フィリピン大統領選、下馬評通りフェルディナンド・マルコス・ジュニア(通称ボンボン・マルコス)が当選確実となりました。何だかなぁ。
![フェルディナンド・ボンボン・マルコス](https://frogfish.jp/wp-content/uploads/2022/05/uUzvQ3lML_bkIqyakc1vFhNrRI0RUQxg5aFkrX0xDg2oKB41GiLMNbZXW_Lt2ziFVoROjifbXxHkbYa7zzj_bWDbPLnacCbS9p6jKLkpTUGhYumU4n6J_3aQjk3NvF5SJ4_CbCtpm_Uf-5CKQuUNM-K9zYRq-Sv-GDco8aJyd9kgd9SbH4hdMvcoSJGZ04hY.jpeg)
街頭インタビューで年配のフィリピン人男性が「マルコス時代は物価が安くてよかったけど、今は大変だ」などと答えていたけど、すっかり忘れちゃってるようで。そのマルコス政権時にフィリピン経済が破綻したことを。
何しろマルコスが大統領就任した19頃、フィリピンは日本に次ぐアジア第2位の経済と言われていたのに、21年後の亡命時はアジアの病人と揶揄されるまでになったという。通貨価値なんて実に1/5に下落しています。
いや、もちろん父親と息子は別人格なのだけど、ボンボン次期大統領は選挙期間中、ディベートもすべてキャンセルしてたし、政治ポリシーすら不明確。大統領府にマルコスが戻ってきたからといって歴史を60年前に巻き戻せる訳じゃなし。
それで連想するのが中東の王国。代々世襲なものだから有能な皇太子が国王に就任すれば国は栄えるけど、そうでなければ国は停滞、低迷します。
ボンボンが奇跡的に絶妙な政治的なバランス感覚を持ち合わせていればいいけど、さすがに望み薄ではなかろうか。下手すると父マルコスの取り巻き一派がまた甘い汁を吸おうと寄ってたかって食い物にしかねないかと。
ただでさえ国内経済は厳しいのに、中国の拡張主義とも戦わなければならない難しい状況です。
よってボンボン、2年以内に大統領の職責に耐えられず、サラ・ドゥテルテ副大統領にバトンタッチするのでは、と私は踏んでいます。