フィリピン航空ったら

私は毎年3〜4回フィリピンに渡航します。目当てはもちろん妖艶な女性とのセクシャルなナイトライフ…ではなく水中写真の撮影。なにしろ沖縄あたりと比べてもマクロ生物の種類と生息数が圧倒的に多いので、マクロ写真の修業にはうってつけです。移動も往復1日ずつで済むし。

さて、先日のアニラオ行きで乗ったフィリピン航空(PAL)は往復とも新しめのB777でした。トイレの壁が鏡張りのタイプ。しかも機内Wi-Fiを導入してある機です。フィリピン航空の機内Wi-Fiサービス

シートポケットの案内紙を見るとWi-Fiサービスは有料とのこと。最低料金は$5(30分)。まあ良いでしょう。飛行機のエコノミー席からFacebookに機内食の写真でも上げればちょっとしたネタになります。

さっそくiPhoneでWi-Fiにアクセスし、アカウントを登録してログインしたら「15分無料」と表示されました。なるほど初回利用者向けのお試し価格なのかな。だったらなおのこと使わない手はありません。

「Buy Now」をクリックして先に進み、求められたクレジットカード情報を入力して確定ボタンをクリックしたもののエラー。後でアクセスしろという表示。とはいえしばらくたってから試しても結果は同じ。

感触的には機内のWi-Fiは動いているものの、外との通信が切れている状態のようでした。そのためクレジットカードの認証ができず先に進めなかったと。機内アナウンスではちゃんと「Wi-Fi使えます」と言っていたのですが…。

結局、往路で表示できたのはPALのWi-Fiサービスページ(おそらく機内サーバーで運用)に保存してある数本のニュース記事(英文)のみ。でもそれってWi-Fiが使えるとは言わんですよね。案内紙には「メールやSNSなどの軽い用途にどうぞ」とあるのだし、外にも繋がってくれないと。

で、復路の飛行機に至っては「当機ではWi-Fi使えません」だと。まあその方が親切かな。

でも、いかにもフィリピンって感じのサービスレベル。他にも、機内食を出した際や着陸態勢時も座席のリクライニングを戻せと言いません。

そのため前の座席に座っていた長身のオオバマ大統領みたいな黒人男性に自分でお願いしなきゃなりませんでした。まあ、彼は快く座席を戻してくれましたが。

スマホの充電に便利なUSB端子も終始使い放題。他所の航空会社だと、離着陸のシートベルトサインが出ているときは「何かあった際に避難の邪魔になるから抜け」と言われるところですが。

ほんでもって座席エンターテイメントの映画も突如液晶画面が固まったかと思ったら真っ黒に。私だけでなく周りを見渡すと全員の画面が同じ状態。そしてしばらく経つとペンギンマークと大量のメッセージ類が表示されました。Linuxで運用されているものの、あまり枯れていないのかも。

まあ、そこはフィリピンです。大目に見てあげなきゃな。

フィリピン航空の機内食
機内食。ようやくビールがサンミゲルになりました。 フィリピン航空はサンミゲルの子会社なんだから、こうあるべきです。 でも、他の人はColt 45(アメリカ産)だったり。 どういう仕入れなんだか…

MavericksでFrontRowが復活?

関連エントリ:OS X YosemiteでFrontRowが完全復活!


明日の22日(日本時間の23日)、新しいiPadなどとともにMacの新OS『OS X Mavericks』が発表される見込みです。Mavericksは月内に発売開始かな。

Front Rowのアイコンとはいえ私はいまだ自宅のiMacでLion(2011年7月発売)を使っています。現行のMountain Lion(2012年7月発売)の前のバージョンですね。理由はFront Rowが便利すぎるから。

Front RowはMacをAppleTVのようなメディアプレイヤーにする純正アプリ。離れたところからApple Remote(Apple純正の赤外線リモコン)を使ってMac内のコンテンツをフルスクリーン再生できます。
私はMacに繋いだ外付けHDDにビデオ(最近はNHKの『ダイオウイカ』や『深海鮫』がコレクションに加わった)を録り貯めているため、このアプリが必須です。
アメリカでの映画の予告編をザッピングできるところもいいのですよね。

そのFront RowがMountain Lionでまったく動かなくなったので、私はLionから移行できないでいました。PLEXやMacCentralMediaCentralといった同ジャンルのアプリも試したものの似て非なるものだったし。

でも、ここにきて良い情報を発見。フランス語ですが、Youtubeのデモ動画が貼られているので内容は解ります。どうやら有志がMountain Lion向けのFront Rowインストーラーを作ってくれたようです。今年の8月中旬にリリースされたみたいですね。

さっそくダウンロード。どうせならとMountain LionではなくMavericks(GM)にインストールしてみたところ、あっさり動きました。これで晴れて私のiMacも最新OSに移行できそうです。実に1年3ヶ月ぶりか。

と思ったのもつかの間、確かにDockから起動すれば動くしキーボードでは操作できるけど、肝心のApple Remoteに反応しません。起動はおろかメニュ操作も不可。これだと魅力激減です。

まっさらなMarvericsだからだろうと思い、Apple RemoteのMENUと右ボタンを長押ししてiMacにペアリングするも、やはりFront Rowは無反応。上下ボタンでMacの音量の調整はできるので、赤外線信号が無視されているのではなく、Front Rowの起動や操作との連携が切れているようです。

ああ、まだしばらくLionを使い続けることになりそう。MavericksはMacBook Airだけで使うか。

個人的な希望を言えば、Appleに純正のFront Row後継アプリを出してほしいところです。近年のMacは赤外線受光部がないのでリモコンにiOSデバイスも使えるようにして。

あるいはBluetoothリモコンでも良いし。

ほんでもってアプリ名は『Apple TV』かな。つまりセットトップボックスのApple TVをMac上で再現するアプリですね。映画や音楽もリモコンの簡単操作で買えたり借りれたりすると。

例えば、それが入ったMac miniをリビングの大画面テレビに繋いでおけば、けっこう楽しいメディア視聴環境ができ上がると思うのですよね。Apple、前向きに検討してくれないかな。

ウルヴァリン:SAMURAI

レイトショーで『ウルヴァリン:SAMURAI』を観てきました。感想は「…」。今年一番楽しみにしていた映画だったのになぁ。

イオンシネマの時間割りを見ると、公開直後なのに1日5コマしかないので変だとは思ってたけど、なるほどね。いくら日本が舞台でも、これは受けなさそう。

ウルヴァリン:SAMRAI

以下ネタバレ。気になる人は読まないでください。

…と書きつつも、そんな配慮の必要はないかも。これ、一連のX-MENシリーズの外伝みたいなものだから。「実はこんなこともあったんですよ」ぐらいの。

そう、はっきり言ってしまえば、つまらんのです。その最大の理由はスーパーパワー・ミュータントどうしのバトルがまったくないからでしょう。本作のウルヴァリンの敵といえば、シンゲン(剣道の達人)、ヤクザ連中、そして忍者たち。

ラスボスのシルバー・サムライにしても、原作ではタキオン・ブレードという刀にミュータントパワーを注入して、ほぼあらゆるものをぶった斬る敵なのに、登場したのはパワードスーツだもの。

結局、本編に登場したミュータントはウルヴァリン、ユキオ、ヴァイパーのみ。しかもユキオの能力は他者の死期を見通すってやつだから力の発揮はセリフのみ。ヴァイパーはその名の通り毒蛇系のミュータントで舌を伸ばしたり毒を吐きかけたり脱皮もするけど、それだけ。あまりに地味すぎて爬虫類好きとしても楽しめませんでした。マムシ対クズリの対決(ハブ対マングースみたいな)もなかったし。

本作がつまらないもう一点は、ウルヴァリンの最大の見せ所でもあるヒーリングファクターを奪われる話だから。どれだけ傷つこうとも瞬時に自己治癒力が働き、バーサーカーと化して敵をなぎ倒すってのが売りなのに、銃で撃たれて弱るのですよね。しかもミュータントパワーの移植は映画第1作目、同じくパワーの消去は第3作で違う形で実現してたし、このストーリーはどうかと…。

もっと言うと、原作とは違ってハラダが暴君のシルバーサムライにならず、マリコもウルヴァリンと結婚してフグ毒で殺されたりもしません。

ならば、外国映画にありがちな誤解した日本の描写ぐらいは楽しめるかと思ったけど、それほど面白いところもなし。長崎からアウディに乗ってあっという間に東京に帰って来たりはしますが。

ああ、メインキャストでは韓国訛りのウィル・ユン・リーはしかたないとして、真田広之を始め日本人俳優まで日本語のセリフがたどたどしかったのが愛嬌かな。そういう演出なの?

強いて見どころといえば、ユキオ(福島リラ)の存在感が素晴らしいこと、ウルヴァリンの夢に出てくるジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン)が妙に若く妖艶なことぐらいかな。

福島リラ
個性的な顔立ちで美しい。一発でファンになってしまいますね

よってこの映画はラスト15分だけ観ればいい感じ。いや、ウルヴァリンがシルバーサムライとの戦いでアダマンチウムの爪を失ったって解っていれば、最後の最後(クレジット後、エンドロールの前)の1分だけでもいいか。

本編が終わった途端に席を立つ人が少なくないけど、マーベルの映画は最後の最後にオマケがあるし、それが一番重要なクリフハンガー(思わせぶりな「次回続く…」)だったりします。

さて、エピローグでウルヴァリンの元に現れたのはパワーを取り戻したマグニートーと、どうにかして復活したプロフェッサーXの最強仲良しコンビ。そしてテレビモニターには「トラスク」の名前とロボットの手。そう、来年公開予定の次回作『デイズ・オブ・フューチャーパスト』では敵としてセンチネル(ミュータント狩りのロボット)が登場し、ミュータントと見るや善人も悪人もなく狩っていきます。そのためウルヴァリンはマグニートーの金属を自在に操るパワーで骨の爪にアダマンチウムを再移植されるはず。ああ、早くそのシーンの映像が見たい…。

うん、本作は次回作のためのちょっとした前フリのボーナスエピソードみたいなものかな。

楽天レンタル

最近テレビを見ているとDMM FXだとかDMM英会話といった耳につくCMが流れます。少し前には無かったので、それなりの会社を買収して、DMMの名を冠してリブートさせた感じでしょうか。

DMMってちょっと前まではDVDのネットレンタル屋さん(アダルト系に強し)ってイメージだったのに。

同じような話として、最近「楽天レンタル」というサービスが始まりましたね。旧作10円で期間限定キャンペーンをやっています。 で、楽天レンタル内をざっと眺めていたら何かの切っ掛けで「愛の戦士レインボーマン」が表示されました。40年ぐらい前の特撮ヒーロードラマです。懐かしい。

レインボーマンはインドの山奥で修行した主人公が、それぞれ得意分野の違う七曜の化身に変身して敵と戦うお話。といいつつもコストと脚本の都合か、ほとんど毎回「太陽の化身」だったような。もうさすがにうろ覚えだけど。 悪の組織の名前は「死ね死ね団」だったかな。

レインボーマン
月の化身
レインボーマン
火の化身
レインボーマン
水の化身
レインボーマン
木の化身
レインボーマン
金の化身
レインボーマン
土の化身
レインボーマン
太陽の化身

ならばとマニアックなところで「ブロッカー軍団IV マシーンブラスター」というマイナーなアニメを検索したら、やはり出てきますね。街のレンタル屋さんの品揃えではこうはいきません。

ブロッカー軍団IV-マシーンブラスター
パシフィック・リムのイエーガーみたいな、コレジャナイ感たっぷりのロボット達

ということで、楽天レンタルはノスタルジーに浸るには最高のサービスかも。若い人も昔の特撮やアニメはツッコミどころ満載で楽しめると思います。楽天のアカウントで使える点も楽だし。

ただ、こうやって有力グループがコングロマリット風に巨大化していくと、便利な反面、面白みは減って寂しくなりますね。お金が一握りの資本家に集中して社会が二極化かつ画一化されるので…。

elgato EyeTV HD

elgato EyeTV HDを買いました。テレビ番組のリッピング用です。

EyeTV-HDの俯瞰図
今どきネットで探せば目当ての動画が上がっていることも多いけど、たいてい違法アップロードなので永続性は保障されませんよね。サーバーや途中の回線が非力なら視聴もしんどいし。 クラウドの時代なんて言っみても、目ぼしいコンテンツはやっぱ自分で録って手元に置いておきたいものです。 しかも違法アップロードされたコンテンツのダウンロードは違法(何か変な法律だ)らしいし。

EyeTV HDはMac用のビデオキャプチャ装置。22,800円とお手ごろです。欧米ではMacユーザーのマストアイテムなのだと。Apple Store(US)でも売ってます。 日本での唯一の販売店らしき秋葉館の製品説明には

海外並行輸入品の為、マニュアルやソフト等全て英語となります。

とあります。確かに印刷物はそうですが、インストールしてみるとアプリもマニュアルも既に日本語化されていました。

装置本体は電源要らず。付属のUSBケーブルでMac本体またはUSBハブ(電源アダプタ付き)に繋げば動きます。

映像入力は今風にコンポーネント(緑・青・赤。据え置きゲーム機などでよく使われている)ですが、付属の変換ケーブルを使えばコンポジット(黄色またはS-Video)を接続できます。その場合、画質は少々落ちるけど、まあ良いでしょう。

EyeTV-HDの背面
コンポーネントの映像は音声の赤・白と共に変換ケーブルでAV端子に繋ぎます

また、赤外線のケーブルも付属していて、こちらを使うと付属の専用アプリからセットトップボックスのチャンネル切り替えができます。iEPGにも対応しているので、Mac上で所定の番組表から番組をクリックすれば予約完了。録画の時刻になるとEyeTV HDがチャンネル変更の信号を出して録画するようです。

私はリビングのJ:COMセットトップボックスとMacが離れていて接続が面倒なのでまだ試していません。セットトップボックス向けのチャンネル信号を一つ一つ覚え込ませる必要もあるようだし。3桁のチャンネル信号も出せるのかな?

録画の方法(番組表からの予約録画以外)は直ぐに把握できました。どうやらiPhoneやiPadといったデバイス向けに録画するのではなく、ひとまずネイティブファイルに高品質で録画した上で、必要に応じて目当てのデバイス向けに最適化して出力させる方式のようです。解像度は入力先の装置によって変わるらしく、私の環境では720 x 480pix固定、2時間の録画が3.4GBほどのサイズになります。

番組の前後やCMのカットはEyeTV HDのアプリ内でもできる他、.movファイルに書き出してQuickTime 7 Proなどで編集しても良いでしょう。 録画の品質もまずまず。私はコンポジットで繋いでいますが、DVD経由の頃には必須だった画像安定化装置が不要(EyeTV HDはコピーガード信号を無視するらしい)になったことで、画像へのノイズの乗り具合が減った気がします。

それでもグラデーションのかかった風景などでは、白いカーテンがはためくようなノイズがうっすらと見えますが…。

これまで手持ちの機械だけでリーズナブルにと東芝のハイビジョンレコーダーを利用してきたものの、DVD-RWの媒介が不要になり、一連の作業がずいぶん楽になりました。2時間以上の番組も解像度を維持したまま一気に録れるし。

22,800円の追加出費にはなったけど、これだったらハイビジョンレコーダー、もっと早く壊れてくれても良かったなぁ…。

elgato EyeTV HD、まだ録画環境をお持ちでないMacユーザーにはお薦めです。アフィリエイトとして広告を貼れないのが残念だけど。