EOS Mはいきなり最強のミラーレスカメラに!

Canon EOS Mが発表されました。噂通りイメージセンサーはAPS-Cでしたね。

Canon EOS-M

EF-Mマウント対応レンズの初期ラインナップは2本。まずまずの広角のパンケーキレンズとそこそこの倍率のズームレンズ。どちらもダイバーにとっては特にどうということもないレンズです。まあ、お好きならどうぞ。

ただし、マウントアダプター「EF-EOS M」を介することで既存のEFマウント用レンズが使えます。この仕様の効果は絶大です。

同じAPS-Cを採用したミラーレスカメラとしてはSONYのNEXシリーズがあり、こちらもミノルタ譲りのαレンズが使えるものの、αのマクロレンズは繰り出し式でフォーカスリングを回すと全長が変わってしまうタイプ。水中では使い勝手が悪すぎです。まあ、シグマのレンズで代用する手もありますが。

その点、CanonのEF マウント用マクロレンズは長さが変わらないインナーフォーカスタイプ。水中向きといえるレンズも60mmマクロ、100mmマクロ、そして8-15㎜フィッシュアイズームと最初から揃っています。

強いてこのカメラの難点を挙げるなら、スピードライト(ストロボ)が外付け別売であること(ダブルレンズキットには付属)、EVFがないこと(いずれ搭載した上位モデルが発売されるはず)、バッテリーパックが小さく撮影枚数が少ないことぐらいでしょうか。

それでもSONY NEXよりも実用的なレンズのバリエーションが多く、Panasonic & Olympus、そしてNikon 1よりも大きなイメージセンサーを搭載しているので、「最後発だけあって、最強のミラーレス機を繰り出してきたなぁ」というのが私の印象です。

カメラの発売が9月。年内にはNauticamを始めとする各社から水中ハウジングも発売されるでしょう。楽しみです。

キヤノンのミラーレスカメラが登場間近

遂にキヤノンからもミラーレスカメラが登場するという噂が流れています。『Canon EOS-M』という名前になるのだとか。

Canon EOS-M
現在、リーク写真は正面だけ

マウントは新規格でしょうが、センサーはAPS-Cかな。だったら良いなぁ。

差し当たり9月にドイツのケルンで開催されるPhotokina 2012での展示に向けて開発を進めているのではないかと。ならば、そろそろ発表だけは行われても良い頃合いです。正面画像だけ漏れてきたということは、期待感を高めるためにメーカーが意図的に流したのかもしれないし。

もちろん私が最初に知りたいのはカメラの基本性能とレンズの初期ラインナップ。楽しみになってきました。

Nikon 1という選択

Nikon 1というミラーレスカメラが密かな人気です。なぜこの機種がそんなに売れているのか私には解らないのですが。さほどコンパクトではないのに、イメージセンサーは他のミラーレスカメラよりも小さいし。これを買う人の動機はきっと画質優先ではないのでしょうね。

さて、そんなNikon 1シリーズにも水中ハウジングがあります。一つは上位機種Nikon 1 V1向けのNauticam V1 for Nikon V1。香港のNauticam製の全部入りの堅牢な製品ですね。高価な値段に見合うだけの作りをしています。

もう一つは東京の杉並に居を構えるZillionのNikon1J1専用水中ハウジング。下位機種のNikon 1 J1向けですね。今回はこちらに着目しましょう。なぜかというと、AF-S Micro-Nikkor 60mm F2.8D対応のレンズポートが用意されているから。

Nikon1J1用水中ハウジング

今まで私がNikon 1に注目していなかったのはイメージセンサーの小ささに加えて、対応レンズのラインナップが乏しかったため。現時点では以下の4本です。

レンズ 焦点距離 (35mm判換算) 最短撮影距離 撮影倍率
1 NIKKOR 10mm f/2.8 27mm 0.2m 0.16倍
1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 27-81mm 0.2m
0.21倍
1 NIKKOR VR 10-100mm f/4.5-5.6 PD-ZOOM 27-270mm 0.3-0.85m
0.34倍
1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6 81-297mm 1.0m 0.28倍

この内、水中でまともに使えそうなのは上の二本だけ。三番目の10-100mmを広角側だけ使うのではメリットと必然性が乏しいし、四番目の30-110mmはよほど透明度が良くなければまったく使い物にならないので。

残りの10mmと10-30mmにしても、言ってしまえば「コンデジの上位機種並」です。なにしろ今年に入ってミラーレスとコンデジのスペック的な境界は曖昧になったので。

でも、一眼レフ(Nikon Fマウント)用のAF-S Micro-Nikkor 60mm F2.8Dが使えるとなると話は違ってきます。別途マウントアダプター FT1が必要になるものの、そこは目をつぶりましょう。なにしろ待望かつ唯一のマクロレンズなので。

ただし、60mmを35mm判で換算すると162mm相当。スイカに例えるなら中心の甘いところしか食べないような贅沢な使い方になります。周りの控えめな甘さの部分は捨ててしまうので、いかにも一眼風のボケ味には期待できないかも。あるいはぼかすには撮り方に工夫がいるとか。

逆に言うと、小さな被写体をどアップでぼかさずくっきり撮りたい用途には向いてそうです。

以下はのイメージセンサーのサイズ別(レンズが同じ絵を捉えたと仮定した場合)の撮影イメージ。このようにセンサーが小さくなるほど使う部分が狭まり、捨てる部分が増えます。

画角(フルサイズ)
↑フルサイズ(Nikon D800など)の画角(1.0倍)
APS-Cの画角
↑APS-C(Nikon D7000など)の画角(1.5倍)
1inchの画角
↑APS-C(Nikon 1 V1/J1)の画角(2.7倍)

ま、被写体への距離を調整すればもちろん広く写すことは可能です。

それにNikon1J1は同社製の一眼レフカメラよりは小振りだし、Zillion製の水中ハウジングは樹脂製なのでNauticam製のものよりも軽量で取り回しも楽だったりします。

一眼風のマクロ撮影を最小サイズのカメラセットで楽しみたい人にとってはこのセットは良い選択かもしれません。

OM-D用の水中ハウジングにはこちらを買うべし

関連エントリ:

OM-D用水中ハウジングの選び方

OM-Dの純正ハウジングがより魅力的に

今朝のNIKKEI NetによるとOlympusはSONYからの出資を受け入れると決めたそうで。提携先としてはミラーレスカメラで協業関係にあるPanasonicが有力視されていましたがSONYですか。確かに同じ規格を採用する一見相性の良さそうなPanasonicとは重なる部分も多いわけで、Lumixとの兼ね合いから先々PENラインナップの縮小や淘汰を強いられ兼ねませんしね。だったら業務上の関係性が遠いSONYと組む方が、まだカメラ事業を持ったまま生き残れる可能性が高いと見たのかな。


私はミラーレスカメラがあまり好きではないのですが、Olympus OM-D E-M5にだけは魅かれます。最高速とうたうEVFの反応も良好だし、何といってもクラシカルな見た目が素晴らしいので。買うなら絶対シルバーですよね。

さて、OM-D用の水中ハウジング(水中プロテクター)としてはOlympus純正のPT-EP08が発売される予定です。

でも、このハウジングは微妙です。何がって2種類用意されているレンズポートPPO-E01(フォーサーズレンズ用)とPPO-EP01(マイクロフォーサーズレンズ用)はどちらもフラットポートなので。

せっかくフルHD動画も撮れるカメラなのだからフィッシュアイレンズを使いたいですよね。だったら当然ドームポートが欲しいところですが、残念ながら用意されていません。

というわけで、OM-Dを水中カメラとして使いたい人にはこちらをお勧めします。私も愛用しているNauticam製の水中ハウジングです。

NA-EM1 NA-EM1 Housing for Olympus OM-D E-M1 Camera FOR OLYMPUS OM-D E-M1 CAMERA

製品紹介ページのレンズポートバリエーションの説明には、

14-42mm標準ズームレンズのみならず、水中撮影に適しているパナソニック社製45mmマクロレンズや、8mmフィッシュアイレンズ等、様々なマイクロフォーサーズレンズに対応する豊富なポート群をラインナップしています。

とあります。そうですよね。確かに水中撮影向きなのはそのマクロレンズとフィッシュアイレンズの2本です。そしてこのハウジングにはフィッシュアイレンズ用のドームポートが用意されています。

NA EP100ドームポート
NA EP100ドームポート

しかもハウジングはアルミ合金製で耐水水深が100m。ちなみに純正品は45m。まあ、レジャーダイブでは滅多に45mまで潜らないはずですが、この手の製品は丈夫に越したことはないので。

そして圧巻は私も愛用しているスーパービューファインダが使えること。

Nauticam スーパービューファインダ

視度調整ができるので、これさえあれば先々老眼になっても安心。私はまだですが、いずれファインダが見られなくなるであろうことを見越して買って付けてあります。できれば一生ものとして付き合って行きたいので、今のうちから使い慣れていた方がいいと思うし。

なお、このハウジングの発売日は7月12日だそうです。仕事が遅いNauticamのことなのであてになりませんが、新宿の水中撮影機材専門店アンサーあたりで予約しておけば、純正ハウジングの発売(7月下旬予定)よりも早くOM-Dの水中カメラセットが組めるかも。


追記: 純正のハウジングはマイクロフォーサーズではなくフォーサーズ系のレンズポートと8mmフィッシュアイレンズなんかが使えるそうです。 関連エントリ:

OM-D用水中ハウジングの選び方 OM-Dの純正ハウジングがより魅力的に

私の写真のFacebookページ:FROGFISH.JP

SONYのNEXが高水準の水中ビデオカメラに!

私はこれまでミラーレスカメラはあまり評価していませんでした。というのも、どうにも水中撮影向きの交換レンズが少ないので。 実際、マクロ系はいまだに淋しいものです。Panasonic & Olympus用に45mmとSONY用に30mmがあるだけ。

オドリハゼとテッポウエビ
オドリハゼとテッポウエビ いつぞやのオドリハゼ。 警戒心が強い個体が多いので、こういうのは30mmマクロレンズでは厳しいかな…。 撮れてもちっぽけにしか映らないはずだし

願わくば、もっと望遠なマクロレンズも発売してほしいところです。

その一方でワイドにも強いわけではないものの、Panasonicから発売されているLUMIX G FISHEYE 8mm/F3.5 H-F008はスペック的には良い感じではないかと。

さて、前置きが長くなりましたが、先日韓国のSamyangがSONY NEX向けの交換レンズを発表しました。

Samyangのフィッシュアイレンズ

詳細や発売日はまだ不明ですが、8mmフィッシュアイでf2.8と先のLUMIX用よりも明るいため、なかなか使いでがありそううな気がします。

なにしろ35mm判に換算すればLUMIX用が16mmなのに対し、APS-Cのこちらは12mm。マイクロフォーサーズより大きなセンサーに、より広範囲を写し込めます。単純に考えれば、こちらの方がダイナミックな絵が撮れそうです。

また、被写界深度が極めて深いフィッシュアイレンズではそもそもピント合わせがいりませんし、マクロレンズ以上に被写体に寄ることもできます。まあそれは頑張って寄らなければ淋しい絵になりがちなことの裏返しですが…。

もちろん構図やライティングにはセンスが要るものの、プロ級のクオリティを求めるのでなければあれこれ考えず単純に撮るだけでOK。というわけで、私ならこのレンズを水中でのフルHDビデオ撮影に使いたいところです。できれば明るめのビデオライトを1〜2灯接続して。

ビデオ用ならカメラ本体はファインダーを持ったNEX-7でなく安価なNEX-5Nで良いでしょう。対応する水中ハウジングも既に販売されています。