新Kindle Fireは安かろう悪かろう

新しいKindle Fireを買いました。amazonプライム会員は4,980円と安かったので。

Kindle Fire 2015モデル

でも、これの出来栄えは「機能削減版Android端末」って感じです。

例えばKindleアプリのテキスト表示。汚い…。

Kindle Fireの表示例
Kindle Fireの表示例

一見すると普通だけど、「都市」「急激」「間違」といった単語の文字間が不自然に詰まっています。

ちなみにiPhoneのKindleアプリならこう。

iPhone 6 Plusの表示例
iPhone 6 Plusの表示例

iPhone 6Plusの方が解像度が高いのは差し引いても、文字間隔が自然に表示されています。この差は以外に大きいです。

まあKindle Fireは4,980円だから、読めれば良くて読書用端末が1台欲しい人にはいいかも。iPad mini 2のKindleアプリの方が圧倒的に美しいけど価格は6倍だし。

東京には死亡フラグが立っている

81Padm7L7nL._SL1500_10月からアマゾンの電子書籍販売にも消費税がかかることを知っていたので、読みたかった本を9月の内に数冊買いました。その中の一冊が『東京劣化 地方以上に劇的な首都の人口問題 (PHP新書)』です。

私は満員の通勤電車に乗ったり台風で帰宅困難な場面に出くわすたびに「ああ、東京の繁栄は続かないだろうな…」と思っていました。台風に対する交通インフラの弱点はしかたないとしても、人口の過度な密集は深刻な問題だから。そこで東京劣化を読んでみた次第です。

この本に書かれている「やってはいけないこと」には納得のいかない部分も多々あるけど、「そう遠くない将来、東京圏がボロボロになっていく」という予測に関しては疑いようがありません。

いや、今の東京は一人勝ち状態。地方の衰退を尻目に繁栄を続けているので急激な凋落なんんかなさそうに見えます。例えば再びIT企業の集積地となりつつある渋谷では再開発が進んでいたり、東京駅前には245メートルの超高層ビルが建ち、リニア中央新幹線も開通します。湾岸の高層マンションだって飛ぶように売れているし、よほどの大災害でもなければこの先も東京は日本の政治経済の中心地であり続けるはずです。

ただし問題は長年の一極集中によって東京圏には高齢者とその予備軍がすさまじく多くなってしまったこと。そのため10年後には過去半世紀の経済を支えてきたボリュームの大きい層が軒並みリタイヤして所得税を払わなくなります。いわゆる「2025年問題」というやつですね。しかも東京の持ち家率は50%以下なので生活困窮者が激増することは必死。お金を使えない人が多ければ当然経済は低迷するので自治体の財政状況は瞬く間に悪化していきます。

それでも行政コストを効率化すべくコンパクトシティを目指せればいいのだけれど、「全住民を都心に引っ越させて多摩ニュータウンやら古い団地をことごとく打ち捨てる」なんてことは不可能です。特に道路などは放置して寸断させるわけにはいきません。

ただし財政に余裕がなくなれば十分なケアはできなくなるもの。この本では東京でも2030年頃にはインフラを維持管理できなくなると予想しています。わずか15年後です。しかも経済状況次第では早まる可能性もあります。住民に課される税負担は増えるだろうし、保守の優先度が下がった街では治安も悪くなるでしょう。

そして辛いのは効果的な対策がなさそうなこと。なにしろ元凶がいびつな人口構成なので。シリア難民とかから若い世代ばかり選別して何十万人も受け入れれば高齢化を緩和できるけど、それには相当な金額の支援が必要になってしまいます。かといって地方にももはや労働力の供給余力はありません。八方ふさがりです。

比較的人口が少ない地方の衰退が緩やかだったのに対し、巨大都市である東京圏では劣化が急速かつ苛烈に進みます。それでも東京圏に住み続ける人は住環境が急激に悪化していくのを甘んじて受け入れるしかないですね。これまでの無理やりな繁栄の副作用なのだから。

新Kindle Fireが4,980円で買える

新しいKindle Fireが登場しました。9月30日の発売だそうな。さっそく予約を受け付けています。

Kindle Fire 2015モデル

定価は8,980円だけど、amazonプライム会員ならカートのページでクーポンのフィールドに「FIREPRIME」と入力すれば4,000円オフで買えます。

画面は7インチでメモリは8GBとかなり控えめだけど読書端末と割り切れば納得できようかと。もともとiPadやAndroidタブレットほどの多様なアプリはないのだし。

私も作った電子書籍のプレビュー用にちょうどいいので注文しました。

iOS9でNewsstandアプリが廃止に

今朝、さっそくiPadをiOS9にアップデートしました。ちなみにiPhoneの方はIIJの動作確認アナウンス待ちです。iPhoneを販売するキャリアとは違ってMVNOのSIMは新OSでは使えなくなるおそれがあるそうなので。 と書いている内に情報がアップデートされました

(1) iOS 9では、2015/07/28以前に配布していたAPN構成プロファイル(APNPayload版)がご利用いただけないことを確認しました。

だそうな。 でも続きがあります。

2015/07/29以降に配布した新しいAPN構成プロファイル(Cellular Payload版)のインストールが必要です。

対処方法は解っているのですね。ならば頃合いをみてiPhoneもアップデートしましょう。 

NewsstandアプリさてiOS9になったiPadのホーム画面を眺めるとアイコンの並びが変わっていました。具体的にはNewsstandアプリが消えて、次ページのアプリの表示位置が1個分繰り上がっています。Newsstandには私が読んでいるDIVE誌が登録されていたのだけど…。 

でもちょっと調べたところ、このNewsstandアプリはiOS9からアプリではなくフォルダに変わったのだそうな。探したら後の方の画面に確かにフォルダ化されてました。

Newsstandフォルダ
iOS9のNewsstandフォルダ。アイコンが3列から4列になりました

ということは、iBooks Storeで雑誌を購読するとここに追加されるのかな。 まあともかく一安心。

理想の写真集アプリ

FROGFISH.JPアイコンかねてより写真集の電子書籍制作を研究しています。調査と試行錯誤の末、現時点では「Adobe InDesign CCでEPUB3.0(固定レイアウト)のファイルを書き出すのがベスト」という結論に至ったけど、まだ問題はあります(注)。

よって写真集電子書籍をアプリとして作れるといいですよね。そこで私が理想とする写真集アプリの要件を書いてみます。権利は主張しないので、よかったらどなたか開発してください。ご一報いただければ私も協力します。

1)ページめくり

写真集アプリにおけるページめくりの法則は以下の通り。

ページめくりの法則
ページめくりの法則(クリックで拡大)

写真ページは左右フリックでめくれます。上フリックすると写真補足ページに切り替わり、下フリックで戻れます。

2)言語切り替え

コンテンツ制作時にテキストを各言語で仕込んでおけば、OSの言語設定もしくは読者側で自在に言語を切り替えられるといいですね。ユーザーが何らかの操作をすると日本語→英語→スペイン語→日本語…とトグルで切り替わるとか。

3)オーサーリングツール

開発の難易度がやや高そうなのはオーサリングツール。簡単な操作で作った写真集コンテンツをiOSアプリやAndroidアプリとして書き出さなければならないから。

でも、写真データを持ったアプリをビルドして生成するのではなく、別途開発しておいた素体ビューワーアプリにコンテンツデータ一式を付加してパッケージし直す方法なら比較的簡単に実現できるかと。そんな安易な開発手法が許されているかは解らないけど…。

写真集アプリの生成
写真集アプリの生成(クリックで拡大)

なお、オーサリングツールはやっぱ今風にWebサービスの方がいいかな。

ユーザーはいくばくかの料金を払って、自前の写真とテキストから写真集電子書籍アプリを生成し、各環境のアプリストアで配布・販売することになります。

何だか大げさですね。そもそも各OSでEPUB3.0(固定レイアウト)を正確に表示できれば、こんな仕組みは要らないのですが。

いや、1)と2)の特性はEPUBでは実現できないので存在意義はあろうかと。写真だけで勝負したいストイックな写真家がいる一方で、撮影意図やエッセイを書き添えて作品としたい人もいるだろうから。

それに写真集制作のためだけにAdobe InDesign CCを契約し、使い方を習得するのは難しい人も多いので、写真集アプリ制作に特化したサービスは有用なはずです。


注)

Adobe InDesign CCのEPUB3.0(固定レイアウト)生成機能はiBooksに最適化されていることもあり、表示の再現性は以下の通りです(2015年9月14日現在)。

OS アプリ 半透明画像の表示 テキストの表示状態
iOS   iBooks
Google Playブックス
Kindle 非対応
Android  Google Playブックス 正確に表示できない
Kindle 非対応 正確に表示できない
Mac iBooks