AppleのiPad事業がMacを抜くことの意味

Appleの4-6月期の決算発表によると、Macの売り上げ51億ドル(390万台)に対し、iPadは60億ドル(920万台)に上ったとのこと。Macは敬遠しがちだった法人ユーザーがiPadには飛びついているという話を聞きますしね。

iPadのがこれほど売れているということは、単に法人ユーザーがこれまでPCでやっていた業務をiPadで代替するようになっただけでなく、導入した法人が業務をiPadで遂行できるように再設計していることを意味します。例えば文字入力を必要としていた報告の類いをタッチ操作で済むように整えるような。中には切り捨てられる作業も出てきましょう。その結果ワークフローが洗練され「iPadの導入で業務効率が上がった」「残業が減った」といった感じの事例、実績が摘み上がっていきます。それがまたiPadの普及、導入を後押しするわけです。

ちなみにMicrosoftの同時期の決算も総じて堅調だったものの、Windows部門は1%の減収だったそうな。無理もないでしょう。さすがに母数が巨大なので数字が一気に動くことはないにしても今後は脱Windowsの流れが加速すると予想します。

もっともiOS 5が出てしまえばWindows PCのみならずMacのプレゼンスも低下しそうですが。

WiMAXはiPadのベストパートナーかも

WiMAXの利用を開始しました。差し当たりIO-DATA WMX-GWMRの難点以下の通り。

  • LEDランプが見づらい
  • バッテリを間違った方向にもセットできてしまう

思っていたほどスピードが出ないのは、まあ仕方なかろうと。次第にインフラも強化されていくでしょう。WiMAX 2(IEEE802.16m)のフィールドテストでは下り100Mbps超の通信が成功したらしいので、長い目でみれば期待できます。

さて、WiMAXを導入して良かったことの一つがiPad 2(Wi-Fi)が出先でもネットに繋がるようになったこと。WiMAXルータを携帯する必要があるものの、それだけで3Gモデル以上の速さで通信できます。

iPad 2を買う際、「iPhoneユーザは+2,000円くらいでiPadの通信料が定額になるってことなら3Gモデルを買うのだけど…」と思っていたのですが、その必要もありませんでした。

iPadの通信料は4,725円/月。しかも通信はそのiPadでしかできません。それがWiMAXなら家中のFi-Fi機器からもネット接続できて月額3,880円。その上3Gよりも高速です。

初代iPadにスマートカバーを付けてみたものの…

私は初代iPadのユーザです。iPad 2は気になるものの、のんびり構えています。量販店で予約無しに買えるぐらいになってからでもいいかなと。

ただし、スマートカバー(Smart Cover:通称「お風呂のフタ」)だけは非常に購買意欲をかき立てられます。あのギミックは素晴らしいと。前々からAppleは磁石の使い方が上手いですよね。

そこで以下のビデオを参考にして初代iPadにスマートカバーを付けてみました。

まずはマグネットの入手から。単価70円×4でしたが送料とカード手数料込みだと計1,040円。

次にスマートカバーを購入。革製の赤、(PRODUCT) RED、収益の一部がアフリカでのAIDS対策に役立てられるってやつです。

で、マグネットを両面テープでiPadの側面に貼り、スマートカバーを取り付けてみます。初代iPadとは微妙にサイズや角の丸みが違うものの私は気にしません。

次にスマートカバーを三角柱状にたてんで立て掛けてみます。やや角度がきついものの悪くはないです。

iPad on Smart Cover

が、数分するとスマートカバーからiPadがずり落ちますね。iPad 2と違って初代は背面に膨らみがあるため自重でもって磁石の吸着が外れてしまうようなのです。

でも、もしこんな部品(↓)があれば初代iPadでもスマートカバーが使えそうな気がします。

接合補助パーツ

このパーツでiPadの側面をフラットにして自重をスタンド状のスマートカバーに均等にあずけられればいいのではないかと。でも、自作して実証するほどの気力はないや…。

というわけでスマートカバーを初代iPadで使う場合、液晶カバーにはなるもののスタンドにはならないというのが私の結論でした。

スマートカバー、iPad 2を買うまでしまっておくことにします。

パソコンって何だったんだ?

昨日、iPad 2が発表されました。前回も書いた通り、私が特に注目しているのはiMovieです。残念なことに現行iPadは動作対象外だそうですが…。

ともかくiPadがHDビデオ編集という「重たい」「パソコン向き」とされてきた分野に足を踏み出したのは、コンピュータの歴史における数十年ぶりの革新とさえ言えるかもしれません。

前回の重複になりますが、フルHD動画やRAW写真を撮るカメラマンは、カメラの3インチかそこらの画面で我慢できなければ出先にパソコンを持参するしかありませんでした。でも、iPadでフルHD動画やRAW現像の取り込みと編集ができるようになればパソコンは要らなくなります。これは画期的です。

おそらくこの手の話、つまり「パソコンでやるのが当たり前だったことがiPadで事足りてしまう」といった例が今後たくさん出てくると思います。

そう遠くない未来、「パソコンって何だったんだ?」あるいは「何でパソコンみたいに小難しいもので、あんなことをやっていたのだろう?」と思う日がきっと来ると私は確信します。


iPad 2、こうなれば買うんだけど

ジョブズがそれなりに元気そうに見えて何よりでしたが、iPad 2は思いのほか順当なアップブレードに留まった印象です。

予想外だったのは背面にHDカメラが付いたこと。iPhoneとは違ってiPadをデジカメ代わりにするのは無理があるのでFaceTime用の前面カメラのみになるだろうと見ていたのですが。もっとも背面カメラの実用性、有り難みは誰かのアイディアを待たないと何とも言えません。

また意外だったのが白モデルの登場。ならばiPhone 4も出せなくはない状態なのでしょうが、iPhoneのモデルチェンジ(おそらく6月発表)も近いことですし、白いiPhone 4はこのまま幻になるのでしょう。

そして残念な点は一部で噂されたRetinaディスプレイ搭載ではなかったこと。まあ、あのサイズのRetinaはまだ高価なのかもしれません。人気のiPadと言えどiPhoneほどは数が出ませんし。

そんなわけでiPad 2で最も魅力的に思えるのはアクセサリのiPad Smart Coverだったりします。お風呂のフタのような構造の。背面は保護してくれないものの、iPadぴったりサイズの薄型スタンドと考えると、なかなかのアイディア商品だと思います。iPadスタンドは飛行機で映画を見るときの必需品ですし。

でも、iPad 2、食指が伸びるかと聞かれると、どうにも…。

いや、iMovieを使えば出先でHDビデオが取り込めるのはナイス。私の場合、海にはMacを持参する気にならないため、これまでCybershot HX5Vで水中のHD動画を撮っても、ショップに戻ってテレビを借りるか、帰宅するまで大画面では見られなかったのですが、iPad 2ではその場で取り込んで、写真同様に撮れたてを仲間でわいわい言いながら見れたりしますね。だったらもう一息。RAWファイルの読み込みと現像がiPadでできるようになると嬉しいところです。

ということで、私はiPad版のiPhotoもしくはApertureが出ればiPad 2を買いたくなると思います。