ど肝を抜かれた水中写真

こちらは米国のダイビング雑誌Scuba Diving Magazineの11周年記念フォトコンの入賞作品。CONCEPTUAL部門の1位です。

Kiyoung Jangさんの作品(Scuba Diving Magazine's 11th Annual Photo Contest)
Kiyoung Jangさんの作品(Scuba Diving Magazine’s 11th Annual Photo Contest)

これには驚きました。そしてしばし悩みました。一体どうやって撮ったのかと。ウミウシの卵ではないですよね。フォトコンに応募するぐらいだからコラージュでもないはず。

でも背景に着目して謎が解けました。シライトウミウシが大きく映っているので。なるほど、カメラの前で気泡を発生させ、無数の宙球(ソラタマ)として写し込み、それを撮ったのですね。

気泡を通して像を見たことがないのでこんなに写るのか解らないけど、ライトと鏡を駆使しているようです。

I used a compact camera, hand torch and mirror.

カメラはOlympus TG-3だから顕微鏡モードを使ってるかも。

ともかく、私がこれまで見た中では最も技巧が凝らされた水中写真の一枚です。これを撮ろうと思いついたJangさんは凄いなぁ。

キヤノンがコンデジ製品を縮小

キヤノンが2万円以下のコンデジの生産を止めるようですね。同社の販売台数の2割を占めるそうですが、まあ妥当でしょう。このクラスは際限なくスマホに食われているし、起死回生の策もなさそうだから。

で、キヤノンオンラインショップで単純に2万円を境に分けるなら、具体的にはIXYシリーズがほぼ全滅ですね。IXY630だけは2月20日の発売直後なのでまだ22,890円ってとこですが、2万円を割るのも時間の問題です。

IXI-630
IXY 630は最後のIXYになるのかも

一方のPowerShotシリーズだとPowerShot SX170IS、Power Shot SX500IS、PowerShot SX510HSあたりが引っかかりますが、いずれも1年半前に発売された機種。次に安いのはPowerShot S200やPowerShot D30といった今年の新製品。

差し当たりダイバーが使うのはPowerShotの方で、機種も限られているから、その点では影響は少ないかもしれませんが。

PowerShot G1 X Mark IIは究極の水中コンデジ

カメラ業界の国内最大のイベントCP+が今年もパシフィコ横浜で開催中です。私が行くとすれば土曜日ですが、あいにく雪かも。確か3年ぐらい前にもそんな日がありましたね。去年も行きそびれたけど、降り積もり具合によっては今年もパスかな。

さて、毎年各社がこのタイミングに合わせて新製品を投入してくるわけですが、CanonはCP+開催の直前の一昨日になってコンパクトデジカメの新製品を発表してきました。スマホに押されてコンデジ市場が縮小する中、今年は見送るのかと思ってたけど、まだその気があって一安心です。

PowerShot-G1-X-Mark-II

で、私の注目はPowerShot G1 X Mark II。1.5インチの大型センサーを搭載した同社コンデジ最上位機種の2代目ですね。

1.5インチというと、SONYのCybershot RX1(フルサイズセンサー搭載。売価20万円弱)には負けるものの、PanasonicやOlympusがミラーレスで採用しているものよりも大きなセンサーです。コンデジ特有の枕胴式レンズが多少足を引っ張るかもしれないけど、巨大センサーのポテンシャルの恩恵を受けて、それなりに高画質を得られるのではないかと期待します。

前モデルも同じサイズのセンサーを積んでいたけど最短撮影距離が20cmもあってマクロ撮影には向きませんでしたが、Mark IIでは5cmに短縮されました。これならマクロ撮影も十分にいけます。もちろんクローズアップレンズを付ければもっと寄れるでしょう。 ワイド端の画角も24mm〜(35mm判換算)とコンデジとしては広目です。

気になるのは水中ハウジング(ウォータープルーフケース)の有無ですが、ちゃんと純正品が用意されています。例によってレンズポートの先にネジ径が切られていない半端な仕様だけど、INONがこの製品用にもアタッチメントを発売してくれるものと期待します。

WP-DC53

また、Mark IIの特徴であるレンズ周りの2個のコントロールリングも水中ハウジング越しに操作できそうすね。このリングにマニュアルフォーカス機能を割り当てれば、カメラ任せではないフォーカス合わせができて作品作りの幅が広がります。

他にも特徴はあるのですが今回は割愛。スペックを見る限り、現時点で最高の水中撮影用コンパクトデジカメと言えそうです。まあ、カメラの重量や大きさと価格さえ気にならなければ。

輸入の水中ハウジングは早く買うべし

円安を受けて来月から光熱費や多くの食料品などが値上がりするようですね。

同様に、私も愛用しているNauticam社製の水中ハウジング(造りはもちろん操作性や拡張性の面でも最強クラス。お値段の方も…)が値上がりするようです。Nauticamは香港のメーカーなので、さもありなん。

溝ノ口の水中撮影機材専門店AQUA FORUMによると、

nauticam製品価格改定のお知らせです。 このところの急激な円安の影響で4月6日ご注文分から、nauticam製品全般のお値段が上がります。 一眼レフハウジングだと2万円~3万円、その他、ファインダーやポート、ギア、アームなどのアクセサリーも上がることになっていますので、nauticam製品をご検討中の方はお早めにご注文ください。

だそうな。

というわけでNauticamの水中ハウジングは今が買いです。4月6日からってことは、あと一週間しかありません。

D600のハウジング
中身のカメラとともに良さげなD600のハウジング

差し当たり私はフィッシュアイレンズと対応のドーム型レンズポートが欲しいのだけど、値上がりすると解っていても手が出せないや…。

これ、純正品よりもいいじゃん

サンコーレアモノショップがCanon PowerShot S110用の水中ハウジングを発売しました。PowerShot S110は水中カメラとしての評判はすこぶる良好な、お勧めできる機種です。

サンコー、おそらくCanonの純正品を作っている会社に発注したのでしょう。この通り、そっくりのいでたち。見る限りCADデータの大部分を流用してそうなのですが、法的に問題はないのかな?

サンコーのハウジング
サンコーのハウジング
Canon純正ハウジング
Canon純正ハウジング

とはいえ違うところもあって、サンコーの方はレンズポートが真ん丸の円筒形で、かつ67mmのネジ径も切られています。ひょっとしたらズームをワイド端に設定すると四隅がケラれるかもしれないけど、どうかな。

また、内臓フラッシュの発光部あたりに光ケーブルを差し込むためのソケットも用意されていますね。

それでいて40m防水という部分は純正品と同じだし、価格はこちらの方が5,000円ほど安かったりします。

直販限定なので届くまで実物を見られないけど、品質は純正品とほぼ同じぐらいだと推測するので、私だったらこちらをを買いますね。

たぶんOリングも純正品向けのものが流用できるだろうし。