フィリピン航空のあれこれ

三白四日の旅なんてあっという間に終わりますよね。本当は1週間ぐらいマクタンに滞在して集中的に修業したいのですが。そうすれば私の水中写真の腕前も数段上がるはずです。私も今ではそこそこ見栄えがする絵を撮れるようになったものの、まだまだ向上の余地は大きいと感じるので。

さて帰国日ということでフィリピン航空の話でも。

まずは機内預け荷物の制限について。以前はエコノミークラスで20kg(スポーツプラス会員は+20kg)だったのが、11月16日から23kg×2個までに変わりました。やはり要望が多かったのでしょうかね。燃油代も上がったままだし、一年に何回フィリピン航空を利用するかを考えれば、たいていの人はスポーツプラスへの入会を躊躇うでしょうから。ひいては旅行者の足も遠のきかねませんので良い改定だと思います。

ただし、新規定が適用されるのは11月16日以降の搭乗者全員ではなく、11月16日以降に発券されたチケットを持つ人だけだという話も聞きました。切り替わり直後に行った人たちが発券日の都合で適用されなかったそうで。フィリピン航空のサイトには

予約・発券日にかかわらず、平成23年11月16日(水)より搭乗される旅客

と書かれているのですが…。単に混乱していただけかもしれませんが、そこはフィリピン航空のこと、早くからクリスマスや年末年始のツアーを申し込んでいた人には新規定が適用されない可能性があるので要注意です。

それから今回は往復とも直行便だったのですが座席エンターテイメントはなし。ちなみに機内映画は往復ともトム・ハンクスとジュリア・ロバーツ共演の『ラリー・クラウン』でした。力が入っていないにも程があります。

ならば音楽でも聴こうと思い、機内誌で「60・70・80年代のヒット集」の番組を見つけたのでCh.7に合わせたところ、チャンネルごとクリスマスソング特集に差し替わっていました。クリスマスソングばっか立て続けに聴かされてもなぁ。

ちなみに往路の機内食(ビーフ)はこちら。

機内食12/08

そして復路(やはりビーフ)はこちら。

機内食12/11

この写真を見て間違いに気づいた人はフィリピン航空の通です。そう、ドライマンゴーの小袋がありません。あれ、なくなっちゃったのかな…。

その他では、いつからなのかフィリピンへの入国書類のフォーマットも変わっていました。

フィリピンの入国書類

ちょくちょくマイナーチェンジはするものの、ここまで変わったところを見たのは私は始めて。よく見ると記入項目の欄内に中国語、韓国語、日本語訳がうっすらとプリントされています。前のものに慣れていた私はかえって混乱しそうになったのですが、ちょっとしたユーザビリティの進歩ですね。

ピグミーシーホースフィーバー

二日目の一本目もピグミーシーホースのポイントをリクエスト。昨日、顔をしっかり撮れてなかったのが心残りで。

エントリ後またしてもシーファンに直行。ろくな足場がなく、陸上で7kg超のカメラで片手取りになるためマニュアルフォーカスが使えないばかりか、次第に右手がこわばって狙ったピグミーがなかなか画角の真ん中にきません。

それでもダイブコンピュータの残り時間ギリギリまで粘って撮った大量の写真の中から力作を2枚。

ピグミーシーホース(横顔)
ピグミーシーホース(横顔) うん、私としてはまずまずの出来栄え。 欲を言えば尻尾まで映ってたらもっと良かったのですが…

それからご近所の別個体。

ピグミーシーホース(逆立ち)
逆立ち状態を活かして縦長にトリミングしてみました。 こうしてみると巨大なピグミーがいたのかと思ってしまいますが、もちろんせいぜい15mmかそこらです

いやぁ、二日連続で団地を独り占めしただけあって昨日よりも進歩した写真が撮れました。

ピグミー団地

セブ、マクタン島海域でのダイビング。5ヶ月ぶりのホームです。

この日1ダイブ目のお目当てはピグミーシーホース、Hippocampus bargibanti。おなじみのピンクのイボイボのやつ。事前にとあるポイントのとある1枚のシーファンに8匹のピグミーが住み着いていると聞いていたもので。ちなみにその場所はここには書けません。殺到されては拙いので、ごくごく限られたショップしか知らない秘密になっています。

ボートからエントリ後はもちろんその場所に直行。確かにいました。目のいいフィリピン人ガイドは8匹認識できるそうですが私は4~5匹どまり。それでもピグミーの住み着き率からすればこのシーファンは団地状態。

もちろん写真を撮りまくります。なにしろ生息水深が深くて、いられる時間が限られるので。

あいにく顔がよく見える個体は見つけられなかったのですが、こんな感じ。

ピグミーシーホース(一固体目)
一固体目。頭んとこのフサフサが邪魔だけど、肉眼じゃそんなとこまでは見えてなかった…
ピグミーシーホース(二固体目)
ピグミーシーホース(二固体目) 二固体目の背中。尻尾にピントが行っちゃった
ピグミーシーホース(三固体目)
三固体目の背中。なかなか顔をみせてくれません
ピグミーシーホース(四固体目)
四固体目もやっぱり向こう向き

1人でセブのツアーに参加するとホテル代が上がってしまうのですが、こんなときは1人で行って良かったと思いますね。ピグミー団地を独り占めなんて、そうそうあることじゃないので。

Go back home

私のダイビングのホームグラウンドはセブのマクタン島。近隣の海は大物らしい大物がいない替わりにマクロ生物がたっぷり。そして完全マクロ指向の馴染みのダイビングショップがあり、私が何かを見つけて写真を撮っているそばから「さっさと来い」とばかりに呼びつけて次の被写体を見せてくれます。そのホームの海にも7月に行ったきりでご無沙汰しています。先日はとあるポイントのシーファン(ウミウチワ)にピグミーシーホースが8匹付いていると教えてもらったのですが…。

さて、今週の月曜日の朝出社したところ12/8(木)に予定されていた打ち合わせを延期するメールが届いていたので、それならばと急きょマクタンに潜りに行くことにしました。

年内は今週末がツアー価格が上がらない最後のタイミングだし、せっかくなので木曜日出発のツアーを物色。ただし、前回利用したてるみくらぶはすでにツアーを締め切っていました。訊くと同社は1週間前がリミットだそうで。タイアップらしいお土産のカタログやら、あれこれ書類を送ってきますしね。最終書類はポストに投函してくれないタイプなので受け取りが厄介なんだよな…。

次にIACEトラベルに打診。すると12/6(火)の15:00までに申し込めば12/8(木)〜のツアーにも参加可能とのこと。さすがだ。おまけに、てるみくらぶの類似ツアーよりも3,500円ぐらい安かったし。もちろんeチケットはメールで受け取り自分でプリントすることになります。

直前に言い出して木曜と金曜を休むことになりますが、ちょうど年末に休日出勤になりそうなので振り替え的に休暇をもらえました。

そんな感じなので今回は連れのいない一人旅です。ま、慣れてるけど。

それにしても出発三日前に思い立って二日前に申し込んで海外ツアーに参加できるもんなんですね。まあ航空券とホテルを別々に取って行ってもいいのですが、それだと航空券だけでツアーと同じぐらいの金額になってしまうので。もちろんフィリピンには相当に安い宿もあることはあるけど、設備面や送迎の手配などの都合もあるのでツアーで行く方が楽です。

てなわけで、ちょっくらフィリピンに行ってきます。

オープンソース開発の終焉

人気WebブラウザFirefoxの開発に暗雲が立ちこめているようです。

確かに私も今ではSafariとChromeを使い分けていて、FirefoxはWebの表示で気になる点があったときぐらいしか起動しません。 湯川さんは

それにしてもオープンソースって新しい時代の究極のビジネスモデルとして期待されていたのに、どうして機能しなくなったんだろう。ちょっと考えてみたい。

と問いかけていますが、確かにそうでしたね。

でも私は前々からオープンソースには懐疑的でした。「そりゃ、お金持ちの道楽には良いだろうけど…」と。小飼弾さんのように、若くして大きな富を築いただけでなく、ひとたび書評を書けばまとまった額のアフィリエイト益が発生するような成功者がオープンソースに時間と能力を割くのは素晴らしいと思いますが、有志の大多数はそのような立場にはないのでしょうから。

例えばOpenOffice。あの使いにくさてんこ盛りのMicrosoft Officeがデファクトスタンダードになり、定期的にアップグレード費を払わされるのは釈然としないので代替品を用意しようという心意気は買います。でも、オープンソースの有志によって開発されるということは、営利企業が売り上げを見込んで開発するときほどのモチベーションや切迫感、統制が伴わないのではないかと。お金をかけないのでGUIのデザインにしてもチープになりがちだし。結局、OpenOfficeはMicrosoft Officeに取って代わることもなく、オラクルによるサン・マイクロシズテムズの買収などもあって、よく解んない状態に追いやられました。

で、思うのですよね。「その開発力、互換品ではなく、もっとオリジナリティ溢れる製品作りに向けられたらいいのに」と。

そこで考えたのですが、企業が営利目的で開発案件を掲げ、仕様とソースコードを公開してボランティアの開発協力者を募って製品を作り上げるなんてことができれば理想かな。功労者には完成品のライセンス供与やクレジットに名前を入れて報いることにして。アイディア勝負のゲームやスマホ向けアプリには無理でも、業務用のクリエイティブツールの類いなら、そういう公然とした手法も成り立つのではないかと。

もはやパソコン用のソフトウエア製品が売れない時代ですが、例えば「肥大化しきったIllustratorのライバルになり得るドロー系ツール」や「Wordよりも素直に使えてInDesingほどの専門スキルは必要としない文書作成/レイアウトソフト」なんてものには見込みがあると思うのですがね。Microsoftにはcloudという外圧があって以前ほど横暴なことはできなくなりましたが、プロ御用達のツールを一手に引き受けるAdobeは、Creative Suiteのアップグレードポリシー変更などで以前よりも強引になった感がありますし。

そうそう思い出しました。私は以前IT関連機器の取扱説明書を制作する会社に勤めていたのですが、制作の現場では決してトリセツ制作の用途に適しているとは言い難いQuark XPressやAdobe InDesignが使われていて不効率に思えたので「いっそトリセツ専用ワープロを開発してはどうか?」と提案したことがありました。例えば「語句の統一支援」「新旧差分チェック」「相互リンクの追跡更新(InDesignにもBuggyなのが搭載されているけど…)」といったトリセツ作りで多大なマンパワーを要する作業を肩代わりしてくれる機能があれば、どれだけ制作効率が上がり、コストダウンに繋がったか…。最終的には予算措置ができずにその企画は流れたのですが、そのような開発案件には「外部のボランティアを動員する製品開発」は有効な手段かもしれません。