超・初心者向け『デジイチ水中写真 虎の巻(2) モード設定』

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私のカメラセット(D7000 & AF-S VR MICRO-NIKKOR 105mm f/2.8G IF-ED)の場合、ハードウエアの設定項目は以下の通りです。

  • カメラのモードダイヤル
  • カメラの絞り
  • カメラのシャッタースピード
  • カメラのフォーカスモード
  • 交換レンズのフォーカスモード
  • 交換レンズの手ブレ補正

それぞれデフォルトの設定値は以下の通りとします。ただし、カメラとレンズが違うなら通用しないかも知れません。

カメラのモードダイヤル:

「M」。マニュアルのM、つまり露出とシャッタースピードを自分で決めるわけです。

マニュアルというといかにも難易度が高く思え、初心者の内はオートに頼りたくなりますが、現実は逆。私の経験では水中ではオート系は上手くいかないことが多いので。ちなみにここでいう「オート」とは露出とシャッタースピードをカメラが自動調整してくれる機能のことで、オートフォーカスのオートとは別物です。

オートの場合、人間の目ほど感度が良くないカメラは海中では晴天下の浅場でもなければ周りが暗いと判断して、絞りを目一杯開放するかシャッタースピードを遅くします。ちゃんと外部ストロボを使っているなんてことは考慮してくれません。

INON製やSEA & SEA製など水中用に開発されているストロボが測光した結果をカメラ側に通知してカメラが自動調整するようになると良いのですが、現状そうはなっていないので、絞りとシャッタースピードは自分で調整した方が確実です。

ああ、そういう発展のしかたはありかもしれませんね。つまりカメラとストロボが双方向で光通信を行い、暗い水中でもフルオート撮影を可能にするという。

でも双方に送受信の機構を積むのは難しいので、カメラが水中での外部ストロボ併用時の測光具合をシミュレートできるといいですね。

よって大光量のビデオライトで煌々と照らしているのでもなければモードはM。

カメラの絞り:

「f11」。こちらを基準にしつつ、その時々で調整して撮っていきます。

カメラのシャッタースピード:

「1/125」。こちらを基準にしつつ、その時々で調整して撮っていきます。

カメラのフォーカスモード:

「M/A」、マニュアル優先オートというやつです。Nikon製以外のレンズだと「AF」でしょうか。

Nikon D7000の取説には

AFレンズでマニュアルフォーカスをする場合は、必ずカメラのフォーカスモードセレクトダイヤルをMにしてください。フォーカスモードセレクトダイヤルがAFのままマニュアルフォーカスをすると、故障の原因になります

とあるものの、レンズ(AF-S VR MICRO-NIKKOR 105mm f/2.8G IF-ED)の取説にはカメラは「AF」に設定しろと書いてありますので。他の最近のレンズでも同じだと思います。このあたりはNikonの悪い癖ですね。解りづらくてしかたがありません。

よって、もし水中でオートフォーカスが利かない場面に出くわしたらカメラのフォーカスモードセレクトダイヤルを疑ってみると良いでしょう。私の水中ハウジングは外部からアクセスできるように作られているので、水中でも変更ができます。

交換レンズのフォーカスモード:

同じく「M/A」。

交換レンズの手ブレ補正:

OFF。ONにしたいところですが、3m以上先を撮るのでなければ効果はないばかりか水中では悪さをしかねないと聞いたことがあるので。マクロレンズで撮るのはほとんど50cm以内ですし。

なお、私のハウジングではレンズのモードは切り替えられないので、セットする段階で確認する必要があります。

超・初心者向け『デジイチ水中写真 虎の巻(3)>>

超・初心者向け『デジイチ水中写真 虎の巻(1) 交換レンズの選択』

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一眼レフやミラーレスのカメラを初めて使う人がまず戸惑うのがレンズ選び。カメラ本体の方は各人で意中のメーカーや機種があったり、相談したダイビングショップやカメラ店のスタッフが具体的な製品を勧めてくれたりしますが、レンズの方は水中で主に何を撮りたいかで違ってくるので自分で選ばないと。

最初にボディと交換レンズがセットになったレンズキットを買うと割安ですが、私の独断と偏見から言えば標準ズームレンズは水中では無用の長物。あんまり寄れなかったり、被写体が小さくしか写らないから。大きく写そうとズームをかければ青かぶりな写真を増やすだけです。

よって水中用には以下の二系統から選ぶのが良いかと。

  1. マクロレンズ
  2. フィッシュアイレンズ

小さな被写体を発色良く大写しにしたければマクロレンズ(Nikonの呼び方はマイクロレンズ)、ジンベエやマンタ、イワシ玉などの巨大な被写体や地形をダイナミックに写し込みたならフィッシュアイレンズという具合ですね。

でもフィッシュアイは慣れないと使いこなせそうにないので(しっかり寄らないと思いっきり淋しい写真になりがち)、初心者には難しいのではないかと。広範囲を写し込む特性上、撮影場所を選びます。そう、透視度が高い南国リゾートとかですね。

さしあたりNikonかCanonなら60mmぐらいのマクロレンズから始めるのが無難ではないでしょうか。PanasonicかOlympusなら45mmマクロ。共に35mm判換算で90mm相当の画角が得られます。マクロレンズならズームレンズよりも拡大倍率も大きく、かつ被写体にかなり寄れます。

私はカクレエビが撮りたくて105mmから始めたものの慣れるまでに時間がかかりました。いや、今だにファインダー内で被写体を見失うこともあります。しかもワーキングディスタンスが20cmほど必要なのにコンデジの頃の癖で目一杯近寄りたくなるし。

こうやって商品を並べてみると、Canonのレンズが安いのですね。おまけに短くて軽いし。Eos Kissという名シリーズもあることだし、Canonでセットを組めばNikonよりも安価でコンパクトになりそうです。

意外にもマイクロフォーサーズ用のレンズが一番高価なのか…。

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超・初心者向け『デジイチ水中写真 虎の巻(0) はじめに』

今回から備忘録を兼ねて、水中写真の撮りかたについてのコツを何回かに分けて書きます。ここにでも書いとかないと、しばらくダイビングから遠ざかったら忘れてブランク明けに余計なことをしてしまいそうだから…。

うかつな写真の例
先日、オートの設定で撮ってしまった一枚。絞りがおもいっきり開放され、ほとんどがぼけてます

もちろん私があれこれ教えられるほど物事を修めたわけではないので、自身も含むデジイチ水中写真の初心者に向けた撮りかたの指針みたいなものですね。当然、プロや上級者が教えるそれよりももっと初歩的な感じになるはずです。

ネットを検索すると水中写真の撮り方を初心者向けにていねいに解説してくれているありがたいサイトも多々あるのですが、超・初心者の内はその基本中の基本すら理解できなかったりするのですよね。

私も最初の段階では理屈を教えてもらうよりも、「こういう設定で撮りなさい」「こういうことはしちゃダメよ」と断定的に言ってもらった方が良かったなぁと。そうして少々経験を積んでからなら解説も割とすんなり頭に入ってくるものです。

そういうわけなので、ひょっとしたら私の理論は正しくなかったり、もっと適切な方法があるかもしれませんが、そこはご容赦ください。ご指摘、ご指導いただけると非常に助かります。

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カメラ用フロートが届いた

個人輸入したカメラハウジング用のフロートが届きました。

商品$40に対して送料$35。微妙な感じだけど、まあ日本では流通していないようなので。

商品の内容物セット
内容物一式。一番奥はインドネシアのレンベの紹介カード

フロートのブロックは写真だとふわふわなスポンジにも見えますが、実物はけっこう固い素材で出来ています。まあそうじゃないと水圧に潰されますからね。

さっそくハウジングに装着してみました。

フロート装着例
フロートの装着例

フロートの奥行きは52mm。この通り105mmマイクロレンズ(マクロレンズ)用のレンズポートにぴったりサイズ。60mmマイクロレンズとかだと奥まってしまいますね。ならばクローズアップレンズの脱着は面倒になるかも。

ああそうだ。これによりストロボはレンズポートのすぐ横に持ってこられなくなりました。なので、ちょっと狭いところにカメラを突っ込んで撮る際は、フロートを外す必要がありますね。

さて、一番重要なのは水中でのバランス。さっそく今週末、沖縄で試してくるつもりです。

Nikon D300は型落ちしてたのか

しばらく前から私のblogのエントリがFacebookのニュースフィードに流れなくなっています。

調べてみたらWordPressのプラグイン『WordBooker』がアップデートされた際、設定項目に『Post to the following Wall :』が追加され、デフォルト値として「As a Wall Post」が選ばれていました(下図の一番下)。

wordbookerのユーザー設定

まだ試していないけど、おそらく「As a Status Update」に変えれば従来通りニュースフィードにポストされるのでしょう。でも、この方がいいや。ニュースフィードに流すと画面がうるさくなるので。きっと開発者もそう考えて仕様を変更したのではないかと。

ニュースフィードには、まれに皆にお知らせしたいことを書いたときだけ流しましょうかね。


D300-bodyさて、今回はカメラの話。

ふと気になってNikon D300の製品情報を調べてみたところ、もはやNikonのサイトの製品ラインナップにありませんでした。検索すると「旧製品」のカテゴリでヒットします。かつての中級の主力機もいつのまにか姿を消していたのですね。

もっとも性能的にはほとんどの点で後発のD7000に越されましたし(ボディの剛性などでは勝っているけど)、D800という化け物みたいな新機種も登場したので無理もないでしょう。

その一方で新たにD600とう名前の新機種が出るという噂も。ならばこちらがD300の後継機種になるのかな。確かにD7000とD800の中間、つまり中級機の上位機種の座は空位なので。

このクラス(20万円弱?)のカメラを待っている人は9月ぐらいまで待ってみるのがいいのではないでしょうか。きっと最強のDX(APS-Cの)カメラになるんじゃないかと思うので。