先週の土曜日、テレビ朝日で放送された『池上彰のニュースそうだったのか !!』を見ました。
この日のテーマは国の主義。資本主義⇄社会主義、民主主義⇄独裁という話のおさらいです。混同されがちな共産主義は経済システムの定義なのでここには入りません。
番組を見て思ったのは「東京圏、あるいは日本もこの先、社会主義的な色合いが濃くなるだろうな…」ということ。原因は持たざる高齢者の増加です。地方から労働力をかき集めて発展してきた東京圏には高齢者とこれからリタイヤする世代が圧倒的に多いけど、持ち家率は5割以下。しかも年金の給付水準は下がっていくので、食い詰める人が続出します。
豊かな都市とて中低所得労働に支えられて成立しているのだし、地価が高い東京圏で家を持てなかったことを自己責任と片づけるわけにもいきません。問題を放置すれば社会不安が果てしなく増大するので、持たざる高齢者は公的に支える必要があります。
また、日本の子供の貧困率は先進国で最悪レベルとのこと。実に1/6の子供が該当するという統計も出ています。こちらの原因は親世代の労働環境の悪化。ワーキングプアは少子化の大きな原因でもあるし、子供世代が十分な教育を受けられなければ後の国力低下を招きます。それも10年後といった近未来に。
とはいえ各人、世帯すべてに生活保護を給付していては財政がパンクするので、どの自治体でも現物支給に切り替えることになるでしょう。公営住宅やフードスタンプですね。住居費と食費の負担がなくなれば低収入でもやっていかれます。もちろん住民の負担は増えるのだけど。
その必要性が解ってるならさっさとやればいいのですが、行政が重い腰を上げるのは危機が差し迫ってからになろうかと。都議会や市議会で、その主張をする候補が当選するのは問題が表面化しだしてからだろうから。そのタイミングは五輪後で、下流老人の激増に直面した東京が口火を切って…ってことになるのかな。
あと10年もすれば東京での暮らしぶりは大きく変わっていそうです。住民税などが地方よりも大きく上がって。