LUMIX LX5用ハウジングが割り込んできたらしい

香港のNauticam(ノーティカム)という水中ハウジングメーカーの動向にはたびたび驚かされます。Nikon D7000用、Canon 60D用に続くハウジングの新製品、月刊ダイバー1月号にはPanasonic LUMIX GH2用とあったものの、さきほどFisyeyeのサイトをのぞいてみたところ下記のバナーを発見。

Nautican LX5ハウジングのバナー

LUMIX LX5とは意表をつかれました。だってコンデジじゃないですか。

まあNauticamも別に「デジイチ専業」とはうたっていないわけで、出しちゃいけないとは言いませんが、てっきりプロユース志向のメーカーだと思っていたもので。

いや、Fisyeyeのサイトを見渡すとよく似た既存製品が。

Fisheye FIX S95

シャッターレバーやロック機構はこちらの製品と全く同じに見えます。これまで私はFIXシリーズはSeatool製だと思っていたのですが(PowerShot G11用はバックルロックの形状からして明らかにSeatool製なので)、どうやらNauticam製だったようです。

そしてSeatoolのサイトには以下の文言があります。

弊社はSeatool/Recseaブランドだけです。
類似商品が出回っておりますが弊社とは一切関係ございません。
ご注意願い下さい

どうにもキナ臭い雰囲気。ひょっとしたらFisheyeの製造委託先が以前はSeatoolだったものの途中からNauticamに切り替わったなんて裏事情があるのかな…。

ただまあ、いずれにせよ準正の安価なハウジングが用意されているCanon PowerShot S95用に¥69,000の製品はどうなのでしょうね。

確かに堅牢製ではアルミ筐体の遥かに勝りますし、Canonの純正ハウジングは昔からシューベースもレンズ径もないユーザ無視のダメダメ設計ですが、そこはINONがアダプタで上手くやってくれています。

INON S95用アダプタ

それに所詮はコンデジ。しかもこのクラスは年1回のペースでモデルチェンジしますので、2~3年も使えば性能的にも陳腐化も進み、ヘタりきったバッテリの替えも手に入れづらく買い替えを検討せざるをえなくならないとも限りません。

まあ、彼らの商売を邪魔する気はありませんし、好きな方は買っていただいて大いに結構なのですが、もし私がPowerShot S95ユーザならコンデジは耐久消費財的に考え、ハウジングは安価な純正に留めておいて、2年後ぐらいにハウジングごと最新のデジカメに買い替えますね。

Nikon D7000用水中ハウジングがさらに増加

Nikon D7000用の水中ハウジング、これまで確認した範囲では以下の通り。

  • Nauticam D7000 for Nikon D7000
  • IKELITE SLR-DC Housing for Nikon D7000 Camera
  • Aquatica AD 70000 housing for the Nikon D7000 camera
  • Nautilus D7000

そしてさらに二機種追加されます。一つ目はSEACAM prelude NIKON D7000。

SEACAM prelude NIKON D7000(前面)

SEACAM prelude NIKON D7000(背面)

この液晶サイズからしてかなり大振りなハウジングですね。重量も2.95Kgと他社製よりもいくぶん重めです。

また、SEACAM社はオーストリアのメーカーのようで、米インディアナのIKELITE、カナダのAquaticaと同様、日本での入手と保守は困難かもしれません。

そして二つ目はジリオンのZAP-D7000。まだCAD画面の段階でちょっと出足が遅いのですがジリオンと協業関係にあるPROMO’S ROOMによると1月末の発売予定のようです。

ジリオン ZAP-D7000(前面)

ジリオン ZAP-D7000(背面)

ジリオンというメーカーは約10年前のデビュー当時こそ信頼性が心もとなかったものの、以来着実に実績を積んできて近年は評判もよろしいようです。ABS樹脂なので重量も標準的なサイズの一眼レフ用ハウジングで1.6~1.7Kgとアルミ系の他社製より軽く作るようですし。そして何といっても日本(確か東京都杉並区)の会社でメンテナンスに便利なのが嬉しいところです。カラーリングも自在で、お値段も過去の製品から推測するに多分25万円ぐらい。Nauticam(ノーティカム)より8万円ぐらい安くなろうかと。

で、発売2ヶ月弱にしてこれほど対応ハウジングが立て続けに登場するのですから、Nikon D7000は水中カメラとして現在最も有望と言えるでしょう。水中ハウジングは数十万円するわけで、プロやお金持ちでもない限りそうそう買い替えることもできません。加えてハウジングよりも先にカメラ本体が故障するケースも考えられます。その点でも数年後も代替機が入手しやすいベストセラー機種を選んでおくことが、あとあと後悔しない秘訣ではないでしょうかね。

さて、D7000に比肩できるデジタル一眼レフカメラといえば、Canon EOS Kissシリーズぐらいでしょう。中堅機が厚いNikonとは違い、Canonはエントリ機の出来が良すぎるとさえ言われていますよね。

そして新モデルのEOS Kiss x5は来年のCP+(2月9日~、パシフィコ横浜)に合わせて発表されるのではないかと。そうなるとまた機種選択で迷わなくもないです。

CP+バナー

でもまあ、x5がx4とまったく同型のボディを採用していなければハウジングは作り直しになるわけで、そうして半年ごとに登場する新製品を待っていては、いつまで経っても買えません。

一応2月9日まで様子を見て、それまでによほど気になる製品が発表されていなければ私はNikon D7000に決めようと思います。

Nikon D7000用ハウジングがもう一つ誕生

老舗の水中ハウジングブランドNautilusからもNikon D7000用のハウジングが登場するようです。

Nautilus製D7000ハウジング(前面)

Nautilus製D7000ハウジング(背面)

お得意のアクリルハウジングですね。価格は以下の通り。

TypeS:¥98,000
TypeDX:¥149,000
TypeEX:¥169,000

3モデルの仕様の差が解らないのですが、いずれにしてもNauticam(ノーティカム)の1/2~1/3の価格と魅力的。

とは言え、このクラスのカメラには、もっと堅牢な印象の金属ハウジングが相応しいような気がしないでもありません。

そして、NautilusからはPanasonic LUMIX GH2用の水中ハウジングも出ますね。

Nautilus Nikon D7000用ハウジング(前面)

Nautilus Nikon GF2用ハウジング(背面)

こちらはPanasonicでは一応フラッグシップ機の位置づけですが、そこはお手軽さ優先のマイクロフォーサーズ。アクリルハウジングでカジュアルに行くのもいいかもしれません。今のところお値段の表示がないもののNauticamよりは圧倒的に安くなるはずです。GH2の評判はすこぶる良いみたいですし、既存のレンズで納得できるなら、良い選択肢のように思います。

最後に、NauticamのCanon 60D用ハウジングは発売予定が2月にずれ込んだようですね。

Nauticam 60Dハウジングのバナー

ならば同社のGH2用は4月ごろかな。

Nikon D7000 & Canon 60D用水中ハウジングが製作開始

本日Fisheyeのサイトを見てみたら以下のバナーが張られていました。

D7000ハウジングのバナー

60Dハウジングのバナー

What’s Newにも製作開始とありますね。

私はα55用のハウジングが出なければ、このどちらかを買うことになりそうです。というかこの二択ならD7000でしょうかね。私の予想ではハウジング+スーパービューファインダの構成で約40万円。もちろんカメラ&レンズは別。これに外部ストロボやカメラバッグまで入れると60~70万円コースですね。貯金しなきゃ。


Nauticam ハウジング Kiss X4/550D

今日、某ダイビング機材販売店に出向いたらNauticamのハウジングの新製品Kiss X4/550Dが展示されていました。対応カメラが小振りのCanon EOS Kiss X4なため、隣に置いてあったNauticam D300よりも一回りコンパクトに仕上がっていますね。実は私はこのハウジングの実物を見ることを心待ちにしていました。

Nauticam Kiss X4/550Dハウジング(正面)
NauticamはNOKIAのケータイの金型などを作るメーカーの香港人オーナー、エドワード・レイ氏が昨年設立した会社です。エドワードさんは自らも水中写真を撮る上、「ハウジングおたく」でもあるらしく、そのためボディーのフォルムはモダンで非常に洗練されており、随所に斬新なアイディアが盛り込まれています。

例えばレンズポートの接合。他社製のようにポートをねじ込むのではなく、レバー方式が採用されています。赤いレバーの先っぽのボタンを押し込んだ状態でレバーを引くと、レンズポートが外れる仕組みです。このためハウジングにカメラをセットしたままでもレンズの交換が容易とのこと。

Nauticam Kiss X4/550Dハウジング(背面)

しかも、このレバー方式はフロントパネルとリアパネルを接合する機構にも採用されています。リアパネル左右(右写真の白丸内)のレバーを引くと、パネルが外れるわけです。

バチン錠の操作にはけっこう力が要ったりしますが、このレバー方式はとても楽ですね。バチン錠の方がガッチリ締め込めるイメージがあるものの、つまる所、前後のパネルをピタッと接合して密封できさえすればいいわけですから、これで十分でしょう。

他にも、ほとんどの撮影操作をグリップを握ったまま行えるように工夫してあったり、テクニカルダイブにも対応すべく100m耐圧であったり。加えて、ダイヤルを回して視度を補正できるスーパービューファインダーや、他社製レンズポートを流用するためのポートコンバータ類がオプションとして用意されています。

ただし日本製ではないので気になるのが保守。店長に確認してみたのですが、Fisheyeが万全の体制でサポートしてくれるそうです。

お値段は約270,000円(ボディのみ)と少々お高めですが、水の浸入を知らせるリークセンサーや各種アクセサリを接続できるグリップが標準で付いてきますので、値が張るなりにお買い得と言えるのではないでしょうか。

なお、現在は円高なのでこの販売価格ですが、為替が円安に振れれば値上がりするかもしれないとのこと。先日も原材料の高騰につき同社の既存製品が値上げされました。さすがにある日突然値上げということはないでしょうが、購入を考えている人は早めに決断した方が良いかも知れません。

さて、私はと言うと、発売予定がアナウンスされているNauticam製SONY αNEX-5用ハウジングを待ってみようと思っています。「レンズ交換式コンパクトデジカメ」といったコンセプトのカメラに対してどのようなハウジングを出してくるのかは見物です。7月8月発売予定らしいのですが、どうにもルーズな感じなので実物を見られるのは月末か9月でしょうかね。