描かれることがあるかも。

悪魔退治はいかにもダンジョン飯らしい展開で決着しましたね。ライオスが迷宮の主になって悪魔に脅かされない世界を望むところまでは予想通り。というか誰でも思いつく展開だけど、当然ながらそこでは終わらず。悪魔の口車に乗せられたライオスは魔物への変身願望を果たすことに。

それでも結局はライオスの生き物への理解の深さ、周到さが勝ちを呼び込みました。悪魔はライオスを「欲望を消化できるモンスター」に変えてしまい己の底なしの食欲を食われることに。そう、無敵の悪魔を倒す術も「食べる」だったとは、話の作り方が見事です。

ファリンの蘇生にしても、どうにか悪魔の力を利用して人間に戻すのかと思いきや、例の完食作戦でもって竜部分をみんなで食べて大宴会。ブレないですね。竜を完全には取り除けなかったせいで生き返ってもところどころに羽毛が残ったものの本人は意に介さず気に入るという。

ただし、マルシルの人種間の寿命差をなくす願望は、彼女が他者の死を受け止める心構えで消化。その思いはヤアドにも「昔は死んで全部失うのが怖かったけど」と代弁させています。このへんの演出も上手いよなぁ。

そうそう、ライオスに向けられた「一番の望みは叶わない」という悪魔の呪いは「ファリンの蘇生失敗」ではなく「魔物が寄り付かなくなる」というものでした。なるほどね。

そして本編最後の一コマにも、食へのこだわりを説いた悪食王ライオスが「今日は何を食べようか」とコボルトの子供を抱え上げて周りを慌てさせるというオチが。

そんなわけで全編を通じて名作でした。年明け1月4日からアニメが始まるけど、そちらも見逃せません。後々、NETFLIXとかで実写化してもらえないだろうか。モンスターや料理はその方が見応えがありそうだから。

ONE PIECE実写版の感想

実写版のONE PIECEを見終わりました。NETFLIXは毎週1話ずつではなく8話全部一気にリリースするのですね。Amazon PrimeビデオやU-NEXなんかは1話ずつだけど。

ONE PIECE Live action on NETFLIX

そこで感想を。私の評価は「概ね好意的」です。星だと4.5個ってところかな。

何がいいって再構成されたストーリーが小気味よくて。と言うのも今となっては原作漫画を1巻から読むのはしんどくて無理だから。もちろん連載当時は物語を盛り上げようと、あれこれ盛り込んだのだろうけど。

でも、話数に制限がある本シリーズではガープ中将が早々に登場し、海軍対海賊の構図を印象付けた上でゾロとナミが早々に遭遇。そこにウソップとサンジが加わり短い話数でイーストブルーのクルーが勢揃いするのがいいですね。

その上でバギーが大活躍。それはもうドラゴンボールのMr.サタン的な大活躍ぶりで。

ただ、残念なのはルフィのゴムゴムの技の描写。ピストル、バズーカ、鞭、鐘はいいとして、ゴムゴムのガトリングは敵が抵抗できずにタコ殴りされてるのにその場に立ったままなの実写だと不自然すぎて。まあ、変えるわけにはいかなかったのだろうけど。

それからキャストもなかなか。特にルフィとウソップは抜群です。もちろん顔は漫画と違う(特にウソップは鼻が長くない)のだけど、もう見ただけでそれっぽくて。ルフィを演じるイニャキ・ゴドイはメキシコの人とのこと。そう、ルフィの明るさはラテン系だよな。

でもロロノア・ゾロは少し違和感があるかな。新田真剣佑では目がパチクリしすぎてて。欲を言えばもっと切れ長な目の配役が良かったなあ。

ナミを演じるエミリー・ラッドも漫画に比べるとちょっと大人っぽすぎですね。現在30歳か。まあ次回作以降で笑顔が増えれば馴染んでいくかも。

サンジも何とも言い難い感じ。何しろ無類の女好きは実写だと難しいから、今のところ単なる紳士的な男です。

まあだんだん馴染んでいくだろから第二シーズンをなるべく早くお願いしたいところです。

五島で一緒に働きませんか?

マリンダイビングフェア2023には渋谷潜水グループによる水上発電設備の展示が。なんでも水上発電の設備を作るとともに魚礁を作ることで海中の生物層にもいい影響があるのだそうな。

渋谷潜水グループの水力発電

そして五島にも営業所があるようです。五島は何を隠そう私の生まれ故郷。残念ながら母の実家は随分前に取り壊しになって跡地にはスーパーが建ち、従兄弟の築百年以上にもなる武家屋敷も今年取り壊しになるけど。

マリンダイビングフェア2023の五島の案内

五島、海は素晴らしく美しいし、漫画&アニメ『ばらかもん』の世界そのものです。もちろん最高級の魚介類が獲れるので、都会的な生活があまり好きじゃない人にはきっと素晴らしい環境ですよ。

メーテルと鉄郎

小倉駅のメーテルと鉄郎のベンチ。

メーテルと鉄郎
残念ながらあたり一体が工事中のため規制線が貼られていて誰も座れない状態でした

北九州は松本零士さんの出身地(生まれは久留米らしいけど)だからか。

すぐそばにはキャプテン・ハーロックの像があるのは確認したけど、他のキャラクターもあるのかな?

ロード・オブ・ザ・リング 力の指環

9月2日(金)10:00、『ロード・オブ・ザ・リング 力の指環』がamaon prime Videoで配信開始となりました。毎週金曜日に新エピソード追加となるようです。

第一週目は2話リリース。さっそく二話とも見た感想はというと「まだ、よくわからん」です。映画『ロード・オブ・ザ・リング』や『ホビットの冒険』よりもずっと前の時代の話らしいけど、種族や登場人物やらが把握できてなくて。

以下、ネタバレを含みます。

知った名前

『ロード・オブ・ザ・リング』ではお馴染みのガラドリエルとエルロンドが出てきます。この世界のエルフは不死の種族ですからね。

ガラドリエルは『ロード・オブ・ザ・リング』では最高位のエルフという位置付けだったけど、なるほど若かりし頃はそういう立場だったのか…。

ハーフフット

本作では「ハーフフット」という小柄な種族が出てきます。ハーフフットはダンジョン飯の作者の九井諒子さんの造語だと思っていたのだけど違うのかな。でも英語の音声でもちゃんと「ハーフフット」と発音していますよね。

確か『ロード・オブ・ザ・リング』の作者のJ・R・R・トールキンキン氏は自身が考案した「ホビット」という名称を他者に使わせなかったので、他のファンタジー作品では「ハーフリング」や「ケンダー」といった類似の種族が登場するのだけど、本作ではわざわざ名前を置き換える必要は無いはず。ならばホビットとは違う種族の名前が必要になって、ハーフフットを採用したのかな。確かゴラム(スメアゴル)も指輪の魔力取り憑かれる前ははホビットのような感じだったはずだし。

ロード・オブ・ザ・リング三部作

力の指環の公開に先立ってロード・オブ・ザ・リング三部作を見返してみたところ、色々と記憶と違っていたり、新しい発見が。

キングダムの函谷関の戦い、蘇軍が繰り出す戦象はオリファントのオマージュだったのですね。

それからダンジョン飯に出てくるカナリアの船は、ロード・オブ・ザ・リングに出てくる西方エルフの船にそっくりでした。なるほどね。

アベンジャーズ on Disney+

先日加入したDisney+が気に入っています。マーベル作品が揃ってるから。ちなみに私はX-MENのアニメがテレ東で放送されていた頃以来の30年以上のマーベルファンです。

で、とりあえず未見だった『ブラック・ウィドウ』と『エターナルズ』を見た後、アベンジャーズ関連映画を公開順に見返してみようかと思い立ちました。

【マーベル】アベンジャーズを見る順番(公開順・時系列順)と人気ランキング

でも、二番目の『インクレディブル・ハルク』だけはDisney+のラインナップにないのでamazon prime videoで見る必要があります。大人の事情なのかな。

The Incredible Hulk on amazon prime video

そういやこの頃のマーベル映画の日本公開は少々混乱していて、ハルクの方がアイアンマンよりも先に公開されたため、ラストでトニー・スタークが唐突に現れることになったのですよね。

その後の『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』にしても確か劇場公開が限られてて、近所のAEONシネマではなく海老名かどこかのTOHOシネマに見に行った記憶が…。

まあ、当時の日本ではマーベルはまだ今ほどの市民権、認知度を得ておらず、スパイダーマン以外のアベンジャーズは知る人ぞ知るマイナーなスーパーヒーローの扱いだったかと。それを思うと大きく育ったなあと。

なお、今日からは『She ハルク』がラインナップに加わります。まあ、見る順番がたどり着くのはまだまだ先だな。

ダンジョン飯 12巻の感想

アニメ化も発表されたダンジョン飯の12巻を読んだ感想などを書こうかと。連載は読んでいないので解釈が違っているかもしれないことはご容赦を。

以下ネタバレを含みます。

ダンジョン飯12巻

自然の摂理

物語が佳境に入り料理シーンがすっかり減りました。狩って食べるどころの話ではなくなって。

代わりに登場したのが食中毒の再現。カナリアが繰り出した使い魔が群体化した巨鳥に飲み込まれたライオスは、今度は自身が寄生虫として振る舞い食中毒を引き起こして対抗します。

さらにはそんなライオス達を飲使い魔ごとみ込んだケツァルコアトルの体内で消化、排泄されるという。なるほど、これもまたダンジョン飯か。調理をしない丸呑みも食だよな。今までとは食う食われるの立場が違うけど。

マルシルの郷土料理

本巻唯一の料理であり、マルシルの関心を引くために作ったのはまさかの二郎系ラーメン。魔物食ではない料理はこれが初めてじゃないかな?

悪魔

翼獅子、いわゆる悪魔は、本来は悪ってわけでもないけど人の欲望を好む性質上、ダンジョンの主がたとえ善良な思いから力を振るったとしても最終的には破滅を招きます。

マルシルはそういう負の側面を薄々感じながらも、ファリンを助け、人種間の寿命差を無くすという願いから心を取り込まれた一方で、すぐにでも魅了されそうなライオスの方が鈍いながら悪魔の力の本質を見抜いたのが愉快です。

どんな願いも叶う

マルシルが人種間の寿命差を無くすために取ろうとした手段は世界中をダンジョン内に取り込むというものでした。

以前、ミスルン隊長が「悪魔に会えばどんな願いも叶う」と言った際には「どうやって?」と思ったものだけど、そういう手段があったわけだ。確かに黄金城はそうなってたものな。

この先の展開は?

さて、この先はどうなるのでしょうかね?ライオスは食生活の改善を説いてマルシルを正気に戻したものの、物語をどう決着させるのかが見ものです。

私が思うに、ライオスがマルシルに代わって迷宮の主になるも「悪魔を退けたい」と願って翼獅子をジレンマに追い込むとかかな。

でも、それだとファリンは助からなそうだし、人種間の寿命差も変わらず、悪魔が退けられて「やっぱ世の摂理に刃向かってはいかん」的な終わり方だと結果的にエルフの思う壺なわけで…。

まあ、13巻を楽しみに待ちましょう。月刊で6話収録なら3月頃の発売かな。

U-NEXTへの加入で迷う

見たかった番組を見てしまったのでバンダイチャンネルを解約し、次はU-NEXTに加入しようと思っています。U-NEXTは国内勢では一番充実した動画配信サービスではないかと。昨年公開のDUNEなんかも見られるし。まあ個人的な印象ですが。

で、せっかくU-NEXTに加入するならなるべくお得な方法でと考え、思い当たったのがiPhone /iPadの『ヤンジャン!』アプリ内のキャンペーンでボーナスゴールドを貰うというもの。

ヤンジャン!アプリのアイコン

こちらのスクリーンショットにある通り、U-NEXTの「31日間無料お試し!」に申し込めば、今なら普段の2倍の3,740ボーナスゴールドが貰えます。

ヤンジャン!アプリのボーナスゴールドゲット

でもこのサービスには注意点が。

まず、U-NEXTは月額2,728円(税込)のコースに申し込む必要があるとのこと。でも、U-NEXTの通常料金は2,189円(税込)だから、ヤンジャン!の条件を満たすには『SMART USEN』なる音楽聞き放題サービスもセットで申し込む必要があるようです。

次に、ヤンジャン!でもらえるボーナスゴールドはアプリ内の話レンタル配信の閲覧にのみ使用できるのだそうで。単行本は買えないわけだ。

ならば、このポイントに魅力はないなぁ。ゴールデンカムイの連載が佳境に差し迫った頃(ウイルクがのっぺらぼうになった経緯のあたり)はボーナスポイントが有難かったけど、終盤は無償公開だったし、私は他の作品は読まないので、今さらボーナスポイントを貰っても使い道がありません。

てなわけでU-NEXTには通常の方法で加入しようと思います。

レジェンズ 〜蘇る竜王伝説〜

しばらくバンダイチャンネルに加入していました。久しぶりに『レジェンズ 〜蘇る竜王伝説〜』が見たかったから。他の動画配信サービスでは取り扱ってなさそうなので。

レジェンズは2004年頃のアニメ。東京圏では確か日曜日の朝、フジテレビで『金色のガッシュベル!!』の一つ前の時間帯に放送されていたかと。

話は現代のニューヨークに「レジェンズ」と呼ばれる伝説のモンスター達が続々と現れて主人公の子供達とドタバタを繰り広げるというもの。ただし舞台はニューヨークのマンハッタン近郊だけど、どこか日本的で割とのどかな雰囲気で描かれています。主人公なんか半ズボン姿だし。まあ、話の都合ですね。

この作品の注目すべき点の一つは、これが後の『夏目友人帳』の前身でもあること。いや、もちろん両作品には何ら繋がりはないのだけど、レジェンズなくして夏目友人帳のアニメはなかったかも。

と言うのも、主人公のシュウゾウ・マツタニに寄り添う巨大な白い竜「シロン」の声を当てているのは井上和彦氏。そう、夏目友人帳で言えば斑(まだら)です。

レジェンズのウインドラゴン・シロン(斑)
斑(声が)

ほんでもってシロンのもう一つの姿が「ねずっちょ(小さな翼をもつネズミっぽいやつ)」で、こちらの声も井上氏。つまりニャンコ先生ですね。

レジェンズのネズっちょ(ニャンコ先生)
ニャンコ先生(声が)

ただし、ねずっちょはまだ人語を話さずゴニョゴニョとした発声に留まっているけど、井上氏による巨大な獣の二枚目声と愛玩動物のコミカルな声の使い分けはこの作品で成立していたわけです。

だったら主人公のシュウゾウ・マツタニの立ち位置が夏目貴志かな。こちらの声は神谷浩史氏ではなく岡村朋美氏、ONE PIECEのナミですね。

レジェンズのシュウ・マツタニ(夏目貴志?)
夏目貴志?

ゾンビランドサガの続編に望むこと

遅ればせながらゾンビランドサガにハマっています。私はアイドルアニメなんかにはなんら興味がないのだけど、ゾンビランドサガはそんな範疇からははみ出しまくってて。なんというかゴールデンカムイにも通じるような「何でもありの濃ゆすぎるエンタメ作品」ですよね。

ゾンビランドサガ

そこで続編では私の実家がある佐賀県最東端の基山町もぜひ登場させてほしいなと。

基山は県内で最も平和な街とも言われていて特徴は乏しいのだけど、例えば丸幸ラーメンセンターなんかは劇中で使えそうだし、出身の有名人にはキングダムの作者である原泰久氏やどぶろっくがいます。

そしてゾンビランドサガでフランシュシュの面々をゾンビとして蘇らせたらしいのが徐福。その徐福を2,200年ほど前に不死の秘術を探させるべく日本に派遣したのは秦の始皇帝、嬴政です。そんな感じでなんとか話を繋げてくれないかな。キングダムを見た徐福が「本物はこんなにカッコ良くはなかったぞ」と言うとか。

ダンジョン飯 11巻

ダンジョン飯の11巻が発売されてしばらく経ったので考察でも。ダンジョン飯はゴールデンカムイと並んで私が今一番好きな漫画です。架空のモンスターをグルメ漫画さながらしっかり調理して食べるって斬新さだけでなく、ストーリー運びが見事なのですよね。

以下、ネタバレ多数です。

ダンジョン飯 11巻

前巻の最後で多種のドラゴンに襲われパーティは全滅寸前に。ただ一人生き残ったライオスは実に彼らしい機転で竜たちの猛攻を掻い潜り、翼獅子の助けを得て狂乱の魔術師シスルを倒します。その際、朦朧としたシスルは近くに倒れていたマルシルを蘇生して昏睡状態に。

そうして復活したパーティは勝利の美酒に酔うも、翌朝にはカナリア隊の来訪を受け、ミスルン隊長に追い詰められたマルシルは翼獅子の封印を解いて自らが迷宮の新たな主になります。とはいえ魔物の知識に欠ける彼女にとってその役割は荷が重く、迷宮内の生態系は崩壊状態に…。

なお、1,000年間も熟成させシスルの欲望を喰らった翼獅子はライオンの頭部と翼を持つもヤギのような大きな角と屈強な人型の四肢を備た姿で封印からの復活を遂げます。ただし、ミスルン隊長の猛攻で切り刻まれようともノーダメージなので肉体は便宜的なものなのでしょう。

謎なのは翼獅子の力。あらゆる欲望を叶えてくれるらしいけど、できることは力を振るう人次第。ファリンを元の姿に戻すことできず、「代わりのファリンを作るんじゃダメなのか?」と言い出します。それならできるわけだ。

そういや、かつてミスルンが別の迷宮の主人になった際、ヤギの姿をした別の悪魔はミスルンの想い人をあてがったりしてたものな。ただし、それが迷宮内にパラレルワールドをこしらえたのか、それとも外界を含む現実を改変したのかは作中ではまだ語られていません。黄金城の世界が存在し、瀕死のミスルンが迷宮内で発見されてたから、おそらく前者だろうけど。

翼獅子らはカナリアからは悪魔と呼ばれているものの本来は善でも悪でもない存在のはず。ただし人の欲望を成長させて喰らうことを好み、結果的に破滅を呼ぶため人類にとっては悪魔も同然ですね。

そして翼獅子はライオスやマルシルに好意を持っているものの、マルシルの「全人種による寿命の差をなくしたい」という途方もない願望を聞いた際などには瞳の形が砂時計型に変わり、不穏な笑みを浮かべます。シスルの強い願いに触れた時も。大好物の欲望のタネを見つけるとそうなるのでしょう。

そうなると気になるのはこの先。どうやってファリンを元の姿に戻すのか。これが魔法の国ザンス的な発想なら魔法の影響力を絶てばモンスターは魔法的な要素を失うのだけど、ファリンは今死んだ状態だからその方法は取れませんよね。

そして迷宮の行方も気になります。魔物のエキスパートであるライオスなら生態系を理想的に維持できそうな気もするけど、彼だからこそ外界と繋がった迷宮の生態系を維持するのは不可能と悟りそうな気も。

11巻は7話収録だから12巻の発売は3月か4月になろうかと。待ち遠しい。

麻生区の土砂災害ハザードマップ

昨日はかつての予言漫画『私が見た未来』が見通した富士山噴火の日だったけど、外れました。

まあ、過去に何かを当てたとされたものでも大半は「数打ちゃ当たる」か「そうとも理解できる」か「実は言い当てていた」のどれかです。

でも、私も一度ぐらいは予言が当たったところを見てみたいのですよね。もちろん大災害を望んでいるわけではないけど。


川崎市麻生区の土砂災害ハザードマップが届きました。なにしろ各地で大雨が降ってタイムリーなので。

土砂災害ハザードマップ麻生区

マップを確認すると、私が住んでいるアパートは土砂災害警戒区域にかすっていました。確かに建物の裏には小高い竹藪の丘があります。竹の保水力を超える集中豪雨が降れば土砂が崩れてくるかも。

とはえいそれで真っ先に潰れるのは竹藪に面した駐車場です。もし土砂が建物の方まで流れて来ても自宅は3Fだから大きなダメージはないでしょう。一安心です。

よって今はコロナのデルタ株の方が要警戒かな。ワクチン接種は未だ予約すらできていないし。

函谷関攻防戦

キングダムのアニメ放映バナー

キングダムのアニメ第三シーズン第15話「函谷関の裏」を見ました。

この回では楚軍の媧燐が密かに放った別働隊が山越えして函谷関の裏を攻め、あわや門を開くかというところまで行きます。結局、王翦軍がさらに背後から襲いかかって秦は最悪の事態を免れるのだけど、援軍が窮地を救うのはキングダムのいつものパターンですね。

まあ、それはいいとして、ふと思ったのが

「魏軍が巨大な弩(ど)を函谷関の門に打ち込めば落とせたのでは?」

です。呉鳳明が設計した巨大弩の威力は凄まじく、外壁に刺さった矢は大勢の兵士が梯子をかけて攀じ登れるほどの強度を誇ります。ならば、正面から門に水平打ちをし続ければ、いくら硬い門でもいずれ破れるだろうと。そうして大岩を手前に引き出せば、あとは門を挟んだ混戦に持ち込めます。兵の数は合掌軍の方が圧倒しているわけだし。

もっともそういうのは野暮な話。史実では陥落していないのだし、話を盛り上げるには難攻不落が前提の攻防を続けないといけないから。

SHOHEI Hey!

大谷翔平の規格外の活躍ぶりはすでに語り尽くされている気もするけど、自分なりの考察を。

大谷翔平
公式Twitterから引用

水島新司さんの漫画作品に『光の小次郎』というものがあります。架空の12球団で繰り広げられるプロ野球の話です。

主人公は新田小次郎。投打で抜きん出た彼は、高卒ルーキー(1年浪人してプロ入り)ながら、投手としてはMAX160km/hの速球を武器に並みいる強打者を手玉に取り、打者としてはDH専門の選手を押しのけて打席に立ち、ホームランをかっ飛ばします。

30年以上前の発表当時は「漫画の話だ。投打分業のプロにこんな選手は現れないよな」と思って読んでいたのだけど、ご存知の通り、今年の大谷はそれ以上のことをやってのけているですよね。しかもメジャーリーグの舞台で。球速は160kmhにとどまらないし、ホームラン数は独走、長打率も脅威のハイアベレージ。今年のボールは飛ばないと言われているのに。

さて、漫画の中の新田小次郎は、あるとき偶然、奇跡的な一球を投げたがために、その再現にとりつかれて急激に調子を崩していきます。推測するに、物語としてはそれ以上の活躍の描写が難しく、そういう展開にせざるを得なかったのかもしれません。

一方、現実の大谷は、どんなに信じられない成績を上げても、ひたすら賞賛されるだけで「話の展開がつまらない」とは言われません。

よって怖いのは怪我だけですね。ただし、不本意だった過去3シーズンが、今年の驚異的な活躍の礎になっているわけだから、今シーズンを無事に乗り切ってくれるのではないかと。

最終的な成績は9勝、本塁打62本、.280くらいだと予想しておきます。

SLAM DUNKの新作映画に期待すること

先日、SLAM DUNKの新作映画が作られると発表されました。

slamdunk movie

SLAM DUNK、私は読んでいなかったのだけど、昨年になってフィリピン人の英語の先生たちと話を合わせるためにアニメを一気見しました。フィリピンではバスケ自体が人気スポーツだし、日本のアニメも親しまれています。

で、なるほど確かにSLAM DUNKは名作の座に値する作品ですね。ごく短い期間の物語で終わったのが残念だけど。

実は私もNBAのオールドファン。差し当たり赤木のモデルはパトリック・ユーイング(ニューヨークのキングコングと呼ばれていた)で、桜木のモデルはデニス・ロッドマンか。ユニフォームもシカゴ・ブルズ風ですね。いやあ懐かしい。そういやロッドマンは自分ではほとんどシュートせずにリバウンドばっかり獲っていたのだよな。ゴール下では比較的小柄(身長2mぐらい)で不利なのに。

さて、今になって映画化されるのだからアニメ未公開のエピソードを望むとして、他にも希望があります。ぜひ「3DCGにしてほしいな」と。キャプテン翼とかもそうだけど、アニメはアニメ。スポーツの試合には見えないのですよね。一人二人がフォーカスされたら他の選手が止まっているかのようで。

でも、せっかくSLAM DUNKの原作は射実的な画風なのだし、試合中の全シーンのプレーをデザインして実際の選手に再現させて、それをモーションキャプチャで、かつ360°カメラなんかも駆使して、実写さながらのバスケットボールを表現してもらいたいなと。

ONE PIECE 97巻

ONE PIECE 97巻の感想を。

以下ネタバレあり。連載は読んでないし、すでに話が進んでいて解釈が食い違っているかもしれないけど、そこはご容赦くださいな。

ONE PIECE 97巻

いよいよ鬼ヶ島での決戦が始まりました。また向こう4巻分(丸1年ぐらい)はバトルが続くのでしょうね。そうなると長いんだよな。尾田さんはあと5年ぐらいで完結するなんて言っているけど、もっとかかるのではなかろうか。カイドウ&ビッグマムをここで倒しても、その後は海軍やCP、黒ひげらとの決戦があるのだろうし。

さて、本巻で気になったのは以下。

山の神事件

狂死郎親分改め傳ジロー曰く、山の神事件は40年前の出来事だそうで。錦えもんと傳ジローが光月おでんの子分になったのはそんな前だったのですね。傳ジローは今50歳ぐらいかな。

逆算すると、おでんが白ひげの船で出港したのが釜茹で刑の約10年前。刑の執行が20年前ってことは、おでんが九里を平定してから出港まで10年ぐらいの月日があったわけだ。

ジンベエの加入

駆けつけたジンベエが名乗りを上げ、改めて麦わら海賊団入りを宣言。ローとキッドは驚いていたけど、なるほどジンベエがビッグマムの傘下から抜けた頃には二人ともワの国にいて外界のニュースは耳に入ってなかったからな。

ページワンの帽子

跳び六砲のページワンが被っている帽子、インペルダウンのサルデスのものに似ているけど何か関係があるのかな。

イゾウ

ホールケーキアイランド編の直前、ゾウでチームを分けた際、ネコマムシがなぜマルコを探すのかピンと来なかったけど、なるほどイゾウを決戦の場に連れて来たかったのですね。

重大発表

カドイドウは宴の場でビッグ・マム海賊団との同盟を宣言した後、重大発表を行うのだとか。「ヤマトぼっちゃん」に関わることだそうで。終盤に「新鬼ヶ島計画」って名前も出てきたけど詳しいことはまだ語られていません。

ヤマト

本巻の最後に登場したカイドウの息子ヤマト、実は女性でした。しかも光月おでんを崇拝し、おでんの航海日誌を所有しているとのこと。ちょうどルフィに憧れたバルトトロメオみたいな関係だけど、当然、より重要な約割を担うのでしょう。エースとの関わり合いもあるそうだし。

で、ここからは私の推測。ヤマトの母親は実はビッグ・マムなのではなかろうか。以前、カイドウはビッグ・マムに「大きな借り」「一生の恩」があると語られていたけど、それがヤマトのことではないかと。原則、我が子を手放さないビッグ・マムに頼みこんで跡取りとして迎え入れたとか。

ほんでもって「新鬼ヶ島計画」ではカイドウが本当にヤマトに跡目を継がせようとしているのではないかと。何なら百獣&ビッグ・マムの両海賊団を束ねる立場として。ほんでもってヤマトはそれを蹴る…なんて展開を予想します。

さて、続きが気になるけど98巻の発売は12月、いや1月かな。

ブラックパンサー死す

ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマン氏が亡くなりました。享年43歳。大腸がんだったそうで。奇しくも安倍総理も持病の大腸炎で辞職を発表したばかり。大腸はデリケートな臓器なのでしょうかね。

ブラックパンサー(チャドウィック・ボーズマン)

なお、ボーズマン氏は確か、弥助(400年以上前に来日して織田信長に仕えた黒人の侍)を演じる予定だったはずだけど、果たされなかったのですね。その点も重ね重ね残念です。できることなら紫色の汁を飲んで回復して欲しかった…。

謹んでご冥福をお祈りします。ワカンダ・フォーエバー。

ダンジョン飯(9)

ダンジョン飯(DELICIOUS IN DUNGEON)の第9巻が発売されてしばらく経ったので感想でも。ダンジョン飯は私が必ず新刊を買うと決めている数少ない漫画作品です。ちなみに他はONE PIECEとHUNTER x HUNTER。キングダムは加冠の儀まででギブアップしました。

ダンジョン飯(9)
この表紙でミスルン隊長が踏みつけているのはサンゴ蛇かな

この作品の特徴は、非常に綿密に設計されていること。さりげない要素が重要な伏線だったりします。そしてユーモアもたっぷり。特にツッコミの台詞が上手いのですよね。基本的にはライオスとセンシがボケでマルシルとチルチャックがツッコミを担当。イヅツミが第三者的異端分子ってとこかな。

以下、ネタバレです。

ダンジョン飯の9巻では、迷宮の謎の一つ「黒魔術(古代魔術)の禁忌」が明かされました。「異世界から人間の欲望に付け込む悪魔を呼び込みかねないから」だそうな。それにより古代文明は滅びたのだと。そういやマルシルがファリンを蘇生させた際に異次元からエネルギーを取り出して利用したと言っていました。あれがリスキーな行為だったわけだ。マルシルがそれを自覚しているかどうかは今のところ不明です。

そしてミスルン隊長もその犠牲者。迷宮の主人となり理想の時間を味わった挙句に右目を潰され、復讐心以外の欲を食われたという。彼の世界では、恋人はナーガ(下半身がサンゴ蛇?)に変異していましたね。ヤギの姿をしていたその悪魔が今どこにいるのかは不明だけど、更なる犠牲者が出ないようカナリアによって迷宮ごと封じられたのでしょう。十分に力を付けるまでこちらの世界に来られないらしいから。

ならばまた疑問が。かつて文明を滅した悪魔はどうなったのかと。こちらに来て倒されたか払われたか、経年により力を失ったのか。

さらにもう一つ。有翼の獅子も狂乱の魔術師シスルの願いから黄金城の迷宮と魔物たちを作ったのだそうで。ならば彼もヤギ姿の悪魔と同様に異界の存在なのかも。この迷宮も人の欲望に強く反応するのだし。

ちなみにミスルンが欲望を食われた際のカナリアの隊長が陰気なミルシリル。カブルーの養母ですね。ぬいぐるみ使いで剣術の達人の。

ただし彼女仕込みの剣の腕前を持ち頭も切れるカブルーのパーティは最高のメンバーバランス(戦士二人と魔法使い二人、そして感覚が鋭いハーフフットとコボルト)だけど割と浅い階層でたびたび全滅。他方、最小構成で少々頼りないライオスのパーティは今回も自力で最深層まで到達。この差は欲望の種類の違いなのでしょう。カブルーたちは財宝に執着があるけど、ライオスたちはファリンを助ける目的以外の動機は好奇心や知識欲だから。

さて、9巻の最後はミスルン隊長率いるカナリアがライオス達に遭遇しそうな場面で終わりました。カナリアの任務は迷宮の制圧だけど、ライオスの夢は魔物との共存。シスルはデルガルの死を受け入れず、ファリンは彼に味方します。何やら複雑な展開が待っていそうですね。

そしてまだほとんど語られていないマルシルの素性も気になります。夢魔に見せられた悪夢では「みんなと走る速さが違う」「これからもたくさんの人を見送らないといけない」という心の傷に言及されていたので、実はライオスが見立てた100歳前後(トールマンの20歳相当)ではなく、もっと年長で複雑な過去があると踏んでいるのだけど、どうでしょう。いつぞやの「親が宮廷魔術師だった」と過去形なのも彼女が超長寿ゆえかもしれないなと。エルフ世界では世代交代なんて滅多に起こらないだろうし。自分を魅了しに来たサキュバスの眼帯には「死」とあり、スライムによって死亡(すぐに蘇生)させられた際にも感激していたので死に対する憧れもあるのではないかと。

そうそう、7巻までは7話収録だったけど8巻からは6話収録に変わっていますよね。これは歓迎です。単行本発売ペースが上がるから。次の10巻も年内に出るかな。

最後に一点。九井涼子さんには珍しく8巻と9巻には矛盾がありますね。ライオスがイヅツミを誘導すべく鈴を投げた際の描写、8巻ではカブルーとシュロー、そしてカナリアが横並びだったけど、9巻のカブルーはミスルン隊長と共に迷宮の深層にいます。まあ、そこはご愛敬。

ONE PIECEって何だろう?

新型コロナウイルスの拡大を受けて、ONE PIECEを含む様々な漫画作品が休載になるようですね。無理もないけど。漫画家のお仕事は免疫を高く保つのが難しそうだし。

こんな時だからこそ、HUNTER x HUNTERが短期でも再開してくれないかと思うものの(休載が長引いて、続きの何話かは既に描き溜めてると期待して)、そうそう希望通りにはいかないかな。

さて、そんなわけでONE PIECEの97巻の発売も遅れることになるから96巻を振り返っておこうかと。

ONE PIECE 96巻の表紙

以下、感想などを順不同に。なお、連載は読んでいないので食い違いがあるかもしれない点はご容赦を。

ティーチの特異体質

白ひげ海賊団に拾われたティーチは、バギー曰く「眠ったことがない」そうで。頂上戦争で白ひげから奪った二つ目の悪魔を身に宿した際に体の異形が言及されていたけど、やはり特異な体質なのですね。後々また語られる機会が来るでしょう。いずれ麦わら対黒ひげの対決があるだろうから。

傳ジロー

睨んでいた通り狂死郎親分が傳ジローでした。オロチに歯向かった小紫を切り伏せるも密かに逃して、実は味方側の人物だってことがほのめかされてましたからね。

しかも丑三小僧として夜な夜な義賊活動に繰り出すものだから昼間は眠そうで、居眠り狂死郎の異名がついたというのは、なるほど納得。

初登場の際に「オロチ様も小心でござる」と笑っていたのも、今にして思えば「オロチが妄想癖に取り憑かれている」という印象を周りに植え付けるためだったわけだ。

侍、でけぇ

ふと気になったのが、光月おでんと赤鞘九人男が揃って巨漢であること。菊之丞にしてもそう。おでんの国外脱出の際にワノ国を離れたっきりの兄のイゾウはそれほどでもないのに。侍には何か理由があるのかも。

ロードポーネグリフ

白ひげのクルーだった光月おでんを借りたロジャーは、リンリンが持っていた石の写しに加えて、魚人島、ワノ国、そしてゾウで4つの赤いポーネグリフを揃えてラフテルに辿り着きました。

時は流れて現在、赤いポーネグリフはゾウの聖域に一つある他にはビッグマムとカイドウが一つずつ持っていて、最後の一つが行方しれず。魚人島の海の森にはジョイボーイの謝罪文の方しか残っていなかったはずなので、かつてその隣にあったやつが所在不明になっているわけですね。カイドウ達を倒して石を奪い返し、ワノ国を開国した後は、いよいよ最後の一つを探す流れになるのかな。

ONE PIECEとLaugh Tale

さて、ONE PIECE最大の謎が「ONE PIECEとは何か?」です。本巻ではラフテルで歴史のすべてを知り、漠大な宝の前でロジャーが大いに笑ったとだけ描かれているけど、私の希望的な予想はこう。

「ONE PIECEとはONE PIECEのコミックス全集である」

古代からの歴史が描かれた何千、何万冊にも及ぶ漫画本が全巻取り揃えられていて、新刊も随時追加されるという。自動漫画制作の仕組みは昔の「コミコミの実」の能力者の産物かな。

そして、ロジャーがそれを見つけた時にはその顛末の冒険譚も描き足されたものだから笑いを堪えられず、最果ての島を「Laugh Tale(笑い話)」と名付けたと。

つまりかつてはロジャー達が、そして先々ルフィたちもONE PIECEの劇中でONE PIECEの漫画を読むシーンが出てくるかも。

これぐらいとぼけた展開なら「歴史の全てを知る」と「思いっきり笑える」が両立するなと。まあ、単なる憶測ですが。

ルフィ&ロー&キッド

シャボンディ諸島以来の3海賊団共闘。敵もカイドウとビッグマムの四皇同盟。いよいよクライマックス前の大きな山場の一つに突入ですね。

キングダムの顔抜きパネル

先日帰省したら、JR基山駅にキングダムの顔抜きパネルが置いてありました。

JR基山駅のキングダムの顔抜きパネル
あなたも尾平になれます

2年ぐらい前だったか街の新図書館のオープニング時にも原泰久さんが来場していたらしいですね。

なお、基山出身の有名人というと、他にもどぶろっくやカープの長野選手がいます。

ONE PIECE 93巻の考察

ONE PIECE 93巻が発売されてしばらく経ったので考察でも。連載は読んでいないのですでに予測が外れているかもしれないけど、その点はご容赦を。

ONE PIECE 93巻

一読した際の印象は「まあた始まった…」でした。「対決前の伏線張りの工程に終始てしてつまらんな」と。でも、それはビッグバトルに発展せずに焦らされた感からくるもので、読み返してみると印象も変わってきますね。敵も強大になるから念入りに伏線を張らないと盛り上がんないわけだし。

ビッグ・マムとカイドウ

元仲間だそうな。そういや「カイドウは昔のリンリンに大きな借りがある」と言っていたもんな。だったら無類の丈夫さを誇る二人が対決するシーンが見たいところです。ほんでもって二人とも片付いてほしいな。カイドウはルフィに負けて、ビッグ・マムはルフィの傘下に入るのがいい気がします。そうするとクライマックスにぐっと近づくと思うので。

黒刀

黒刀は「成る」のだそうで。どうにかしてアップグレードさせるわけだ。ひょっとして龍を斬るとかかな。だったらオロチをゾロ十郎が倒す流れになりそうです。ヤマタノオロチが龍の範疇に入るなら。

黒刀の秘密は天狗の飛徹あたりから語られるのでしょう。

三助

湯屋の三助として働いているタコ、ワノ国入国時に泣きながらルフィにしがみついてたのと同族ですよね。あのままじゃ意味不明なので三助達とは別の形で再登場するのではないかと。

傳ジロー

赤鞘九人男の最後の一人が傳ジロー。果たして既出キャラなのか新キャラなのか。ひょっとしてタコ?

小紫と狂死郎親分

前巻で悪女として描かれていた小紫は実は日和でした。ですよね?絶世のタレ目美女の。

92巻の表紙では青い髪だったけど93巻では緑髪。でも髪型が違うので花魁時のかつらが青髪なのか。だから別人のふりをして遊郭からトコを連れて逃げられたわけだ。

で、狂死郎親分は小紫が将軍オロチに歯向かったことにも動じず切り捨てて死んだことにし、さっさと葬儀の手配までしたのだから、表向きオロチに従う振りをしつつも実は小紫の素性を知っている侍側の人物かな。彼が傳ジロー?

丑三つ小僧

丑三つ小僧の正体はトのヤス(康イエ)でした。トの=殿か。きっと小紫が悪徳業者から巻き上げたお金をトコが持ち帰って彼がばら撒いていたのでしょう。

SMIL

人造悪魔の実がなぜSMILって名前なのかが明かされました。なるほど食うことを強いられつつも獣人化に失敗したか、もしくは獣人化を望まなかった人は笑うことしかできない呪いにかかるわけだ。

94巻

94巻の発売日はおそらく10月か11月ですね。トノヤスの死刑を受けてSMILの秘密が明かされるのは当然として、いよいよビッグ・マムが兎丼に到着してしるこ好きのクイーンと張り合い、あれこれ巻き込んでヒッチャカメッチャカって展開を期待します。

X-MEN ダーク・フェニックス

X-MEN ダーク・フェニックスが公開されたので見てきました。

X-MEN ダーク・フェニックス

ちなみに私はマーベルの中でもX-MENシリーズが一番好きです。AvengersもInfinity WarとEndgameこそ集大成で良かったけど、その前の2作は総花的で退屈だったし。

その点、X-MENシリーズは人種差別問題がベースになっているので、話に深みがあるように感じます。そしてダーク・フェニックスは原作コミックおよびアニメの有名シリーズの一つなので私にとって見逃せない作品でした。

さて、以下はネタバレ多数です。気になる人は読まないでください。


私の感想は「これ、わざわざ作る必要あったの?」です。そして「X-MEN終焉と言うだけあって見事にX-MENシリーズの息の根を止めてくれたなぁ。興行的に…」かな。何しろ退屈して途中で眠くなるほどだったので。

ストーリーを振り返ってみると、NASAのスペースシャトルが宇宙で遭難したので、X-MENが救出活動に向かい、宇宙飛行士全員を救出したものの、途中でジーンが謎の放射線(?)に被爆して、以後ミュータントパワーが不安定になり暴走するという話だったかと。

そしてジーンの暴走を止めようとするX-MEN、マグニートー、それにジーンの強大な力を奪おうとする謎の女が登場してひたすらバトルするだけの実に薄っぺらい展開だったような…。

そもそも映画3作目のX-MEN The Last Stand(ファイナルディシジョン)でも、「ダーク・フェニックス」という呼び方こそされていなかったものの、ジーンの最強ミュータントパワーの暴走が描かれていたわけで。若い世代のキャストでやり直したかったのかもしれないけど、見事に失敗してしまった印象です。

そう、The Last Standではマグニートーがゴールデンゲートブリッジを捥ぎ取ったり、ジャガーノートとシャドーキャットの鬼ごっこがあったり、他にも様々なミュータントパワーの見せ場があったけど、本作ではレギュラーメンバーによるありきたりなシーンばかり。斬新なミュータントパワーの対決こそがX-MENの真骨頂なのに。逆算して考えれば、X-MENの新しい映画を作るなら、目新しいミュータントパワーなり見せ方ありきで作らないと失敗すると思います。

よってどうせなら昔のアニメのようにシャイア帝国(異星の先進文明国)やリランドラ女王を登場させ、インペリアルガード(帝国軍)の面々とのバトルロイヤルにした方が良かったかもしれません。

ちなみに昔のアニメだと、ダーク・フェニックスの話にはセバスチャン・ショウやホワイト・クイーンらが登場するけど、どちらもX-MEN First Classで既に使っちゃってますからね。

ともかく、一連のX-MENシリーズもこれで打ち止めかと。DisneyによるFOXの買収によっていよいよX-MENの面々もMCUに合流する形でリブートされていくのだろうから。その際、二代目ウルヴァリンは原作通りガッチリ体型の小男にしてもらいたいな。

Avengers: Endgame

Avengers: Endgameを初日の初回上映で観てきました。

アベンジャーズエンドゲームのロゴ

ちなみに入場者プレゼントの起き上がり小法師はブラックウィドー(だよね?)が当たりました。

Endgameの入場者プレゼントのブラックウィドー起き上がり小法師

さて、下のトレーラの先はネタバレです。映画の内容を知りたくない人は読まないでください。


最初に感想を言うと「大満足」です。MCU全22作品を見てきた一人としては、とても納得感のある良い作品だったなあと。しばらくしたらもう一回観に行こうかな。

スーパーヒーローが半分消滅したままだと次の映画が作りづらいので、どうにかして大半が生き返るというストーリー展開は決定的だったから、私は「過去に遡って総当たり」か「なんとかサノスを倒してから神龍を呼び出す」のどちらかだと予想していたけど、「みんなを生き返らせてから総力戦」はもっと良い展開だったと思います。さすがです。

無敵のサノスの居場所が序盤であっさり突き止められ、大義を成し終えて満身創痍で隠居していた彼が殺される展開には驚いたけど、掴みはOK。とはいえラスボスはサノスじゃないと観衆は納得しないから、生残したアベンジャーズが皆を生き返らせるベく、現在では消失したインフィニティストーンを過去に拝借に行き、その過程で数年前の無傷なサノスが立ちふさがるというのも抜群でした。

その際に鍵となるのがアントマン。「量子世界を通れば過去のどの時点のどこにでも行かれる」という設定は都合が良すぎる気がするけど、SF作品は大なり小なりそうだもんな。同じマーベルのX-MENの昔のアニメなんかでは機械のブレスレットだけで時間移動していたし、キャプテン・マーベルが自力でタイムトラベルするのだと話が広がりません。

でも例のあの白いユニフォーム(てっきり宇宙服かと思っていた)を着て、みんなで過去に戻り手分けして石をかき集めさせることで、様々な人間模様を描くことに成功しています。

キャプテンアメリカ

本作で何が一番良かったかって、サノスを倒した後でキャプテン・アメリカが後始末のためにインフィニティストーンを過去に戻しに行ったものの仲間が待つ現代には戻らず、代わりに高齢の姿で現れたこと。彼は70年以上前に氷漬けにされてペギー・カーターとのダンスの約束を守れなかったけど、その失意の人生をやり直せたという。人間でありながらミョルニル(ソーのハンマー)を持てるほどの高潔な人物が幸福な生涯を送れたのは実に感動的です。

トニー・スターク

もう一人のリーダー、アイアンマンの描写も秀逸でした。本作をタイムストーンで過去に戻って戦うシナリオにしなかったのは、彼を父親にするためだったのでしょう。それだと新たな生命が生まれなかったことになってしまうから。

残念ながらトニーはインフィニティストーンを使ったことで力尽きて命を落としたけど、サノスを殺した後なのにスターク製ガントレットが奪われる可能性を予見してストーンをかすめ取れるようアーマー(おそらくガントレット側も)を開発していた点も天才としての面目躍如でした。

彼は過去に行って「ポッツ」と名乗り、父ハワードと子育てについて語らいます。地味に感動的なシーンでした。

そしてペッパーは最終決戦に自らもアーマーを着て『レスキュー』として参戦しますね。彼女にも心境の変化があったのでしょう。以前は戦地に赴くトニーをいつも制止していたけど、今回ばかりは悲劇を繰り返させるわけにはいかないから。トニーの死もしっかり受け止めていた様子でした。

ブルース・バナー

ハルクは愉快な人に変貌していました。Trailerでユニフォームを着ていたのに違和感があったけど、バナーとハルクの中間であり続ける術を獲得したのだと。Thor: RagnarokやAvengers: Infinity Warでもそうだったけど、もはや貴重なコメディー担当ですね。

そしてγ線の副産物であるハルクはスタークとは違ってインフィニティストーンを使っても生き残りました。さすが。

ソー

BIG4の内、ソーだけはえらい変わり様でした。ヴォルスタッグがと思うぐらいに。

そのソーも死んだ母と再会する機会を与えられますね。スターク父は人間なのでトニーを息子だとは見抜けなかったけど、ソーの母は魔女なのですべてを見抜いて彼と接しました。この対比も特徴的でした。

また、彼とは対照的にブリュンヒルデ(ヴァルキリー)はすっかり「漁師町のおかみさん」みたいになってて、女性の順応力の高さを象徴していました。

ちなみにその二人は6月公開のMEN IN BLACK INTERNATIONALでも共演していますね。劇中、ソーいじりもあるようで。

キャプテン・マーベル

キャプテン・マーベルはこの映画でも特別ゲストっぽい扱いでした。強すぎるので見せ場を多くすると彼女の映画っぽくなるから、宇宙を漂流するスタークを救出するなど助っ人的な存在にとどまっていました。まあ、妥当でしょう。

もちろんブラックウィドー、ホークアイ(ローニン)、その為すべてのメインキャラクターの活躍も抜かりなく描かれていたし、いやぁ、大満足です。

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Endgameの結末を予想する

いよいよAvengers: Endgameの公開が1週間後に迫ってきました。いつもはレイトショーだけど、これだけは朝一で見に行くのもいいな。自分の街に映画館があるのは便利です。アベンジャーズエンドゲームのロゴ

私も一応トレーラーだけは見てるけど粗筋とかは知りたくないので余計な情報を遮断するのに一苦労です。Google News(英語版)などにリークっぽい記事が容赦なく流れてくるし。

まあ、そう言いながらも私なりの結末予想を。もちろん根拠はありません。

1. 過去に遡って総当たり

キャプテン・マーベルが自転とは反対方向に地球の周りをぐるぐる飛び回って時間を巻き戻して…。

ではなく、アントマンの活躍でサノスからタイムストーンを奪い、過去(ロキが殺される前あたり)に戻ってキャプテン・マーベルを加えた全員で総攻撃してサノスを倒す。

2. なんとかサノスを倒してから神龍を呼び出す

まあ、神龍ってのは冗談だけど、リアリティストーンを駆使して死んだみんなを生き返らせると。

この内のどちらかだと思うのですよね。興行的な理由から。スーパーヒーローや地球人(実際は全宇宙だろうけど)も半分消滅させられたままだと、今後新しい映画が作りづらいから、どうにかして殲滅を「無かったことに」にしないと。

CAPTAIN MARVEL

映画「キャプテン・マーベル」を初日のレイトショーで観てきました。

キャプテン・マーベルのポスター

以下、ネタバレを含みます。


まずは感想から。「ワンパンマン+夏目友人帳みたいだった」です。そして個人的な評価は「★★★⭐︎⭐︎」ってところかな。小さいスクリーンの割り当てだった理由が解りました。まあ、単品映画としては凡庸でも、来月公開のAVENGERS : ENDGAMEに続くので、観ておく必要があったのだけど。

彼女は「ヴィアース」という名のクリー帝国の見習い戦士として登場します。最初からフォトンブラスト(衝撃波?)は使える設定ですね。

でも何故か地球人パイロットとしての断片的な記憶も持ち合わせていて、任務の流れで地球に墜落し、出会った若かりし頃のフューリーと組んで、以後自身の出自を探っていくことになります。

そして自身が何者か、そして敵の正体が解ると、彼らを相手に大立ち回りを演じるのだけど、これがもう無敵のワンパンマン状態。何をされても傷つかない無敵モード。GURDIANS OF THE GALAXYでサノスを追い落とそうとしたロナンですら尻尾を巻いて逃げ出すほどの。光速エンジンの爆発に巻き込まれた結果という設定のようで。

また、マーベルのコミック作品には空を飛べるキャラクターがたくさん出てくるものの、さすがに実写映画では生身で飛ぶのはヒューマントーチくらいだから(アイアンマン&ウォーマシンは機械、ソーはハンマーを使う。マグニートやストーム、ヴィジョンも浮かぶ程度。ローグは飛ばない)、彼女も空を飛んだりはしないのかと思いきや、やっぱり飛べてしまうのですよね。しかも宇宙空間でも。こうなると一気に大味感が出てしまいます。

なお、重要な役割を果たすのがグースという名の猫。フューリーはかなりのCat person(猫好き)でした。でもこのグースは実はフラーケンという地球外生物。普段は猫として振る舞っているものの、スクラル人の完璧な変身をちゃんと見抜くし、要所では妖怪的な活躍を見せます。まるでニャンコ先生ですね。しまいにはフューリーの左目を引っ掻いて呪い(?)を掛けてしまうし。

そしてラスト。フューリーに与えた緊急コール用ポケベルからの信号を受け、キャプテン・マーベルはサノスの指パッチン殲滅後のキャプテン・アメリカ、ブラック・ウィドー、バナー博士らのもとに現れます。無敵の彼女がENDGAMEで他のアベンジャーズとどんな絡みを見せるのか楽しみです。サノスを倒すためにDr.ストレンジが見つけた1/1,400万の勝機とは、おそらく時間を巻き戻すことだと思うのだけど。もしくは消された人たちの再創造による復活か。じゃないと新作映画を作りづらくなるから。GURDIANS OF THE GALAXY 3の製作も決まっているわけだし。

そうそう、冒頭のコミックがペラペラめくれて「MARVEL STUDIOS」と出るおきまりのあれがスタン・リーバージョンになっていて愉快でした。

ソーのハンマーは運搬できますか?

キャプテン・マーベルの映画封切りまであと1ヶ月。待ち遠しいです。無敵のキャラクターは描写が難しく、得てして退屈な作品になりがちだけど、アベンジャーズ創設の話なので見逃せません。翌月にはアベンジャーズの新作映画も控えていることだし。

さて、マーベルコミックの人気キャラクターでアベンジャーズのメンバーでもある雷神ソーは常にハンマー「ミョルニル」を持っています。ソーに飛行能力を授けるこのハンマーは、ソー本人やヴィジョンなどのごく限られた人物にしか扱えない代物で、トラックで引いてもビクともしないし、ハルクですら持ち上げることができません。

Thor and his hummer

でも、ふと疑問が湧きました。「ハンマーがキャスター付きの椅子や台車に置かれていたなら運べるのか?」という。ハルクが持てないのなら単純に超重量ではなさそうなので。

まあ、普通に考えれば不可でしょうね。確か劇中でもハンマーで押さえて誰かをその場に釘付けにしたシーンがあったと思うし。でも、それだとソーがクイーンジェットに乗っている際、トイレに行こうと座席にハンマーを置いたら機体が空中に静止してしまうのでしょうか?あるいはたちまち推進力を失って真っ逆さまに墜落するとか…。車やバイクなどの地上の乗り物では?

ONE PIECE風の解釈でいくと「使い手本人の意識がある内はどうにでもなる」ってところですかね。

CAPTAIN MARVEL Trailer

キャプテン・マーベルの映画トレーラー第3弾がリリースされました。

私はキャプテン・マーベルにはあまり知識がなく、彼女がDCコミックで言うところのスーパーマンに匹敵する最強級のスーパーヒーローだというくらいしか知りませんでした。でも、DCがWonder Womanをヒットさせたので、マーベルもいよいよ真打ちスーパーヒロインの彼女を投入してきた感じでしょうかね。

ただ、強すぎるキャラクターというのは実は扱いが難しいはず。なるほど、だからこそAVENGERS: INFINITY WARでサノスにヒーロー達があらかた消滅させられたこのタイミングでの登場なわけだ。それと次作のAVENGERS: END GAMEに唐突に出すわけにもいかないから、この順番なわけですね。それに彼女はアベンジャーズというチームの創設時メンバーでもあるし何かと計算尽くだと。

当然、本作はキャプテン・アメリカの第1作目みたいに過去の話がメインになるものの、現在のアベンジャーズには参加していないだから隠遁するくだりが描かれるのでしょう。ほんでもってラスト近くでは、塵になって消えゆくフューリーからのポケベル信号を受けて姿を見せるところで終わり、クレジットの最後でお決まりの「CAPTAIN MARVEL will Return in AVENGERS: END GAME」といくと踏んでいるのだけど、どうだろう。

でもまあ、ここはあんまり予備知識を入れずに見た方が楽しめるかもしれないな。

ちなみにキャプテン・マーベルは昔のX-MENのアニメにも「Ms. Marvel(吹き替えではミズ・マーブル)」の名で登場していて、養母ミスティークにそそのかされたローグにスーパーパワーを根こそぎ吸い取られて昏睡状態に陥ります。

X-MEN アニメ 22話のワンシーン
X-MEN アニメ 22話より

ONE PIECE 91巻

ONE PIECE 91巻が発売されてしばらく経ったので雑感を少々。週刊少年ジャンプの連載は読んでないので、すでに違っていることはあるかもしれません。

ONE PIECE 91巻の表紙

ルフィらがワノ国に入国したことで、前巻途中までのレヴェリーの流れは完全にお預けになってしまいました。

ワノ国編はきっとルフィ側がカイドウ達をぶっ飛ばして終わるのだろうから、革命軍が暗躍して、かつ海軍の総戦力とサイファーポールを相手に大立ち回りを繰り広げるであろうレヴェリー編の方が私は気になるのだけど、一年ぐらい待たされるのかな。ONE PIECE、バトルシーンが始まると話が進まなくなるんだよな。

以下気づいたことを簡単に。

タコはどうなった?

ワノ国に漂着前のサニー号に乗り込んでいた妙に懐っこいねじり鉢巻のタコ、その後は出てこなかったけど、わざわざ登場させたからには何か意図があるはず。予想がつかないけど。

酒呑丸はアシュラ童子?

あのジャックと堂々と張り合い、カイドウにも一目置かれている盗賊の酒呑丸。名前からして光月おでんの配下だったアシュラ童子の20年後の姿かな。

日和も生きてるんじゃないの?

トキトキの能力で5人を20年後の未来に飛ばしたモモの助の母は、あの時代で果てる覚悟のような描写があったけど、作中わざわざモモの助の妹の日和に言及したってことは、やぱり未来に別送されて生きているのではないかと。で、お玉がそうなんじゃないかな。モモの助たちよりも5年前ぐらいに送られて天狗に育てられたとか。

カイドウの能力は?

ラストシーンでカイドウが巨大な龍の姿で現れました。ゾオン系幻獣種かな。「百獣のカイドウ」と呼ばれ、SMILで不完全ながら配下にゾオン系能力者を増やしていたことから、自らもゾオン系だろうと予想されていたけど、その通りでした。

でも、龍の姿の能力者としてはモモの助が登場済み。能力は重ならないはずだから同じ龍でも別モデルなのかな。もしくはモモの助が食ったのがベガパンクの手による特別製とか?

お玉の能力はかなり強力

きびだんごで動物を従えてしまうお玉の能力は、まさかカイドウやジャックにも有効ってことはないと思うけど、少なくともSMILには効果があるので、今のワノ国ではかなり有効。なるほどストーリー展開に必要な能力者として登場させているわけだ。

ダンジョン飯

前々から書こうと思っていながら書きそびれていたのだけど、最近気に入っている漫画が『ダンジョン飯』。年2冊のペースで現在5巻まで出版されています。6巻の発売は2月かな。待ち遠しいなぁ。

ダンジョン飯

知らない人のために紹介すると、魔法やモンスターに満ち溢れている西洋風のベタベタなファンタジー漫画です。指輪物語やダンジョン&ドラゴンの世界観そのもので、エルフやドワーフといった人種の設定もそのまま引き継いでいます。小柄な人種はホビットではなくハーフフットという名前になっているけど。

ONE PIECEがゴールド・ロジャーの死に際の一言で大海賊時代が訪れたように、ダンジョン飯ではある日、島の地下墓地がダンジョンに通じ、そこから出てきた1,000年前に栄えた国の王と称する人物が「魔法使いを倒した人に全てを与える」と言い残して朽ち果てたことでダンジョン探検ブームが起こったことになっています。それから何年も経つものの、まだ魔法使いを倒した人物はいません。

ストーリーは主人公の一行がダンジョンを探検する上で、やむを得ない事情から自給自足を強いられ、ダンジョンに生息する魔物を糧に冒険を続けるというもの。手始めには歩くきのことスライムを退治、調理して食べていました。フジテレビの『ダレトク』の『キモ旨グルメ』みたいな感じです。

この漫画の特徴は以下。

ギミックが効いている

ダンジョン内では何度でも生き返るという設定が、うまく機能しています。何しろ冒険の目的はドラゴンに食われて死亡した仲間を助け出すことだし。

ストーリー運びが巧妙

序盤は1話完結風だけど、ことごとく後の展開の伏線になっていて、連載漫画の作り方として秀逸です。

生物に対する知識が豊富

例えば作中にバジリスクという半鳥半蛇の生き物が出てきます。鳥のパーツはニワトリです。後にコカトリスという近縁種が登場するけど、こちらの半身はドロマエオサウルス風の羽毛を持った小型恐竜(ニワトリ風)。つまり「鳥類は恐竜と同じ生き物」という近年の生物学に基づいて描かれています。

料理に対する造詣もなかなか

食事シーンではわざわざ調理の過程や材料一覧、栄養素の7角チャートまで書かれています。しかもズッコケるタイトルを添えて。野生生物を狩って食べる漫画としては『トリコ』などがあったけど、あちらがバトルのついでに獲物を食う(ちっとも旨そうに見えない)のに対して、こちらは架空の食材を扱いながらも、ちゃんとしたグルメ漫画っぽくなっています。しかも西洋風のファンタジーなのに和食が多く箸で食べていたりします。ライオス、よく正座してるし。

画力が高い

作画力は見事です。作者は九井諒子さんという名前なので女性だと思うけど、絵も少女漫画っぽくはないし、それでいて女性の仕草の描写は見事です。例えばマルシルというメインキャラクターの指使いなど。また空間認識能力が高いというか、様々なアングルから描き分けています。作者のプロフィールは知らないけど相当デッサンの鍛錬をした人っぽい気がしますね。

ツッコミがしっかりしている

そしてこの作品が魅力的なのは、ツッコミがしっかりしているところ。主にボケ担当はお坊ちゃん育ちなトールマン(人間)のライオス。一応のパーティーリーダーである彼は魔物が好きすぎて天然ボケな言動を繰り返します。対してツッコミ担当はハーフフットの鍵師チルチャック。非力で臆病な反面、常に現実的な彼は必ず的確なツッコミのセリフを吐きます。漫才がそうだけどツッコミが決まってこそボケが活きるというものです。

また、マイペースなドワーフで魔物食研究家のセンシ、どんくさいけれど実は凄腕の魔法使いマルシルも実にいい味を出しています。

ちなみに私のお気に入りはセンシ。魔物食材の調理に長けた彼は、キモ美味グルメの平坂さんのポジションですね。特別制の鍋と包丁を有しているので、意外にいいとこの出なのかも。

さて、第5巻でおおよその背景が見えてきました。ライオスが絵画の世界の中で会ったことのある褐色肌で銀髪のエルフが狂乱の魔術師でダンジョンの支配者らしきことが描かれています。このエルフが黄金城の城主デルガル王を溺愛するあまり城に不死の魔法を張り巡らせたのでしょう。結果、彼は人間であるにも関わらず1,000年もの間死ぬことが許されなかった(死ぬたびに蘇生させられていた)と。それでも城がとある小島の地下墓地と繋がった際に何とか逃亡に成功し、遺言を残して果てたものの、それを知らない魔術師は使役する赤い火吹き竜に消息を絶ったデルガル王を探させている…ということなのだと推測します。

この漫画、もう少し話数が溜まったらアニメ化するべきだと思います。実に愉快なので。

英語版も出ていますね。

昭和天皇物語

『昭和天皇物語』なる漫画の単行本第1巻が発売されたので読みました。ビッグコミックオリジナルで連載されているようですね。

昭和天皇物語

今上天皇の退位が近くなったことで企画されたのだろうけど、よもやこのテーマの漫画が世に送り出されるとは思ってもみませんでした。何というか、おそれ多いタブーの領域だと勝手に思っていたもので。

でも、映画『日本のいちばん長い日』では本木雅弘さんが演じていたし、考えてみれば昭和天皇は我が国の近代史が誇る最大の偉人なので、むしろ後世に積極的に伝えるべきでしょう。

第1巻の冒頭はかの有名なマッカーサー司令官との会談で始まります。敗戦国の王として命乞いをするどころか、 自らが戦争の全責任を負うと申し出られたことで、マッカーサーがいたく感銘を受けたいという。昭和天皇のこのお言葉がなければ天皇制は廃止され、その後の日本はもっと主体性のない国になっていたかもしれません。

さて、物語は昭和天皇が皇太子になる前、明治時代後半の幼少期から描かれています。我々は昭和天皇が高潔なお人柄だったことぐらいしか存じ上げないので、非常に興味深いです。当然ながら今後青年期に差し掛かり、20歳で摂政になり、25歳で天皇に即位され、その間には関東大震災が、その後も太平洋戦争、そして戦後の復興など激動の時代が天皇中心に描かれていくのでしょう。

作者および編集者は、この漫画の連載をやるからには膨大な資料を読み込み、各方面に綿密な取材を敢行しているはず。よって逸話やセリフの細かいところまで史実なのか、あるいは多分にフィクションで補正されているのかは私には解らないのだけど、ともかく最終話まで読み遂げないといけない作品だと思いました。

ONE PIECE 86巻の雑感

ONE PIECE 86巻が発売されて一週間経ったので雑観でも。週刊の連載は読んでいないので、あくまでも単行本のみの考察です。

ONE PIECE 86巻

マザー・カルメル失踪

86巻でもっとも解りにくかったのはビッグマムの回想の終盤。幼少のリンリンがセムラのクロカンブッシュを一心不乱に食べている間にマザー・カルメルと子供達が忽然と姿を消したシーン。最初は人売りのために置き去りにされたのかと思ったけど違いますね。様子を見にきていた巨人が青ざめていたこと、机も齧ったこと、その後マザーの能力をリンリンが使えるようになったことから、あれは山盛りのセムラと一緒に居合わせた面々をリンリンが食ってしまったのでしょう。

頂上戦争の際、黒ひげが死した白ひげの能力を奪ったことから、悪魔の能力を授ける何かが能力者の体内にあることが示唆されています。黒ひげはヤミヤミの実の「能力者の実体を引き寄せる力」でそれを取り出したのだろうけど、リンリンは能力者を丸ごと食ったことで力を得たと解釈できます。

ならば、およそ何をしようと死ななそうなビッグマムの最後は他の能力者を食って爆死するのかもしれません。

とはいえ無敵の肉体を持つのはカイドウもそう。どう描き分けていくかも見ものです。

シュトロイゼン

回想の最後に後の料理長が登場しました。クククク(Cook Cook)の実っていいですね。ワポルの何でも食えるバクバクの実も魅力的だったけど、物を食材に変えるこちらの方が使い勝手が良く、自他ともに美味しくいただけます。でも、次巻あたりSBSに「ウンコも食材に変わりますか?」という質問が載りそう…。

で、ビッグマム海賊団最古参となったシュトロイゼンは最初の夫かも。長男ペロスペローと次男カタクリに眉と目が似ているので。

カタクリ

モチモチの実は「特殊なパラミシア」とのこと。なぜ特殊かというと、ロギアっぽいからかな。

通常、パラミシアは基本的に能力の対象物そのもののには変わらないはずだけど、カタクリは体をトリモチ状に変化させたり餅を分泌することもできます。

ただし、ダイヤモンド・ジョズの過去の描写と同様、餅に変化できるのは体の一部だけなのかも。だったらパラミシアですね。

ヴィト

ジェルマ66フリークのヴィトは結婚式の直前、世経新聞の社長とジャッジが話している場面に心を躍らせます。

また、巻の最後で反ビッグマム連合が籠城を強いられた際には抜け目なくジェルマの王子に話しかけていました。

プラリネ

アラディンと結婚したシュモクザメの人魚プラリネは、ビッグマムの暗殺計画にも動じていません。シフォン同様、ママを良くは思っていないのでしょう。

謎の手長族

ジェルマの連中が変身を果たした際、炎に包まれても平気な彼らを見て「ニヤリ」と笑う短身の手長族が登場していますが、わざわざ描いたってことは、何か役割があるのでしょう。ビッグマム海賊団の科学者かな。

今後の展開

玉手箱は絶妙なタイミングで爆発するのでしょうね。

ほんでもって、すったもんだでビッグマムが倒されるのは当然として、ベッジやジェルマが麦わらの傘下に入るのかが気になります。メインの敵以外はだいたい友軍になるのがお決まりのパターンだから。ジェルマの王子たちは恩義など感じなさそうだけど、ジャッジとレイジュは違うし。

それと、別行動のマルコ捜索とワノ国潜入の部隊がどうなっているのか。というか、話を早く進めて欲しいのですよね。

バンジーガム

捕食用の網を展開したSpiny porcelain crab、アカホシカニダマシ。

アカホシカニダマシ

このポーズ、HUNTER X HUNTERに登場するヒソカに似ています。ガムとゴム両方の性質を持った粘着物質『バンジーガム』を両手で繰り出す際の。

先月、32巻が発売されたHUNTER X HUNTER、相変わらず面白いですねえ。長期休載が許されるだけあります。

前半は天空闘技場におけるヒソカ対クロロのデスマッチ。用意周到かつ審判や観客も武器として使うクロロに対してヒソカはバンジーガムを駆使して臨機応変に立ち向かうも、あえなく死亡。ただし、死後に発動するように設定した蘇生術によって蘇ります。しかも、負けて死んだことも体の欠損や負傷にも頓着せず、いよいよ幻影旅団狩りを開始しました。

さて、ヒソカを打ち負かしたクロロは輸送船に乗り第四王子のお宝を狙うとのこと。またクラピカと対峙することになりそうです。船で旅団集合らしいので、当然、ヒソカも乗るわけだ。そこにジンやパリストン、レオリオなども絡んでいくはず。ジンのご先祖であろうドン=フリークスも存命で未だ冒険中かもしれないし、ゴンとキルアを除いたオールスター勢揃いみたいな展開になりそうです。

時々なら休載してくれてもいいので、ぜひとも話を完結まで続けて欲しいと強く願います。

LOGAN

6月1日、映画『LOGAN』を見てきました。レイトショーで1,100円。私が映画に払えるのはこれぐらいです。自宅最寄駅に映画館があるっていいですね。

イオンシネマ新百合ヶ丘では一日3回(字幕版)しか上映されていないので、いつぞやの『X-MENアポカリプス』みたいに期待外れな作品かと思いきや、結構面白くて、いい作品になっていました。

以下、ネタバレ多数です。

(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

2029年のアメリカでは、過去25年間ミュータントが一人も生まれず、いわゆるミュータント問題は過去のものとなっていました。ウルヴァリンもなぜか体調を崩し、リムジンの運転手に身をやつしています。

ミュータントが絶滅の危機に瀕している理由は途中で明かされます。遺伝子組み換え食物にミュータント因子を阻害する要素を組み入れて流通させたのだそうな。その結果、普通の人は風邪すら引かなくなった一方で、ミュータントには深刻な影響を及ぼしました。ウルヴァリンは傷が完治せず(体内のアダマンチウムが原因とも言ってたけど)、エグゼビアは老衰もあってか発作とともに無差別麻痺攻撃を発動する始末。3年前にはそれがきっかけで多くのミュータントを死なせてしまったようで。

話のメインは武装組織に追われる謎の少女をノースダコタに送り届けること。追っ手は彼女を生み出し、戦闘訓練を施したバイオ兵器の研究機関です。少女は原作通りの「X-23」ではなくローラという名前で呼ばれています。ウルヴァリンのミュータント能力を受け継いでいるものの、クローンではなく人工授精で生まれたようです。

ローラが「X-23」と呼ばれることはなかったけど、ウルヴァリンのクローンらしきミュータント「X-24」が登場します。この辺りはジャングルの王者ターちゃんそっくりの展開でした。

なお、ローラやX-24など人為操作によって生み出された新世代ミュータントは、遺伝子組み換え食物への耐性を持っているようですね。

映画の中盤は、エグゼビア、ウルヴァリン、ローラという3世代ファミリーによるロードムービー。本当は90歳のエグゼビアよりウルヴァリンの方が何十歳も年上なのだけど。

あとは見てのお楽しみ。

恒例のスタン・リーのカメオは発見できませんでした。DVDになったら探すことにしましょう。

本作で一番驚いたのは、エンドロール後の予告がなかったこと。ウルヴァリンものは最後だと言われているけど、X-MENシリーズがどうなるかは不明です。

ONE PIECE 84巻の考察

発売後一週間が経過したのでONE PIECE 84巻の考察でも。連載は読んでいないので解釈が外れている場合はご容赦を。

ONE PIECE 84巻

サンジの出自

サンジはジェルマ66の科学技術によるデザイナーベイビー、優性人類でした。「多生児」って言葉が使われているので同じ日に生まれた兄弟は4人だけではないのかも。

ともかく落ちこぼれとされたサンジだけ眉毛のぐるぐるの向きが違うけど、それが分かれ目でしょうか。

ただし今ではサンジもヨンジをねじ伏せるだけの力を獲得しているので単に遅咲きだったのかも。

ヴィンスモーク兄弟のカラー

モノクロページでは解らないからイチジ、ニジ、ヨンジも金髪かと思ってたけど、84巻の表紙を見るとそれぞれ赤、青、緑でしたね。

レイジュが真っピンクの出で立ちで毒好きの「ポイズンピンク」。「デンゲキブルー」のニジは電撃技を使っていたので、イチジとヨンジにも「スパーキングレッド」「ウインチグリーン」にふさわしい能力が与えられているのでしょう。

サンジの色はイエローだったのかな。

外骨格って?

ヴィンスモーク兄弟の「外骨格」という設定も気になります。一般的な外骨格とは昆虫やカニのように脊椎を持たない生き物の体表の硬い組織を指すのだけど、彼らはどうみても生身なので違う意味でしょう。六式の鉄塊みたいなものかな。サンジは月歩も使えるのだし。

クローン軍団

ジェルマ66は人間のクローン技術を有していました。スターウォーズのトゥルーパーみたいに純粋な兵士として増産が可能です。

ならば海軍下のパシフィスタ軍団もベガパンクの技術で生み出されたのでしょう。

GERMA 66

ジェルマのスペルはGERMA、クローン培養カプセルの装置に書かれていました。朝食のシーンの部屋の内装、優性人間…、なるほどナチスドイツがモチーフですね。GERMAN→GERMA。

ルフィの歯が欠けた

サンジの攻撃を受けてルフィの歯が一本欠けてしまいました。無抵抗だったとはいえ覇気も使えるサンジが相手だと無事では堪えきれないってところでしょうか。

破断したローラの政略結婚

前後のビッグマムの反応からして巨人族がらみでしょうかね。

ゼウスとプロメテウス

82巻の最終ページを見返してみたら、それらしい雲と太陽が登場していましたね。

ビッグマムと玉手箱

どうやら結婚式の佳境で爆発しそうな気配です。爆弾でビッグマムが爆死するとは思えないけど、大打撃を受けることでしょう。

もし気絶すれば魂を入れられた無生物や擬人化した動植物も元に戻るのか。

いや、その前にソウルキング・ブルックがビッグマムのソルソルの能力を無力化するのかも。

結婚式の行方

ジェルマはサンジが倒すでしょうね。ビッグマムはルフィが倒すのかな。

ひょっとしたらビッグマムもまた麦わら海賊団の傘下に入るのかも。もちろんサンジの腕輪もジンベエの件も解決ですね。ルフィはビッグマムと入れ違いで四皇の一角に食い込むとか?

ほんでもって開国派の侍やマルコらを加えていよいよカイドウとワの国の体制派らとの大激戦になだれ込むとか。

X-MEN アポカリプス

X-MEN アポカリプスをレイトショーで見てきました。今年楽しみにしていた映画2本の内の一本です。ちなみにもう一本はSTAR TREK BEYOND。日本では10月に公開されます。

X-MEN アポカリプス

以下ネタバレなのでご注意を。

先ずは個人的な感想から。「これ、つまらない」です。歴代のX-MEN映画シリーズの中では、『ウルヴァリン:SAMURAI』ほどではないけど、『X-MEN:ファイナルディシジョン』と同じぐらいに退屈でした。理由はまあ「敵が強大すぎたから」かな。どうにも大味になってしまって。TVのCMが淡泊なのでもしかしてと思ってたけど、やっぱりそうだったなぁ。劇中、モールの映画館でSTAR WARSを見た後のジーン・グレイが「3作目は駄作と決まっている」みたいなことを言っていたけど、自虐的なエクスキューズに聞こえました。

本作の敵はアポカリプス。古代エジプト時代から生きている超長寿の男性ミュータントです。昔のアニメではピラミッド内のコールドスリープ装置を使って断続的にリフレッシュしながら生き長らえてたけど、こちらのアポカリプスは他者の体に自身の魂を移して若返ります。古代エジプトらしく転生っぽい感じですね。しかも対象者がミュータントだったらその能力も引き継げるのだそうな。つまり彼の本来のミュータントパワーは乗り移りか。ドラゴンボールのギニュー隊長みたいな。

そのアポカリプスは3,600年前に彼が治めていたエジプトで家来に裏切られ、転生直後に崩壊したピラミッドの瓦礫に埋もれるものの、最後の献体がXファクターを持つミュータント(ウルヴァリンやセイバートゥースの様にほぼ不死身)だったので仮死状態となった末、1980年代に蘇ります。

過去1,000回ほど転生したというアポカリプスは複数の能力を持っていました。分子を操って物体を砂状に変える能力、他者の体を作り替える能力、自己治癒能力、テレポーテーション、バリア、テレパシーなど。まさしく神のような万能っぷりです。原作では巨大化もできたけど、本作でもエグゼビアとの精神バトルで巨体になって圧倒します。

また、アポカリプスは四人の従士フォーホースメン(ストーム、アークエンジェル、サイロック、マグニートー)を従え、自身が不在の5,500年間に発展した人類文明の破壊と粛正を始めます。でもマグニートーがいつまでも他者の下につくわけがなく、裏切るのは見え透いた成り行きですね。

そしてアポカリプスの最後はドラゴンボールのセルそのもの。クイックシルバーの連続パンチを封じた後は円形のバリアーを張ってサイクロップス、マグニートー、ストームらの攻撃を防ぐものの、真打ちジーンのフェニックスパワーに止めを刺されて死亡します。でもこのフェニックスパワーは反則っぽいですね。ファイナルディシジョンでは危険すぎてエグゼビアに封印された別人格という扱いだったけど、本作では何の説明もなく正気のまま唐突に桁違いの破壊力を発揮するのだから、何だかなぁ。原作を知っている人には御しがたいフェニックスパワーをノーリスクで使うのは腑に落ちないし、原作を知らない人には馬鹿げた展開に思えたのではないかと。

なお、エグゼビアの頭髪が無くなるのは原作では彼のミュータントパワーの発露に由来するものだったけど、本作ではアポカリプスに乗り移られる過程で頭髪が消え、それっきりになりました。これはこれでありかな。

他の小ネタとしては、恒例のスタン・リーは解りやすいところで登場しますね。

それからミスティークがラストシーンで着ていた服のデザインがコミックやアニメに近いものになっています。

さて、エンドロールのオマケは崩壊したストライカーの研究所にエセックス社のスタッフが現れ、ウエポンX(ウルヴァリン)の血液を回収するというもの。ならば次回作の敵はシニスター(ナザニエル・エセックス)ですね。マッドサイエンティストの。やはりウルヴァリンのクローンを作るのかな。

本作でリブート版の3部作は完結したわけだけど、興行的に大コケしなければシリーズはまだ続くようです。次回に期待だな。

はんだくん

今月からTBSではんだくんってアニメが始まってますね。

はんだくん

はんだくんの原作は同じ作者ヨシノサツキさんのばらかもんのスピンオフ漫画。ばらかもんが引きこもりの若き書道家半田が謹慎のために送られた長崎県の五島で愉快な日々を送るコメディなのに対し、その半田の高校時代を描いたのがはんだくんです。五島生まれの私としては自身の原体験に通じるローカル色豊かなばらかもんほど愛着はないし、笑いの系統も違うけど、これはこれで面白いですね。

五島に移住した23歳の半田は性格に難がありながらもそれなりに社交性を身に付けているけど、高校生の半田君は極度に捻くれたネガティブ思考の持ち主。それでいてやることなすこと裏目というか、回りの人々にことごとく好意的に受け取られて祭り上げられ、それがますます半田の心の壁を強固にしていきます。

なお、アニメ第一話では冒頭に半田軍秘密基地の会議という原作コミックにはない余計な寸劇が入ってて違和感があったけど、ふと目に付いた月刊少年ガンガン8月号をめくってみたら事情が解りました。寸劇に相当する漫画が載っていたし、アニメ制作者のインタビューで、ヨシノさんのネームを元にアニメを作ったと答えています。アニメの掴み用に画き下ろされたのですね。なるほど、漫画とアニメでは劇中劇アニメの絵柄が随分違うもんな。

でもなあ、はんだくんもいいけど、ばらかもんのアニメ第二シーズンを早く作ってもらいたいものです。じゃないと子役が成長して声が変わってしまいそうだし。

ONE PIECE 82巻

ONE PIECE 82巻について。

以下ネタバレ多数。連載は読んでいないので、ひょっとしたら理解が食い違っているかもしれないけど、ご容赦を。

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まずは感想から。いやあ面白かった。話が大きく進むと読了感がいいです。ONE PIECE、個性的なキャラクターによるドラマと想像力豊かなファンタジーの冒険譚はいいけど、バトルシーンが長々と続くとゲンナリしてくるのですよね。

以下、考察です。

ジャックは何の魚人?

ズニーシャに蹴散らされ海の藻くずとなったジャックの海賊船団。ジャックは海に沈んでも溺死せずに救助を待っています。つまり魚人ですね。能力者だから海中では動けないけど呼吸はでき、水圧にも耐えられると。ヘッドギアが壊れてギザギザの歯があらわになったので鮫の魚人かな。ホーディがホホジロザメだったから、それ以上ということでメガロドンの魚人でしょうか。悪魔の実と同じく血筋も古代種で。いや、しらほし姫のペットがメガロドンそのものだったっけ?

ナワバリウミウシ

電伝虫で受信可能な念波を発するナワバリウミウシなる便利な生きものが登場しました。なるほどウミウシは海のナメクジ。つまりカタツムリとは近い生きものなので、その特性を持っているのですね。生物好きをニヤッとさせるギミックです。

ローラじゃないの?

サンジを護送する船にはスリラーバークで会った求婚のローラそっくりの人物が乗っていました。でもサンジが「似てるんだけど」と言っていることから、ローラ本人ではないのかも。50巻のローラと見比べると歯が欠けてないし、髪の編み方も微妙に違います。ビッグ・マムには35人以上の娘がいるのだから双子とかかな。名前はローズとか?

もしローラ本人だったらビッグ・マムはルフィたちに感謝、心酔しているかも。サンジの婚姻の理由もそれだったりして、あっさり麦わら海賊団と同盟を結んで友達関係になるのかな。魚人島から持ち帰った宝箱はもう爆発した?

でも話の展開としては、ルフィとビッグ・マムが一触即発になるもナミがビブルカードの動きに気付き、さらに結婚式にローラが駆けつけて、ビッグ・マムがルフィ達と組んでカイドウ打倒を決断する展開が面白そうです。

ビッグ・マムの能力は?

ビッグ・マムもきっと能力者。歌う巨大海賊船、寝ぼけたドア、プリンの空飛ぶ絨毯や肩のゼリー生物、そして最後のページの描写を見て、無生物に命を吹き込む能力者じゃないかと。以前の描写から強酸人間かと思ったけど、あれは単に胃液が強烈なだけで。

赤いポーネグリフ

4個セットのロードポーネグリフ。ゾウの他には、カイドウとビッグ・マムが一つずつ持っているとのこと。ならば残る一個もシャンクスかティーチが所有していると考えるのが妥当です。ひょっとして青キジが黒ひげ海賊団に加担しているのも、それを探るのが目的?

ラフテル

ようやく最果ての島ラフテルについて語られました。見えない島だそうで。なるほど見つけ方を知らないと辿り着かないわけだ。

昔から思ってたけど、ラフテルが最後の島ならグランドライン後半の海を逆走航海すれば割と簡単に見つかりそうなもの。赤い大陸の出発点リバースマウンテンから反対向きに船を出せばいいと。新世界の航海術を持っていたなら出来そうな気もします。海軍ならノースブルーやウェストブルーからの航行も自在だろうし。でも、仮にそうできたとしてもラフテルは闇雲には見つけられないのですね。

そしてこれまで上陸できたのはロジャー以下、レイリーや光月おでんなど限られた上位クルーのみっぽいです。当時見習いだったシャンクスやバギーも上陸しておらず、行き方も知らされていないのでしょうね。その後、誰もグランドライン制覇を成し遂げていないし、何か知っていそうならシャンクスはともかくバギーはカイドウに狙われているだろうから。

モモの助

モモの助はロジャーと会ったことがあるそうな。他にも長年反目し合ってきたネコマムシとイヌアラシを「あんなに仲が良かった」と言っています。でも8歳だから自分が生まれる前の出来事のはず。ならば死んだ父親の記憶を受け継いでいるとかかな。ほんでもって破壊不可能なポーネグリフを刻める石工の技術も蘇ると。

七武海の最新メンバー

前巻で登場した、思いっきりアホだけどやたらに強いとされるエドワード・ウィーブルは出てきませんでした。いまのところ奴がどういう風に絡んでくるのか不明です。

ああ、黒ひげに惨敗後、傷癒えぬ白ひげ海賊団の残党をウィーブルが追いつめているところにネコマムシ達が駆けつけるのかな。

ジンベエ

ジンベエは名前だけ登場。アラディンが海中でサニー号を追跡していました。

ジンベエは魚人島ともどもビッグ・マムの傘下に入ってたわけだし、ルフィらが早まったことをしないよう見張っている感じでしょうか。まあ、友軍になるはずですよね。

期待する今後の展開

ONE PIECE、面白いのだけど話が長過ぎ。個人的にはそろそろ終幕に向かって欲しいところです。できれば100巻以内で完結してもらいたいなと。

よってこの流れでカイドウの百獣海賊団&ワノ国の体制派 vs. 麦わら&ハート&白ひげ残党&ミンク族&ワの国の開国派とジンベエ一派にビッグ・マム+ジェルマ66勢が加わって潰し合うのがいいな。

そうして不死身のカイドウをやっとこさ倒して赤いポーネグリフが3個揃うと。

革命軍やシャンクスらが加わるのは、黒ひげや海軍と戦う段階でいいや。

キングダムで最も気になる展開

キングダムのアニメ(第1シーズン)がアニマックスでベルト放送中です。最終話の後は第2シーズンに続くんじゃないかな。第3シーズンも早く作って欲しいですね。エピソード的には合従軍編だから最高に盛り上がるはずだし。

キングダムのロゴ

さて、キングダムの原作漫画の方は嬴政が呂不韋を退け、中華統一に動き始めました。

そして飛信隊は桓騎将軍の指揮のもと、目下趙軍と交戦中です。嬴政の中華統一の道に共鳴し、敵国の蹂躙を望まない信は、残虐で快楽主義の桓騎と反りが合わず苦渋を舐めさせられることもしばしば。でもその桓騎は史実によれば、この先趙の李牧に負けて秦国を去ります。漫画でもそうなるのでしょう。大将軍に近い存在とされた桓騎は攻め落とした地でやりたい放題だったけど、それは目撃者を出さないことが前提。ひとたび負けようものなら悪事が明るみになって大王の怒りを買うため、自ら逃げ延びると予想しています。桓騎の代わりに信が将軍昇格かな。

その李牧も数年後には趙国内の策謀によって誅殺されるのだけど、こちらはどうでしょうかね。なにしろキングダムでの李牧の存在感はラスボス級だから。史実に沿って死ぬにしても騰大将軍が韓を攻め滅ぼすのが先です。

私が個人的に気になっているのは、信がいつ名字を持つのか。幼くして戦争孤児となった彼には性がなく、単に信と呼ばれて名を上げてきました。でも後に李信と名乗るのは既定路線。ならば李牧から性を貰うのではないかと推測しています。趙国内の策謀に気付き、自身の命が長くないと察していた李牧が、無駄な犠牲を好まない点で価値観が共通する信に「李性を名乗ってみる気はありませんか?」「私が死ねば趙は弱体化し、攻め滅ぼされることでしょう。もし秦が中華を統一するなら君のような人が軍の顔になるべきです」などと持ちかけると。

正直、魏火龍や紀彗みたいに架空のキャラクターと大げさなバトルを繰り広げられても何だかなぁと思うのだけど、史実が絡むストーリー展開は興味深いし、とても楽しみです。

ゴキブリはどうやって原人に進化した?

テラフォーマーズ人気漫画『テラフォーマーズ』最大の謎は、火星に放たれたゴキブリがどうやって原人型のテラフォーマーにまでに進化したか。食料は同じく放たれたコケしかなかったはずだし、大気が薄く紫外線を浴び続けたとしても突然変異でどうこうなる次元の進化ではありません。

でも冷静に考えればだいたい筋道が見えてきます。テラフォーマーには体格、体形、髪や目鼻耳口、手足の指まで人の特徴が備わっていて、二足歩行もするし高い知能もあるのだから、人間がベースになったのでしょう。

つまり誰かが初期の未発達な段階のバグズ手術で被験者の人間にゴキブリのDNAを移植したところ、予想外にゴキブリのDNAが優性に働いて暴走。第1巻でティンがバッタ人間に変異したように。

そうしてゴキブリの能力を持った強化人間ではなく、ゴキブリ人間そのものとなり、持ち前の繁殖力で瞬く間に増えていったと。

ただし誰がその手術を行ったのか(きっと中国だろうけど)、行われたのが地球なのか火星なのか(あるいは他の宇宙基地?)、雌雄はどうなっているのか(子孫を残すためには最初に雌雄二体が必要だったはず)、火星に放たれたゴキブリがその後どうなったか(テラフォーミングが進んでいたのだから、漫画には描かれていないけど、どこかにゴキブリそのものが生き残っていても良さそうだ)などは不明です。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅱ 悲しみのアルテイシア

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅱ 悲しみのアルテイシア』がアニマックスで放送されたので録画して見ました。テレビでは初だそうな。Ⅲの公開を間近に控えているからな。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅱ

で、私の感想は「声に無理があるかも…」です。前作同様、ストーリーは原作漫画をなぞっているけど、もうシャアの声は池田秀一さんではない方がいいと思うのですよね。ティーンネイジャーの頃の話だから高めの声で演じたのでしょうが、NHKの大河ドラマ『花燃ゆ』のナレーションみたい。そう、池田さんの活躍を知っているからか、今となってはおじいさんの声に聞こえてならないのですよね。

同じくアムロも古谷徹さんだったけど、こちらは登場が少しだけだったから。

まあ、そうはいってもモビルワーカーによるバトルシーンは圧巻。前作冒頭の赤い彗星や黒い三連星、ガンタンクもそうだけど、メカはCGで描くと臨場感が出ますよね。残念ながら三作目の暁の蜂起では、モビルワーカー/モビルスーツの戦闘がないのだけど。

ちなみに原作漫画の回想は9巻〜14巻までで、アニメの1作がコミック1巻弱。ならば全6作が作られるのかな。願わくば本シリーズがヒットして、回想以外のオリジナルストーリーの方もリメイクして欲しいです。

シビル・ウォー

映画『キャプテンアメリカ シビル・ウォー』を観てました。以下、ネタバレを含みます。

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観覧者プレゼントのマーベルTSUMTSUM携帯クリーナー

感想を先に言うと「並」。前作のキャプテンアメリカ2ほど面白くはなかったかな。

原作コミック同様、シビルウォー(内戦)というだけあってヒーロー同士が敵味方に分かれて戦います。国家権力の下で活動すべきというアイアンマン派と、国家権力が暴走したときの懸念を訴えるキャプテンアメリカ派とで。

でも実際はテロ事件の首謀者とされたウインターソルジャー(キャプテンアメリカの親友のバッキー)を目の敵にする方と庇う方の戦いみたいに話が展開してました。

キャプテンと親しいブラックウィドーは意外にもアイアンマン側。まあ彼女はロシアやシールド下で活動してきたエージェントだから、組織に属することに抵抗がないのでしょう。そしてお決まりの裏切り。二重スパイが彼女の見せ所だもんな。

そして最後には大将どうしが共通の敵に向かって共闘するというお決まりのパターン。『グレートマジンガーVS.ゲッターロボG』とか『マジンガーZ対デビルマン』と同様ですね。

ただし、それらと違うのは、仲直りして共通の敵であるテロの首謀者を叩きのめして大団円ではなく、アイアンマンとキャプテンアメリカ&ウインターソルジャーが潰し合いのバトルを展開します。CMでも流れていたアイアンマンが2人にタコ殴りされるシーンですね。

他にもウォーマシーンの中のローディは墜落して重症を負うし、キャプテンアメリカ派のヒーロー達は海中の大監獄に収監されてしまいます。まあ、彼らには救いの手が差し伸べられるのだけど…。

そうそう、アベンジャーズ同様ヒーローがたっぷり出て来るけど、アベンジャーズよりは見やすいです。なにしろアベンジャーズの戦闘シーンはヒーローの動きがソフビ人形っぽく、スピード感でごまかしていたけど、そのあたりは改善されていました。特にアントマンは見ていて楽しいですね。一度、ジャイアントマンにもなったし。

残念だったのは、エンドロール後の予告。マーベル作品のお決まりで次回作を匂わせるあれ。次なる戦いが暗示されると思いきや、「スパイダーマンは帰ってくる」でした。まあ、決まってないんでしょうね。キャプテンアメリカも三部作が完結しちゃったし。同じマーベルのヒーローながら配給会社が違って出られないはずだったスパイダーマンを出したので、それに対する配慮かな。スパイダーマンの次回作にアイアンマンが参加するって噂もあるし。

ばらかもん

最近、気に入っている漫画が『ばらかもん』。なぜかというと私の原体験に通じるところが多いので。アニメは方言のイントネーションが私の記憶とはけっこう違うけど。

ばらかもん

作者は五島在住だそうで、ときおり福江空港が出てくるけど私も長崎県福江市(現五島市)の生まれです。その後、4歳まで若松島で過ごし、長崎市内に引っ越した後も10歳ぐらいまでは毎年夏休みに訪れていました。

ちなみに五島に縁のある有名人としては野茂英雄氏(父親が五島の出身)やオカダカズチカ氏(幼少の頃住んでいた)などがいます。

よって、ばらかもんの郷土描写には思い当たることも多々。例えば、かんんころもち。サツマイモともち米が原料で、見た目は粘土の塊。12巻あたりで桐恵さんが生で齧るシーンがあるけど、そんなことをしても美味しくないです。ちゃんと炙ってから食べないと。

ミナという貝もよく食べていました。磯に行くといくらでも獲れるので、バケツいっぱいに持ち帰ったら、塩ゆでにしてマチ針や爪楊枝でほじくり出して。これが美味いのですよね。今食ったらもっとイケるだろうな。焼酎のあてにして。

他にも五島はイカやアワビの名産地です。私は生後3ヶ月ぐらいから父親に新鮮な刺し身を食べさせられてきたそうで、私が貧乏性ながら妙に魚介類に対して舌が肥えているのもそのせいでしょうね。

そして確かにお盆には墓場で花火をしてましたね。沖繩ではお墓でピクニックするらしいけど、五島では花火です。落下傘花火を飛ばして獲得競争をしたりしてたなぁ。

いやぁ懐かしい。五島の海は沖繩よりも奇麗だという人もいます。もちろん亜熱帯のサンゴ礁はないけど豊かな海です。母の実家ももうないのだけど、ダイバーとして、いつかまた行きたいものです。残念ながらマクロの海ではなさそうだけど。

太陽系第9惑星

カリフォルニア工科大学の天文学者が太陽系第9番目の惑星が存在する証拠を発見したそうです。その可能性は昔から語られていたけど、いよいよ確かなことが確認されるときが来るのかも。楽しみです。星の名前は何になるのでしょうかね?

9th-planet of solar system

ちなみにかつてこの惑星の存在を描いたSF漫画もありました。星野之宣さんの名作『2001夜物語』です。

劇中に登場する第10番目の惑星(当時はまだ冥王星が惑星だった)は唯一逆方向に公転しており、何と反物質で構成されていました。よって我々の世界のあらゆる物質(常物質)と接触すると核爆発すら及ばないすさまじい爆発が起こります。

この神に刃向かうようなまがまがしい星は天王星、海王星、冥王星に続いて魔王星(ルシファー)と名付けられ、この魔王星の発見と反物質のコントロール技術の獲得により、人類は遂に外宇宙に繰り出すためのエネルギーを獲得します。

未読の方には是非お勧めしたい名作です。

ONE PUNCH

CSのアニマックスで『ワンパンマン(ONE PUNCH MAN)』の放送が始まりました。どんな敵でもパンチ一撃で倒してしまうヒーローの活躍を描いたギャグ・バトル作品ですね。

ワンパンマン
ワンパンマン
でも、フィリピンで「ONE PUNCH」というと、こちらのことになるらしいです。英語教師のフィリピーナに教わりました。

ONE PUNCH
ONE PUNCH
なるほど、あんパンは外国の人に謎の食べ物だから、必殺技の「アンパンチ」と引っかけて「ワン・パンチ(ONE PUNCH)」をキャラクター名にしたのでしょう。それがフィリピンだけなのか、それとも英語圏向け全般なのかはあえて調べてません。

ちなみにドラえもんは、あちらでは「ドリーモン」と呼ばれているようです。「Dream」と掛けたわけですね

ジョセフ・G・ニュートンの手術ベースは?

人気漫画テラフォーマーズには未だ明かされない謎が多数あります。大きなところではこんな感じかな。

  1. 火星に放たれたゴキブリがどうやって原人型に進化したのか?
  2. 膝丸燈の出自は?
  3. ジョセフ・G・ニュートンの手術ベースは?

1. はどんな理屈が語られるのかちょっと予想できません。

2. の件、膝丸には母親(卵子提供者?)の張明明からハナカマキリの力を受け継ぎ、MO手術でオオミノガの力を授かっただけでなく、更に秋田奈々緒のクモイトカイコガの力も備わっています。

まあ、彼はデザイナーベイビーなので、いわゆる父親・母親以外の遺伝子が人為的に共存させられているのだろうけど、すべては明かされていません。ひょっとしたら今後、父親から遺伝で受け継いだ能力なんてのも発揮するのかも。ならばやっぱりスズメバチかな。

TERA FORMARS 9巻そして3. 、ジョセフ・G・ニュートンは人類の到達点とも呼ばれる優性人間。最高の資質を持って生まれただけでなく、変態せずに体の破損を癒せます。MO手術のベース生物は未だ不明ながら、再生力の見事さからネット界隈ではイモリ、あるいはアホロートル(メキシコサラマンダー)が有力視されているようです。これがプラナリアだったら頭が破損したら双頭に復活するはずだし。

でも、他にも電撃技を繰り出したので彼も複数の能力を持っていることになります。

そこで私の仮説。彼の手術ベースはクマムシではないかと。摂氏151℃の高温から絶対零度にも耐え、真空や75,000気圧下でも生き延びるという、すさまじい生存能力を持つ小さな生き物ですね。

そのクマムシのゲノムの1/6は外来生物由来だそうな。一説ではクマムシが悪環境下では乾眠状態になり、環境が回復して目覚める際、乾眠で壊れた細胞壁を修復する過程で周りの生物の遺伝子を取り込むのだとか。

つまり、ジョセフはクマムシの能力を使ってイモリやらデンキウナギやらの遺伝子を取り込んだのではないかと。


2016.05.03追記:

いまだにこのエントリーへのアクセスが続いているので書きます。17巻でプラナリアと明かされたたので、私の予測は外れました。ジョセフは爆死したアドルフの細胞を取り込んで復活したエヴァの体を刻み、自身に免疫寛容臓を移植したのだと。なるほどプラナリアなら臓器移植後の速い回復も見込めたわけだ。

読み返さないと時系列の整合性が解らないけど、すさまじい再生能力は火星に来てから獲得したのですね。それまでに他の生物の能力を持っていなかったのかは不明です。

キングダム英雄立志伝

漫画キングダムの40巻が発売され、前半が完結しました。大王政が呂不韋を退けて秦の全権を握ったことで、次巻からはいよいよ中華統一に挑みます。

キングダム英雄立志伝でも、諸々の史実はどうだったのかが気になったので『キングダム英雄立志伝』なる書籍を買って読んでみました。キングダムの登場人物や歴史考証について書かれた本です。

確か漫画では英雄として描かれている始皇帝は、実際にはおよそ人を信じることをせず、時として残虐な面も見せる人物だったはずなのですよね。

でもこの本には拍子抜けでした。特に人物紹介では大半が漫画のおさらいで、史実がちょこっと書き添えられている程度だから。それもWikipediaやWebをあたれば出て来るような情報ばかり。まあ2,200年以上年も前のことだから歴史書があまり残っていないのだろうけど。

よって一回目を通せば十分。自炊して残すまでもないのでBOOKOFF行きだな。

ONE PIECE 76巻の感想

発売から2週間ほどたったので久しぶりにONEPIECEの感想でも。例によって週刊少年ジャンプの連載は読んでいないので、すでに別の形で答えが出ているかもしれないけど、その場合はご容赦を。

76巻、最初に読んだときの感想は「やっぱ盛り上がんねぇ」でした。話がなかなか進まなくて。今に始まったことではないけど。

まあでも読み返せば盛り上がりの有無には関係なく、あれこれ気付く点も出てくるわけです。いくつか抜粋します。

◇◇◇

ウソップは見聞色の覇気が覚醒したの?

ウソップがシュガーを再度撃退したときの描写はそうなんでしょうかね。父親のヤソップはルフィが知る限り的を外したことがなかったそうだけど、その境地に近づきつつあると。

頭割り人形

「頭割り人形」は頭を食い割るって意味の他、8人分の頭割りってことなのでしょうね。

藤トラの賭け

藤トラの賭けとは「ドフラミンゴを麦わらに倒させる」か。不用意に七武海の称号を剥奪すればドフラミンコ一派の統制が利かなくなり、市民はもちろん藤トラ以外に手だれがいなさそうな海軍にも甚大な被害が出るけど、海賊どうしで潰し合ってくれれば御の字。ほんでもって比較的無害な麦わらが勝つと踏んだと。

「D」

76巻の最大の見せ場は最終ページのこれ。遂に次巻あたりでDの意味が明かされそうですね。名前なんだから勝手に命名しても良さそうなものですが、選ばれし者だけが名乗れる事情がありそうです。ドフラミンゴと一緒にいちゃいけない理由ってのも思わせぶりだし。

そこで想像だけど、覇王色の覇気の素養を持って生まれたものだけがDを名乗れて、それ以外が名のれば呪われるとか。そしてドフラミンゴの本名もD・フラミンゴで、Dの名前を持つ者どうしは両雄並び立たず、一緒にいるといずれどちらかが死にかねないなんて設定かと。ポートガス・D・エースとモンキー・D・ルフィが一緒に育ったときは覇王色の覇気の覚醒前だったから無事だったなんて。

まあ、あれこれ考えるのもアホらしいので、そんなところで。

10人目の巨漢船長はクザン?

今さらながら前々巻の話。闘技場のアナウンスでジーザス・バージェスが「黒ひげを支える10人の巨漢船長の一人」と紹介されていた件。既知の黒ひげ海賊団のオリジナルメンバーは船長マーシャル・D・ティーチの他にジーザス・バージェス、ヴァン・オーガー、ドクQ、ラフィット。これにインペルダウンでサンファン・ウルフ、アバロ・ピサロ、バスコ・ショット、カタリーナデボン、シリュウを補充して計9人。

ならば10人目は元青キジのクザンでしょうかね?もちろん潜入目的で。バージェスと黒ひげが「青キジなんか信用できねぇ」「シリュウも同じだろう」という会話があったし。

まあそう思わせて違うかもしれないけど。

ONE PIECE 74巻の感想

ONE-PIECE_74一週間経ったし、6月4日に発売されたONE PIECE 74巻の感想でも。

以下はネタバレが含まれているので、気にならない人だけお読みください。


まずは全体の印象から。正直なところ「地味」「並」「期待してたほど盛り上がりはなかった」かな。ドフラミンゴの側近の能力がたくさん披露されたけど、どうにも総花的で見どころに欠けたような。

でも、最後の3ページは最高でしたね。あれで75巻が楽しみになりました。

トンタッタの一行がシュガーをどうやって気絶させるか興味深かったのだけど、タタババスコ入り偽グレープを食べさせられたウソップのあまりに無防備かつ凄まじいリアクションに度肝を抜かれての失神ですか。ああ、かつてスリラーバークでペローナのネガティブホロウが効かなかったとき以来の「弱さの勝利」だ。尾田っち、やるなぁ。

うん、このシーンがなかったら私はもう単行本買うのやめてたかもしれません。ONE PIECE、1年分ぐらい未読が貯まってから誰かに借りるなりして読めばいいだろうと。

近年、ダウンタウンがテレビで視聴率を取れなくなったのと同様、ONE PIECEにも「いまだに面白さは健在だだけど、ご馳走は飽きる」って感じがしてたのでよね。

でもこれで国中のおもちゃがいっせいに人間に戻ってドレスローザ革命に雪崩れ込むのでしょうね。ちょうどアラバスタ内戦と反対の構図。あのときは乗っ取りをたくらむ七武海から国を守る戦いだったけど、今回は七武海から国を取り戻す戦い。かねてから支配者層への反旗がONE PIECEの裏テーマだったけど、ついに王政が転覆する革命が描かれるのか。

ならば、75巻も発売日に買って読まないと。9月?10月?

あとは、まあ気になるところが少々。遠からず明かされるはずですが。

まず、サンジ・ナミ・ブルック・もものすけ・シーザーの様子が本巻では描かれませんでした。あちらもビッグマム船団と対峙して窮地に陥ってたはずです。もっとも私はビッグマムとは戦わないと踏んでるのだけど。ビッグマムは「求婚のローラ」の母じゃないかってことで。

そして藤トラが目論む七武海制度の撤廃の行方。トラファルガー・ローの称号は藤トラによって既に剥奪済み。ドフラミンゴも倒されれば、やはり称号剥奪は必至。世界政府公認である以上、無印の海賊より強くなきゃいかんですからね。国王の座を逐われればモリアのときみたいに隠し通せないし。

その七武海、いまだ明かされない新メンバーが加入したかも解らないうちに制度廃止の流れになっていくのかな。そうなってバギーがうろたえる姿は見たいような気もするけど。

ついでにディアマンテのモデルはスティーブン・タイラーですかね。エアロスミスの。74巻ではスタンドマイクを持ってるシーンもあったし。こちらもいずれSBS内で決着がつくでしょう。