バサラカクレエビ(その2)

昨日に引き続きバサラカクレエビの別カラーバリエーション。

バサラカクレエビ

バサラカクレエビ

このエビは必ず自分の体色にマッチしたウミシダに住んでいます。

自分と同じ色のウミシダを探して住み着くのか、住み着いたウミシダに合わせて体色を変えるのかは解りませんが、おそらく後者じゃないかな。

なぜなら、前者だとエビが自分の体色を把握していて、なおかつ同じ色のウミシダを探すだけの色覚を持っていることになるので。さすがにエビの目はそれほど高性能ではないだろうと。

よって私の予想では、幼生の頃は透明のようにニュートラルな色をしていて、終の住み処を探すべく浮游しているうちに意中のウミシダに出くわしたら住み着いて、次第に体色が変わるのだと思います。

いや、待てよ。その場合でもエビ自身がウミシダの色を感じ取る感覚器を持っていなければ無理か。

だとすると、決め手は色ではないのかも。古来から、たまたま擬態が成功した個体ばかりが子孫を残してきた結果、進化の過程で自分と同じ色のウミシダかどうかを判別する本能が身に付いてるとか。つまり、生まれつき体色は決まっていて、周囲の色は解らないし、増してや離れたところのウミシダも見えていないのだけど、とにかく居心地のいいウミシダが見つかるまで潮任せに転々と移動しているから、我々ダイバーが見つけた時は必ずマッチした組み合わせになっているというのも一つの仮説。

ともかく、エビ、カニ類は最初はプランクトンだし、単一のウミシダがバサラカクレエビだらけになっている光景も見たことがないので、浮游するという部分だけは間違いなさそう。

もし事情が許すなら、こういう研究に残りの生涯を費やしたいものです。どうにかしてまっとうな大金が舞い込んでこないかな。もちろん当てはないんだけど…。

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