How dare you!

国連でスピーチしたグレタ・トゥーンベリさんにあれこれケチをつけたがる連中がメディア上で散見されて情けない限りです。

とある国内の提言型ニュースサイトでも、誰かを叩いて憂さ晴らししたいだけの人が少なからずいたりします。まあネットの世界なんてそんなものだろうけど。誰もがフラットに意見を発信できる時代の弊害でしょうか。

で、中にはCO2の影響に懐疑的で、「現在は小氷河期の始まりだ」とか「古代にもCO2の濃度が極端に上がったことがあるが乗り切れた」的な理由づけをする人もいました。そういう人は時間の経過という概念がすっぽり抜け落ちているわけです。

氷河期というと世界中が氷結するようなイメージを抱く人も多いけど、実際はそうでない時との気温差なんて5度ぐらい。よって氷河期云々は「いずれ台風が来るから水不足対策は不要」なんて言うのと同じ。そもそも人間の都合に沿ってうまいこと温暖化を相殺できるものではありません。

4万年前のCO2濃度の上昇にしても、それが何千年もかかってゆっくり起きた現象なのに対して、現代のそれは産業革命以降、とりわけここ数十年の間の急激な変化なわけです。このまま温暖化ガスを排出し続ければ4万年前のレベルを軽く突破し、さらに状況を悪化させかねないことも考慮しなければなりません。

もちろんCO2や他の温暖化ガスが現代の気候変動にどれだけ影響を及ぼしているかは科学者の間でも意見が割れていると聞くし、私には妥当性が解りません。でも、「太陽活動の影響だ」などと言い切って温暖化ガスは出し放題なんて方向に触れるのは危険です。何しろ受け入れやすいので、利潤を追求するあまり歯止めが効かなくなり、アマゾンの森林火災のような事態を招きかねないから。

また、無名のネット民に限らずとも、今週のそこまで言って委員会NPでは、またもや竹田恒泰氏が「温暖化なんてない」と言っていました。毎度のこととはいえ彼の発言には同意できないことが多いです。いや、「近年の気候変動に対して人類の活動の影響がどれほどかは怪しい」といった話なら解らなくもないけど、彼は気候の極端化や海水温が上がって台風が以前よりも発達しやすいことも否定するのですかね。番組では他の出演者達が全員スルーしていたのが救いです。

アンボン島の東で地震発生

26日朝、インドネシア東部マルク諸島でM6.5の地震が発生し、20人が死亡したとのことです。Facebookにも情報が流れてきていました。

今年の3月に利用したアンボンのDIVE into AMBONは、リゾートとスタッフの住居が深刻なダメージを被ったようです。

他方、Spice Island Dive Resort(旧Maluk Divers)の方は大丈夫だったようです。

Spice Island Dive Resort
埋め込みできなかったのでスクリーンショットを。プライバシー設定の関係かな

震源がアンボン島の北東37Kmとされているので、島の比較的東側にあるMaluk Resort & Spaは西側のSpice Island Dive Resortよりも被害を受け易かったのかもしれません。

犠牲者にはご冥福を祈るとともに、これ以上被害が増えないことと、速やかな回復を願います。

屋根なし

先日の台風15号は家屋が大破したり鉄塔が倒れて停電が続いていたりと、これまでにないような破壊をもたらしました。地球温暖化の影響ですね。

ただし、温暖化の理由ははっきりしておらず、人類文明の結果なのか自然現象の一環なのかは解らないし、複合的かもしれません。とはいえ海水温が上がっていることは確か。海水温1℃は地上の気温の4〜5℃に相当すると聞くので、今後も台風の規模や威力は上がっていくでしょう。


こちらはアンボンで見つけたウミウシ。名前は調べていません。

ウミウシ

白い繊維状の何かの中にいました。穴に落っこちたのか隠れたのか、食べているのかは解りません。

追悼 白石拓己さん

6月2日、セブのダイビングサービスアクエリアスダイバーズの経営者白石拓己さんがダイビング中の事故で亡くなりました。私は面識はなかったけど海上では何度もすれ違っていたはず。謹んでご冥福をお祈りいたします。

アクエリアスのログ 06/07

報道によると当日の午前は3人で潜っていたそうだけど、その最中なのか、それともその後の事故なのかはわかりません。でも他の二人の動向は伝えられていないから、業務を終えて写真撮影のために単独潜水中、突発的な心臓発作に見舞われたか有毒生物に接触したとかでしょうかね…。あのクラスのベテランダイバーが安直な事故とは考えにくいけど、長いキャリアの中で何かに刺されることは多かっただろうから、再度刺されてしまいアナフィラキシーショックを起こしたと。

マクタン島の近海は総じて穏やかなことが多いけど、時には牙を剥くことも。私も昨年の9月、マリゴンドンの海で潜っていて、途中から突然強烈なカレントに見舞われました。マンツーマンだったけど数m前方にいたフィリピン人ガイドは一切こちらを振り向かず。まあ彼も余裕がなかったのでしょうね。エアが真横に流れる激流の中で10分以上、私は左手で岩を掴み右手はカメラで塞がっていたためタンクを叩くことはおろか、残圧もチェックできませんでした。そうしてエア切れ寸前になったため最後の力を振り絞ってガイドに近づいてエアを分けてもらい、ことなきを得たという。あれが私ではなく、ご年配やビギナーだったらどうなっていたことかと思うとゾッとします。

Ambonの外洋

DIVE into AMBONがあるMaluku Resort & Spaはアンボン島の東海岸に面しているので外洋にも容易に出られます。湾内は泥地なので「マックダイブ」なのに対して外洋でのダイビングは「クリアウォーターダイブ」と呼んでいました。

ダイビング3日目はそのクリアウォーターダイブ。この近くで潜りました。

確かに泥の海底が広がる湾内とは一転してサンゴが豊かな外洋っぽい風景が広がっていましたね。

ただし、潜行後しばらくして流れが強くなり、一緒のチームで潜った若いカップルの女性が脱落。ビギナーみたいだったので仕方ありません。必然的に男性の方も浮上。しばらく様子を見たけど遅れて私もガイドに促されて上がることに。わずか26分のショートコースで写真一枚も撮らず。まあいいでしょう。あんなにカレントが強いとマクロ写真はまともに撮れないから。上がってから男性の方が「Sorry」と言ってきたけど「No progrem. I don’t like strong current, because I’m a macro diver.」と答えました。

そうしてボート上で早めに休んでいると近くでこれが。

シグナルフロート
別チームが上げたシグナルフロート

久しぶりに見ましたよ。シグナルフロート。別チームはカレントに見舞われた場所やタイミングが違っていたにせよ、やはり継続を諦めたようで。シニアのチームだったし。

あとでボートマン(横浜で一年間漁師をしていたらしい)に聞いたところ、そのポイントではアーチ状の海底の脇のシーファンにピグミーシーホースがいるとのこと。見られずにアンラッキーでした。

その後の2ダイブ目と3ダイブ目は穏やかなところに移動して何事もなく潜れたけど、まあ私は湾内のマックダイブの方が好みです。