桃色の毛深いエビ

ピンクスクワッドロブスター、サクラコシオリエビです。

ピンクスクワッドロブスター(2011年12月撮影)
12月撮影の写真

この種類を撮っていて悩ましいのは、いつ撮っても同じ絵になりがちな点。スリバチカイメンのひだひだの奥にいることが多いので、指示棒でうまく追い出さないと、こんな角度ばっかりになって…。

ピンクスクワッドロブスター(2011年7月撮影)
7月の写真。やっぱり同じポーズとアングルだ…

でも、昨年のカパライでは、運良く背中からのショットが撮れました。

ピンクスクワッドロブスター(2010年10月撮影)

ふと気づいたのですが、よく見るとエビ自体はピンク色ではないですね。どちらかと言うと紫色。背景のスリバチカイメンがピンクなだけで。

NauticamがSONY NEX-7用水中ハウジングをアナウンス

香港の水中ハウジングメーカーNauticamがSONY NEX-7用の水中ハウジングを開発中だそうです。SONY向けにはNEX-5/5N用も出しているので順当でしょう。

そしてこのNEX-7用は、現時点のミラーレス機用ハウジングとしては最高峰となりそうです。

注目は背面パネルの仕様。 NA-NEX7ハウジングのCAD画像(背面)

まずはLCD/VFの切り替えレバーがある点に注目。コンパクトデジカメがよりパワフルなデジイチよりもバッテリーの持ちが悪いのは主に液晶画面をファインダ代わりに使うため。ならばファインダを持たないミラーレスカメラも同様です。

私が使っているデジイチのNikon D7000はフラッシュを焚きながら600枚ほど撮影してもバッテリーは余裕で残っています。つまり2日間6ダイブぐらいならバッテリの充電は不要です

水中で使う以上、ハウジングを開け閉めする機会は減らしたいのでバッテリーの消耗は抑えたいところ。NEX-7のビューファインダは電子式ですが、それでも大きな液晶画面よりは圧倒的に費電力が少ないはずです。

NEX-7単体ならビューファインダに目を近づければ自動的に液晶画面がOFFになるもののハウジング越しではそのセンサーが効かないので、ビューファインダと液晶画面のどちらを使うかを手動で切り替えられるのはあり難いです。

また、ビューファインダに当たる部分には丸い筒状のパーツが仕込まれています。詳しいことは書かれていないものの、仕様には

Optical correction for electronic viewfinder.

とあるので、同社のスーパービューファインダ(視度が調整できる)同様とはいかないまでも、拡大レンズにはなっているのかな。そしてマスクのガラス面にピッタリくっつければ明るい水中でも表示が見づらいなんてことがありません。

ちなみに同社のPanasonic Lumix GH2用ハウジングはビューファインダと液晶画面の窓が一体でした。 NA-GH2ハウジング(背面)

逆にNEX-7用ハウジングで気になる点は以下の通り。

  • アクセサリシューがレンズポートの中心点からズレている
  • ビューファインダもレンズポートの中心点からズレている
  • 対応マクロレンズが30mm(35mm換算で45mm相当)しか用意されていない

すべてNEX本体側の都合ですね。

2番目に関しては、ひょっとしてビューファインダを左目で覗くとレンズポートがちょうど顔の中心に来るのかな。だったら慣れればかえって使いやすいかも。もちろん人一倍顔が大きかったり平均よりずっと小顔の人には当てはまりませんが。

NEX-7用ハウジングの売価は$1,850。同社製他機種のレートからして日本では定価19万円ぐらいかな。レンズポートやハンドルグリップ類を入れると25万円コース。まあ本体13万円(私のD7000よりもかなり高価)のカメラを買う人なら周辺機器への投資もケチっちゃいけませんよね。

それと発売日は1/15とのことですが旧正月が近いのでどうなることやら。なにしろNauticam社では今年の旧正月明けに多くのスタッフが出社してこなかったそうで…。

ウミウシ写真の歴史

先日、馴染みのダイビングショップで私よりもさらに古いベテランダイバーの方と話をしていて、ウミウシについての話題になりました。「昔はウミウシなんて意識してなかったよな」と。ダイビング黎明期はもちろん、太古の昔からいたはずなんですがね。

シラナミイロウミウシ
これまた先日のセブ・マクタンにて撮影

ダイバーの間でもウミウシが注目されだしたのはここ10年ちょっとではないでしょうか。思い起こしてみると昔のダイビング雑誌にもウミウシの写真なんてものはほとんど載っていなかったような。ダイバーはそんな生きものがいることは知っていても、20世紀の内はヒトデやナマコ寄りの存在だったかと。

おそらく日本でウミウシが注目され、皆が好んで探し始めたのはウデフリツノザヤウミウシをピカチュウと呼び出した頃からかな。ポケモンのアニメが始まったのが1997年。ピカチュウの人気が広く浸透したのがその1〜2年後。うん、ウミウシブームはその頃からかもしれません。

また、その間にカメラがフィルムからデジカメに置き換わったことが大きい要素かも。かつての「Nikonos」「MoterMarin」「潜るんです」といった銀塩カメラ(レジャーダイバーの手が届く価格帯の)はマクロ撮影が不得手だった上(ワイドだって得意とは言い難かったったけど…)、1ダイブで最大36枚しか撮れなかったためウミウシにフィルムを割く人は少なかったはずです。

それがデジカメの時代になり、枚数の制限から解き放たれるとともに接写にも強くなりました。かつては一眼レフだけのものだったオートフォーカスも使えるようになりましたし。デジカメから始めたダイバーはそれが当たり前なわけだ。良い時代になったものです。

マンタ漁

最近ではiPadで海外の雑誌が簡単に買えるようになったので、私もときどき外国の雑誌を眺めていたりします。

さて、iPadのNewsstandアプリからイギリスのダイビング雑誌「DIVE」の1月号が発刊されたという通知がきたので見てみたら、P.22~23に何とも気になる記事が載っていました。

Shark fin trade moves on mantas The very survival of manta rays lies in jeopardy.

このレポート記事をどれぐらい信じていいのか解らないのですが、かいつまんで言うと世界的にフカヒレ漁が禁止される方向にある中(気仙沼港にはさらなる打撃だけど…)、今度はマンタやモブラ(小型のイトマキエイの総称)のヒレが狙われて乱獲され、その結果、それらは急速に数が減って世界的に絶滅の危機に直面しているとのこと。消費地は案の定中国で、「エイヒレ」ならぬ「エイエラ」に$500/Kgの値がつくそうな。

マンタ漁(DIVE誌2012年1月号の誌面より)
DIVE誌2012年1月号の誌面より

昔からマンタを食用にする地方はあったものの(例えばフィリピンのボホールの市場ではマンタが売られているとか。思いっきりアンモニア臭いそうだけど)、それとは次元が違う話です。まるで鉱物を採掘するかのように獲り尽くし兼ねないので。

なお、用途は熱冷ましらいのですが、どうやら根拠はないようで。つまりフカヒレで商売ができなくなったので、エイのエラを偽の漢方にでっち上げで儲けようという魂胆ですね。何てことをしてくてるんじゃ。まったくもう。

ちなみにP.26には日本の調査捕鯨に対する記事も控え目ながら載っていました。どうやらドキュメンタリーDVDの広告のようです。

私は捕鯨には必ずしも反対ではないものの南氷洋に出向いての調査捕鯨には疑問があるし、やっぱダイバーなのでクジラにしろマンタにしろ観光資源にした方が良いと思います。

官能的なエビ

さすがは我がホームグラウンド、セブ・マクタン。わずか2日、6ダイブ、計6時間ほどの間に私としては及第点の作品がわんさか撮れました。まだまだネタは尽きません。 今回はイソギンチャクモエビ。

イソギンチャクモエビ(大)
斑紋をよく見るとフチ取りされているのですよね

平凡なエビですが私はこれが好きでよく撮ってます。たいてい複数匹でたむろしていて、ときに楽しげな絵になったりもするので。

イソギンチャクモエビ(3匹)

なお、英名は「Sexy Shrimp」です。いつもお尻を振っているので名付けられました。