円安対策

3月11日、サウスレイテから帰る際、マニラ空港で円をペソに換金しました。レートは0.4107。要するに1万円が4,107ペソ。半年前は0.52を超えていたので実に2割以上の為替変動です。

後で調べてみたら、この日の円は対ドルでも96円台まで下がっていたのですね。同じく円売りペソ買いも進んだのでしょう。近年、フィリピン経済は伸びてるし。

さて、今後はいっそうの円安と定着もあり得るので、貧乏ダイバーの私は知恵を付けないと。そこで見つけたのがこちらのカード

MoneyT-Global-Card

簡単に言うと、金融口座を作って円で入金しておけば世界中のVISAやPLUS+のATMで現地通貨を引き出せるサービスのようです。VISA対応のお店で買い物もできるらしいので、中国人観光客が必ず持っているデビットカード(銀聯カード)に似た感じですね。

金融機関としての店舗業務を持たないためか、換金レートも空港やホテルのレートよりも有利との触れ込みです。海外でも空港やショッピングモールなんかにはたいていATMがあるわけで、そこでさほどレート負けせずにさらっと引き出せるなら確かに便利かな。

ならば気になるのはMoneyT Global口座に入出金する際の手数料。そして入金するときや残額を戻すときはどうなのか。

さしあたり入会金や年会費はなく、今なら入会手数料も無料とのことなので取りあえず入会し、あれこれ確認してみました。

届いた一式はこちら。

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加入に伴い東京三菱UFJ銀行に口座が作られたものの、名義はJTBなので、私に割り当てられた取引口座という扱いですね。よってカードを東京三菱UFJ銀行のATMに挿しても機能しなはずです。

さて、利用時には現地で一度の引き出しごとに4%(為替手数料)+200円(引出手数料)が発生します。2万円を引き出すと1,000円取られる感じですね。まあこれはいいでしょう。どこで換金しても、いくばくかの手数料はかかるわけだから。

残念なのは海外での残高照会にも100円かかること。でも、MoneyT GlobalのWebサイトにログインすれば確認できるので、ネットさえ繋がれば大丈夫。

ただし、残金の払い戻しには525円、そして12ヶ月使わないと口座管理料の157円/月が引き落とされるのだとか。払い戻し時はともかく、作ったまま使わないと1年後から毎月157円ずつ引き落とされるってのは不本意です。

などと書いていたら、日経トレンディで特集が組まれました

どうやら同種の「NEO MONEY」 というサービスには口座管理手数料もないそうな。そちらにすれば良かったかな。まあ、競争原理が働いて、いずれMoneyT Globalも口座管理手数料がなくなるか、期限が24ヶ月ぐらいに伸びることを期待しましょう。いや、もっと言うなら東京三菱UFJ銀行が同種のカードサービスを始めてくれるといいかな。

取りあえず、次回セブに行ったときに私の行動範囲の中(パブリックスペースじゃないと物騒だ)に該当のATMがあるかどうかを確認し、その結果いかんで次次回以降に使うかどうかを決めましょうかね。

そうそう、ATMによる引き出し時は「20ペソ札を多めに(チップに使うので)」なんてことはできるのかな?

エアーピルエクスプレス改め

3/11時点では、マニラ⇄タクロバン間はフィリピン航空とエアーピルエキスプレス(AirPhill Express。フィリピン航空の子会社のLCC)のコードシェアとして運行されていました。機体はフィリピン航空だけど、ターミナルやスタッフはLCCのエアーピルエキスプレスを活用することで、コストを下げているのでしょう。

フィリピン航空とエアーピルエクスプレスの共同運行便
機体はフィリピン航空
エアーピルエクスプレスの機内サービス
LCCといいつつも1時間ちょっとのフライトに機内サービスがあります。 コーヒーはお湯の入ったカップとインスタントの粉が渡されました

よって注意点は以下の通り。

・ターミナルが違う

日本からマニラに行く場合、フィリピン航空なら第2ターミナル、JALは第1ターミナルに到着します。

タクロバン行きの便は第3ターミナルなので、どちらで行くにせよ荷物を持って移動しなければなりません。ターミナル間に鉄道やシャトルバスの類いはないので、移動には車を手配する必要があります。

ちなみに成田からのANA便は第3ターミナルに着くものの、夜の到着なのでその日のうちに乗り継ぐことはできません。

・預け荷物の重量制限は10kg

エアーピルエキスプレスは預け荷物の重量制限は10kgです。フル機材を持ったダイバーには到底足りません。

ただし、エアーピルエキスプレスでは+15kgの重量枠を買えます。事前購入なら1,000ペソ(約2,400円)。25kgは微妙だけど、団体なら合算してもらえます。

なお、成田と名古屋以外からのリピーターダイバーは、きっとフィリピン航空のスポーツプラスに入っていることでしょう。こちらは+20kgまで預けられます。

よって航空券を購入する際、個別の手配が可能ならスポーツプラス会意はフィリピン航空で、それ以外はエアーピルエキスプレスの便として買うのが良いでしょう。

どちらで買っても乗る飛行機は同じです。エアーピルエキスプレスはフィリピン航空と同じマイレージサービスを採用しているのでマイルを貯め損なうこともありません。

…などと書いていたら、3/15付けでエアーピルエキスプレスは「PAL Express(パルエクスプレス)」というブランド名に代わり、フィリピン航空との統合がさらに進んだようです。

ちなみにオレンジ色を基調としたエアーピルエキスプレスのWebサイトはフィリピン航空カラーの紺色に変わっています。内容はほぼ同じのようですが。

と、ここで一つ疑問が。

・便が遅れたときは待ってくれるの?

例えば成田→マニラが遅れたとき、同じフィリピン航空どうしなら多少は待ってくれていました。逆にタクロバン→マニラが遅れたときも然り。でも、これからはそういった時間の融通もなくなるかもしれませんね。

まあ、フィリピンではいろいろローカルルールがありそうだから、確かなことは解らないけど。

サウスレイテからの長い道

サウスレイテのツアー、往路(計18時間)も長かったけど帰りはもっと。

朝6:55のマニラ行きの飛行機に乗るためリゾートを1:30に出発。車で走ること約2時間半。さすがに夜中は道が空いていますね。

ほんでもって国内線に乗り、定刻の8:10にマニラ空港に到着。ちなみにこの日はタクロバン空港のX線検査機が故障していて、手荷物のセキュリティチェックも皆無に近い状態でした。

さて、日本行きの国際線は関空行きが14:25発で成田行きが14:55。何もない空港で6〜7時間は長すぎです。しかたなくマニラの水族館(MANILA OCEAN PARC)で時間を潰すことに。

道中、マクドナルドで朝食を。ちなみにフィリピンでもマクドナルドの呼び名は「マクド」。関西やフランスと同じですね。

フィリピンのマクドナルドの一品
せっかくだからローカルメニューを頼んでみたら…
マクドナルドの甘辛のひき肉ソーセージと卵とライスで
甘辛のひき肉ソーセージと卵とライスでした
まあ、水族館の後は普通のマニラ経由での帰国と同じです。14:55の便でマニラを発ち、20:10頃に成田到着。21:00の最終バスに乗り、自宅に着いたのが23:30頃。リゾートを発ってから足掛け21時間ってところですか。

道中小まめに睡眠は取れてたけど、移動に丸一日近く掛かってるので、その後は6日ぶりのお風呂に浸かりながら6時間ほど眠ってしまいました。

今回はなかなか楽しかったけど移動が面倒な旅だったなあ。もう一回行こうと思うまでには、しばらく日数がかかりそうです。

サウスレイテへの長い道

サウスレイテに行くには、マニラから国内線でタクロバン空港に飛ぶ必要があります。

私の場合、朝5時過ぎに家を出発し、7:40分頃に成田空港に到着。9:30のフィリピン航空でマニラに向かい、着いたときは14時を過ぎていました。定刻より40分ほども到着が遅れた理由は「向かい風が強くて」とのこと。しょーもない遅刻の言い訳みたいだ…。

フィリピン航空の機内食
フィリピン航空の機内食。相変わらずの内容だ…

さらにはマニラでのイミグレーションと荷物の受け取りに30分ほどかかり、外の空気を吸えたのが14:45ごろ。

さて、マニラ空港には4つのターミナルがあります。フィリピン航空は国際線、国内線ともに第2ターミナル。国際線の出口ではセブからの国内線組の面々が待ち構えていたので合流。

各ターミナル間に鉄道やシャトルバスのように気の利いたものはないので、あらかじめ手配していた車で第1ターミナルに移動してJAL到着組の2人をピックアップし、LCC専用の第3ターミナルに。

16:10発のAirPhill Express(エアーピルエキスプレス)のチェックインを済ませたのが15:30頃。日本のLCCだととっくに締め切られているタイミングですが、そこはフィリピンだから。

そうしてタクロバンに着いたのが17:30頃。そこから車で3時間半ほど走り、21:40に目的地のSogod Bay Scuba Resortに到着。

まあマニラでのトランジットは慌ただしかったけど、2年前のレイテ島の幹線道路が洪水で冠水しててリゾートへの到着が夜中の1時頃になったときと比べれば順調すぎるぐらいでしたね。

ただし、厨房の稼働は21時までらしくリゾートの食事はとれなかったけど、お土産として持って行った変わり種のご当地ランチパックが軽食代わりになってくれました。

とりあえずジンベエ

サウスレイテのレジャーは到着翌日のホエールシャークウォッチングで幕開け。バンカーボートで海域を往復しながらジンベエザメを探し、見つかったらボートを近くに寄せて、シュノーケリングでアプローチします。

で、結果から言うと、時間内に2トライして1匹ずつ2回(ひょっとしたら同じ個体かも)見られました。時間にして計30秒ぐらいかな。私の体は海水でも浮きにくいので(体脂肪も多いけど、それ以上に筋肉が太いからなぁ)、たったそれだけでもヘトヘトです。

写真はこちら。

サウスレイテのジンベエザメ

実はガイドにカメラを託して撮ってもらった1枚です。何しろ深いところを泳いでいて。私は2回とも上から見下ろす状態だったので、肉眼では見えてたけど、カメラにはまったく写らず。

でもそこは海洋民族フィリピン人の腕利きガイド。ほんの2秒かそこらで水深10mぐらいまで潜って一枚撮ってきてくれました。

なお、この日は2回だったけど、日によっては見ららる個体数が二桁だったり、逆にゼロだったりもします。でもそこは野生動物。セブ島のオスロブのように餌付けはしてないから。

そう、そのオスロブのジンベイザメの餌付けですが、やはり問題が多くて欧米の環境保護団体に目を付けられてるらしいので、遠からず全面禁止されるか大幅に制限されないとも限りません。

サウスレイテにしても、2年前とは違ってジンベイザメウォッチングの船には必ずレンジャーが乗り込むようになったみたいだし。この日も20代ぐらいの白人女性のサリーさんが乗船して、「4m以内には近づくな」といったブリーフィングと行動監視を行っていました。実際のところ自力で4m以内に近づくのは至難の業ですけどね。

ということで飼いならされたジンベエザメに興味がある人は早く行った方がいいですよ。たいていは水面で餌をねだる立ち泳ぎ状態ですが、ときおり水中に潜ってジンベエザメどうしが体当たりするなど、野性的な瞬間が見られることもあるようだし。