いきなりモニプラ

facebookメニューのモニプラiPadのFacebookアプリを立ち上げたところ、いつの間にかサイドバーに見慣れない「MONIPLA モニプラ」なる項目が追加されていました。そんなことできるんですね。Facebookとの間で提携とかしているのかな。得体の知れない業者が同じようにわんさか参戦したら収集がつかなくなりそうだし。

ちなみに、「MONIPLA モニプラ」のリンクを辿ると同名のiOSアプリに繋がっていました。無料だったのでダウンロードしてみると、各種の商品モニターを募り、業者に仲介するサービスのようです。なるほどね。

Facebookって実はかなりおっかねーんじゃね?

Facebookの登録者が日本でも1,000万人を超えたそうで。確かに私の身の回りでも頑なに使わない人がいる一方で、Facebookユーザーは続々と増えています。

さて、下図はとあるFacebookページにアクセスし、紹介されていた商品をクリックしたときに表示された画面。まあ、Facebookを使い慣れた人にはお馴染みのやつですよね。

ReBuyアプリの許可リクエスト

何となく流れで許可してしまいそうですが、よくよく見ると気になることが書いてあります。例えば基本データへのアクセスの蘭。

名前、プロフィール写真、性別、ネットワーク、ユーザーID、友達リストなど、すべてのユーザーに公開している情報が含まれます。

名前やプロフィールうんぬんは、まあ良いでしょう。そのページのサービスを使うためにユーザー登録するようなものです。自分宛てに販促メールが届くのも特にどうということはありません。でも、友達リストだけは性質が違うのではないかと。

いや、これが「マイカレンダー」みたいな他愛もないものならいいのです。友達の誕生日一欄カレンダーを作ってくれるアプリですね。でも、Eコマースのアプリに友達リストをさらすのは薄ら寒いものがあります。「友達リストも公開情報なのだから構わないはず」って理屈で来られても。コンビニのレジPOSで「見た目40代のおっさんがブラックの缶コーヒーを買って行った」なんて情報収集をしているのとは別次元の話のような気がしますし。

しかも5項目目には、

あなたがReBuy-01を利用していないときでも、あなたの情報にアクセスすることを許可します。

と書かれています。これって「個人情報のすべてをお任せします。いつでもご自由にお使いください」と言っているのと同じでよね。いや「盗聴器を仕掛けますが、どうかお気になさらずに」に近いかな。

実際の動きは解らないけど、推測するに、そうやって許可した上で何かを買おうものなら、それをトリガーにアプリが友達リストを含む個人情報をごっそりかき集めて持ち帰るわけです。そして友達の誰かに「お友達の●●さんがこの商品を買いました。あなたもいかがですか?」というメールを送り付けると。あるいはその逆で自身では何もしていなくても友達の誰かが何かを買ったのを切っ掛けに、ある日から身に覚えの無いアダルト動画のお知らせが来るようになるなんてことも。アダルトうんぬんではなくとも、共通の趣味、アクティビティに関する何かが知らない業者から届くとか。

まあ、実際には若干のハードルもあるでしょうし、プライバシーの侵害も甚だしいのでそこまで露骨なことをやる業者はないかもしれませんが、裏で個人情報がどう使われているか解らないわけですし、この手のFacebookアプリに許可を出すと友達もろともマーケティングデータを供出させられるってのはどうも…。

それにReBuyのサイトに掲載されている導入企業は名の知れた大企業ばかりですが、一方では限りなく敷き居を低くしていますし、セキュリティはガッチリ固めているにしてもReBuyアプリが収集したデータの取り扱いの過程に得体の知れない怪しい業者が侵入しないとは限らないでしょう。Facebookで紹介されて何かを買うにしても、やっぱりこの手のアプリを介在させないサイトを使いたいものです。実害はないかもしれないけどどうにも気味が悪いので。

もっともFacebookにアカウントを作っちゃった時点で手遅れのような気もしますが。機械的な解析データの収集が可能かどうかはともかく、かなりの個人情報を開示しちゃってるわけで…。

ただまあFacebookを使うってことは「個人情報と引き換えにサービスを受けているんだ」という自覚は必要だろうと思います。

怪しいFacebookアプリ

先日、Facebookに友達登録している人からアプリの承諾リクエストがきました。「あなたは、どのようなペット?」という、よくあるたわいもないもの。まずアイコンがアングリーバードという点からして怪しいのですが、まあ大きな問題は起こらんだろうと踏んで承認しました。

Facebookアプリの承認リクエスト

が、アプリのサービスに進むかと思いきや、App StoreのこれまたチンケなiOSアプリのダウンロードページにジャンプします。どうやらiPadのSafariで動かすとそのような挙動をするように仕組まれていたようです。

怪しいアプリ

当然怪しいと思いつつも無料ならばと冷やかしにダウンロード。iOSアプリは一応Appleの審査を通っているので、ある程度安心感があります。アプリを起動してみると、案の定どこかで見たような写真を表示するだけのショボいアプリ。例えば作り物の宇宙人たちが楽しげに円卓を囲んでる写真とか。おそらく昔からあるその手の雑誌をスキャンしただけ、きっと著作権なんかもクリアされていないんじゃないかな。

ちなみに改めてMacで承認すると、こちらではペット診断に進みました。

ネザーランドドワーフ
わーはウサギかいや。ちとかわいすぎるば

これって何なんでしょうかね。Facebookを起点として強引に詐欺サイトに誘導したりマルウエアを配布する実験かな。もはやパソコンよりもスマホやタブレットがもてはやされる時代だし。世界中でFacebookが爆発的に普及したため大勢の人が「これを使って何かやらかしてやろう」と考えているわけで、その手のものが横行しつつあるか、既にそうなっていても不思議ではないです。原則実名登録制にも抜け道はいろいろとあるのでしょうし。

真相はともかく、私にはFacebookもそろそろ勢いを失う頃合いではないかと思えてなりません。日本でもここ1年ぐらいで企業のページが一気に増えましたが、どうせ裏で電通あたりが扇動しているのでしょう。クライアントに「今やFacebookの時代ですよ。ここに宣伝費を使いましょう」てなもんで。至って普通の流れですが、今のこのFacebook人気もそうとう下駄を履かせた部分があるはずです。

とはいえ日本でもmixiがある程度浸透した例があるし(もはや劣勢だけど)、FacebookがかつてのSecond Lifeのように急速に廃れるようなことにはならないでしょう。でも、商業色が強まれば強まるほど人々の使い方は純粋な方向に戻っていきます。”友達”との交流ですね。テレビのCMみたいなもので、それ自体も楽しめなくはないけど本来は余計なもの。多くの人が録画してスキップするわけです。企業側が有効な宣伝媒体だと思えば思うほど一般のユーザーはウンザリして逃げて行くと。

Facebookのスポンサー広告折しもGoogleの新しいプライバシーポリシーが世界中で物議をかもしていますが、Facebookにも似た側面があります。それこそGoogleでキーワード検索したときならともかく、近況にダイビングのネタを書いたらすかさず「ダイバーズローン」の広告が掲載されたりするのもどこか気持ち悪いですよね。会話を盗聴、解析されているようで。機械的にやってるのでしょうけど、それでも収集されれば行動や指向をそっくり把握されてしまうわけです。

よってこの先はFacebookも「年間2ドル払えば一切の広告が表示されません。アクセス履歴や自分がつけた”いいね!”も解析材料にはさせません」みたいな方向に進むのではないかと思います。実際それを売りにした新手のSNSも登場してますし。

今だと仕掛け好きの人は「Facebookををコアエンジンにしたビジネスモデル」なんてのを考えがちですが、その目論見はあっさり崩れ去る日はそう遠くないんじゃないかと思います。広報手段以上のことをやろうとするとかえってユーザーとの距離が開き、「Facebookは大勢が使っているはずなんだけど、どうも期待したほど収益に結びつかないなぁ」と気づくときが。Facebookでの物販も一部では始まっているけど、あちこちのFacebookページ内にショッピングカートを見かけるようになったら終わりの始まりじゃないでしょうかね。

Wordbookerはじめました

SNS全盛の時代においても私はblogに軸足を置いています。理由は思考訓練のため。何かに着目して絵や写真を用意したり外部から引用しながら伝わりやすいドキュメントに仕上げる能力を高めるのが目的です。なにしろビジネスの現場では他者に自身の考えを説明する機会が多いので。

WordPressを使って書いたblogエントリをFacebookに流す方法として、これまでMyBlogPostsやRSS GraffitiといったFacebookアプリを利用していたものの、どちらも一長一短でした。MyBlogPostsではエントリが不規則に間引きされるし(というか、むしろたまに投稿される感じ)、RSS Graffitiは適度な分量のニュースとして流すことが出来ません。うっかりするとblogのテキストを全量添付してスマートフォンの画面を埋め尽くすぐらいの長いニュースを流してくれていたりします。

そこでFacebookのアプリではなくWordPress側の「Wordbooker」というプラグインに移行することにしました。

結果はこの通り。

なかなか良い感じです。サムネイル写真も入れてくれるし、blogから抜粋する文字数も指定できます。WordPress側で動作しているのでFacebookに流すまでのタイムラグもありません。うん、このプラグインはかなり使えそうです。

一つ注意が必要だったのはオプションの設定。書いたそばから公開するならいいのですが、時間を指定しての予約投稿をfacebookに流すには、ダッシュボードのWordbookerの設定項目だけでなく、投稿編集画面の下に現れる「Publish this post to Facebook」にチェックを入れておく必要があるようです。

なお、一度チェックすれば次のエントリー以降も引き継がれるので、あとは普通にエントリを書いていくだけでfacebookとも自動的に連携できるはずです。

続・My Blog Postsはダメ、RSS Graffitiもダメ

BlogのエントリをFacebookのニュースフィードに流すアプリがMy Blog PostsとRSS Graffiti。

My Blog Postsの難点は以下の通り。

  • 投稿の欠落が起きる(blogを巡回する周期が長く、間隔も読めない)

対してRSS Graffitiの難点は以下の通り。

  • 設定が「Standard」だとBlogエントリの全文が表示されてしまう
  • 設定が「Compact」「Status Updates」だと逆に本文がいっさい表示されない
  • タイトルにBlogエントリへのリンクが貼られない

でも、どちらかといえばFacebookへの反映が確実なRSS Graffitiの方が好ましいと思っていたのですが、RSS Graffitiにもう一つ不都合点が見かりました。

この通り、iOS用のFacebookアプリでニュースフィールドを表示すると、blogへの誘導にリンクが付きません。

Facebookのニュースフィードの画面スナップ(iPhone)

その下のMy Blog Postsによる投稿内の「チビのカニ」の見出しにはリンクが張られているのに…。

ちなみにパソコンの画面だとちゃんと「Full story」(エントリへのアドレス)と「FROGFISH.JP」(blogのアドレス)にリンクが張られています。

Facebookのニュースフィードの画面スナップ(Mac)

FacebookアプリとRSS Graffiti、どちらがどう直すべきなのかは解りませんが、ともかく既知の不都合もあるので、RSS Graffitiには早急な次期バージョンの投入を期待したいところです。