iMac死す(3)

故障したiMacはセーフブートモードでなら起動できるけど、動画再生ができないだけでなく音声も出ないので事実上のWeb専用機となっています。画面には黄色いストライプも出たままだし。

ビデオカードが故障したiMaの画面

他に私が持っているのはMacBook Air(2010)のみ。こちらはメモリが4GBでかなり非力だけどセーフブートのiMacよりはパワフル。もちろん動画再生も可能です。ただし画面が狭すぎるのが難点(11.6インチ、1,366 x 768ピクセル)。それに、こちらも9年目なのでいつまで使えるか不安です。

よって新しい環境を模索中だけど、なるべく出費を最小に抑えたいところ。もはや単純な作業はiPadとiPhoneで十分なのだから。

選択肢は以下。

1)iMacを修理する

いくつかの業者に見積もりを頼んだらビデオカード交換の費用は概ね5~6万円とのこと。加えて送料もかかるので見込み6.5万円ってとこですね。Mac miniの下位機種を買ってもお釣りがくる値段です。

それにこのiMacは購入後10年目なので、ここでビデオカードを直してもそれ以外の箇所がいつ故障しないとも限りません。実際、数年前から内臓のDVDドライブは使えなくなっています。

また、macOS High SierraのサポートiMacは「Late 2009以降」。すでに最新OSが動く最古のiMacなので、今秋に出るであろう次のバージョンで切り捨てられる可能性があります。そうなると半年後には新しいマシンが欲しくなることでしょう。

しかもこのiMacの重量は13.8kg(最近のiMacの2倍)もあって模様替えや掃除の際には取り回しが面倒だし、最大電力消費量は365Wもあります(現行の27インチモデルは217W)。

よって性能的には約10年前のこのマシンでも必要十分だとしても、修理して延命させるだけの価値があるかは微妙なところです。シロモノ家電同様、十年ほど使えばお役御免と考えるのが妥当かも。ハードウエア性能が順調に伸びていた昔はパソコンなんて1年半ごとに買い換えるものだったし。

2)iMacを買い換える

思い切ってiMacを買い換えるプラン。でもどの機種も今の私にはオーバースペックのような。そう、3Dゲームや4Kビデオ編集などの重たい作業をやらない人にとっては、もはやパソコンなんてローエンド機でも事足りてしまうのですよね。せいぜい搭載メモリを増やすくらいでOKかと。

実際、私がMacでやる作業といえば、写真のRAW現像と編集、イラスト作成、DTP、Webサイトの作成や更新ぐらい。それと動画再生か(せいぜいHD止まり)。よって9年落ちのiMacの性能でも十分だったわけです。

確かに現行のiMac(27インチモデル)の5,120 x 2,880ピクセルという驚異的な解像度は気になるけど最大解像度だと文字が小さすぎるので結局は解像度を落として使うことになるだろうし。

2009年に27インチモデルのiMac(当時は驚異的な解像度だった)が出た時には飛びついたけど(渋谷のApple Storeまで買いに行った)、もう今のiMacには食指が動きません。価格も高いし。

3)液晶モニタだけ購入する

iMacを修理せず、代わりに液晶モニタを導入して手持ちのMacBook Airを繋ぐ方法。MacBook Airの外部出力解像度は2,560 × 1,600ピクセルなのでまずまず。先々MacBook Airが潰れても液晶モニタは他に転用できます。ちなみにこの機種もmacOS High Sierraが動く最古のMacBook Airです。

32インチの4Kモニタ、KEIAN KWIN-4K32Bなら3万円台、よりハイスペックなAcer ET322QKwmiipxでもiMacのビデオカード交換代金よりも安く買えます。

ただし、昔、MacBookでAperture(かつてのApple純正写真管理編集アプリ)を使ったRAW現像を試みたものの使い物にならなかったような。今の写真(英語名「Phontos」)アプリが満足に動くか試さないとな。いや、RAWファイルではなくJPEGをメインに扱えばいいか。代表作候補とまではいかずblogに載せる程度の写真はそれで十分なのだから。

4)Mac mini+液晶モニタを購入する

Mac miniは必要十分志向の私にはぴったりな機種だけど、現行のMac miniは2014年モデル。USB Type-Cにすら対応しておらず、どう考えても今は買い時ではありません。AppleのクックCEOも近々モデルチェンジするようなことを匂わせていたし。いずれ妥当なスペックで登場すれば買うだろうけど、それまでは待ちが妥当です。

5)MacBook + 液晶モニタを購入する

MacBook Airが非力すぎるけどMac miniを待ちきれないならMacBookにするのも手ですね。

でも今のところラップトップ機を新調する気はないのでパス。

よって本命は3)だな。

Japanese Guide For Tarsier

このFROGFISH.JPの姉妹サイトとして「Japanese Guide For Tarsier」を公開しました。内容は「日本に興味がある主にフィリピン人向けの日本ガイド」です。

Japanese Guide For Tarsiers

きっかけは私が二年半前にBayside English Cebu RPC校で馴染みになったフィリピン人英語教師数名がこの夏に来日し、東京の九段下の英会話スクールで英語を教えることになった際、オーナーから「彼らに日本語を教えてあげて」と頼まれたから。どうしたものかとしばし考えた結果「私自身がライターの端くれなのだから、独自にテキストブックを作ろう」と思った次第です。ただし、当初は日本語ガイドにするつもりでタイトルを「Japanese Guide」としたけど、意外に大変そうなので当面は「Japan Guide」になるかな。

それに、2020年4月から小学校3年生以上への英語教育が始まるため、2年後にはフィリピンから何千人もの英語教師が来日することになるでしょう。何しろちゃんと英語が話せる日本人の小学校教師なんて僅かだし、全国2万校、約400万人の小学生にまともな英語教育を行うなら他に選択肢はないはずです。もちろん他の国からも来てくれるとありがたいけど、互いの国どうしの距離や人件費の面から必然的にフィリピン人が中心になります。ならば彼ら彼女らに今の内から日本を知ってもらうう上で一役買ってみようかと。

そんなわけでサイトは日英両対応にしました。まず日本語で原稿を書き、それをGoogle翻訳を使って英訳しています。そのため英語の間違いや読みづらい言い回しなどが多々あるかもしれないけど、それをきっかけにフィリピン人達とコミュニケーションができるでしょう。

ちなみにタイトルの「Tarsier」とはフィリピンに生息する猿の名前ですね。もちろんフィリピン人を猿扱いしたいわけではなく、ニュージーランド人が自分たちを「キウイ(Kiwi)」と表現するような意味合で受け取ってもらえるといいかなと。

てなわけで、よかったらJapanese Guide For Tarsierを覗いてみてください。ついでにページ内の広告もたくさんタップしてくれると私に対するちょっとした応援になります。

それと、当面はJapanese Guide For Tarsierの充実に注力するため、こちらのblogの更新は飛び飛びになるかもしれません。

APECOって何よ

私が時折「フィリピン」で検索するせいか、Webを閲覧していると、たまに「APECO」の広告が表示されます。フィリピンの特別永住権のことです。その取得セミナーが12/10(日)に東京駅の近くで行われたので参加してみました。

APECO

APECOというのは、Aurora Pacific Economic Zone and Freeport Authorityの略でフィリピンのルソン島オーロラ州(マニラの北東の東海岸)が発行するフィリピンの特別永住権の名称です。同州は経済特区で、その権限が与えられているのだそうな。

これまでもフィリピン退職庁が「SRRV」「クオータービザ」という永住権を発行していたけど、もっと取得しやすい内容になっているようです。例えば従来の永住権を取るには30〜40日のフィリピン滞在が必要だったところが、APECOは3泊4日で取れるとのこと。また、従来の永住権は1年毎の更新だったけどAPECOは5年毎。APECOではフィリピン国内の住所や居住実績も不要になっています。

ただし、従来の永住権は最初に預け入れたお金は自由に引き出せるし永住権を放棄すれば戻ってくるのに対し、APECOは一切戻って来ません。というのも「オーロラ州のリゾートの建設費用を拠出してくれた人にフィリピンンの永住権を与える」という仕組みのようで。なるほど、だからEconomicが入っているのですね。

ちなみにそのリゾートは来年からコンドミニアムがぼちぼち完成し始める段階とのこと。APECO取得者は毎年60日、完成したリゾートに無料滞在できる特典があるそうだけど、リゾートの街があらかた出来上がらないことには行ってもつまらんですよね。しかもマニラから悪路を車で8時間走ってようやくたどり着ける僻地らしいし。いずれ空港が整備され、マニラやクラークから空路で行かれるようになるようだけど、フィリピンのことだから建設は遅れに遅れるかもしれないし。

さて、フィリピン側の思惑が「フィリピンでの居住いかんに関わらず特区内のリゾート開発費の出資者を募りたい」なのに対して、日本人が取得する際の主たるメリットが何かと言えば「資産形成・保全」のようでした。セミナー主催者はファイナンシャルプランナーの方だったし。フィリピンは金利が高く、国際的な共通報告基準(CRS: Common Reporting Standard)の枠組みにも入っていないので訴追されにくい資産の退避先になりうるとのこと。

で、肝心の取得費用は20,000米ドル+150万円と聞きました。今のレートで計380万円ぐらいかな。これにマニラへの往復航空券+ホテル代(最低3泊)+食事代がかかるので400万円弱といった感じです。5年毎の更新費は75,000円かかります。他の永住権と違って英語がまったくできなくても手続き時に通訳が付くので大丈夫らしいです。

また、この永住権があると国籍は日本のままなのにJALとANAの国内線に外国人料金(どの区間も片道10,800円)で乗れるそうな。頻繁に国内線に乗る人なら400万円も簡単にペイするかもしれません。

それとこのAPECOの枠は600名限定。すでに200人強が取得済みなので、いつまで取得可能かは不明とのことです。フィリピン側にしてみれば600人分に限らず開発への出資を募りたいだろうから多分追加があるだろうけど、第2次募集以降は取得費用の金額が上がっていくかもしれませんね。来年以降は対ドルで円安も進みそうだし。

というわけで、400万円でフィリピンの永住権を買いたい人、フィリピンで資産の管理・運用やビジネスがしたい人、JALとANAの国内線に乗りまくる人なんかは検討してみてはいかがでしょうか。

ちなみにAPECOを仲介しているHalo Haloという日系企業は、フィリピン版の楽天みたいなITサービス企業ですが、MNL48も展開していて先日オーディションが行われたばかりなのだと。オーディションにはアプリでエントリさせ、応援投票もアプリにすることで、若年層の顧客情報を集める目的もあるそうです。なるほどね。そういやこの企業のチラシ、去年のフィリピンフェスティバルで貰ってたわ。

Hallohallo.comのチラシ

ダンジョン飯

前々から書こうと思っていながら書きそびれていたのだけど、最近気に入っている漫画が『ダンジョン飯』。年2冊のペースで現在5巻まで出版されています。6巻の発売は2月かな。待ち遠しいなぁ。

ダンジョン飯

知らない人のために紹介すると、魔法やモンスターに満ち溢れている西洋風のベタベタなファンタジー漫画です。指輪物語やダンジョン&ドラゴンの世界観そのもので、エルフやドワーフといった人種の設定もそのまま引き継いでいます。小柄な人種はホビットではなくハーフフットという名前になっているけど。

ONE PIECEがゴールド・ロジャーの死に際の一言で大海賊時代が訪れたように、ダンジョン飯ではある日、島の地下墓地がダンジョンに通じ、そこから出てきた1,000年前に栄えた国の王と称する人物が「魔法使いを倒した人に全てを与える」と言い残して朽ち果てたことでダンジョン探検ブームが起こったことになっています。それから何年も経つものの、まだ魔法使いを倒した人物はいません。

ストーリーは主人公の一行がダンジョンを探検する上で、やむを得ない事情から自給自足を強いられ、ダンジョンに生息する魔物を糧に冒険を続けるというもの。手始めには歩くきのことスライムを退治、調理して食べていました。フジテレビの『ダレトク』の『キモ旨グルメ』みたいな感じです。

この漫画の特徴は以下。

ギミックが効いている

ダンジョン内では何度でも生き返るという設定が、うまく機能しています。何しろ冒険の目的はドラゴンに食われて死亡した仲間を助け出すことだし。

ストーリー運びが巧妙

序盤は1話完結風だけど、ことごとく後の展開の伏線になっていて、連載漫画の作り方として秀逸です。

生物に対する知識が豊富

例えば作中にバジリスクという半鳥半蛇の生き物が出てきます。鳥のパーツはニワトリです。後にコカトリスという近縁種が登場するけど、こちらの半身はドロマエオサウルス風の羽毛を持った小型恐竜(ニワトリ風)。つまり「鳥類は恐竜と同じ生き物」という近年の生物学に基づいて描かれています。

料理に対する造詣もなかなか

食事シーンではわざわざ調理の過程や材料一覧、栄養素の7角チャートまで書かれています。しかもズッコケるタイトルを添えて。野生生物を狩って食べる漫画としては『トリコ』などがあったけど、あちらがバトルのついでに獲物を食う(ちっとも旨そうに見えない)のに対して、こちらは架空の食材を扱いながらも、ちゃんとしたグルメ漫画っぽくなっています。しかも西洋風のファンタジーなのに和食が多く箸で食べていたりします。ライオス、よく正座してるし。

画力が高い

作画力は見事です。作者は九井諒子さんという名前なので女性だと思うけど、絵も少女漫画っぽくはないし、それでいて女性の仕草の描写は見事です。例えばマルシルというメインキャラクターの指使いなど。また空間認識能力が高いというか、様々なアングルから描き分けています。作者のプロフィールは知らないけど相当デッサンの鍛錬をした人っぽい気がしますね。

ツッコミがしっかりしている

そしてこの作品が魅力的なのは、ツッコミがしっかりしているところ。主にボケ担当はお坊ちゃん育ちなトールマン(人間)のライオス。一応のパーティーリーダーである彼は魔物が好きすぎて天然ボケな言動を繰り返します。対してツッコミ担当はハーフフットの鍵師チルチャック。非力で臆病な反面、常に現実的な彼は必ず的確なツッコミのセリフを吐きます。漫才がそうだけどツッコミが決まってこそボケが活きるというものです。

また、マイペースなドワーフで魔物食研究家のセンシ、どんくさいけれど実は凄腕の魔法使いマルシルも実にいい味を出しています。

ちなみに私のお気に入りはセンシ。魔物食材の調理に長けた彼は、キモ美味グルメの平坂さんのポジションですね。特別制の鍋と包丁を有しているので、意外にいいとこの出なのかも。

さて、第5巻でおおよその背景が見えてきました。ライオスが絵画の世界の中で会ったことのある褐色肌で銀髪のエルフが狂乱の魔術師でダンジョンの支配者らしきことが描かれています。このエルフが黄金城の城主デルガル王を溺愛するあまり城に不死の魔法を張り巡らせたのでしょう。結果、彼は人間であるにも関わらず1,000年もの間死ぬことが許されなかった(死ぬたびに蘇生させられていた)と。それでも城がとある小島の地下墓地と繋がった際に何とか逃亡に成功し、遺言を残して果てたものの、それを知らない魔術師は使役する赤い火吹き竜に消息を絶ったデルガル王を探させている…ということなのだと推測します。

この漫画、もう少し話数が溜まったらアニメ化するべきだと思います。実に愉快なので。

英語版も出ていますね。

タラサダイブリゾートレンベ

今回、レンベで使ったのはThalassa Dive Resort Rembeh(タラサダイブリゾートレンベ。ただし、まだレンべのぺージはないようで)。オープンして1ヶ月の真新しいレストラン&宿泊一体型ダイビングサービスです。今年のマリンダイビングフェアでリーフレット(日本語)を貰ってから、ちょっと気に掛かっていたので、オープンしたと聞いて行くことにしました。

タラサダイブリゾートレンベの広告
特典のマッサージとボトルはもらいそこねました

到着を出迎えてくれたのはケイスさんとアニカさんのご夫妻(写真はこちら)。二人とも190cm級の長身です。さすがは平均身長が世界最高のオランダ人ですね。

同時期に居合わせて一緒に潜ったゲストはスペイン人の男性シニアチーム5人とやはりオランダ人のシニアご夫妻。そう、ここは欧米人がメインターゲットのリゾートのようです。まあ、インドネシアでは他もだいたいそうだけど。

ちなみにタラサダイブリゾートにはSatokaさんという日本人スタッフもいるらしいけど、お会いできませんでした。他の業務でもってマナドの方から動けなかったようです。もっとも私は英会話は堪能ではないもののダイビングリゾートや空港では特に不自由しないので構わないけど。結局、この旅では、ジャカルタから先では一人の日本人にも会いませんでした。

なお、リゾートを予約する際、Webサイトの入力フォームから英語で問い合わせ、「I’m a Japanese.」と書き添えていたら、以後は日本語によるメールのやり取りとなりました。そんなわけで英語はからっきしという日本人でも、飛行機を乗り継いでマナドのサムラトゥランギ空港まで行かれる人であれば使っても大丈夫かと。現地ではSatokaさんが何かとサポートしてくれると思うので。