EOS Mにもマクロレンズが登場

私のこのblogでは、水中カメラ関連エントリへのアクセス数が多くなる傾向があります。一眼レフやミラーレスの水中カメラセットは数十万円もするのに情報が不足しがちだからでしょうね。

さて、CanonのミラーレスカメラEOS Mにもようやくマクロレンズが登場します。EF-M 28mm F3.5 Macro IS STMです。

Canon EF-M 28mm F3.5 Macro IS STM
Canon EF-M 28mm F3.5 Macro IS STM

28mmってことは、35mm判換算の焦点距離は45mm相当。加えて最大撮影倍率を1.2倍に拡大する「スーパーマクロモード」を使えば54mm相当になるのか。まあ、ハゼを遠目から狙うのは厳しいけど、ウミウシやらピグミーシーホースなどを撮るには良さそうです。

なお、このレンズは伸びるタイプで前面にはLEDライトが付いています。

Canon EF-M 28mm F3.5 Macro IS STMのLEDライト
Canon EF-M 28mm F3.5 Macro IS STMのLEDライト

でもこのLEDライトは水中ではあまり役に立たないでしょう。せいぜい目一杯接写したときに被写体をほのかに照らせるかなって感じかと。とはいえマクロレンズの登場は歓迎です。

EOS Mの水中ハウジングは例えばこちら。私と同じNauticam製で188,000円。

Canon EOS M3

新レンズ専用のレンズポートはないけど、既存製品のどれかが使えるでしょう。

でもなぁ、ミラーレスカメラは一眼レフの進化版ではなく、コンデジの上位機種をレンズ交換式にした感じの代物。特にEOS Mにはファインダーがなく電力消費が激しい大型液晶モニタ頼みなのでバッテリーのもちが悪いし、気合い入れて撮るには不向きです。

メーカーのスペック表を見てもEOS M3の撮影可能枚数の目安は約250枚。使い方にもよるけど、日に3〜4ダイブ潜る場合、途中でバッテリー交換が必要になるでしょう。しかもバッテリーは次第にへたっていくし。

ちなみにEOS Kiss X8iなら約440枚。対して私のNikon D7000は約1,050枚。CanonのD80は1,390枚です。こういうところでもミラーレスや一眼レフのエントリー機と中級機の違いが出ますね。

それにミラーレスだと対応レンズが限られるので、しっかり作品作りをしていきたい人は中級機以上の一眼レフカメラの水中セットを検討した方がいいでしょう。Canon or Nikonならレンズも豊富に揃っているし。

Canon EOS M3用の水中ハウジング

Canonのミラーレス一眼カメラEOS M3用の水中ハウジングがNauticamから発売されます。 Canon EOS M3用水中ハウジング 正直まったくの予想外でした。というのも水中で使えそうなEOS M3用のレンズはまだないと思っていたから。 ちなみに私が考える水中写真向きレンズは以下の通り。

  • フィッシュアイレンズ
  • ワイドレンズ(35mm判換算で20mm未満)
  • マクロレンズ

Canonのサイトを見てもEF-Mマウントレンズは11-22mm、22mm、55-200mm、18-55mmの4本のみ。どれも当てはまりません。水中では望遠レンズやズームレンズは無用の長物です。 ただしマウントアダプタを使えば以下のEFレンズが使えます。

この三本は水中撮影で定番感のあるレンズです。 マウントアダプタをかませるとオートフォーカスの速度が下がると思うけど、このカメラしか持っていないってことなら考えてみてもいいかも。特に被写界深度が極めて深いフィッシュアイレンズにはオートフォーカスは関係なさそうだし。

Canon PowerShot G7Xが登場

CanonがPowerShot G7Xを発表しました。

powershot-g7x

でも古いキャノンウォッチャーは「あれ?」っと思う新製品ですね。これまで毎年9月にドイツで開催されるphotokinaに合わせて発表するのはG○○シリーズでした。一昨年がG15、昨年がG16です。

対して今年出してきたのはG7X。ということは旧来のG○○シリーズの仕切り直しでしょうかね。別途フラッグシップのG1X mark IIという機種もあるし。型番の数字は一桁にして、モデル名を「mark ○○」で更新していくとか。

実際、G7XはG16までよりもスッキリした形状をしています。G16よりもPowerShot S120の方に似ているくらいです。

それでいてイメージセンサーは1インチ。G16やS120の1/1.7よりも大型化されています。よってG1Xには及ばないにしても画質の向上が見込めますね。

それからG16には無かったレンズ付け根のコントロールリングによるマニュアルフォーカスが可能になっています。加えてマニュアルフォーカスでピントが合っている箇所を着色して液晶モニタに表示する機能も備わっていますね。

ウォータープルーフケース-WP-DC54もちろん純正のウォータープルーフケースも用意されています。相変わらずレンズポート前面にネジ径が切られていない中途半端な設計ですが、INONがアダプタ製品を出してくれるでしょう。あるいはサンコーレアモノショップがネジ径付きの同等製品を発売するかもしれません。

あとはまあ無難な仕様。焦点距離は24-100mm相当(35mm判換算)だしマクロも5cm〜。水中では外部光を当てる必要があるので1cmまで寄れる必要はないし。F値の1.8-2.8はテレ側が明る目か。当然ながらWi-Fi/NFC機能も載っています。

てなわけでスペック表を見る限り水中撮影用途には良さそう。私はG16よりS120をお勧めしてきたけど、G7XはS120の上位版という感じ。279gだし大仰なG1X mark II(516g)とS120(193g)のちょうど中間に位置するモデルですね。

自身で実際に使ってはいないのだけど、こと水中カメラとして使う限り、G1X mark II、G7X、S120の中でどれを買ってもいいと思います。

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PoserShot S120用の水中ハウジング

サンコーレアモノショップがCanon PowerShot S120用の水中ハウジングを発売しました。

サンコーレアモノショップのPowerShot S120用水中ハウジング

PowerShot S120用は私が現時点で水中写真用にお勧めするデジカメのNo.2です。Wi-Fi機能など今風の目ぼしい機能を一通り搭載した「全部入り」で、かつマニュアルフォーカスができる上に、撮影時にはピントが合っている箇所を色付けして液晶画面に表示してくれます。

ちなみにお勧めNo.1機種は同じCanonのPowerShot G1X Mark II。こちらはS120よりも大ぶりで値もはる分、高画質です。

サンコーの水中ハウジングは、Canonの純正品とは違ってレンズポートの先に67mmのネジ径が切られています。つまり別途INONのアダプタを使わずとも、各種のコンバージョンレンズを直に取り付けられます。

WP-DC51
こちらが純正品のWP-DC51。レンズポートの先が残念な作り

コンデジの撮影画像は一眼のマクロレンズに比べて像が小さいこともあり、ダンゴウオの幼魚などを撮る際には高倍率のクローズアップレンズは必須になります。ならば、よけいな部品を使わずに装着できるサンコーの製品の方が有利でしょう。

Canon、いい加減、レンズポートにネジ径つけてくればいいのに。大勢のダイバーがリクエストを上げているはずなのだけど。

Canon EOS Kiss X7用の水中ハウジング

2週間ぐらい前だったか、IkeliteからCanon EOS Kiss X7(EOS 100D)用の水中ハウジングが登場してました。

EOS KISS X7用水中ハウジング

EOS Kiss X7はミラーレス一眼とそう変わらない軽量のデジタル一眼。私は使ったことはないけど、Canonのエントリー機には定評があります。ミラーレスとは違って対応レンズも充実しているし、一眼レフ初心者が購入に迷ったならこの機種でいいんじゃないかと。

Ikeliteは米国インディアナ州にある会社で、日本ではあまり見ないけど、海外に潜りに行くと使っているユーザーをよく見かけます。聞いた話では、オーナーがかつて池袋にあったDIVという老舗水中ハウジング製作メーカーで製作技術を学んで立ち上げた会社なのだとか。なるほど独特の箱形アクリルの水中ハウジングは、その面影を残していますよね。まあ10年以上前を知る古いダイバーじゃないと解らないか…。

ちなみに水中ハウジングのサイズはこんな感じ。

EOS KISS X7用水中ハウジング

この軽さとコンパクトさは水中撮影では有利です。箱形ハウジング内には空間も多いので水中重量も軽そうだし。Nikon D7000のセットの重量感に悩まされている者からしては、ちょっと羨ましい。

なお、Kiss X7用の水中ハウジングとしてはSea & Seaも出していて、こちらは来週末のマリンダイビングフェアで触れると思うので、感想などがあれば改めて書きます。 

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