今朝TBSの『みのもんたの朝ズバッ!』を見ていたら、埼玉県朝霞市の米軍基地跡の緑地に国家公務員宿舎建設(建築費104億円)が明日にも着工されると報じられていました。かつて事業仕分けでストップがかかった案件のはずなのに…。
番組では「せっかくの自然を壊すな」的な地域住民のメッセージが強調されていたと印象ですが、その地に縁のない私が気になるのはいわゆる既得権益が拡充されようとしていること。高度成長期ならともかく、終わりのない不況、財政難の時代にありながらTAX EATERがまたぞろ税金で特権階級的な優遇を推し進めようとする姿は異様だと思います。
折しも増税を掲げて党首選を勝ち抜いた野田氏が総理に就任したわけですが、こういうことがほぼ水面下で行われているから国民は政管に不信感を抱いて消費税増税にも否定的になるのですよね。「増税を言い出す前に身ぎれいなってみせろ」と。
毎年一兆円規模で増えていく社会保障費からすれば小さい話に見えますが、全国に21万戸もある国家公務員宿舎相場相当の家賃を課せば、年間数十億円かそれ以上の規模の財源が捻出できます。財政再建には小さくても被災者支援の財源としては十分に有用な額です。
また、そうして国家公務員が民間の賃貸住宅を借りれば、お金が民間に流れます。言い換えるなら「国がが経済の足を引っ張っている」ということです。こんなことやってたら本当にこの国は沈んでいくだけですよね。国家公務員宿舎は即刻廃止した方がいいと思います。
遅くとも2年後には総選挙が行われます。それまでに小さな政府を標榜し「社会保障も削るけど公務員もどうにかして減らす」「徹底的な規制緩和、民業圧迫要因の撤廃」を掲げる政党、政治グループが現れることを望みたいものです。