EOS Mにもマクロレンズが登場

私のこのblogでは、水中カメラ関連エントリへのアクセス数が多くなる傾向があります。一眼レフやミラーレスの水中カメラセットは数十万円もするのに情報が不足しがちだからでしょうね。

さて、CanonのミラーレスカメラEOS Mにもようやくマクロレンズが登場します。EF-M 28mm F3.5 Macro IS STMです。

Canon EF-M 28mm F3.5 Macro IS STM
Canon EF-M 28mm F3.5 Macro IS STM

28mmってことは、35mm判換算の焦点距離は45mm相当。加えて最大撮影倍率を1.2倍に拡大する「スーパーマクロモード」を使えば54mm相当になるのか。まあ、ハゼを遠目から狙うのは厳しいけど、ウミウシやらピグミーシーホースなどを撮るには良さそうです。

なお、このレンズは伸びるタイプで前面にはLEDライトが付いています。

Canon EF-M 28mm F3.5 Macro IS STMのLEDライト
Canon EF-M 28mm F3.5 Macro IS STMのLEDライト

でもこのLEDライトは水中ではあまり役に立たないでしょう。せいぜい目一杯接写したときに被写体をほのかに照らせるかなって感じかと。とはいえマクロレンズの登場は歓迎です。

EOS Mの水中ハウジングは例えばこちら。私と同じNauticam製で188,000円。

Canon EOS M3

新レンズ専用のレンズポートはないけど、既存製品のどれかが使えるでしょう。

でもなぁ、ミラーレスカメラは一眼レフの進化版ではなく、コンデジの上位機種をレンズ交換式にした感じの代物。特にEOS Mにはファインダーがなく電力消費が激しい大型液晶モニタ頼みなのでバッテリーのもちが悪いし、気合い入れて撮るには不向きです。

メーカーのスペック表を見てもEOS M3の撮影可能枚数の目安は約250枚。使い方にもよるけど、日に3〜4ダイブ潜る場合、途中でバッテリー交換が必要になるでしょう。しかもバッテリーは次第にへたっていくし。

ちなみにEOS Kiss X8iなら約440枚。対して私のNikon D7000は約1,050枚。CanonのD80は1,390枚です。こういうところでもミラーレスや一眼レフのエントリー機と中級機の違いが出ますね。

それにミラーレスだと対応レンズが限られるので、しっかり作品作りをしていきたい人は中級機以上の一眼レフカメラの水中セットを検討した方がいいでしょう。Canon or Nikonならレンズも豊富に揃っているし。

Canon EOS M3用の水中ハウジング

Canonのミラーレス一眼カメラEOS M3用の水中ハウジングがNauticamから発売されます。 Canon EOS M3用水中ハウジング 正直まったくの予想外でした。というのも水中で使えそうなEOS M3用のレンズはまだないと思っていたから。 ちなみに私が考える水中写真向きレンズは以下の通り。

  • フィッシュアイレンズ
  • ワイドレンズ(35mm判換算で20mm未満)
  • マクロレンズ

Canonのサイトを見てもEF-Mマウントレンズは11-22mm、22mm、55-200mm、18-55mmの4本のみ。どれも当てはまりません。水中では望遠レンズやズームレンズは無用の長物です。 ただしマウントアダプタを使えば以下のEFレンズが使えます。

この三本は水中撮影で定番感のあるレンズです。 マウントアダプタをかませるとオートフォーカスの速度が下がると思うけど、このカメラしか持っていないってことなら考えてみてもいいかも。特に被写界深度が極めて深いフィッシュアイレンズにはオートフォーカスは関係なさそうだし。

Canon PowerShot G7Xが登場

CanonがPowerShot G7Xを発表しました。

powershot-g7x

でも古いキャノンウォッチャーは「あれ?」っと思う新製品ですね。これまで毎年9月にドイツで開催されるphotokinaに合わせて発表するのはG○○シリーズでした。一昨年がG15、昨年がG16です。

対して今年出してきたのはG7X。ということは旧来のG○○シリーズの仕切り直しでしょうかね。別途フラッグシップのG1X mark IIという機種もあるし。型番の数字は一桁にして、モデル名を「mark ○○」で更新していくとか。

実際、G7XはG16までよりもスッキリした形状をしています。G16よりもPowerShot S120の方に似ているくらいです。

それでいてイメージセンサーは1インチ。G16やS120の1/1.7よりも大型化されています。よってG1Xには及ばないにしても画質の向上が見込めますね。

それからG16には無かったレンズ付け根のコントロールリングによるマニュアルフォーカスが可能になっています。加えてマニュアルフォーカスでピントが合っている箇所を着色して液晶モニタに表示する機能も備わっていますね。

ウォータープルーフケース-WP-DC54もちろん純正のウォータープルーフケースも用意されています。相変わらずレンズポート前面にネジ径が切られていない中途半端な設計ですが、INONがアダプタ製品を出してくれるでしょう。あるいはサンコーレアモノショップがネジ径付きの同等製品を発売するかもしれません。

あとはまあ無難な仕様。焦点距離は24-100mm相当(35mm判換算)だしマクロも5cm〜。水中では外部光を当てる必要があるので1cmまで寄れる必要はないし。F値の1.8-2.8はテレ側が明る目か。当然ながらWi-Fi/NFC機能も載っています。

てなわけでスペック表を見る限り水中撮影用途には良さそう。私はG16よりS120をお勧めしてきたけど、G7XはS120の上位版という感じ。279gだし大仰なG1X mark II(516g)とS120(193g)のちょうど中間に位置するモデルですね。

自身で実際に使ってはいないのだけど、こと水中カメラとして使う限り、G1X mark II、G7X、S120の中でどれを買ってもいいと思います。

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PoserShot S120用の水中ハウジング

サンコーレアモノショップがCanon PowerShot S120用の水中ハウジングを発売しました。

サンコーレアモノショップのPowerShot S120用水中ハウジング

PowerShot S120用は私が現時点で水中写真用にお勧めするデジカメのNo.2です。Wi-Fi機能など今風の目ぼしい機能を一通り搭載した「全部入り」で、かつマニュアルフォーカスができる上に、撮影時にはピントが合っている箇所を色付けして液晶画面に表示してくれます。

ちなみにお勧めNo.1機種は同じCanonのPowerShot G1X Mark II。こちらはS120よりも大ぶりで値もはる分、高画質です。

サンコーの水中ハウジングは、Canonの純正品とは違ってレンズポートの先に67mmのネジ径が切られています。つまり別途INONのアダプタを使わずとも、各種のコンバージョンレンズを直に取り付けられます。

WP-DC51
こちらが純正品のWP-DC51。レンズポートの先が残念な作り

コンデジの撮影画像は一眼のマクロレンズに比べて像が小さいこともあり、ダンゴウオの幼魚などを撮る際には高倍率のクローズアップレンズは必須になります。ならば、よけいな部品を使わずに装着できるサンコーの製品の方が有利でしょう。

Canon、いい加減、レンズポートにネジ径つけてくればいいのに。大勢のダイバーがリクエストを上げているはずなのだけど。

Canon EOS Kiss X7用の水中ハウジング

2週間ぐらい前だったか、IkeliteからCanon EOS Kiss X7(EOS 100D)用の水中ハウジングが登場してました。

EOS KISS X7用水中ハウジング

EOS Kiss X7はミラーレス一眼とそう変わらない軽量のデジタル一眼。私は使ったことはないけど、Canonのエントリー機には定評があります。ミラーレスとは違って対応レンズも充実しているし、一眼レフ初心者が購入に迷ったならこの機種でいいんじゃないかと。

Ikeliteは米国インディアナ州にある会社で、日本ではあまり見ないけど、海外に潜りに行くと使っているユーザーをよく見かけます。聞いた話では、オーナーがかつて池袋にあったDIVという老舗水中ハウジング製作メーカーで製作技術を学んで立ち上げた会社なのだとか。なるほど独特の箱形アクリルの水中ハウジングは、その面影を残していますよね。まあ10年以上前を知る古いダイバーじゃないと解らないか…。

ちなみに水中ハウジングのサイズはこんな感じ。

EOS KISS X7用水中ハウジング

この軽さとコンパクトさは水中撮影では有利です。箱形ハウジング内には空間も多いので水中重量も軽そうだし。Nikon D7000のセットの重量感に悩まされている者からしては、ちょっと羨ましい。

なお、Kiss X7用の水中ハウジングとしてはSea & Seaも出していて、こちらは来週末のマリンダイビングフェアで触れると思うので、感想などがあれば改めて書きます。 

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キヤノンがコンデジ製品を縮小

キヤノンが2万円以下のコンデジの生産を止めるようですね。同社の販売台数の2割を占めるそうですが、まあ妥当でしょう。このクラスは際限なくスマホに食われているし、起死回生の策もなさそうだから。

で、キヤノンオンラインショップで単純に2万円を境に分けるなら、具体的にはIXYシリーズがほぼ全滅ですね。IXY630だけは2月20日の発売直後なのでまだ22,890円ってとこですが、2万円を割るのも時間の問題です。

IXI-630
IXY 630は最後のIXYになるのかも

一方のPowerShotシリーズだとPowerShot SX170IS、Power Shot SX500IS、PowerShot SX510HSあたりが引っかかりますが、いずれも1年半前に発売された機種。次に安いのはPowerShot S200やPowerShot D30といった今年の新製品。

差し当たりダイバーが使うのはPowerShotの方で、機種も限られているから、その点では影響は少ないかもしれませんが。

PowerShot G1 X Mark IIは究極の水中コンデジ

カメラ業界の国内最大のイベントCP+が今年もパシフィコ横浜で開催中です。私が行くとすれば土曜日ですが、あいにく雪かも。確か3年ぐらい前にもそんな日がありましたね。去年も行きそびれたけど、降り積もり具合によっては今年もパスかな。

さて、毎年各社がこのタイミングに合わせて新製品を投入してくるわけですが、CanonはCP+開催の直前の一昨日になってコンパクトデジカメの新製品を発表してきました。スマホに押されてコンデジ市場が縮小する中、今年は見送るのかと思ってたけど、まだその気があって一安心です。

PowerShot-G1-X-Mark-II

で、私の注目はPowerShot G1 X Mark II。1.5インチの大型センサーを搭載した同社コンデジ最上位機種の2代目ですね。

1.5インチというと、SONYのCybershot RX1(フルサイズセンサー搭載。売価20万円弱)には負けるものの、PanasonicやOlympusがミラーレスで採用しているものよりも大きなセンサーです。コンデジ特有の枕胴式レンズが多少足を引っ張るかもしれないけど、巨大センサーのポテンシャルの恩恵を受けて、それなりに高画質を得られるのではないかと期待します。

前モデルも同じサイズのセンサーを積んでいたけど最短撮影距離が20cmもあってマクロ撮影には向きませんでしたが、Mark IIでは5cmに短縮されました。これならマクロ撮影も十分にいけます。もちろんクローズアップレンズを付ければもっと寄れるでしょう。 ワイド端の画角も24mm〜(35mm判換算)とコンデジとしては広目です。

気になるのは水中ハウジング(ウォータープルーフケース)の有無ですが、ちゃんと純正品が用意されています。例によってレンズポートの先にネジ径が切られていない半端な仕様だけど、INONがこの製品用にもアタッチメントを発売してくれるものと期待します。

WP-DC53

また、Mark IIの特徴であるレンズ周りの2個のコントロールリングも水中ハウジング越しに操作できそうすね。このリングにマニュアルフォーカス機能を割り当てれば、カメラ任せではないフォーカス合わせができて作品作りの幅が広がります。

他にも特徴はあるのですが今回は割愛。スペックを見る限り、現時点で最高の水中撮影用コンパクトデジカメと言えそうです。まあ、カメラの重量や大きさと価格さえ気にならなければ。

PowerShot S120が買い時

Canonがデジカメのキャッシュバックキャンペーンを行っています。キャンペーン対象購入期間は来年の1月13日までだそうな。 ボーナスも出て自分にご褒美が欲しいってダイバーは、ちょっと考えてみてはいかが?

差し当たり水中写真用途であればPowerShot S120が最適でしょう。より上位製品のG1 XやG16は冗長です。

G1 Xはめちゃめちゃ高画質そうだけど長い最短焦点距離(20cm〜)が水中ではハンデになります。 G16はレンズ前1cmまで寄れるけど、そんなに寄るとストロボ光が当たらないし、水中撮影では使いそうにない機能がてんこ盛りなので、やはり持て余しそう。

PowerShot-S120

PowerShot S120ではレンズ回りのコントロールリングを回してのマニュアルフォーカスもできるし、ピントが合っている箇所に色付けして見せてくれる機能も付いています。現時点で「マクロ撮影に最も適したコンパクトデジカメ」と言えましょう。

もちろん安価な純正ハウジングもあります。

PowerShot S120用水中ハウジング

ただし、レンズポートにネジ径が切られていないので、クローズアップレンズなんかを装着するにはINONのマウントアダプターも必要になります。

28LDマウントベース・DC51
28LDマウントベース・DC51

折しもそろそろ東伊豆や南関東近海でもダンゴウオのシーズンに突入します。体長がせいぜい3cmにしかならないダンゴウオを撮るにはマクロに強いコンデジが必要です。もちろんコンデジでは一眼のように大写しはできないけど、だからこそなるべく優秀な機種で撮影に挑みたいですからね。

 

Canon PowerShot S120の進化

昨日、今夏はデジカメ新製品発表の出足が鈍いなどと書いたそばからCanonの以下の新製品が発表されました。

  • SX170 IS
  • IXY 620F
  • IXY 100F
  • PowerShot SX510 HS
  • PowerShot A3500 IS
  • PowerShot G16
  • PowerShot S120
  • PowerShot S200

中でも注目はPowerShot S120。なにしろ旧モデルのS100およびS110が、その時々で「最も水中写真用に適したコンデジ」だったから。まあ私見ですが。

そう思う理由はマニュアルフォーカスが使えること(マクロ撮影が楽しくなる)、ワイド側の画角が24mm(35mm判換算)と広いこと、Wi-Fi対応(ハウジングを空けなくても写真を撮り出せる)など。水中撮影目的には上位機種のGシリーズよりも使い勝手が良いはずです。

S120は一見してS110からのマイナーチェンジ風ですが、実は着実に進歩しています。

まずはF値が1.8〜になりました。簡単にいうとレンズが明るいとより鮮明な画像が得られます。コンデジでどこまでいけるかは解らないけどボケも作りやすくなるでしょう。

また、マニュアルフォーカス時にフォーカスが合っている箇所を色つきで示す「MFピーキング」が追加されました。

S120の液晶表示
従来機では、中央が拡大表示されるだけだったけど…
S120の液晶表示
S120の液晶表示 S120ではピントの合ったところに色をつけてくれます。 花びらだと解り難いけど、この例では薄い黄色で輪郭をなぞっています
S120の液晶表示
もちろんその状態の拡大表示もできるようで

強調色は自由に変えられるそうなので、例えば白に設定しておいて、魚の目が白くなったらシャッターを押すといった使いかたができそうです。ウミウシなら手前の触角が白くなったらOK。

なぜ白かというと、生きた魚の目にはない色だから。カクレエビの目にしても全体が真っ白ではないし。ああ、ウミウシには触角が真っ白な種類もいるよなぁ…。

以前、とあるカメラメーカーの人に「ピントが合っている場所に+マークを出してくれ」と言ったら「難しい」と一蹴されたけど、それが実現しました。これはマクロ写真の撮り方の画期的な進歩かもしれません。

さらには「水中マクロ」の機能も搭載されていますね。通常のマクロよりさらに近づくことができるのだそうで。ぜひ試してみたいなぁ。

そしてもちろんS120にも純正の水中ハウジング(ウォータープルーフケースWP-DC51)が用意されていますが、例によってレンズポートにはコンバージョンレンズ用のネジ径が切られていません。このあたり、Canonもいい加減学習してくれても良さそうなのに。せっかく水中マクロをも搭載したのだし、クローズアップレンズを付けたマクロ撮影は考慮されていて然るべきです。

あとは「星空夜景」や「星空インターバル動画」なんて機能も付きましたね。ダイビングで南国の僻地に行くと満天の星空に感激するものです。星座や星の並びも違うし。三脚も持っていけばそれを保存できます。

というわけで、S110でもそこそこ完成形かなと思っていたけど、S120は水中写真用途としても更なる進化を遂げたみたい。

よって頃合いを見て、ダイバー向けのカメラとしてAmazonの広告を貼り替えることにします。

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EOS M vs. EOS Kiss X7

先日、Canon EOS Kiss X7(およびX7i)が発表されました。

Canon-EOS-Kiss-X7

毎年モデルチェンジされるEOS Kissシリーズ。今年の一番の特徴は小型軽量化でしょう。EOS Kiss X7はEOS Kiss X6iと比べて150g、高さで9.1mm、横幅も16.3mmも小さくなりました。

EOS Kissサイズ比較

ちなみに私の水中カメラはNikon D7000(690g) + AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED(750g)なので合計1,440kg。同等の組み合わせってことでCanon EOS Kiss X7(370g) + EF100mm F2.8L マクロ IS USM(625g)だと995g。500g近くも軽くなります。

いや、重要なのは重さよりもサイズでしょう。なにしろ水中だとカメラセットが大きくなるほど水の抵抗を受けやすいので、うねっていたり足場がないところでのマクロ撮影(片手を体の固定に取られてしまう)では断然不利です。重さの方は水中ハウジングの作りによって左右されるところも大きいし。

よって水中ハウジングを小さく作れるEOS Kiss X7を羨ましく思います。まあEOS Kissシリーズはエントリモデルで私のD7000は中級機という違いはあるのだけど。

さて、EOS Kiss X7が出たことで気になるのが同じCanonのミラーレスカメラEOS Mとの比較。重量ではEOS Mが262gでX7が約370g、その差108gです。

そして2013年3月時点でEOS M用のEF-MマウントレンズはEF-M18-55㎜ F3.5-5.6 IS STMとEF-M22㎜ F2 STMの2本だけ。水中撮影に適したマクロレンズもフィッシュアイレンズもありません。

よって、ミラーレスではない一眼用のレンズを使うならEFマウントアダプタも必要になり+110g。加えてEOS Mには外付けストロボも要るのでさらに+50g。何のことはない、満足な水中カメラセットを構成するなら、EOS MはEOS Kiss X7よりも少々重くなります。

また、ミラーレスカメラを買った私のダイビング仲間は、総じて「一眼にしとけば良かった」と言います。例えば体長2mmのダンゴウオの幼魚などを撮ろうにも詳細なピント合わせが難しいのだとか。

よって水中写真(特にマクロ)を撮りたいダイバーならEOS MよりEOS Kiss X7の方が適しているでしょう。

昨日のエントリーではEOS Mを「ミラーレスカメラの本命」と書きましたが、それはあくまでもミラーレスの中での話。水中ハウジングの登場はまだ数ヶ月先になりますが、EF-Mマウントレンズの充実よりもよほど早いはず。

私ならEOS MよりEOS Kiss X7を勧めます。光学ファインダーもあるし、位相差オートフォーカスも使えるので、妥協の多いミラーレスと比べて何かと有利な点が多いから。

ミラーレス水中カメラの本命

CanonのミラーレスカメラEOS M用の水中ハウジングがNauticamから発売されたようです。

 

NA-EOS-M
NA-EOS-M EOS M用ハウジングはEpoq社も今年のダイブビズショーでアナウンスしていたけど、あの会社は信頼がおけないのですよね。かつて水没するハウジングを売っておきながら、修理に出すと「検査してやるから検査代をよこせ」と迫ることもあったらしいので。メーカー保証の概念すら理解していないのでは?

さて、Canon EOS Mですが、実は私は水中ミラーレスカメラの本命だと考えています。なぜなら最も総合点が高いから。さすが大手最後発ですね。

また、Nauticamの水中ハウジングも絶妙な仕様。マウントアダプタを使うことで一眼レフ用のCanon EF-S 60mm f2.8 Macro USMとCanon EF 8-15mm f/4L Fisheye USMという二つのレンズが利用可能です。

私見では、水中撮影に向いた交換レンズはマクロレンズとフィッシュアイレンズのみ。あとはせいぜいワイドレンズ(35mm判換算でも20mm未満)が加わる程度です。だとするとEOS MのキットレンズであるEF-M18-55㎜ F3.5-5.6 IS STM(35mm判換算28.8mm〜)とEF-M22㎜ F2 STM(同35.2mm)はどちらも不適当。もちろん写真が撮れなくはないけど、大して寄れず、かといって画角が狭くダイナミックさも乏しい面白みに欠けた写真にしかなり得ません。

でも、マクロレンズとフィッシュアイレンズが揃っているミラーレスカメラは少ないのですよね。先行したマイクロフォーサーズ(Panasonic & Olympus)にはどちらもありますが、マイクロフォーサーズはセンサーサイズが小さいので、APS-C(SONY or Canon)よりも画質やボケ味の面で不利になります。

SONY のα NEXシリーズもやはりマウントアダプタを介して一眼レフ用のαレンズが使えます。しかもNEXはCanon Mよりも微妙に大きなセンサーを搭載しているので良さそうに思えますが、悲しいことにαレンズは非インナーフォーカス仕様。レンズのフォーカスリングを回すとレンズの長さが変わってしまうため水中撮影には向きません。NEX用のマクロレンズ(30mm、35mm判換算45mm相当)はあるもののフィッシュアイレンズはなし。超広角レンズSEL1018は水中でもそこそこ使い出がありそうですが。

ということで実用的かつ画質面でも有利なマクロレンズとフィッシュアイレンズが使えるEOS Mが最も有力な水中写真用ミラーレスカメラということになります。

欲を言うと、高精細EVF搭載モデルを待ちたいところですが。気合いを入れて写真を撮る際は、やっぱファインダーを覗きたいですよね。

これ、純正品よりもいいじゃん

サンコーレアモノショップがCanon PowerShot S110用の水中ハウジングを発売しました。PowerShot S110は水中カメラとしての評判はすこぶる良好な、お勧めできる機種です。

サンコー、おそらくCanonの純正品を作っている会社に発注したのでしょう。この通り、そっくりのいでたち。見る限りCADデータの大部分を流用してそうなのですが、法的に問題はないのかな?

サンコーのハウジング
サンコーのハウジング
Canon純正ハウジング
Canon純正ハウジング

とはいえ違うところもあって、サンコーの方はレンズポートが真ん丸の円筒形で、かつ67mmのネジ径も切られています。ひょっとしたらズームをワイド端に設定すると四隅がケラれるかもしれないけど、どうかな。

また、内臓フラッシュの発光部あたりに光ケーブルを差し込むためのソケットも用意されていますね。

それでいて40m防水という部分は純正品と同じだし、価格はこちらの方が5,000円ほど安かったりします。

直販限定なので届くまで実物を見られないけど、品質は純正品とほぼ同じぐらいだと推測するので、私だったらこちらをを買いますね。

たぶんOリングも純正品向けのものが流用できるだろうし。

M67レンズアダプターベースDC48が発売

INONのM67レンズアダプターベースDC48が本日発売になりました。 M67_LensAdapterBase_DC48

Canonの高級コンパクトデジカメPowerShot G15用ウォータープルーフケース(水中ハウジング)WP-DC48に67mmコンバージョンレンズを付けるためのアダプタです。

シューベース(必須要件なのに、なぜかCanon純正の歴代のウォータープルーフケースにはなかった)は前作のWP-DC47でようやく付いたものの、未だレンズポートの先にはネジ径なし。

よってこのアダプタをつけると、ようやく一人前のウォータープルーフケースになります。

昔はクローズアップレンズを付けるべく、ウォータープルーフケースを工作していたのですよね。クイックスチール(固まるとかなりの硬度が得られるエポキシパテ)なんかを使って67mmへのステップアップリングを接着する方法で。

PowerShot G9ハウジング(改造後)
私のPowerShot G9用のウォータープルーフケース(工作済み)

まあでも水中撮影用途にはPowerShot G15よりはPowerShot S110をお勧めします。必要十分な機能が備わっていて、かつG15にはないコントローラーリングによるマニュアルフォーカスやWi-Fi転送もできる(ハウジングを空けなくてもデータを取り出せる!)ので、S110の方がよりダイバー向きです。

もちろんS110向けにも既にマウントアダプタが発売されています。

 

PowerShot S110に見られる進化

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化

2012年上半期、個人的に名機、最も水中撮影に適したコンパクトデジカメだったと思うのがCanon PowerShot S100。その後継機S110が発表されました。

Canon PowerShot S110

今回の目玉機能はスマホとの連携。Wi-Fi機能を搭載していて、iPhoneやAndroilスマホの専用アプリからカメラ内の写真や動画を取り出せるのだとか。近年、スマホのカメラ性能も上がっているものの、当然ながらコンデジの上位機には適わないわけです。よって私はFacebookに上げる際、スマホのカメラで妥協して撮るよりも、コンデジで撮ってiPhoneからアップロードする方が好みです。

なお、センサーが新しくなっていること、モニターがタッチパネルになっていること以外の仕様は、おおむねS100を受け継いでいます。もちろんコントローラーリングも健在なので、マニュアルフォーカスや絞り機能を割り振ってダイヤル操作で調整可能です。

そしてもう一点、ダイバーとして見逃せないのが純正のウォータープルーフケース(水中ハウジング)WP-DC47。

ウォータープルーフケース(水中ハウジング)WP-DC47

この通り、上部にシューベースがつきました。キヤノン純正品としては初めてじゃないですかね。私も10年前からぜひ付けてくれと言い続けてきて、ようやく実現しました。これでアーム類に頼らずともINONのLEDライトなどと組み合わせて使えるようになります。

あとはコンバージョンレンズを付けるためのネジ径もお願いしたいところです。

うん、スマホとの連携は使い勝手が良さそうなので、もし誰か私のコンデジ水中カメラセット(SONY Cybershot HX5V & Recsea製水中ハウジング)を買ってくれる人がいれば乗り換えてもいいかな。水中では使わないかも知れないけど。

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化

EOS Mはいきなり最強のミラーレスカメラに!

Canon EOS Mが発表されました。噂通りイメージセンサーはAPS-Cでしたね。

Canon EOS-M

EF-Mマウント対応レンズの初期ラインナップは2本。まずまずの広角のパンケーキレンズとそこそこの倍率のズームレンズ。どちらもダイバーにとっては特にどうということもないレンズです。まあ、お好きならどうぞ。

ただし、マウントアダプター「EF-EOS M」を介することで既存のEFマウント用レンズが使えます。この仕様の効果は絶大です。

同じAPS-Cを採用したミラーレスカメラとしてはSONYのNEXシリーズがあり、こちらもミノルタ譲りのαレンズが使えるものの、αのマクロレンズは繰り出し式でフォーカスリングを回すと全長が変わってしまうタイプ。水中では使い勝手が悪すぎです。まあ、シグマのレンズで代用する手もありますが。

その点、CanonのEF マウント用マクロレンズは長さが変わらないインナーフォーカスタイプ。水中向きといえるレンズも60mmマクロ、100mmマクロ、そして8-15㎜フィッシュアイズームと最初から揃っています。

強いてこのカメラの難点を挙げるなら、スピードライト(ストロボ)が外付け別売であること(ダブルレンズキットには付属)、EVFがないこと(いずれ搭載した上位モデルが発売されるはず)、バッテリーパックが小さく撮影枚数が少ないことぐらいでしょうか。

それでもSONY NEXよりも実用的なレンズのバリエーションが多く、Panasonic & Olympus、そしてNikon 1よりも大きなイメージセンサーを搭載しているので、「最後発だけあって、最強のミラーレス機を繰り出してきたなぁ」というのが私の印象です。

カメラの発売が9月。年内にはNauticamを始めとする各社から水中ハウジングも発売されるでしょう。楽しみです。

キヤノンのミラーレスカメラが登場間近

遂にキヤノンからもミラーレスカメラが登場するという噂が流れています。『Canon EOS-M』という名前になるのだとか。

Canon EOS-M
現在、リーク写真は正面だけ

マウントは新規格でしょうが、センサーはAPS-Cかな。だったら良いなぁ。

差し当たり9月にドイツのケルンで開催されるPhotokina 2012での展示に向けて開発を進めているのではないかと。ならば、そろそろ発表だけは行われても良い頃合いです。正面画像だけ漏れてきたということは、期待感を高めるためにメーカーが意図的に流したのかもしれないし。

もちろん私が最初に知りたいのはカメラの基本性能とレンズの初期ラインナップ。楽しみになってきました。

PowerShot S100用水中ハウジングの本命?

現在、私が水中撮影、特にマクロ撮りに最も適していると思うコンパクトデジカメはCanon PowerShot S100。レンズ周りのコントローラーリングにマニュアルフォーカスを割り当てておけば、リングを回した際に液晶画面中央が拡大表示されてより正確なフォーカスが可能になります。

マニュアルフォーカス機能はOlympus XZ-1など、各社の上位機種には搭載されていますが、S100用を除けばどれも純正のハウジングからは機構的にアクセス不可。CanonのフラッグシップコンデジPowerShot G1 Xも例外ではありません。

そのS100用水中ハウジングの新顔がこちら。米国インディアナ州のikelite社製です。

IKELITE Canon Powershot S100用水中ハウジング

ikeliteハウジング向けL型光Dケーブル・ブッシュW57セット
INON製ikeliteハウジング向けL型光Dケーブル・ブッシュW57セット

海外に行くと外国人ダイバーがikelite製のハウジングを持っているところをよく見かけるので、品質には定評があるのでしょう。実際、純正のハウジングよりも強靭に作られているようですね。それでいて3万円強とお手ごろです。まあストロボ光を拾うにはINONのパーツが必要になるようですが。

気になるメンテナンスの体制も万全とのこと。くわしくはこちらの動画で確認してください。

ハーレクイン、セクシー、ボクサー

私は甲殻類好き。水族館でも小型のエビ・カニ類を見かけると無性に写真を撮りたくなります。 まずはこちらから。

フリソデエビ(青)
フリソデエビ(青) 右の振り袖を失ってるフリソデエビ(青)。まあ、そのうち生え揃うでしょう

水族館での撮影の基本は水槽のアクリル壁の反射を避けること。そのためレンズをアクリル壁にぴったり付けるのが常套。でもそうするとオートフォーカスのカメラでは大ざっぱな絵になりがちに。上の写真も右目を越して少し向こうにピントが合ってしまってます。

かといってデジイチ&マクロレンズだと水槽内の生き物との距離を調整できないのでせっかくの性能を持て余します。ここはマニュアルフォーカスが使えるコンパクトデジカメが欲しいところです。


Canon デジタルカメラ PowerShot S100

それからこちら。

フリソデエビとアカヒトデ
お菓子のフィギュアとフリソデエビ(赤)

フリソデエビの大好物のヒトデはプレッツエルみたいにも見えるので意外にお菓子のフィギュアなどとも馴染んでますね。

最後に別水槽の一枚。

ボクサークラブとセクシーシュリンプ
イソギンチャクモエビ(上)とキンチャクガニ(下)

何気なく撮ってきたのですが、後で知人が展示の意図を見抜いてくれました。どうやらトラとキンチャクガニは縞模様繋がり、イソギンチャクモエビとキリンは色合いが似ているという遊び心のようです。

ちなみにこのエントリのタイトルはそれぞれの英名。「フリソデエビ=ハーレクインシュリンプ」「イソギンチャクモエビ=セクシーシュリンプ」「キンチャクガニ=ボクサークラブ」です。

Canon PowerShot G1 Xが国内発表に

明後日からのCP+に先立ち、Canon PowerShot G1 Xが国内でも発表されました。7.5万円ぐらいで3月の発売ですか。

Canon PowerShot G1 X

ちらほら伝えられ始めたレビューによれば、どうやらデジタル一眼機並(フォーサーズ&マイクロフォーサーズよりもわずかに大きい)の巨大なセンサーに見合うだけの画質が得られそうです。私は買う余裕がないけど、一眼かコンデジかで迷う人には候補の一つとしてお勧めできるかもしれません。

さて、ダイバーとして気になる純正ハウジング(ウォータープルーフケース WP-DC44)ですが、こうしてみるとPowerShot S100用のWP-DC43にあるようなレンズ横の操作ダイヤルが見られません。

ウォータープルーフケース WP-DC44

レンズ周りの拡大写真説明図を見る限り、レンズを一周しているこの帯(→)は単なる手持ち用の加工で、コントローラーリングとしては機能しないのかな。まさかの下位モデルのPowerShoto S100に劣る仕様?。だとするとがっかりだ…。

おそらくマニュアルフォーカスには本体前面の電子ダイヤルか背面のコントローラーホイールを使うのでしょうね。陸上ではそれでもいいでしょう。右手だけで操作できますし。でも、上の写真を見る限り、このハウジングではそれらにアクセスできそうにありません。

うん、このカメラならではの高画質を活かした水中マクロ写真が撮りたければ、やはりSeatoolやNauticamが発売するであろうフルアクセス可能な対応ハウジングを使う必要がありそうです。カメラとハウジングとレンズアダプタで約20万円コースかな…。

ともかくCP+に実物が展示されていたら確認してこようと思います。

Canon PowerShot S100ががより完璧な水中カメラに!

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化

INONが「28LDマウントベース・DC43」を発表しました。この通り、Canon PowerShot S100用の純正水中ハウジング(ウォータープルーフケース)「WP-DC43」に装着して使うマウントベースです。

28LD_MountBase_DC43

Canon PowerShot S100は現時点ではダイバー仲間に最もお勧めしたいデジカメ。人気のOlympus XZ1とほぼ同サイズのイメージセンサーを搭載し、XZ1にはできないフルHD動画の撮影が可能。そして何よりも水中でもマニュアルフォーカス(!)が使えます。ハウジングのレンズポート左側にあるダイヤルを回してのフォーカス調整はマクロ撮影時には大いに威力を発揮してくれるでしょう。性能差はあるにせよ、マクロレンズを装着した一眼カメラのような使い方ができるわけです。

ただし、Canonの純正水中ハウジングは昔から不完全品で肝心のアクセサリシューと拡張レンズ装着用のネジ径がありません。老舗カメラメーカーなのに撮影補助に関してはサードパーティ任せという無気力ぶりを一向に改めようとはしません。そこでINONの出番となるわけです。

マウントベースを使うと、このようにアーム展開なしにS-2000ストロボを装着できます。

マウントベース+S-2000

S-2000の下部には同社製のLE-550WなどのLEDライトも付けられるので、最小限でも充実したライティングシステムが組めます。

また、マウントベースはワイドコンバージョンレンズにも耐えられるだけの耐加重性能もあるようです。

マウントベース+ワイドコンバージョンレンズなど

PowerShot S100用の水中ハウジングはSeatoolとNauticamがいち早くアナウンスしていましたが、アルミ削り出しで高価なそれらと同様の拡張性が安価な純正品でも得られるようになりました。もちろん強度などの面では劣りますが安さも大きな魅力なので。

というわけでCanon PowerShot S100 & WP-DC43 & 28LDマウントベース・DC43が現時点で私が最高だと思う水中ハウジングセットです。面積比で6倍のセンサーを持つPowerShot G1Xが国内でも発売されれば話は多少違ってくるかもしれませんが。


Canon デジタルカメラ PowerShot S100


Canon ウォータープルーフケース WP-DC43

さて、この新製品は今日と明日、新宿で開催されるダイブビズショーでも展示されるはずなので、ちょっくら見に行ってきます。

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化

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PowerShot G1 X用の純正水中ハウジング

こちらは水中ハウジング(ウォータープルーフケース)WP-DC44。

WP-DC44(PowerShot G1X用の純正水中ハウジング)

先日アメリカで発表されたCanonのコンパクトデジカメの最上位機種PowerShot G1 X用です。

残念ながら別の角度やもっと大きな写真は見つけられませんでした。まあまだ試作段階でしょうからね。カメラ本体が2月発売らしいので、ハウジングは少し遅れて4月頃かな。

でも、この写真からでもいくつか解ることがあります。まず、レンズポートは横長の長方形なので、ワイド端でもケラレが出ないようになっているのでしょう。

拡散版は板状ではなくボックス型。外部ストロボ用の光ケーブルを装着するためのソケットが用意されているかは不明です。

また、相変わらずアクセサリシューがなく、外部ストロボやライトを使うにはアーム類が必要です。

同じくレンズポート前面にネジ径が施されていないため、コンバージョンレンズを装着するには別途何らかの仕組みが必要になります。

マクロ撮影で重要なマニュアルフォーカス向けの機構に関してはこの写真では何ともいえません。PowerShot S100用のWP-DC43はレンズポートの付け根左側にダイヤルが設けられていましたが、WP-DC44には見当たらないので右側に移動させたのかな。


Canon ウォータープルーフケース WP-DC43

なお、G1 Xのマクロモードのワーキングディスタンス(レンズ端から被写体までの距離)は約20cmなので私のNikon D7000とほぼ同じ。この点も従来のコンデジとは一線を画す仕様です。近年のコンデジはほとんど3cm以下でしたし。でも、そのおかげで従来のコンデジにはなかったボケ味が期待できます。

ただし、G1 Xに乗り換えた場合、従来機でマクロを撮り慣れた人ほど最初のうちは被写体に寄り過ぎてピンぼけ写真を連発するかもしれません。

まあ、ワーキングディスタンスはクローズアップレンズを使うことで短くできますし、ズームとの併用もできるのでしょうから、距離感に慣れてしまえばこの機種ならではの写真の出来栄えに満足すると思います。

それと、このクラスの製品を使うユーザーならハウジングにもこだわった方が良いですね。純正品ではなくNauticamやSeatoolのハウジングの登場を待ってそちらを買った方が良いでしょう。アルミ削り出しでアクセサリシューとネジ径が最初から付くはずなので。カメラとハウジングで20万円コースになりそうですが、スペックを見る限りではそうするだけの価値がある機種だと思います。

PowerShot Gがさらに巨大化して帰ってきた!!

米国で1月10日からCESが開催されるのに先立ち、デジカメの新製品がいくつか発表されています。一つはFuji Filmのミラーレス機『X-Pro1』、もう一つはCanonの『PowerShot G1 X』。

X-Pro1に関してはいずれ触れる機会があるかもしれませんが、ひとまずPowerShot G1 Xに着目。

PowerShot G1X & G12

この通り、あの大きかったPowerShot G12よりもさらに巨大になっています。レンズもボディ内に収納されないし。ストロボはポップアップ式ですか。なるほど名前を「G13」と付けなかったわけだ。「今どきのミラーレス機よりもデカいけど、その分、高性能・高画質をとことん追求したコンデジの最高峰」といった位置づけなのでしょう。従来のGシリーズのユーザー層の内、下位をPowerShot S100で、上位をこの機種でカバーしようということかな。

そして昨今のミラーレスカメラブーム、Canon製ミラーレス待望論に対する同社の解答なのかもしれません。「ミラーレス市場に参入するのではなく、ミラーレスを凌駕する写真が撮れるコンデジを目指す」と。実際、コンデジでありながらPanasonic LumixやOlympus Penよりも少し大きなイメージセンサーを搭載しています (もはやコンパクトデジカメという呼び名も相応しくないですね)。

レンズを交換できないということは、裏をかえせばレンズに限定されない自由さがあるということ。単体でスーパーマクロ(さすがにデジイチでマクロレンズを使うときよりも撮影倍率は小さそうだけど…)、ワイドからズームまでをカバーできるのはミラーレスを含むデジイチにはない利点です。

で、ダイバーの端くれの私としては新しいカメラが出たらついつい「水中で使うとどうだろう?」と考えてしまいます。どうやら純正水中ハウジングも発売されるとのことですし、きっとNauticamを始めとするサードパーティも対応製品を出してくるでしょう。G1 Xのレンズ周りにもPowerShot S100と同様にコントローラーリングが設けられています。LCDも92万画素と高精細なので、クローズアップレンズを付けてのマニュアルフォーカス撮影ではコンデジ界最強の性能を発揮してくれるでしょう。昨日までは水中撮影に使う上で最良のコンデジとしてはPowerShot S100、対抗がOlympus XZ-1だと思ってましたが考え直さないと。なにしろS100やXZ-1のそれより面積比で6倍(!)も大きなイメージセンサーを搭載しているので 。

コンデジがスマートフォンに食われている昨今、従来のコンデジとは一線を画すハイエンドコンデジ路線が果たして吉と出るか凶と出るかは解りませんが、とりあえずG1 Xの実写を見るのが楽しみです。そしてプロカメラマンによるミラーレス機の対比レビュー記事も。

それにしても重量530gか…。

マクロ向きコンデジ比較

マクロ撮影をする際の条件の一つはマニュアルフォーカスが使えることでしょう。例えばウミウシを撮る際にピントを触覚にカッチリ合わせるにはオートフォーカスだけでは不十分な場合が多いので。

液晶画面が頼りのコンパクトデジカメでもマニュアルフォーカス機能を使えばどの機種でも液晶画面内にフォーカスポイントが拡大表示され、カメラ操作もしくは自身が前後してピントを微調整できます。 再現図

マニュアルフォーカス使用時の表示イメージ

その観点から目ぼしい4機種を選んで比較してみました。

メーカー Olympus Canon Nikon
製品名 XZ1  PowerShot G12 PowerShot S100 P7100
センサーサイズ 1/1.6インチ 1/1.7インチ 1/1.7インチ 1/1.7インチ
有効画素 1,000万画素 1,000万画素 1,210万画素 1,010万画素
F値 F1.8~F2.5 F2.8~F4.5 F2~F5.9 F2.8~F5.6
光学ズーム 4倍 5倍 5倍 7.1倍
シャッタースピード 60~1/2000 15~1/4000 1~1/2000 8~1/2000
ISO 100~6400 80~3200 80~6400 100~3200
最短撮影距離 1cm 1cm 3cm 2cm
液晶モニターサイズ 3インチ 2.8インチ 3インチ 3インチ
液晶モニター画素数

61万

46.1万 46.1万 92万
撮影枚数 320枚 370枚 200枚 350枚
動画画素数 1280×720 1280×720 1920×1080 1280×720
動画フレームレート 30fps 24fps 24fps 24fps
マニュアルフォーカス操作 背面スクロールダイヤル 背面ホイール 前面コントローラーリング 背面マルチセレクター

GPS機能

なし なし あり なし
110.6mm 112.1mm 98.9mm 116.3mm
64.8mm 76.2mm 59.8mm 76.9mm
奥行き 42.3mm 48.3mm 26.7mm 48mm
重量 275g

351g

173g 395g
発売日 2011/2/18 2010/10/7

2011/12/8

2011/9/22
純正水中ハウジング PT-050 30,000円  WP-DC34 25,000円 WP-DC43 25,000円 なし
他社製水中ハウジング XZ-1 89,000円  Recsea G12 99,800円 WHC-S100 68,000円  Recsea P7000 99,800円
FIX G12 99,000円  FIX S100 69,800円  FP7000 58,000円 

製品の細かな使い勝手までは解らないのですが、こうして並べるといくつか着目点が見えてきます。

まず、発売日が古いCanon PowerShot G12は選びづらいです。コンデジで1年以上モデルチェンジがないということは後継機の登場が近いか、もしくは製品シリーズとして行き詰まっている可能性があります。もはやスペック的にはこれといって際立ったものもありませんし。

同じく微妙なのがNikon P7100。液晶モニターの高精細さが良いのですが、それ以外の点では特筆するべきものはありません。7倍ズームも水中で使う限りは無用の長物です。そして何よりも本体のサイズが。今どきのミラーレスカメラ(レンズは除いて)よりも大きくて重いってのは、どうなんだか。

そしてOlympus XZ-1。純正品の水中ハウジング(防水プロテクター)の完成度がCanonの2機種用を遥かに凌駕しているのでセットを安く上げるには良い選択です。ただしハウジングの写真を見た感じでは背面のホイールを回す機構がないので、マニュアルフォーカスを使うには他社製の高価なハウジングが必要になるかと。

また、発売から丸1年が経とうとしているので、同社が例の件で致命的なダメージを受けていないなら、遠からずXZ-2が発表されると思われます。多分、XZ-2ではフルHD動画の撮影が可能になるでしょう。ひょっとしたらXZ-2ではカメラ前面のリングにマニュアルフォーカスを割り当てられるようになるかも。そうであればレンズポート横のダイヤルを回してフォーカスを調整できます。XZ-1を買うにしてもXZ-2発表後の方が値下がりが期待できますし。

以上の理由から、現時点ではCanon PowerShot S100を他社製水中ハウジングで使うのが最も良い選択だと思います。コンパクトなS100はバッテリーも小さいため撮影枚数だけは少ないものの、それ以外はおよそ最強クラスのスペックを誇ります。レンズの明るさにしてもOlympusのF1.8〜に近いF2〜を実現していますし。最短撮影距離にしても被写体に外部光を当てることを考えれば1cmまで寄れる必要はないわけです。

ハウジングをRecsea WHC-S100とNauticam FIX S100のどちらにするかは好き好きですが、カメラを両手持ちで使うなら左手でもコントローラーリングを回せるRecseaの方が良いですね。逆に左手側にアームを展開し、カメラのコントロールをすべて右手で行いたいならNauticamでも良いかもしれません。

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PowerShot S100は最強の水中コンパクトカメラだ!

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化 今、ダイバーの間で最も人気のカメラはOlympus XZ-1。


OLYMPUS デジタルカメラ XZ-1

1/1.63型とコンデジの中では最大級のセンサーサイズを持ち、純正の水中ハウジング(防水プロテクター)も用意されているので高画質な上にコストパフォーマンスは抜群です。


OLYMPUS デジタルカメラ XZ-1用 40m防水プロテクタ PT-050

あえて不満点を挙げるとすればフルHD動画が撮れないことぐらい。まあOlympusは遠からず後継のXZ-2を出してこの課題はクリアするものと思われます。2月にCP+が開催されるので、早ければその前には発表されるでしょう。

ただし対抗馬が不在なわけではありません。私が最近気になっているのはCanonのPowerShot S100。

 
Canon デジタルカメラ PowerShot S100

XZ-1と同クラスの1/1.7型センサーを持ち、フルHD動画も撮れる最新機能てんこ盛りのコンデジです。もちろん純正の水中ハウジング(ウォータープルーフケース)も用意されています。


Canon ウォータープルーフケース WP-DC43

残念ながらCanonの純正水中ハウジングは相変わらずコンバージョンレンズ用のネジ径はもちろんアクセサリシューすらない中途半端な代物ですが、きっとINONが救済策を打ち出してくれると思います。

さて、PowerShot S100の最大の特徴はレンズの周りにコントローラーリングが設けられている点。リングにはユーザーが「ISO感度」「露出」「ホワイトバランス」などから好きな設定項目を割り当てられるのですが、その中に「マニュアルフォーカス」があります。つまり、コンデジでありながらデジイチでマクロレンズを使うときのように手動で微妙なピント調整ができるのです()。

※ Olympus XZ-1もマニュアルフォーカスが使えますが、デジイチの操作性に似せたコントローラーリングではなく、背面のダイヤルを回す方式だそうで。ハウジングの背面パネル仕様は未確認ですが、あまり使いやすくはなさそう…

マニュアルフォーカスが使えるカメラとしては以前からCanon PowerShot Gシリーズがありましたが、あちらはどうにも進化の袋小路に入ってしまった感は否めません。もはやミラーレスカメラよりも重いし…。

で、量販店でS100を試してみたところ、なかなか使えそうでした。あらかじめメニューでコントローラーリングに「MF」を割り当て、カメラを被写体に向けてリングを操作します。すると液晶画面の中央に拡大イメージが表示されました。コンデジのマニュアルフォーカス対応機にはお馴染みの機能ですね。展示物の液晶表示の写真を撮るのははばかられたので再現図で説明するとこんな感じ。

再現図
こんな風に 液晶モニタの中央に部分拡大イメージがオーバーレイ表示されます

拡大イメージの精度もまずまず。従来、コンデジでのマクロ撮影時にピントを確認しようにも液晶モニタの精度が荒くて大ざっぱにしか確認できなかったところが、リングをグリグリやったときのピントが合ったり合わなくなったりを判別できました。

もちろんデジイチでマクロレンズ(Nikonならマイクロレンズ)を使うときのような倍率(フルサイズ機で等倍、APS-Cなら1.5倍)はないものの、必要なワーキングディスタンスは僅か3cm(ちなみに私のD7000は約20cm)。加えてコンデジなのでズーム機能が使えます(掛けすぎると手ブレの心配が出てきますが…)。スームをかけると寄れなくなったり、クローズアップレンズを併用するとズーム可能な範囲が限られたりするはずですが、ともかく使い方次第でかなり被写体を大写しにできそうです。

というわけで個人的にはOlympus XZ-1よりもCanon PowerShot S100の方が断然魅力的だと思います。マクロ撮影に使うコンデジとして現時点では最強と言ってもいいでしょう。

ただし、コントローラーリングを操作するためのつまみが左側にある純正ハウジングでは操作に両手が必要になるので、お値段は張るもののSeatool製やNauticam製の水中ハウジングで使った方がいいですね。それらはコントローラーリングを右手で操作できるようになっている上、レンズポート前のネジ径とアクセサリシューもあるので、大仰にアームを展開しなくても外部ストロボやライトを接続できます。

 [rakuten]sonia:10013819[/rakuten]

[rakuten]mic21:10029303[/rakuten]

昨今、コンパクトデジカメのポジションはケータイのカメラに侵食されっぱなしでしたが、このPowerShot S100は面白い差別化の方向性を打ち出せた気がします。マクロ派ダイバーに限ってのことかもしれませんが…。

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化

オリンパスは生き残れるか?

案の定、オリンパスがどえらいことになってきましたね。もはや上場廃止は避けられないとばかりに際限なく売り浴びせられて株価は惨憺たるものですし、今後も株主からの訴訟など厳しい会社運営が予想されます。

とは言え、本業が不調で窮地に陥ったわけではないので買収を狙う会社は少なくないはず。なにしろ内視鏡分野で世界シェア7割らしいので。もっとも買うとうしても同社がウミを出し切ってからということになりますが。

そして、もし他の企業が傘下に収めるとなった場合、赤字続きのカメラ事業まで持ち続けるかは疑問です。オリンパスにとってはカメラはアイデンティティの拠り所的な意味合いがあったようですが、医療機器事業を主眼に置いた買収であればカメラ事業は必要ない気がします。コンパクトデジカメ市場はとっくに飽和状態ですし、人気のPEN/PEN LITEにしても一眼カメラ市場で大きなシェアを獲れているわけでもありませんので。内視鏡用途に技術の還流などがあるのかもしれませんが、このままカメラの新製品を出し続けるのは賢い選択には思えません。オリンパスが自力で再建する場合でも赤字のカメラ事業は重荷になるだけです。

折しも同社は新製品のOLYMPUS SH-21を発表したばかりですが、ことここに至っては遠からずカメラ事業の売却を余儀なくされるのではないかと思います。その場合の受け皿はやっぱり韓国もしくは中国の企業でしょうかね。

我々ダイバーのOLYMPUSカメラの所有率は高いのですが、「OLYMPUS PEN」が1~2年後には「SAMSUNG PEN」とか「HAIER PEN」になっている可能性もまったく無い話ではないと思います。いや、SAMSUNGなら「GALAXY PEN」かな。

まあ、もしそうなってもある日突然サポートが終わるなんてことはないでしょうから、オリンパス製品が好きなら買ってもいいと思うのですが、私ならOLYMPUS XZ1とほぼ同サイズのイメージセンサを搭載したCanon PowerShot S100にするかな。XZ1と違ってフルHD動画も撮れるし、カメラの使い勝手はキヤノンの製品の方が好きなので。

例によってCanonの純正ハウジングには仕様的に難があるものの(シューベース、コンバージョンレンズ用のネジ径、光ケーブル接続用の穴がない)、そのうちINONあたりが何とかしてくれるでしょう。

WP-DC43 PowerShot S100用ハウジング
PowerShot S100用純正ハウジング。 レンズポート側面のダイヤルは何に使うんだろう?

Nauticamの新製品を予想する

香港の水中ハウジングメーカーNauticamが今週末のDEMA Show 2011に出展します。ちなみにDEMA Showは毎年米国で開催されている世界最大規模のダイビング関連のイベントです。

さて、Nauticamはそこで3種類の新製品を発表するのだとか。

Nauticam will also debut three major new products – to be announced at the beginning of the show. 

当然、アクセサリではなくハウジングだと思うのですが、予想するにこんな感じかな。

  • SONY NEX-7用
  • NIkon 1 V1用(もしくはJ1用)
  • ???

まずNEX-7の線は固いのではないかと。既に対応ハウジングを投入しているNEX-5/5Nの上位機種ですし、ここにきてようやくマクロレンズ(30mmだけど)も投入されました。

NEX7はタイの大水害でもって出荷が延期されましたが、仕事の遅いNauticamのこと、その点は半ば歓迎しているのではないかな。注目はカメラの発売前なのでモックが展示されるかどうかですね。

 
NEX-7 ソニー デジタル一眼カメラ ボディ

次にNIkon 1 V1。こちらも私は固いと見ています。なにせかつて「水中カメラといえばNikon」だったので。Nauticamは昨年NEX5用ハウジングを出すにあたり、ニコノスレンズを引っ張り出してきたぐらいですし。

また、発売時期は未定ながらレンズのラインナップにはしっかりマクロレンズも入ってたので、いずれ水中カメラとしても条件が整ってくることが期待できます。V1+外部スピードライトの構成だとハウジングがいびつになるので、やっぱアクセサリベースから発光信号を横取りするタイプかな。


Nikon デジタル一眼カメラ Nikon 1 V1 薄型レンズキット ブラックN1 V1ULK BK

さて、もう一機種の予想は難しいところ。私の願望はLYTROなのですが、さすがに発表されてからまだ日が浅いので違うんじゃないかと(NauticamからLYTRO用ハウジングが出たら、少々高くても私は買ってしまいそうだ…)。

ならばPentax Q?。Nikon 1同様、レンズ交換式コンデジという感じのカメラですが、どうでしょうね。水中ハウジングという高価なオプション製品の対象としては、ちょっとマイナーな感は否めません。このカメラを水中で使いたい人がどれほどいるか…。最初からフィッシュアイレンズが用意されているところは感心しますが。

ということで、3番目はPanasonic LUMIX G3用かな。マイクロフォーサーズ向けにはNauticamも既に5種類のハウジング(LUMIX GH2/GF2/GF3、OLYMPUS PEN LITE2/3)を出していますし。


Panasonic デジタル一眼カメラ LUMIX G3 ボディ エスプリブラック DMC-G3-K

あるいは大穴としてCanon EOS-1DXって線も考えられます。LYTRO同様、発表から日が経ってませんが、プロユース志向のNauticamのこと、最上位クラス用のハウジングを出してみたいと思っても不思議ではないので。カメラ本体とハウジングだけでも軽く100万円を超えそうですが…。

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS-1D X ボディ

Canon EOS KISS X5用Nauticam製ハウジング

7月のマリンダイビングフェアで展示されていたCanon EOS KISS X5用Nauticam製ハウジングが米国市場で発売になったようです。

EOS KISS X5用ハウジング(前面)

D7000用から大きく進歩した部分はないと聞いていますが、凝り性のエドワードさんのこと、やはり細かな改良を加えてきています。例えば動画撮影はD7000のピアノキーではなくレバー式になりました。

EOS KISS X5用ハウジング(背面斜め上)

謎なのは左右のアームから本体に伸びるアルミ版。こうして掲載する以上、単なる飾りとは思えないので、アーム固定用のブリッジでしょうかね。ならばマウントベースの固定には今までよりも長めのボルトが必要になりますね。

フィッシュアイのページにもすでに価格だけは掲載されています。同社のデジイチ用ハウジング(ミラーレス用を除く)で最小サイズということもあり、価格はD7000用よりも5万5千円安いです。

Nikonは中級機に定評があるのに対し、CanonはKISSの出来がよすぎて中級機がかすむほどとも言われます。Nauticamのハウジングの出来の良さは私も使って実感しているので、例えばNikon D7000よりも少し安く新たにデジイチ水中カメラセットを揃えたいような人には特にお勧めですね。

今年はDiving Resort Travel Expoとマリンダイビングフェアが同日開催!

DRT EXPOのバナー日本では知るひとぞ知るイベントかと思うのですが、毎年ダイビングリゾートトラベルエクスポ(Diving Resort Travel Expo)が香港で開催されています。一応、アジア最大のダイビング系イベントのようです。10年くらい前は盛況だったダイビングフェスティバルも年々規模が縮小され、今ではこぢんまりとした規模のダイブビズショーに形を変えましたしね。

今年のDiving Resort Travel Expoは7月8〜10日。そう、延期になったマリンダイビングフェアと同じ日程です。差し当たり私は香港に出向くほどでもありませんので、日程が重なろうが構わないのですが、ただでさえ震災と日程変更の煽りで出店キャンセルが相次いだマリンダイビングフェアの出展内容には影響が出そうな気がします。

例えばフィッシュアイが扱うNauticam(ノーティカム)の水中ハウジング。Nauticam製Panasonic LUMIX DMC-GH2用ハウジングは米国で発売されたはずなので実物が展示されるかもしれませんが、次回作の大本命と思われるCanon EOS Kiss X5用ハウジングの展示は怪しいでしょう。

NA-600Dハウジングのイメージ図

同社(というかハウジングメーカー各社)がEOS Kiss X5用を開発していないとは考えにくいものの、7月初旬の時点で試作機が1個しかでき上がっていなければ、当然、香港のイベントに回されてしまいます。Nauticamにとっては本国ですし、富裕層が増えたことで中国人ダイバーも増えてきていますので。

キャノンのドキュメントスキャナの新製品

実は私もドキュメントスキャナを買いたいと思っているものの、良い製品がないのでお預けになっていたのですが、先週キャノンから新しいドキュメントスキャナimageFORMULA DR-C125が登場しました。

キャノンのドキュメントスキャナ

私がドキュメントスキャナで重要視するのは、

  • 給紙スタッカに50枚ぐらい挿せること
  • 複数枚給紙したときやジャムった時の対処が簡単であること
  • 余計なアプリの添付で販売価格が上がってなさそうなこと

公開されているスペック表にはスタッカの給紙能力は書かれていないようなのですが()、どうなのでしょうかね。

ちなみにベストセラー機のScanSnapはスペック的には申し分ないものの、発売されて久しいのとAcrobat同梱(私は持っているので要らない)で割高感がある点がネック。Acrobat別売で少しスペックが上がった新モデルを出してくれると良いのですが。

DR-C125の予想価格は45,000円ぐらいとのこと。ちと高いので、もうしばらく様子見してみましょうかね。


Canon imageFORMULA DR-C125
A4対応 CISセンサー 給紙枚数30枚
重送軽減リタードローラー採用
Uターン排紙省スペース設計モデル

※ と書いてからAmazonの広告(↑)を貼ってみたら30枚と書いてありました。ちょっと物足りないなぁ。

新しい水中カメラはD7000で決まり!

今年もCP+が開幕となり、それに合わせて各社からデジカメの新製品が発表されました。

今春のデジタル一眼デビューを計画していた身として前々から気になっていたのがCanon EOS Kiss X5。果たして本命のNikon D7000を差し置くような機種として登場するかを見極めないとと。

で、予想通りこのタイミングで発表されたX5。結論を言うとD7000の購入をためらわせるほどではないですね。Kiss X4と比べて特に画期的な機能が盛り込まれたわけでもなく、それでいて筐体のサイズが変わっってしまっているので既存のKiss X4用水中ハウジングは全滅です。いずれKiss X5用のハウジングも出るでしょうが大きな理由もなしに数ヶ月は待てません。

てなわけで現時点では私にとってD7000が最も魅力的なデジタル一眼レフカメラということが確定しました。売れ筋のKiss X5対抗なのか、ここ数日D7000の値下がりが顕著ですし、明日から1万円キャッシュバックキャンペーンも始まるとのこと。どうやら昨年末よりも2万円くらいは安く買えそうな感じです。

さて、次のテーマはレンズ選び。こちらはハウジングのレンズポートとの絡みもあるので慎重に決めないといけません。まあMicroのどれかにするとは思いますが。


Nikon デジタル一眼レフカメラ D7000 18-200VRII キット D7000LK18-200

LUMIX LX5用ハウジングが割り込んできたらしい

香港のNauticam(ノーティカム)という水中ハウジングメーカーの動向にはたびたび驚かされます。Nikon D7000用、Canon 60D用に続くハウジングの新製品、月刊ダイバー1月号にはPanasonic LUMIX GH2用とあったものの、さきほどFisyeyeのサイトをのぞいてみたところ下記のバナーを発見。

Nautican LX5ハウジングのバナー

LUMIX LX5とは意表をつかれました。だってコンデジじゃないですか。

まあNauticamも別に「デジイチ専業」とはうたっていないわけで、出しちゃいけないとは言いませんが、てっきりプロユース志向のメーカーだと思っていたもので。

いや、Fisyeyeのサイトを見渡すとよく似た既存製品が。

Fisheye FIX S95

シャッターレバーやロック機構はこちらの製品と全く同じに見えます。これまで私はFIXシリーズはSeatool製だと思っていたのですが(PowerShot G11用はバックルロックの形状からして明らかにSeatool製なので)、どうやらNauticam製だったようです。

そしてSeatoolのサイトには以下の文言があります。

弊社はSeatool/Recseaブランドだけです。
類似商品が出回っておりますが弊社とは一切関係ございません。
ご注意願い下さい

どうにもキナ臭い雰囲気。ひょっとしたらFisheyeの製造委託先が以前はSeatoolだったものの途中からNauticamに切り替わったなんて裏事情があるのかな…。

ただまあ、いずれにせよ準正の安価なハウジングが用意されているCanon PowerShot S95用に¥69,000の製品はどうなのでしょうね。

確かに堅牢製ではアルミ筐体の遥かに勝りますし、Canonの純正ハウジングは昔からシューベースもレンズ径もないユーザ無視のダメダメ設計ですが、そこはINONがアダプタで上手くやってくれています。

INON S95用アダプタ

それに所詮はコンデジ。しかもこのクラスは年1回のペースでモデルチェンジしますので、2~3年も使えば性能的にも陳腐化も進み、ヘタりきったバッテリの替えも手に入れづらく買い替えを検討せざるをえなくならないとも限りません。

まあ、彼らの商売を邪魔する気はありませんし、好きな方は買っていただいて大いに結構なのですが、もし私がPowerShot S95ユーザならコンデジは耐久消費財的に考え、ハウジングは安価な純正に留めておいて、2年後ぐらいにハウジングごと最新のデジカメに買い替えますね。

Nikon D7000用水中ハウジングがさらに増加

Nikon D7000用の水中ハウジング、これまで確認した範囲では以下の通り。

  • Nauticam D7000 for Nikon D7000
  • IKELITE SLR-DC Housing for Nikon D7000 Camera
  • Aquatica AD 70000 housing for the Nikon D7000 camera
  • Nautilus D7000

そしてさらに二機種追加されます。一つ目はSEACAM prelude NIKON D7000。

SEACAM prelude NIKON D7000(前面)

SEACAM prelude NIKON D7000(背面)

この液晶サイズからしてかなり大振りなハウジングですね。重量も2.95Kgと他社製よりもいくぶん重めです。

また、SEACAM社はオーストリアのメーカーのようで、米インディアナのIKELITE、カナダのAquaticaと同様、日本での入手と保守は困難かもしれません。

そして二つ目はジリオンのZAP-D7000。まだCAD画面の段階でちょっと出足が遅いのですがジリオンと協業関係にあるPROMO’S ROOMによると1月末の発売予定のようです。

ジリオン ZAP-D7000(前面)

ジリオン ZAP-D7000(背面)

ジリオンというメーカーは約10年前のデビュー当時こそ信頼性が心もとなかったものの、以来着実に実績を積んできて近年は評判もよろしいようです。ABS樹脂なので重量も標準的なサイズの一眼レフ用ハウジングで1.6~1.7Kgとアルミ系の他社製より軽く作るようですし。そして何といっても日本(確か東京都杉並区)の会社でメンテナンスに便利なのが嬉しいところです。カラーリングも自在で、お値段も過去の製品から推測するに多分25万円ぐらい。Nauticam(ノーティカム)より8万円ぐらい安くなろうかと。

で、発売2ヶ月弱にしてこれほど対応ハウジングが立て続けに登場するのですから、Nikon D7000は水中カメラとして現在最も有望と言えるでしょう。水中ハウジングは数十万円するわけで、プロやお金持ちでもない限りそうそう買い替えることもできません。加えてハウジングよりも先にカメラ本体が故障するケースも考えられます。その点でも数年後も代替機が入手しやすいベストセラー機種を選んでおくことが、あとあと後悔しない秘訣ではないでしょうかね。

さて、D7000に比肩できるデジタル一眼レフカメラといえば、Canon EOS Kissシリーズぐらいでしょう。中堅機が厚いNikonとは違い、Canonはエントリ機の出来が良すぎるとさえ言われていますよね。

そして新モデルのEOS Kiss x5は来年のCP+(2月9日~、パシフィコ横浜)に合わせて発表されるのではないかと。そうなるとまた機種選択で迷わなくもないです。

CP+バナー

でもまあ、x5がx4とまったく同型のボディを採用していなければハウジングは作り直しになるわけで、そうして半年ごとに登場する新製品を待っていては、いつまで経っても買えません。

一応2月9日まで様子を見て、それまでによほど気になる製品が発表されていなければ私はNikon D7000に決めようと思います。

Nikon D7000用ハウジングがもう一つ誕生

老舗の水中ハウジングブランドNautilusからもNikon D7000用のハウジングが登場するようです。

Nautilus製D7000ハウジング(前面)

Nautilus製D7000ハウジング(背面)

お得意のアクリルハウジングですね。価格は以下の通り。

TypeS:¥98,000
TypeDX:¥149,000
TypeEX:¥169,000

3モデルの仕様の差が解らないのですが、いずれにしてもNauticam(ノーティカム)の1/2~1/3の価格と魅力的。

とは言え、このクラスのカメラには、もっと堅牢な印象の金属ハウジングが相応しいような気がしないでもありません。

そして、NautilusからはPanasonic LUMIX GH2用の水中ハウジングも出ますね。

Nautilus Nikon D7000用ハウジング(前面)

Nautilus Nikon GF2用ハウジング(背面)

こちらはPanasonicでは一応フラッグシップ機の位置づけですが、そこはお手軽さ優先のマイクロフォーサーズ。アクリルハウジングでカジュアルに行くのもいいかもしれません。今のところお値段の表示がないもののNauticamよりは圧倒的に安くなるはずです。GH2の評判はすこぶる良いみたいですし、既存のレンズで納得できるなら、良い選択肢のように思います。

最後に、NauticamのCanon 60D用ハウジングは発売予定が2月にずれ込んだようですね。

Nauticam 60Dハウジングのバナー

ならば同社のGH2用は4月ごろかな。

Nikon D7000 & Canon 60D用水中ハウジングが製作開始

本日Fisheyeのサイトを見てみたら以下のバナーが張られていました。

D7000ハウジングのバナー

60Dハウジングのバナー

What’s Newにも製作開始とありますね。

私はα55用のハウジングが出なければ、このどちらかを買うことになりそうです。というかこの二択ならD7000でしょうかね。私の予想ではハウジング+スーパービューファインダの構成で約40万円。もちろんカメラ&レンズは別。これに外部ストロボやカメラバッグまで入れると60~70万円コースですね。貯金しなきゃ。


Nauticam ハウジング Kiss X4/550D

今日、某ダイビング機材販売店に出向いたらNauticamのハウジングの新製品Kiss X4/550Dが展示されていました。対応カメラが小振りのCanon EOS Kiss X4なため、隣に置いてあったNauticam D300よりも一回りコンパクトに仕上がっていますね。実は私はこのハウジングの実物を見ることを心待ちにしていました。

Nauticam Kiss X4/550Dハウジング(正面)
NauticamはNOKIAのケータイの金型などを作るメーカーの香港人オーナー、エドワード・レイ氏が昨年設立した会社です。エドワードさんは自らも水中写真を撮る上、「ハウジングおたく」でもあるらしく、そのためボディーのフォルムはモダンで非常に洗練されており、随所に斬新なアイディアが盛り込まれています。

例えばレンズポートの接合。他社製のようにポートをねじ込むのではなく、レバー方式が採用されています。赤いレバーの先っぽのボタンを押し込んだ状態でレバーを引くと、レンズポートが外れる仕組みです。このためハウジングにカメラをセットしたままでもレンズの交換が容易とのこと。

Nauticam Kiss X4/550Dハウジング(背面)

しかも、このレバー方式はフロントパネルとリアパネルを接合する機構にも採用されています。リアパネル左右(右写真の白丸内)のレバーを引くと、パネルが外れるわけです。

バチン錠の操作にはけっこう力が要ったりしますが、このレバー方式はとても楽ですね。バチン錠の方がガッチリ締め込めるイメージがあるものの、つまる所、前後のパネルをピタッと接合して密封できさえすればいいわけですから、これで十分でしょう。

他にも、ほとんどの撮影操作をグリップを握ったまま行えるように工夫してあったり、テクニカルダイブにも対応すべく100m耐圧であったり。加えて、ダイヤルを回して視度を補正できるスーパービューファインダーや、他社製レンズポートを流用するためのポートコンバータ類がオプションとして用意されています。

ただし日本製ではないので気になるのが保守。店長に確認してみたのですが、Fisheyeが万全の体制でサポートしてくれるそうです。

お値段は約270,000円(ボディのみ)と少々お高めですが、水の浸入を知らせるリークセンサーや各種アクセサリを接続できるグリップが標準で付いてきますので、値が張るなりにお買い得と言えるのではないでしょうか。

なお、現在は円高なのでこの販売価格ですが、為替が円安に振れれば値上がりするかもしれないとのこと。先日も原材料の高騰につき同社の既存製品が値上げされました。さすがにある日突然値上げということはないでしょうが、購入を考えている人は早めに決断した方が良いかも知れません。

さて、私はと言うと、発売予定がアナウンスされているNauticam製SONY αNEX-5用ハウジングを待ってみようと思っています。「レンズ交換式コンパクトデジカメ」といったコンセプトのカメラに対してどのようなハウジングを出してくるのかは見物です。7月8月発売予定らしいのですが、どうにもルーズな感じなので実物を見られるのは月末か9月でしょうかね。

おもしろ水中写真(#1)

私のダイビング仲間に「写真の善し悪しは機材で決まる!」と言い放った人がいます。いや、正確には「良い機材じゃないと良い写真は撮れないでしょ」でしたが言わんとすることは同じです。

まあ、その時は居合わせたビギナーダイバーの女性たちを前にして単に見栄を張ってみたのかもしれませんが私は即座に否定しました。「写真で重要なのはスキルとセンス、そして運だ」と。実際、今までに彼が撮った写真でぐっと来るものは記憶にありませんし。

もちろんセンサーが大きい点だけを取ってみてもコンデジより一眼レフの方が純粋な写りは上でしょうし、AF性能や動く被写体への対処の面など何かと優位なわけですが、それでも良い機材なら無条件に良い写真が撮れるわけではありませんよね。同じ海に潜ってプロが5万円のコンデジセットで撮った写真は彼が50万円以上もするカメラセットで撮った写真にきっと勝ちます。より多くの人を魅了するだろうと。プロと機材自慢なだけの素人では肝心の絵作りの着想やスキルに雲泥の差があるはずなので。もちろん飛びっきりの幸運が彼だけに味方すれば話は別ですが。

で、そう言う私のスタンスはというと「おもしろ写真」を追求する感じでしょうか。内心、名だたるフォトコンに入選できるような完成度の高い写真を撮ってみたいとは思うのですが、スキル不足は自覚しつつも、あまり熱心に勉強する気がなくて…。

で、下の写真は私のおもしろ写真ストックから。

アヒルちゃんを狙うナポレオンフィッシュの写真

2003年11月のパラオ、ポイントは多分ブルーコーナーです。一緒に潜った人がBCDの肩にアヒルちゃんをくくり付けてたら、ブルーコーナーの主のようなナポレオンがずっと付きまとっていたので人物が写らない画角でパチリ。写真はクリアじゃないものの、飛び出た目が釘付けな感じの面白い絵になりました。

ちなみにこの当時のカメラははCanon PowerShot A60という200万画素機。同じ1/2.7型CCDサイズで320万画素だった上位機種よりも絵がいいという評判で買ったように思います。

水中でのCyber-shot HX5Vの使用感

本来ならデジカメを新調したら慣熟訓練をすべきところを、先のマクタンの時はついつい無精して、ろくに取説も読まずにぶっつけ本番。そのため海にエントリーし、まずはと「おまかせ撮影モード」で撮ろうとして初めてストロボ強制発光の設定がないことに気付きました。なるほど、ストロボを焚くかどうかもおまかせってことなのでしょう。

ならばとモードを「Pオート」に切り替えて撮影開始。こちらなら強制発光の有無やISO感度、露出補正、ホワイトバランスなどを設定できます。設定は電源OFF後も引き継がれるので一度決めてしまえば以後は楽です。適当に設定したら上手くいった感があったので、結局マニュアルモードなどは試さずじまいでした。後で振り返ってみると露出は-2.0ではなく、もう少し開放しといても良かったようにも思いますが。

で、HX5Vを実際に水中で使用した感想は「なかなか良さそうだ」です。最新の設計と高感度Exmoreセンサーのなせる技なのか、スキルは向上していないのにカッチリとした絵が撮れる割合が増えて歩留まりが上がった気がします。 そして感激なのは何といってもマクロへの切り替えが要らないこと。それまで使っていたPowerShot G9では、いちいち通常モードとマクロモードを切り替えてやる必要があったのですが、HX5Vでは近い被写体に寄るだけで自動的にマクロモードに切り替わります。まあ、最近のデジカメでは当たり前の仕様ですね。そもそもマクロモードに切り替えるかどうかは純粋にカメラの都合だったわけで、ようやく本来のあるべき姿になったんだなという思いです。3年以上前のデジカメを使っている人は、そろそろ買い替えてみるのもいいのではないでしょうか。

次なるメリットは、ISO感度のダイヤルが無いこと。PowerShot G9では何かの拍子にダイヤルが回ってしまい感度が目一杯上がってザラッとした画質の写真が撮れてしまうことが何度かありました(下の写真)。

クマドリカエルアンコウ(黄色)
せっかくのFrogfishがISO1600では…

自身の不注意と言ってしまえばそうなのですが、コンデジはコンデジ。わざわざ一眼レフっぽい設定機構を設けることが本当に良いのかは疑問です。HX5Vのように、フラッグシップ機でありながらもほぼフルオートで撮ることが前提の潔い仕様の方が私は好きです。もっとも、HX5VのPオートでもISO感度が固定されるわけではないようなのですが。