ラジオクラウドってムカつく

ラジオクラウドのアプリが提供されて4ヶ月が経過したけど、まだ致命的なバグが2件残ったままです。リポートはずいぶん前に上げたのに、一向に対応されません。まったくもう。

TBSラジオにしてみればマネタイズは必須、死活問題のはずなのだから、こんなことをやっていればPodcastの頃と同様、いずれ行き詰まるでしょうに。

ラジオクラウド

ちなみにそのバグとは以下の通り。

再ログインすると番組が消える

ラジオクラウドアプリは不意にログアウトすることがあり、再ログインするとダウンロード済みの番組が消えます。よって朝自宅のWi-Fi環境でダウンロードしても、出先で再ログインを強いられれば水の泡です。

ログアウトでデータを消しているはずもないので、ログイン時にダウンロード済みリストを初期化しているのでしょう。何と愚かな…。

また、アプリの起動時にはサーバーにアクセスしに行くらしく、たまたま野良Wi-Fiなどに捕まって通信を確立できなければ、あっさりログアウト扱いにしているようです。「通信環境を確認してください」とでも表示して、ユーザーの操作を待てばいいものを。

動画を毎回ダウンロードしにいく

ラジオクラウドアプリは各番組の再生前に動画を流します。最近はスポンサー広告は無くなったものの、5秒くらいのジングルの動画が流れます。

それはいいのだけど、毎回通信で取りにいくのが残念でなりません。つまり、月末でLTEの通信枠を使い果たした後では、ダウンロード済み番組なのに再生がなかなか始まらないという状況になります。通信速度の制限を受けようものなら再生不可です。

しかもジングルの動画ダウンロード待ちの間はWebブラウズもできません。やれば再生開始が遠のくだけでなく、ダウンロードが一時停止されてしまいかねません。そう、このアプリは通信がうまくいかなかった場合にリトライせず、あっさり諦めるようなのですよね。

加えて、ようやく始まった番組の再生中にアプリが異常終了して再起動し、続きを聴こうとしたら、また動画のダウンロードからやり直しです。

例えば、たまむすびは週に13エピソード、荒川強啓デイキャッチは20エピソード、Session 22は15くらい。この三番組を聞けば毎週50回ぐらいジングル動画がダウンロードされます。個々のジングル動画は数MBありそうなので、仮に5MBとして一週あたり250MBもLTEを消費しかねません。よってヘビーリスナーほど不利益を被ります。

このままの仕様ではマネタイズのために広告を入れるなんて論外。何度も使う動画は一度ダウンロードしたら使い回すように修正すべきです。逆に言えば、この二つの問題さえ解決すれば、遠慮なく広告を入れてくれて構わないわけだから。

祝・御懐妊

TBSラジオ『たまむすび』にて、メインパーソナリティの赤江珠緒さんが妊娠5ヶ月だと発表されました。おめでとうございます。

妊娠五ヶ月の赤江珠緒さん

42歳での初産になるけど、マンモグラフィーのプレスでもノーダメージだった赤江さんなら大丈夫でしょう。初夏、無事に産まれることを陰ながら願っております。

でも、たまむすびを3月いっぱいで降板するのはリスナーとしてはちょっと寂しいですね。この先もたまに電話出演して欲しいところです。

ならば気になるのは後任。でも、番組開始時からのリスナーには「この人しかいない」って人物に心当たりがありますよね。そう、小島慶子さん…ではなく小林悠さん。金曜たまむずびの前パーソナリティの。

聞くところではTBS内でのいざこざで退職を余儀なくされたようですが、ここはフリーランスとして復帰してくれると嬉しいなと。今どこで何をしているのかまったく存じ上げないのだけど、もし可能なら是非そうしていただきたいと思います。

TBSラジオのアプリはこうするしかないな

TBSラジオCLOUDの評判がすこぶる悪いらしいので、今ごろTBSラジオではアプリ計画を真剣に詰めていることでしょう。広告商売をしている以上、これまでPodcastでTBSラジオを聴いていたリスナーが他局のPodcastに流れて相対的なプレゼンスが低下するのは拙いはずだから。

ただし、TBSラジオCLOUDアプリなんて作ってもユーザーの評価は上がらないかと。現行のTBSラジオCLOUDの仕組みだと、アプリで改善できるのは複数エピソードの連続再生や未再生/再生済み表示ぐらいだろうから。

そこで私ならこうするという案を考えてみました。

TBSラジオPodcastアプリのアイコン案私が決定権者ならTBSラジオCLOUDアプリではなく、TBSラジオPodcastアプリにしますね。ストリーミングではユーザーのニーズに十分に応えられないので。

まず、配信番組に独自のDRMを掛けるかPodcastのプロトコルに独自の拡張を加えて専用アプリでないと聴けなくします。前者だと他のPodcastアプリで聴こうとしてエラーが出るから後者が妥当かな。TBSラジオの番組専用だから独自仕様プロトコルになっても不都合はないでしょう。

そして専用アプリでは最初にユーザー登録を求め、住所や年齢、性別、興味がある分野などを訊ねます。

あとは一般的なPodcastアプリと同様。番組をダウンロードしたら、エピソードをまたいで連続再生できるようにします。倍速再生や中断した箇所から再開する機能も盛り込みたいところです。

ただし、アプリの起動時や各エピソードを再生する際にはユーザの属性に応じた広告をスキップ不可状態で流します。また、広告が最後まで再生されたらアプリがサーバーにフィードバックします。LINEの既読みたいなものですね。Podcastアプリは定期的に新規エピソードの有無を確認するので、その際のパケットに乗せれば良かろうと。

この方式の難点は再びPodcast配信用のサーバーが必要になり、応分のコスト負担が発生すること。でも、おかげで本来の広告ビジネスが成り立つようになります。果たしてそれでコストを相殺できるかは解りませんが。

そしてリスナーにはダウンロードという最大のメリットを提供できます。望むなら特許を申請したり、他局に相乗りを働き掛けても良いでしょう。マージンを受け取って他局の番組も配信してあげるとか。

TBSラジオCLOUDでは聞き漏らす

TBSラジオの番組がPodcastで配信されている頃、私はiPhoneに以下のプレイリスト(ステーション)を作っていました。

  • 朝の通勤電車用 :荻上チキ・Session-22、森本毅郎 スタンバイ!
  • 帰りの通勤電車用:たまむすび、荒川強啓デイ・キャッチ!

よって最初に一度だけ再生操作をすれば番組やエピソードをまたいで連続再生してくれたし、1.5倍速ならどちらも1時間前後で聴けて電車通勤時にちょうどいい長さでした。連続再生なので聞き漏らしもありません。

TBSラジオCLUDβ

でもTBSラジオCLOUDでは各エピソードを自力で一つずつ再生しなければならないので、3日目にはもうエピソードを聞き漏らすようになりました。今後も聴かないものが増えていきそうです。他局に良さげなPodcastが見つかれば、多分そちらが優先になるし。

TBSラジオCLOUDアプリの行方

関連エントリ:TBSラジオのアプリはこうするしかないな

TBSラジオCLUDβ

TBSラジオのPodcastが終了となり、TBSラジオCLOUDに移行したいきさつが7月4日(月)のたまむすび『竹山、ガム買ってきて!』コーナー内で語られました。TBSラジオのPodcast番組すべてで直近の月間ダウンロード数が5,000万あるのに対し、コストが年間数千万円かかっていて、その負担に耐えきれなくなったのだと。

ちなみに増強に継ぐ増強を強いられたサーバ類を社内に置いて運用していたのか、外部のホスティングサービスを使っていたのかは語られませんでした。それ次第では聞く人が聞けば5,000万ダウンロードに対して数千万円/年(1千万円ちょいなのか9千万円に近いかでも大違いだけど…)が高いのか安いのか解るかと思うのですが…。

とはいえPodcastでは以下の理由で広告が成り立ちにくいそうで。

  • ユーザーの属性(年齢や性別)を知る術がなく各々に相応しい広告を流せない
  • ダウンロードしても聴いているとは限らない

確かに。私もいくつかのPodcastはダウンロードだけしといて「いつか聴く」扱いになっています。

よってTBSラジオに残された選択肢は三つ。

  1. Podcastを止める
  2. Podcastを課金制にする
  3. 広告ビジネスが展開できるTBSラジオCLOUDに移行する

そして「何とか無料で続けたい」という思いから3に決まったのだそうな。元が電波放送であるラジオ局としては至極妥当な考え方ですね。よって今後、TBSラジオCLOUDのWebサイトや各番組には容赦なく広告が入っていくのでしょう。

個人的には「TBSラジオのPodcast聴き放題で500円/月」とかなら喜んで払うけど、それが少数派だったら成り立ちませんしね。

また、ストリーミングサービスの評判がすこぶる悪いこともTBSラジオは十分認識していて、その解決方法の一つとしてアプリ化を検討しているそうな。でも、それにもコストがかかるのでリリース時期などは未定のようです。無理もないか。仕様にもよるけどiOS版とAndroid版のアプリ開発には数百万かそれ以上のコストがかかりそうだもの。その額によっては「Podcastを続けた方が…」ってことにもなり兼ねないので計画倒れに終わる可能性も無きにしもあらず。TBSラジオ専用のアプリにどれだけ需要があるかも不明だし。

そこで私が一つだけ有望かなと思うのが、日本のラジオ業界を巻き込むこと。具体的にはTBSラジオも出資しているradikoにバージョンアップを働き掛けると。Wikipediaには以下の記述があることだし。

radiko公式は放送番組を後から再生するタイムシフト機能を2015年内を目標にリリースする意向を示しているが、2016年4月の時点で正式な機能としては開始されていない。

タイムシフト機能だとTBSラジオCLOUDと大差なさそうだけど、タイマー録音機能がつけばPodcast風に使えます。有料の追加機能でもいいでしょう。

とはいえradikoを海外で聞くにはVPNを介在させる必要があったり、番組内の楽曲の扱いをどうするかといった大人の事情の懸案もあるのだけど…。

それに私が時々行くフィリピンやインドネシアではWi-Fiが超低速な場合が多いので、ほとんど使い物にならないかと。これがPodcastなら気長にダウンロードの完了を待てばいいのだけど。