今さらパラオなんて

今年もダイビングの仲間が立て続けにパラオに行きます。ぜひ楽しんできてもらいたいです。

パラオには私も以前は毎年のように行ってたのですが、マクロ写真が楽しくなってからはパタリと足が遠のきました。大物狙いの中層ダイビングはどうにも大味に感じられて。なにしろ青い写真しか撮れないから。魚も概して黒、白、銀、グレーの組み合わせのものばかり。勇壮なマンタも1〜2分も見てると飽きてくるし。

おまけにブルーコーナーはカレントフックが普及したせいで棚のヘリがつんつるてん。人を入れ過ぎなんですよね。かつては中級者以上限定っぽかったのに、今やビギナーでも行かれるポイントに格下げされてて。直近の状況は知らないけど、かつては下りられた棚上の砂地にも、いつしかゴマモンガラが巣を作って接近不可になったし。

ってな感じで、「昔のパラオへの憧れはもうなくなったんだよなぁ」「もうパラオには行かないかも」などと書こうとしていた矢先、冒頭の人たちとは別の仲間からパラオ行きのお誘いがありました。もはやパラオは自ら進んで行きたい海ではなくなったけど、仲間でわいわいやるのが主目的なら話は別です。

しかも誘ってくれた人はよく解ってて、ペリリュー島もしくはカープ島ステイで検討しているとのこと。そうですよね。10年前の姿を知っている者からすれば今のブルーコーナーは…。

ペリリューのウミガメ
ペリリューのタイマイ

いや、でもカープ島に泊まっても潜るのはブルーコーナーやジャーマンチャネルとかか。だったら私からはペリリューをリクエストしましょうかね。夏の日程なのでカープ島ステイでも風向きの関係でブルーコーナーにすら行かれない可能性もあるけど。

あとは日程とツアーの金額、そしてメンバーの集まりかた次第か。まあ、その旅では作品撮りの目標は半ば捨てて行こうかな。

円安ペソ高

昨年末の政権交代を受けて円が一気に安くなってますね。なにしろ前政権がとんでもなく無策だったからなぁ。

直近のレートで1ドル89円、1ユーロが118円。お正月も容赦なく円安が進みましたしね。

ちなみに対フィリピンペソでも円は下がってて1万円が4,570ペソぐらい。見なれない数字だ。

私が知人を訪ねて初めてフィリピンに行った2009年の7月は1ドル約94円と今よりももっと円安だったけど、確か1万円が換金後でも5,100ペソぐら いでした。ペソ上がったなぁ。

聞くところではフィリピン経済が好調らしいので、円高の巻き戻しでフィリピンペソも買われているのでしょう。昨年十月が5,200ペソぐらいだったから、 この二ヶ月で円の価値が1割も下がったわけだ。

もっとも観光で行くぶんには少々のレート悪化はさして気にならないものですが、現地で暮らしているとそうもいきません。その知人は1万円が5,000ペソ を割ると換金したくなくなるそうで。

かくいう私も友人らと「老後はフィリピンあたりで暮らすのも良いのでは?」と話していたりします。なにしろバブル期までに多くのキャリアを積むことができ た少し上の世代ほど資産を作れなそうにないから。でも、蓄えが少なくとも物価が安い国ではそこそこいい暮らしができますしね。幸い私にはウィンタースポー ツの趣味もないので冬でも温暖なフィリピンは最有力候補地です。

まあ、日本とフィリピンでは国力、特に産業の強さと豊富さがまだまだ圧倒的に違うので、日本の人口が相当減るまでは極端にペソ高が進むことはないと思いますが。

チョーセンチキン
近年のセブには韓国人がたくさん。 一説には日本人の10倍ぐらいいるのではないかと。 そのため韓国料理やが次々とオープンしているし、 昨夏にはマクタンにもチョーセンチキンができました。 赤い方はトッポッキみたいな甘辛の味付けです

ミチヨミノウミウシ

先週、谷津で撮ったミチヨミノウミウシ。

ミチヨミノウミウシ
これも1cm未満のサイズだったかと

谷津の美人のガイドさんはやたらと小さい個体、例えば数ミリ単位のウミウシ類を次々と見つけてくれます。

私としてもそのサイズは望むところなのですが、谷津の海は岩場の起伏が大きく(隠れるところが多いので伊勢エビ類がたくさん)、マクロ生物も斜面にいることが多いため、なかなか体を安定させられずに狙いが定まらないのですよね。肉眼では見えているのにファインダーでは見失うこともしばしば。

おまけに左手で岩を掴むのでマニュアルフォーカスができず、ピントが甘くなりがちだし。

 

こんなカメラが欲しい(応用編)

私が欲しいカメラとは、要するにマクロまたはフィッシュアイの交換レンズを付けた一眼レフの撮影条件を再現するコンパクトデジカメです。それでいて小さく安価な。

スペック的には例えばこんな感じでしょうか。

  マクロ専用 コンパクトデジカメ フィッシュアイ専用 コンパクトデジカメ
イメージセンサー 1/1.7インチ以上
焦点距離(レンズ端から) 5cm 〜 ∞ 1cm 〜 ∞
撮影倍率 1:1 1:3
ズーム なし(あっても良いが)
フルHD動画撮影
Wi-Fi機能 あり
備考 拡張バッテリーパック装着可

純正ハウジングはあってもなくても。これほど水中撮影向きなら確実にサードパーティが用意してくれるので。

Wi-Fi機能は水中ハウジングを開けずとも撮影した写真や動画を撮り出すため。SDカード互換のEye-FiやFlashAirもいいけど、8GBを超える大容量タイプが存在しないので。

拡張バッテリーパックの装着機構はぜひ欲しいですね。フルHD動画を2時間ぐらい撮ってもバッテリーが残っていると嬉しいです。

で、もしこれらが発売されたら、きっと私は2台持ちで潜ります。今でもたまにやってます。例えばマクロの海にジンベエザメが出るようなサウスレイテとかでは。2台目はもちろん普通のコンデジですが。

ジンベエザメ
ジンベエザメ サウスレイテのジンベエザメ。もちろん餌付けはされていません。 ジンベエウォッチング中は一眼レフカメラは禁止とのことでした。 フィッシュアイのコンデジがあれば、もっと近寄っても全体を入れながら撮影できるかも

一眼レフの最大の利点はレンズを交換できること。裏を返せば、水中撮影ではマクロならマクロ、フィッシュアイならフィッシュアイと決め打ちになります。かといって一眼レフの2台持ちはアシスタントのいるプロでもないと厳しいところです。私の一眼レフのセットは7kg強。それが2倍になると考えるとゾッとします。

でも、コンデジ2台なら携行も苦にならず、スナッピーコイル等でBCのDリングに結びつけて手を離すこともできます。

さすがに画質は一眼レフに及ばないとしても、この二種類のコンデジが登場したら、アマチュア水中写真の世界にちょっとした革命が起きそうです。

差し当たり私はフィッシュアイ専用コンデジの方が先に欲しいかな。今の一眼レフと併用するために。

こんなカメラが欲しい(フィッシュアイ専用コンデジ編)

マクロ用コンデジに続くリクエストの二つ目はフィッシュアイ専用コンデジ。

スマホはもちろん、従来のコンデジで決定的に弱いのがフィッシュアイ撮影。アタッチメント式のレンズを使わないとどうにもなりません。使ったところでさほど広い画角も得られないし。

ならば、いっそのこと画角180°くらいのフィッシュアイ専用のコンデジがあってもよかろうと。

用途は、例えば一頃流行ったペットの鼻デカ写真。あれが撮れるコンデジがあるといいですよね。

他にも、水中撮影でも重宝しそうです。特にジンベエザメやマンタ、ギンガメアジやバラクーダのトルネード、イワシ玉など、巨大な被写体を撮る時や、印象的な水中の景色、あるいは半水面の写真を撮るとか。

バラクーダのトルネード
シパダンのバラクーダのトルネード。 フィッシュアイ専用コンデジがあればもっと接近しつつも、 トルネード全体を写し込むなど、よりダイナミックな絵が撮れます

ああ、GoProやSONY HDR-AS15がこの用途に使えるか。画角も170°あるし。HDR-AS15は静止画が200万画素だけど、GoPro Hero 3 Blackなら1,200万画素なので申し分なし。

ただし、HDR-AS15の最短撮影距離は30cm。ワイドマクロには使えませんね。GoProは仕様が解らないけど、まあ似たような感じでしょう。

よって写真主体のフィッシュアイ専用コンデジの登場にも期待したいところ。せっかくだから最短撮影距離を2cmを実現して欲しいです。だったらハウジング越しに1cm以内まで寄れるので、およそピント合わせ要らずだし。