こんなカメラが欲しい(フィッシュアイ専用コンデジ編)

マクロ用コンデジに続くリクエストの二つ目はフィッシュアイ専用コンデジ。

スマホはもちろん、従来のコンデジで決定的に弱いのがフィッシュアイ撮影。アタッチメント式のレンズを使わないとどうにもなりません。使ったところでさほど広い画角も得られないし。

ならば、いっそのこと画角180°くらいのフィッシュアイ専用のコンデジがあってもよかろうと。

用途は、例えば一頃流行ったペットの鼻デカ写真。あれが撮れるコンデジがあるといいですよね。

他にも、水中撮影でも重宝しそうです。特にジンベエザメやマンタ、ギンガメアジやバラクーダのトルネード、イワシ玉など、巨大な被写体を撮る時や、印象的な水中の景色、あるいは半水面の写真を撮るとか。

バラクーダのトルネード
シパダンのバラクーダのトルネード。 フィッシュアイ専用コンデジがあればもっと接近しつつも、 トルネード全体を写し込むなど、よりダイナミックな絵が撮れます

ああ、GoProやSONY HDR-AS15がこの用途に使えるか。画角も170°あるし。HDR-AS15は静止画が200万画素だけど、GoPro Hero 3 Blackなら1,200万画素なので申し分なし。

ただし、HDR-AS15の最短撮影距離は30cm。ワイドマクロには使えませんね。GoProは仕様が解らないけど、まあ似たような感じでしょう。

よって写真主体のフィッシュアイ専用コンデジの登場にも期待したいところ。せっかくだから最短撮影距離を2cmを実現して欲しいです。だったらハウジング越しに1cm以内まで寄れるので、およそピント合わせ要らずだし。

こんなカメラが欲しい(マクロ専用コンデジ編)

まったく宣伝活動はしていないこのblogにも実はそこそこのアクセスがあり、ここを経由してAmazonでデジカメや水中ハウジングがちょくちょく売れるようになりました。その都度、小額ながら紹介手数料が入るので、自分で撮った写真を小出しに紹介するだけでなく、カメラの話もちょいちょい書かないと。

今週、ラスベガスでCESが、今月末には横浜でCP+が開催されます。なので、そろそろ新製品ラッシュが起きてもよさそうな時期ですが、今年はどうでしょうか。なにしろカメラメーカーが苦戦しているようなので。

まあ無理もないですよね。これほどスマートフォンが流行ってしまっては。なにしろ撮ったそばから意中のアプリで加工して(もしくはアプリで撮って)、すぐさまGPS情報付きでFacebookやらにアップデートできるわけで。近ごろはWi-Fi機能を搭載したデジカメも増えてきましたが、スマホを押しのけるほどの求心力はありません。

よって、カメラメーカー各社はよりハイエンド機に注力せざるを得ない状況のようです。スマホではカバーできない領域で勝負するしかないと。

そこで私が前々から欲しいと思っていたカメラについて2回(+1回)に渡って書きます。

一つ目はマクロ専用のコンデジ、つまり撮影倍率が1/1で写るコンパクトデジカメですね。

通常、コンデジで撮った像は1/5ぐらいに写るので、漠然と景色を撮る分にはいいものの被写体を大きく写したい場合はズームが必要になります。でも高倍率のズームをかけると手ブレが増幅され、たいていの機種では接写も不可。要するに、従来のコンデジでは近い被写体はどうしても小さくしか写せません。

クローズアップレンズやテレコンバーターレンズを使えば倍率を上げられますが、いくらか副作用も出ます。クローズアップレンズを重ねればピントの合う範囲が狭くなるし、テレコンバーターが装着できるコンデジは僅かな上、水中ハウジングが特注になります。

だったらこの際、広角側は切り捨てて、最初から大きく写せるコンパクトデジカメを出してくれないかと。そう、一眼レフにマクロレンズを付けたときのような。

例えばこちらの写真は、私がかつてコンデジで撮影した5mm大のカエルアンコウです。

草むらの小人さん

この通りちっぽけにしか写りませんが、マクロ用コンデジがあれば、同じように構えてもきっとこんな風に撮れます。

草むらの小人さんのアップ

それに、水中写真や虫などのマクロ撮影以外でも、マクロレンズは意外にもスナップショットに向いているのですよね。一人や二人の胸から上を撮るような用途なら、ズームを掛けなくても大きく写るので、一眼レフでも記念撮影用にはマクロレンズが意外に重宝します。

おまけに一眼レフ用のマクロレンズと同様、無限遠までピントが合えば、ちょっとした望遠レンズ的にも使えます。最初から像が大きく写るのだから、ズーム機能無しの単焦点機構でも構いません。つまりカメラはシンプルかつ安価に作れるはずです。

というわけで陸上でも使い勝手がいい60mmマクロレンズ相当の画角が写せるコンデジが欲しいです。

OLYMPUS XZ-2はお勧め

先週、OLYMPUS XZ2が発売されました。ダイバーの間では定番感のあるXZ1の後継機種ですね。

OLYMPUS XZ-2

スペック表を見るとXZ1の頃は弱かった動画などが順当に強化(HD→フルHD)され、モニターの解像度も向上しています。

一方で新たにバリアングルモニタやタッチスクリーンも搭載していますが、それらは水中で使うことはありません。内蔵メモリーの容量やデジタルズームの倍率は下がっていますが、こちらも水中利用では特にデメリットにはならないでしょう。

ということで、さっそく量販店で触ってきました。

今回、私が確かめたかったのはマニュアルフォーカスの仕様。水中でマクロ撮影をする際にピントの位置を微調整できるかどうか。結論は「可能」です。遂に実現しました。

前作のXZ1にもマニュアルフォーカスの機能はあったものの、操作が液晶モニタの右隣のサブダイヤル(十字ボタンの外周)に割り当てられていて、純正品の水中ハウジングではアクセスできなかったのですよね。サードパーティ製の水中ハウジングなら操作できるものもあるようですが、何しろ高価で…。

でもXZ2ではしっかり改善されてきました。モードをC1(カスタム1)などに設定しておき、カメラ前面にあるコントロールレバーを「アナログ」に倒すと、以後はレンズ周りのコントローラーリングでフォーカスをグリグリ調整できるようになります。

コントローラーリングは純正の水中ハウジングの上からも回せるので、Canon PowerShot S100/S110と並んで、「最も水中撮影(マクロ)に適したコンパクトデジカメ」と言えそうです。Olympusの純正水中ハウジングの作りはCanonのものよりも優れているので、むしろPowerShot S110よりも上に評価しても良いかも知れません。

リビングストンリュウグウウミウシの顔
クローズアップレンズとズームを駆使すれば、 こんな感じに、リュウグウウミウシの触角のヒダヒダまでしっかり撮れるでしょう

私はOLYMPUSの歴代のコンパクトデジカメはあまり高く評価していなかったのですが、XZ-2は減点要素が無い良い機種だと思います。お勧めします。

注意すべきなのはアーム展開。外部ストロボやライトを拡張するためにトレイとアームを選ぶなら、コントローラーリングを回しやすいかどうかを確かめるべきですね。

PowerShot S110に見られる進化

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化

2012年上半期、個人的に名機、最も水中撮影に適したコンパクトデジカメだったと思うのがCanon PowerShot S100。その後継機S110が発表されました。

Canon PowerShot S110

今回の目玉機能はスマホとの連携。Wi-Fi機能を搭載していて、iPhoneやAndroilスマホの専用アプリからカメラ内の写真や動画を取り出せるのだとか。近年、スマホのカメラ性能も上がっているものの、当然ながらコンデジの上位機には適わないわけです。よって私はFacebookに上げる際、スマホのカメラで妥協して撮るよりも、コンデジで撮ってiPhoneからアップロードする方が好みです。

なお、センサーが新しくなっていること、モニターがタッチパネルになっていること以外の仕様は、おおむねS100を受け継いでいます。もちろんコントローラーリングも健在なので、マニュアルフォーカスや絞り機能を割り振ってダイヤル操作で調整可能です。

そしてもう一点、ダイバーとして見逃せないのが純正のウォータープルーフケース(水中ハウジング)WP-DC47。

ウォータープルーフケース(水中ハウジング)WP-DC47

この通り、上部にシューベースがつきました。キヤノン純正品としては初めてじゃないですかね。私も10年前からぜひ付けてくれと言い続けてきて、ようやく実現しました。これでアーム類に頼らずともINONのLEDライトなどと組み合わせて使えるようになります。

あとはコンバージョンレンズを付けるためのネジ径もお願いしたいところです。

うん、スマホとの連携は使い勝手が良さそうなので、もし誰か私のコンデジ水中カメラセット(SONY Cybershot HX5V & Recsea製水中ハウジング)を買ってくれる人がいれば乗り換えてもいいかな。水中では使わないかも知れないけど。

関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化

いよいよ血迷ったか?SONY

先日、SONYがCyber-shot DSC-RX1を発表しました。フルサイズのCMOSセンサーと単焦点レンズを積み、市場推定価格が25万円という驚異的なコンパクトデジカメです。

Cyber-shot DSC-RX1

発表以来、SONYがこのカメラで何を狙っているのかをずっと考えてきたのですが、ようやく一つの結論に至りました。「戦艦ヤマトを作りたかったのだろう」です。

そもそも単焦点なので用途はほぼスナップショット用かと。でも、それならもはやケータイで十分。むしろケータイの方がSNSにUPするのに有利です。DSC-RX1ではおそらくコンデジには考えられないほどの高画質、高精細の絵が撮れるのでしょうが、大半の人々は決してそれを求めてはいません。

第一、写真に高画質を求める人なら素直に一眼レフ機を買うわけです。光学ファインダも持たず、レンズも換えられないカメラに25万円もの大金を払う奇特な人は稀でしょう。

まあ、その点はSONYも重々承知のはずなので、たとえ使うのがもったいないほどであっても、スペック的に圧倒的な機種を投入して、社内外の士気を鼓舞したいのではないかと。この機種に限れば採算は度外視で。まさに戦艦ヤマトですね。ザクを圧倒するガンダム(戦局を一変させるほどの高性能機体)ではなく、ある意味お飾り的な…。

ただ、一個の商品としては、やはりピントが外れている気がしてならなりません。なぜなら、これが「いつかは欲しい」「お金に余裕があれば買いたい」と思わせる製品だとは到底考えられないので。もちろんべらぼうに高価なコンパクトデジカメがあってもいいけど、それは人々の憧れに成り得るものでなければならず、やるんならα、もしくはNEXにおける圧倒的な最上位機じゃないと。

順当な上位機種DSC-RX100だけでは飽き足らず、筋がよろしくないDSC-RX1までも出してきたことで、私は今後もSONYの迷走が続くような気がしてきました。