エビのままでいたい

映画『アリのままでいたい』が公開中です。まだ見ていないけど楽しそうですね。

しかも撮影監督の栗林慧さんと主題歌を歌う福山雅治さんは私にとって同郷の長崎県出身。その上、福山さんと私はは同じ日に生まれたのだよな。何もかも、えらい違いだ…。

それはともかく、昆虫の生態をマクロに動画撮影している点は私の写真にも通じるところがあります。私の場合はメインの被写体がエビだけど、同じ節足動物だしサイズ感も同程度。こちらが愛情をもって接しても決して懐かない点も同じです。

Hairy shrimp
私が好んで撮影するのがHairy shrimp

てなわけで、自分もエビが主役の動画を撮ってみたくなりました。

ただし、水中ではさまざまな制約を受けます。空気残量、水深、水圧、冷え、窒素酔い、流れ、うねり、濁り、浮力、危険生物、そしてダイビング代金。

本格撮影のために海底に三脚を立てるぐらいはできるけど、エビが魚に食われたり、エビが他の生き物を捕まえるシーンを粘って撮るにはリブリーザーでも背負って水中で何時間も粘らないことには。もはやレジャーダイビングでは不可能な領域です。どうにも昆虫映画の真似はできそうにありません。

技術的な面で言うと、栗林さんは内視鏡のレンズを元に独自開発した例のアリの目カメラで撮っていますね。あれは被写界深度が深く、バッタのクローズアップの向こうに遠くの海がしっかり映ります。

対して私は市販の一眼レフカメラと105mmの中望遠マイクロレンズ。寄れば寄るほど被写界深度が浅くなり、エビのアップを撮ろうものならほんの奥行き1〜2mmにしかピントが合いません。被写体が僅かに動いただけでピントが目から外れてしまいます。

いや、そもそも私のカメラではハイスピード撮影が不可。もし印象的なシーンが撮れても鮮明な像によるスロー再生はできないわけです。

動画を撮るならもっと違う機材が必要になるけど、そんなお金はないや。

OS X YosemiteでFrontRowが完全復活!

私のiMac(Late 2009・27インチ)のOS X Yosemite環境でFrontRowが動くようになりました。

Front Rowの画面

参考にしたのはこちらのページ。

Yosemiteで動かしたFront RowをApple Remoteでコントロールする。

Yosemiteにも対応したFrontRowのインストーラーの存在は私も知っていたけど単純にインストールしただけではキーボード操作しか受け付けてくれなかったのですよね。少し離れたところからApple Remote(かつての純正赤外線リモコン)で操作できないと利便性が損なわれます。

でも上記のWebページにmiraの存在が書かれているのを発見。miraは各種アプリにリモコン操作を割り当てるユーティリティです。早速インストールしてみたらFrontRowもリモコン操作できるようになりました。

私は撮り溜めた動画(例えばAnimal Planetの深海魚特集など)をMacで管理していて、たまに見返したくなるので、メディアプレイヤーは必須。よってFrontRowが使えなかった頃はKODI(旧XBMC)MediaCentralといった代替アプリを試したものの、FrontRowの快適さに比べると使い勝手がイマイチだったのですよね。そのため動画ライブラリを参照する際にはわざわざOS X Lionで起動し直していました。

でもこれで安心してOS X Lion環境を切り捨てられます。

Kodiの使用感

関連エントリ:OS X YosemiteでFrontRowが完全復活!


本当はOS X Yosemite用にFrontRowが復活すればいいのだけど、その見込みはなさそうなので代替品を模索していました。いつまでも動画を見る際にOS X Lionに切り替えてってわけにもいかないですしね。

見つかった候補はMedia CentralとKodi(旧XBMC)。ただしMedia Centralは有償なのでひとまずKodiを試そうと。

KODI

で、しばらくKodiを使ってみたけど不満な点がいくつか。

1. 早送りすると音が出なくなる

動画の早送りのためにApple Remoteの右ボタンを長押ししていると音が出なくなります。断続的に押してスキップしても、やはり音が出なくなります。

2. 続きから再生できない

早送りで音が出なくなった場合に再生し直そうと一回層上に戻った後、またその動画を再生しようとしてもできません。

3. iTunesでも再生してしまう

iTunesが起動されている状態でApple RemoteでKodiを起動すると、バックグラウンドでiTunesの動画も再生されるため、多重音声になってしまいます。KodiがiTunesを動かしているわけではないだろうから、Apple Remoteの信号がiTunesにも有効になってしまっているのでしょう。

4. 文字が小さい

プレイリストの文字が小さいです。いわゆる「10フィートUI」(3m離れたところからの操作を想定したUI)を採用しているとの触れ込みですが、だったらもっと大きい文字表示にしてもらわないと。

5. 日本語表示が中華フォント

日本語は日本語フォントではないためちょっと違和感を感じます。

うん、やっぱFront Rowに比べると完成度がまだまだですね。特に1、2、3は使用感を大きく損なうので改善してもらわないことには。でも3はアプリ側で何とかできるのかな? 一応、1と2に関しては開発元のサポートフォーラムに報告してみました。

GODZILLAの感想

GODZILLA見てから1ヶ月経って忘れかけているけどGODZILLAの感想を書いておきます。

一言で言えば「実に面白くなかった」です。途中、つまらないドラマ部分が長くてけっこう退屈しました。

その点、前のハリウッド版GODZILLAの方が断然面白かったなぁと。親個体がニューヨークの街を闊歩し、孵化した幼体がマジソン・スクエアガーデンを駆け回るやつですね。もっともあれは「ゴジラってあだ名の巨大イグアナ」の話で、敵の怪獣は出てこないし光線も吐かないけど、ゴジラだと思わずに一つのパニック映画として見れば良くできていました。

さて、今度のGODZILLAはゴジラファンの監督が作っただけあって、ゴジラが前作のような倒すべき相手ではなく、抗いようのない天災の象徴として描かれています。そしてゴジラ映画の王道である「大怪獣どうしのバトル」にもなっていました。題して『ゴジラ対武藤夫妻』かな。敵はムートー(MUTO)というギャオス似の昆虫系巨大怪獣のつがい。新シリーズの手始めなので有名どころを倒すわけにもいかず、敵役に新怪獣を持ってきたのでしょうね。

でも腑に落ちない点も。放射能で成熟と巨大化するのはゴジラではなくムートーの方。兵士が平然と扱えるほど厳重に密閉されたであろう核物質を遠くから検知できる高感度を持っています。富士山麓の原発をメルトダウンさせ、その周辺地域を壊滅させたのもムートーでした。

ちなみにあの有り様だと東海道新幹線は東西に分断されたのだろうな。もちろん道路も。
だとすると日本の運輸・物流には大打撃。本州の太平洋側のど真ん中をやられて復興させようにもできず日本経済はえらい目にあったことでしょうね。

対してゴジラは「大自然の摂理の体現者」みたいな扱い。自然の均衡を破るものが現れたら対抗手段として目覚めるような。そのためムートーを退治しに何処からともなく泳いできて、いざ倒したら海に帰って行くという人間にとって非常に都合のいい存在に描かれています。何となくウルトラマンっぽいかな。「さすらいの怪獣退治人」みたいな感じですね。倒したムートーを喰うわけでもないし。

いや、古代にはムートーがゴジラを喰ってたのだっけ。冒頭、マニラのウラン鉱山の地中で化石化したゴジラの亡き骸に卵が産み付けられていた描写があったような。ならばゴジラもやっぱり放射性物質に惹かれる生物か。ほんでもって両者はヘビとカエルみたいな関係ですかね。一般的にはヘビが捕食する方だけど、デカいカエルは小さいヘビを食ってしまいます。個体どうしのサイズや成長度合、数によっても力関係が変わってくるわけです。ならばゴジラとしては遠路はるばる泳いででも因縁深いムートーの繁殖を阻止しないと拙いわけだ。

とか、あれこれ理屈を考えたところでゴジラなんて単体で成立した第1作目を除けば、どう描いても陳腐な話になりがちので、いっそのこともうちょっと怪獣プロレスの割合を増やして(ドラマは短縮していいから)、昼間のシーンとして見せて欲しかったです。

その点でいくと、昨年公開されたパシフィック・リムの方がよっぽどゴジラ風の(ゴジラ作品と同年代のロボットアニメなどの)テイストを含んだ面白い作品だった気がします。

まあ、本作は「ゴジラの出てくる面白い映画が見たい人」ではなく「とにかくゴジラが見たい人」向けかな。私は前者なのであんまり楽しめませんでした。駄作とは言わないけど、私の好みではないです。

それでも興行的には成功して次回作が作られるようだから、そちらに期待しましょうかね。次はモスラやキングギドラも出てくるらしいし。

ゴジラ全28作一挙放送

7月25日の『GODZILLA』公開記念として、この週末の連休に日本映画専門チャンネルで歴代のゴジラ映画28作が放映されます。

ゴジラシリーズ、中には駄作っぽいのも多いけど、一応全作品録画してMacのHDDにコレクションするつもりです。とりわけ『ゴジラ対ヘドラ』が見たいかな。内容はもうすっかり忘れたけど、核による天災の象徴 vs. 環境汚染の産物という構図ですね。

ゴジラ対ヘドラ

もちろんDVDを借りてくればいつでも見られるし、Gao!なんかのオンデマンドでも視聴可能だけど、お金かかるんで。

でもゴジラシリーズは全29作あるはず。ああ、ハリウッド版の前作が漏れていますね。あれはゴジラっていうより「あだ名がゴジラの巨大イグアナ」だからなあ。それはそれで爬虫類好きにはたまらんのですが。