地球の海フォトコンテスト2017自由部門準グランプリの副賞が届きました。サイズが大きかったので送ってもらったのですよね。
これ、いわゆるドライケースです。カメラやレンズなどを湿気から守るための。
これまではプラスチック製の衣装ケースみたいなやつを使ってたけど、少々心もとなかったので有難いです。電気代は増えるものの、なんかカメラマンとして認められた証のような気もして嬉しいですね。
小さい海の生き物が好き。ときおりITや時事にも言及します
4月7(土)、地球の海フォトコンテストの授賞式が行われました。
授与式の締めくくりには福永友保審査員長からの有難いお言葉が。それを聞いて解ったことがあります。上位を狙うなら「撮影意図が見る人(審査員)に伝わり、かつ忠実に実践できている写真が高評価を得やすい」と。
実際、ネイチャー・環境部門グランプリ作品は魚眼レンズでハンマーヘッドシャークにすれすれまで接近して撮っているし(20ダイブも費やしたそうな)、自由部門グランプリ作品もグルクマの遊泳スピード(時速約20kmらしい)に合わせて泳ぎながら撮ったのだそうで。共に意識して狙わないと撮れない作品です。福永審査員長は「脚本、監督、撮影を一人でこなした」と表現されていました。いや、偶然でも似た絵は撮れるだろうけど、その場合は構図やフォーカスなど、どこかしら甘くなりがちですよね。
また、福永審査員長は式の終了後、私の隣に座っていた自由部門三位の方に直々にアドバイスに来られました。オリジナル写真はこちら。浮遊物を星空に見立てた秀作です。
これを、「こんな風にトリミングし、星空を大きく見せてたら、もっと評価が高くなった」と言っておられました。
確かにそうですね。魚の下にも削れる黒が広がっているので写真のオーソリティとしてはアドバイスせずにはいられなかったのでしょう。コンテストに出すならトリミング不要な写真を撮るのが基本だけど、少々ならトリミングして作品のクオリティを上げるのも重要なことです。でも、それをやられていたら、私よりも上位に来てたかもしれないわけだ…。
そして福永審査員長は帰り際に私の方に向いて「面白い写真だ」と声をかけてくださいました。「顔の周りに散っているのは金粉?」とも。まあ水中写真ジョークですね。
もちろん私だってそれなりの意図を持って撮りました。「2009年の新種カエルアンコウとしてナショナルジオグラフィック雑誌を飾ったこの写真を越えるインパクトのある写真にしよう」と。
結果、一番目的を果たしたと思えた写真が毎度のこれです。
もはや正面顔では芸がないので両目が対角線上に来るように斜めに振り、かつ大きな口も入れて、しかも顔以外の要素が写らないように撮りました。そのため「貴重な種類なのに何だかわからない撮り方」という素敵なコメントを得ることに成功したわけです。確かに普通なら超レアな魚は図鑑っぽく全身を撮りたくなるところですよね。
ちなみにトリミングは画角調整のために左右だけを。こういうときはFX(フルサイズ)よりも撮影範囲が狭いDXカメラのD7000で良かったと思いますね。
地球の海フォトコンテスト2017への私の応募作が朝日新聞にも載りました。Web版ですが。入賞の全作紹介ページを探していて見つけました。
そういや2月末に準グランプリ受賞の電話をもらった時、「朝日新聞にも提供していいか?」と聞かれて、もちろん「OK」と答えた覚えがあります。
グランプリは7日の夕刊に載ってたものの他はさすがに無理かと思ってたけど、Webなら紙面を食わないですしね。
まあ、いずれはマリンダイビングウエブにも載るのではないかと。
ちなみにマリンダイビング誌はネイチャー・環境部門推しっぽいけど、朝日新聞は自由部門をメインに見ているようですね。
今年のマリンダイビングフェアで一番気合が入っていたのがインドネシア観光省。上階の右奥にステージ付きの大きなブースを構え、幻のコーヒー『コピ・ルアック』を振舞っていました。残念ながらミルクが入ってて純粋な味はわからなかったけど。
ステージではバリ舞踊が。
他にも観光大使によるミニクイズ大会が。インドネシアが国を挙げて推しているトップ10ダイビング地域を代表する生き物の名前当てです。
トップ10はこちら。
回答資格があるのは、その地に行ったことのある人です。私もバリやレンベには行ったことがあるけどベタなので他の人に譲り、コモド(Labuan Bajo)、ラジャアンッパットなどもやり過ごして>8番目のアンボンの時に手を挙げました。さすがにマイナーなので挙手は私だけだったけど。
クイズはやっぱり「What is the most typical fish of Ambon?(アンボンで最も代表的な魚は?)」です。もちろん「Psychedelic frogfish」と答えて正解。商品のTシャツゲットです。
あっという間に一週間経ってしまったけど、4月8日(土)はマリンダイビングフェア併設の地球の海フォトコンテストの受賞式でした。
例年、入選止まりで立ち見だった私も今年は上位入賞者の仲間入り。優先的に会場入りしたら、指定席が用意されていました。
しかも通路に陣取る進行係の原田カメラマンの隣だったので、少し裏事情も聞かせてもらいました。受賞者の一人(高知在住)は天候の都合で来られず(後藤副編が代理で賞状受け取り)。また、見るからに若い女性受賞者はまだ15歳、撮影地はリロアンだそうな。いいご身分だ。確か、サンシャイン水族館の年間パスと毒フレイバーのポップコーンをもらってたかな。
そうしてエリア賞、ビーチ部門、自由部門と進んできて、いよいよ私の番。高砂淳二さんから賞状と副商品を授与されました。
ただし、二等賞なのでスピーチの機会なし。でも、残念というよりは厄介ごとがなくて助かったかな。
ちなみに私を負かした自由部門グランプリの米国人が何を語るかと思いきや、「サメというと怖がる人も多いですが…」と至って普通の日本語でした。日本が長い人なのでしょう。
さて、各作品には審査員からのコメントがもらえます。自由部門グランプリの作品には福永審査員長から含蓄のあるお言葉があり、三位の方にもアドバイスがあったけど、私には「面白い写真だね」程度。ま、いいけど。「愉快な生物写真」が私のテーマだし、楽しんでもらえたようだから。