ONE PIECE 84巻の考察

発売後一週間が経過したのでONE PIECE 84巻の考察でも。連載は読んでいないので解釈が外れている場合はご容赦を。

ONE PIECE 84巻

サンジの出自

サンジはジェルマ66の科学技術によるデザイナーベイビー、優性人類でした。「多生児」って言葉が使われているので同じ日に生まれた兄弟は4人だけではないのかも。

ともかく落ちこぼれとされたサンジだけ眉毛のぐるぐるの向きが違うけど、それが分かれ目でしょうか。

ただし今ではサンジもヨンジをねじ伏せるだけの力を獲得しているので単に遅咲きだったのかも。

ヴィンスモーク兄弟のカラー

モノクロページでは解らないからイチジ、ニジ、ヨンジも金髪かと思ってたけど、84巻の表紙を見るとそれぞれ赤、青、緑でしたね。

レイジュが真っピンクの出で立ちで毒好きの「ポイズンピンク」。「デンゲキブルー」のニジは電撃技を使っていたので、イチジとヨンジにも「スパーキングレッド」「ウインチグリーン」にふさわしい能力が与えられているのでしょう。

サンジの色はイエローだったのかな。

外骨格って?

ヴィンスモーク兄弟の「外骨格」という設定も気になります。一般的な外骨格とは昆虫やカニのように脊椎を持たない生き物の体表の硬い組織を指すのだけど、彼らはどうみても生身なので違う意味でしょう。六式の鉄塊みたいなものかな。サンジは月歩も使えるのだし。

クローン軍団

ジェルマ66は人間のクローン技術を有していました。スターウォーズのトゥルーパーみたいに純粋な兵士として増産が可能です。

ならば海軍下のパシフィスタ軍団もベガパンクの技術で生み出されたのでしょう。

GERMA 66

ジェルマのスペルはGERMA、クローン培養カプセルの装置に書かれていました。朝食のシーンの部屋の内装、優性人間…、なるほどナチスドイツがモチーフですね。GERMAN→GERMA。

ルフィの歯が欠けた

サンジの攻撃を受けてルフィの歯が一本欠けてしまいました。無抵抗だったとはいえ覇気も使えるサンジが相手だと無事では堪えきれないってところでしょうか。

破断したローラの政略結婚

前後のビッグマムの反応からして巨人族がらみでしょうかね。

ゼウスとプロメテウス

82巻の最終ページを見返してみたら、それらしい雲と太陽が登場していましたね。

ビッグマムと玉手箱

どうやら結婚式の佳境で爆発しそうな気配です。爆弾でビッグマムが爆死するとは思えないけど、大打撃を受けることでしょう。

もし気絶すれば魂を入れられた無生物や擬人化した動植物も元に戻るのか。

いや、その前にソウルキング・ブルックがビッグマムのソルソルの能力を無力化するのかも。

結婚式の行方

ジェルマはサンジが倒すでしょうね。ビッグマムはルフィが倒すのかな。

ひょっとしたらビッグマムもまた麦わら海賊団の傘下に入るのかも。もちろんサンジの腕輪もジンベエの件も解決ですね。ルフィはビッグマムと入れ違いで四皇の一角に食い込むとか?

ほんでもって開国派の侍やマルコらを加えていよいよカイドウとワの国の体制派らとの大激戦になだれ込むとか。

X-MEN アポカリプス

X-MEN アポカリプスをレイトショーで見てきました。今年楽しみにしていた映画2本の内の一本です。ちなみにもう一本はSTAR TREK BEYOND。日本では10月に公開されます。

X-MEN アポカリプス

以下ネタバレなのでご注意を。

先ずは個人的な感想から。「これ、つまらない」です。歴代のX-MEN映画シリーズの中では、『ウルヴァリン:SAMURAI』ほどではないけど、『X-MEN:ファイナルディシジョン』と同じぐらいに退屈でした。理由はまあ「敵が強大すぎたから」かな。どうにも大味になってしまって。TVのCMが淡泊なのでもしかしてと思ってたけど、やっぱりそうだったなぁ。劇中、モールの映画館でSTAR WARSを見た後のジーン・グレイが「3作目は駄作と決まっている」みたいなことを言っていたけど、自虐的なエクスキューズに聞こえました。

本作の敵はアポカリプス。古代エジプト時代から生きている超長寿の男性ミュータントです。昔のアニメではピラミッド内のコールドスリープ装置を使って断続的にリフレッシュしながら生き長らえてたけど、こちらのアポカリプスは他者の体に自身の魂を移して若返ります。古代エジプトらしく転生っぽい感じですね。しかも対象者がミュータントだったらその能力も引き継げるのだそうな。つまり彼の本来のミュータントパワーは乗り移りか。ドラゴンボールのギニュー隊長みたいな。

そのアポカリプスは3,600年前に彼が治めていたエジプトで家来に裏切られ、転生直後に崩壊したピラミッドの瓦礫に埋もれるものの、最後の献体がXファクターを持つミュータント(ウルヴァリンやセイバートゥースの様にほぼ不死身)だったので仮死状態となった末、1980年代に蘇ります。

過去1,000回ほど転生したというアポカリプスは複数の能力を持っていました。分子を操って物体を砂状に変える能力、他者の体を作り替える能力、自己治癒能力、テレポーテーション、バリア、テレパシーなど。まさしく神のような万能っぷりです。原作では巨大化もできたけど、本作でもエグゼビアとの精神バトルで巨体になって圧倒します。

また、アポカリプスは四人の従士フォーホースメン(ストーム、アークエンジェル、サイロック、マグニートー)を従え、自身が不在の5,500年間に発展した人類文明の破壊と粛正を始めます。でもマグニートーがいつまでも他者の下につくわけがなく、裏切るのは見え透いた成り行きですね。

そしてアポカリプスの最後はドラゴンボールのセルそのもの。クイックシルバーの連続パンチを封じた後は円形のバリアーを張ってサイクロップス、マグニートー、ストームらの攻撃を防ぐものの、真打ちジーンのフェニックスパワーに止めを刺されて死亡します。でもこのフェニックスパワーは反則っぽいですね。ファイナルディシジョンでは危険すぎてエグゼビアに封印された別人格という扱いだったけど、本作では何の説明もなく正気のまま唐突に桁違いの破壊力を発揮するのだから、何だかなぁ。原作を知っている人には御しがたいフェニックスパワーをノーリスクで使うのは腑に落ちないし、原作を知らない人には馬鹿げた展開に思えたのではないかと。

なお、エグゼビアの頭髪が無くなるのは原作では彼のミュータントパワーの発露に由来するものだったけど、本作ではアポカリプスに乗り移られる過程で頭髪が消え、それっきりになりました。これはこれでありかな。

他の小ネタとしては、恒例のスタン・リーは解りやすいところで登場しますね。

それからミスティークがラストシーンで着ていた服のデザインがコミックやアニメに近いものになっています。

さて、エンドロールのオマケは崩壊したストライカーの研究所にエセックス社のスタッフが現れ、ウエポンX(ウルヴァリン)の血液を回収するというもの。ならば次回作の敵はシニスター(ナザニエル・エセックス)ですね。マッドサイエンティストの。やはりウルヴァリンのクローンを作るのかな。

本作でリブート版の3部作は完結したわけだけど、興行的に大コケしなければシリーズはまだ続くようです。次回に期待だな。

はんだくん

今月からTBSではんだくんってアニメが始まってますね。

はんだくん

はんだくんの原作は同じ作者ヨシノサツキさんのばらかもんのスピンオフ漫画。ばらかもんが引きこもりの若き書道家半田が謹慎のために送られた長崎県の五島で愉快な日々を送るコメディなのに対し、その半田の高校時代を描いたのがはんだくんです。五島生まれの私としては自身の原体験に通じるローカル色豊かなばらかもんほど愛着はないし、笑いの系統も違うけど、これはこれで面白いですね。

五島に移住した23歳の半田は性格に難がありながらもそれなりに社交性を身に付けているけど、高校生の半田君は極度に捻くれたネガティブ思考の持ち主。それでいてやることなすこと裏目というか、回りの人々にことごとく好意的に受け取られて祭り上げられ、それがますます半田の心の壁を強固にしていきます。

なお、アニメ第一話では冒頭に半田軍秘密基地の会議という原作コミックにはない余計な寸劇が入ってて違和感があったけど、ふと目に付いた月刊少年ガンガン8月号をめくってみたら事情が解りました。寸劇に相当する漫画が載っていたし、アニメ制作者のインタビューで、ヨシノさんのネームを元にアニメを作ったと答えています。アニメの掴み用に画き下ろされたのですね。なるほど、漫画とアニメでは劇中劇アニメの絵柄が随分違うもんな。

でもなあ、はんだくんもいいけど、ばらかもんのアニメ第二シーズンを早く作ってもらいたいものです。じゃないと子役が成長して声が変わってしまいそうだし。

ONE PIECE 82巻

ONE PIECE 82巻について。

以下ネタバレ多数。連載は読んでいないので、ひょっとしたら理解が食い違っているかもしれないけど、ご容赦を。

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まずは感想から。いやあ面白かった。話が大きく進むと読了感がいいです。ONE PIECE、個性的なキャラクターによるドラマと想像力豊かなファンタジーの冒険譚はいいけど、バトルシーンが長々と続くとゲンナリしてくるのですよね。

以下、考察です。

ジャックは何の魚人?

ズニーシャに蹴散らされ海の藻くずとなったジャックの海賊船団。ジャックは海に沈んでも溺死せずに救助を待っています。つまり魚人ですね。能力者だから海中では動けないけど呼吸はでき、水圧にも耐えられると。ヘッドギアが壊れてギザギザの歯があらわになったので鮫の魚人かな。ホーディがホホジロザメだったから、それ以上ということでメガロドンの魚人でしょうか。悪魔の実と同じく血筋も古代種で。いや、しらほし姫のペットがメガロドンそのものだったっけ?

ナワバリウミウシ

電伝虫で受信可能な念波を発するナワバリウミウシなる便利な生きものが登場しました。なるほどウミウシは海のナメクジ。つまりカタツムリとは近い生きものなので、その特性を持っているのですね。生物好きをニヤッとさせるギミックです。

ローラじゃないの?

サンジを護送する船にはスリラーバークで会った求婚のローラそっくりの人物が乗っていました。でもサンジが「似てるんだけど」と言っていることから、ローラ本人ではないのかも。50巻のローラと見比べると歯が欠けてないし、髪の編み方も微妙に違います。ビッグ・マムには35人以上の娘がいるのだから双子とかかな。名前はローズとか?

もしローラ本人だったらビッグ・マムはルフィたちに感謝、心酔しているかも。サンジの婚姻の理由もそれだったりして、あっさり麦わら海賊団と同盟を結んで友達関係になるのかな。魚人島から持ち帰った宝箱はもう爆発した?

でも話の展開としては、ルフィとビッグ・マムが一触即発になるもナミがビブルカードの動きに気付き、さらに結婚式にローラが駆けつけて、ビッグ・マムがルフィ達と組んでカイドウ打倒を決断する展開が面白そうです。

ビッグ・マムの能力は?

ビッグ・マムもきっと能力者。歌う巨大海賊船、寝ぼけたドア、プリンの空飛ぶ絨毯や肩のゼリー生物、そして最後のページの描写を見て、無生物に命を吹き込む能力者じゃないかと。以前の描写から強酸人間かと思ったけど、あれは単に胃液が強烈なだけで。

赤いポーネグリフ

4個セットのロードポーネグリフ。ゾウの他には、カイドウとビッグ・マムが一つずつ持っているとのこと。ならば残る一個もシャンクスかティーチが所有していると考えるのが妥当です。ひょっとして青キジが黒ひげ海賊団に加担しているのも、それを探るのが目的?

ラフテル

ようやく最果ての島ラフテルについて語られました。見えない島だそうで。なるほど見つけ方を知らないと辿り着かないわけだ。

昔から思ってたけど、ラフテルが最後の島ならグランドライン後半の海を逆走航海すれば割と簡単に見つかりそうなもの。赤い大陸の出発点リバースマウンテンから反対向きに船を出せばいいと。新世界の航海術を持っていたなら出来そうな気もします。海軍ならノースブルーやウェストブルーからの航行も自在だろうし。でも、仮にそうできたとしてもラフテルは闇雲には見つけられないのですね。

そしてこれまで上陸できたのはロジャー以下、レイリーや光月おでんなど限られた上位クルーのみっぽいです。当時見習いだったシャンクスやバギーも上陸しておらず、行き方も知らされていないのでしょうね。その後、誰もグランドライン制覇を成し遂げていないし、何か知っていそうならシャンクスはともかくバギーはカイドウに狙われているだろうから。

モモの助

モモの助はロジャーと会ったことがあるそうな。他にも長年反目し合ってきたネコマムシとイヌアラシを「あんなに仲が良かった」と言っています。でも8歳だから自分が生まれる前の出来事のはず。ならば死んだ父親の記憶を受け継いでいるとかかな。ほんでもって破壊不可能なポーネグリフを刻める石工の技術も蘇ると。

七武海の最新メンバー

前巻で登場した、思いっきりアホだけどやたらに強いとされるエドワード・ウィーブルは出てきませんでした。いまのところ奴がどういう風に絡んでくるのか不明です。

ああ、黒ひげに惨敗後、傷癒えぬ白ひげ海賊団の残党をウィーブルが追いつめているところにネコマムシ達が駆けつけるのかな。

ジンベエ

ジンベエは名前だけ登場。アラディンが海中でサニー号を追跡していました。

ジンベエは魚人島ともどもビッグ・マムの傘下に入ってたわけだし、ルフィらが早まったことをしないよう見張っている感じでしょうか。まあ、友軍になるはずですよね。

期待する今後の展開

ONE PIECE、面白いのだけど話が長過ぎ。個人的にはそろそろ終幕に向かって欲しいところです。できれば100巻以内で完結してもらいたいなと。

よってこの流れでカイドウの百獣海賊団&ワノ国の体制派 vs. 麦わら&ハート&白ひげ残党&ミンク族&ワの国の開国派とジンベエ一派にビッグ・マム+ジェルマ66勢が加わって潰し合うのがいいな。

そうして不死身のカイドウをやっとこさ倒して赤いポーネグリフが3個揃うと。

革命軍やシャンクスらが加わるのは、黒ひげや海軍と戦う段階でいいや。

キングダムで最も気になる展開

キングダムのアニメ(第1シーズン)がアニマックスでベルト放送中です。最終話の後は第2シーズンに続くんじゃないかな。第3シーズンも早く作って欲しいですね。エピソード的には合従軍編だから最高に盛り上がるはずだし。

キングダムのロゴ

さて、キングダムの原作漫画の方は嬴政が呂不韋を退け、中華統一に動き始めました。

そして飛信隊は桓騎将軍の指揮のもと、目下趙軍と交戦中です。嬴政の中華統一の道に共鳴し、敵国の蹂躙を望まない信は、残虐で快楽主義の桓騎と反りが合わず苦渋を舐めさせられることもしばしば。でもその桓騎は史実によれば、この先趙の李牧に負けて秦国を去ります。漫画でもそうなるのでしょう。大将軍に近い存在とされた桓騎は攻め落とした地でやりたい放題だったけど、それは目撃者を出さないことが前提。ひとたび負けようものなら悪事が明るみになって大王の怒りを買うため、自ら逃げ延びると予想しています。桓騎の代わりに信が将軍昇格かな。

その李牧も数年後には趙国内の策謀によって誅殺されるのだけど、こちらはどうでしょうかね。なにしろキングダムでの李牧の存在感はラスボス級だから。史実に沿って死ぬにしても騰大将軍が韓を攻め滅ぼすのが先です。

私が個人的に気になっているのは、信がいつ名字を持つのか。幼くして戦争孤児となった彼には性がなく、単に信と呼ばれて名を上げてきました。でも後に李信と名乗るのは既定路線。ならば李牧から性を貰うのではないかと推測しています。趙国内の策謀に気付き、自身の命が長くないと察していた李牧が、無駄な犠牲を好まない点で価値観が共通する信に「李性を名乗ってみる気はありませんか?」「私が死ねば趙は弱体化し、攻め滅ぼされることでしょう。もし秦が中華を統一するなら君のような人が軍の顔になるべきです」などと持ちかけると。

正直、魏火龍や紀彗みたいに架空のキャラクターと大げさなバトルを繰り広げられても何だかなぁと思うのだけど、史実が絡むストーリー展開は興味深いし、とても楽しみです。