LUMIX LX5用ハウジングが割り込んできたらしい

香港のNauticam(ノーティカム)という水中ハウジングメーカーの動向にはたびたび驚かされます。Nikon D7000用、Canon 60D用に続くハウジングの新製品、月刊ダイバー1月号にはPanasonic LUMIX GH2用とあったものの、さきほどFisyeyeのサイトをのぞいてみたところ下記のバナーを発見。

Nautican LX5ハウジングのバナー

LUMIX LX5とは意表をつかれました。だってコンデジじゃないですか。

まあNauticamも別に「デジイチ専業」とはうたっていないわけで、出しちゃいけないとは言いませんが、てっきりプロユース志向のメーカーだと思っていたもので。

いや、Fisyeyeのサイトを見渡すとよく似た既存製品が。

Fisheye FIX S95

シャッターレバーやロック機構はこちらの製品と全く同じに見えます。これまで私はFIXシリーズはSeatool製だと思っていたのですが(PowerShot G11用はバックルロックの形状からして明らかにSeatool製なので)、どうやらNauticam製だったようです。

そしてSeatoolのサイトには以下の文言があります。

弊社はSeatool/Recseaブランドだけです。
類似商品が出回っておりますが弊社とは一切関係ございません。
ご注意願い下さい

どうにもキナ臭い雰囲気。ひょっとしたらFisheyeの製造委託先が以前はSeatoolだったものの途中からNauticamに切り替わったなんて裏事情があるのかな…。

ただまあ、いずれにせよ準正の安価なハウジングが用意されているCanon PowerShot S95用に¥69,000の製品はどうなのでしょうね。

確かに堅牢製ではアルミ筐体の遥かに勝りますし、Canonの純正ハウジングは昔からシューベースもレンズ径もないユーザ無視のダメダメ設計ですが、そこはINONがアダプタで上手くやってくれています。

INON S95用アダプタ

それに所詮はコンデジ。しかもこのクラスは年1回のペースでモデルチェンジしますので、2~3年も使えば性能的にも陳腐化も進み、ヘタりきったバッテリの替えも手に入れづらく買い替えを検討せざるをえなくならないとも限りません。

まあ、彼らの商売を邪魔する気はありませんし、好きな方は買っていただいて大いに結構なのですが、もし私がPowerShot S95ユーザならコンデジは耐久消費財的に考え、ハウジングは安価な純正に留めておいて、2年後ぐらいにハウジングごと最新のデジカメに買い替えますね。

MacのFront Rowの使い勝手を改善する

Macを買うとさまざまなアプリケーションがバンドルされてきます。本家なのでiTunesも最初から入っていますし、iPhoto(写真管理アプリ)、辞書(国語、和英・英和)、プレビュー(PDF簡易編集アプリ)なども付いてきて、およそ市販のソフトウエア製品を買う機会がないほどです。その点、Windowsはメーカーによってもマチマチですよね。

さて、Macの標準アプリの一つにFront Rowがあります。簡単に言うとMacをApple TVにするアプリでしょうか。Macに保存された音楽やムービーを再生できる他、ネットにアクセスして映画の予告編(米国の)を片っ端から観ることもできます。

Front Rowのアイコン

アプリを起動するとMacの画面が黒くなり、このようにFront Rowメニューが表示されます。一応キーボードでも操作できますが、別売のリモコンを使うとテレビ感覚で使えてとても便利です。

Front Rowの画面

さて、このFront RowはいかにもAppleのデザイン、わずかなリモコンボタンによる簡単メニュー操作で使えて良いのですが、一つ不満がありました。それはiTunesで管理している動画にアクセスできない点です。いや、できるのですが、iTunesで録画番組名ごとに的確に分類していても、 Front Rowではすべて「Movies(ムービー)」メニュー下にフラットにリスト表示されてしまうのです。 そのため何百、何千も動画をコレクションしていると検索が著しく悪くなってしまいます。

で、これがずっと不満だったわけですが、実に簡単な方法で解決できることに気付きました。具体的には以下の通り。

  • Finderで下記のフォルダのエイリアスを作って「ムービー」フォルダ内に入れる。

ミュージック > iTunes > TV Shows

こうするとFront Rowの「Movies(ムービー)」メニュー下に「TV Shows」が現れ、iTunesにおけるテレビ番組管理が忠実に反映されますね。

で、懸案事項を解決できた点は嬉しいのですが、Appleが最初からエイリアスを作っていてくれても良いような話だと思ったりもしました。

アップルは失敗を繰り返しアンドロイドに負ける?

週刊ポスト2011年1月7日号によると、かの大前研一さんいわく「アップルは失敗繰り返しアンドロイドに負けると予測」とのこと。まあ、そう言えば注目は集められるでしょうからね。でも、ずいぶん的外れ、というかどうにも蒙昧な論評…。 せっかくの機会なので少し反論しておこうと思います。

OSは搭載されるハードの数を拡大したところが勝つのである。

まず、この認識が前近代的。大前さんの中では、かつての「パソコン市場ではMicrosoftが勝者でAppleが敗者だ」というデータが更新されていないのでしょうね。でも現実はというと、Microsoftが新しいものを生み出す力を失って久しいのに対して、Appleは新製品によるスマッシュヒットを連発し続けています。パソコンの話に限っても、停滞感が漂う”勝者”Windowsを尻目に”敗者”Mac OS Xは次期バージョンを準備中です。いわゆるパソコンの時代を現代の前史と考えれば恐竜とほ乳類のように例えることができるかもしれません。恐竜の時代は長かったものの、細々と命を繋げてきた方が後々繁栄を遂げるのだと。

ジョブズがスマートフォンで勝者になりたいなら、iOSをアンドロイドと同じくオープンソース、あるいはそれに近い方式にして誰でも自由に使えるようにし、SIMカードもフリーにしてユーザーがキャリアを自由に選べるようにすべきなのである。

これまた数を獲った方が勝者という古くさい硬直した考え方ですよね。確かに数字の上ではアンドロイドがiPhoneを圧倒していくでしょうが、そのアンドロイド陣営のメーカーは果たして成功者でしょうか?Appleよりも大きな利益にあずかれるとでも?Googleにいたっては端末のOSがiOSだろうがAndroidだろうが構わないわけですし。

しかも「iOSをオープンソースに」って、正気の分析とも思えない。そうやってiPhoneの世界観を無軌道なものにして、かつ粗悪なiPhoneもどきを乱造させるべだきとでも?まるで「程度の低い悪魔の囁き」みたいです。それこそジョブズに鼻で笑われそうな。

で、実際のところ「比較的マイノリティの座に追いやられるAppleが巨額の利益を得続けるのに対し、アンドロイドを採用したメーカーの収益性は…」という状況になるのではないですかね。Macに勝ったはずのWindowsを採用するメーカーはどこも儲かっていないのと同じ構図です。

まあ、何というか、大前研一さんはこの世界の論評するには相応しくない人物なのでしょう。いや、これを真に受けてしまいそうな読者に向けて、あえてトンデモな説を唱えてくれる人として編集部が白羽の矢を立てたのかな。

Nikon D7000用水中ハウジングがさらに増加

Nikon D7000用の水中ハウジング、これまで確認した範囲では以下の通り。

  • Nauticam D7000 for Nikon D7000
  • IKELITE SLR-DC Housing for Nikon D7000 Camera
  • Aquatica AD 70000 housing for the Nikon D7000 camera
  • Nautilus D7000

そしてさらに二機種追加されます。一つ目はSEACAM prelude NIKON D7000。

SEACAM prelude NIKON D7000(前面)

SEACAM prelude NIKON D7000(背面)

この液晶サイズからしてかなり大振りなハウジングですね。重量も2.95Kgと他社製よりもいくぶん重めです。

また、SEACAM社はオーストリアのメーカーのようで、米インディアナのIKELITE、カナダのAquaticaと同様、日本での入手と保守は困難かもしれません。

そして二つ目はジリオンのZAP-D7000。まだCAD画面の段階でちょっと出足が遅いのですがジリオンと協業関係にあるPROMO’S ROOMによると1月末の発売予定のようです。

ジリオン ZAP-D7000(前面)

ジリオン ZAP-D7000(背面)

ジリオンというメーカーは約10年前のデビュー当時こそ信頼性が心もとなかったものの、以来着実に実績を積んできて近年は評判もよろしいようです。ABS樹脂なので重量も標準的なサイズの一眼レフ用ハウジングで1.6~1.7Kgとアルミ系の他社製より軽く作るようですし。そして何といっても日本(確か東京都杉並区)の会社でメンテナンスに便利なのが嬉しいところです。カラーリングも自在で、お値段も過去の製品から推測するに多分25万円ぐらい。Nauticam(ノーティカム)より8万円ぐらい安くなろうかと。

で、発売2ヶ月弱にしてこれほど対応ハウジングが立て続けに登場するのですから、Nikon D7000は水中カメラとして現在最も有望と言えるでしょう。水中ハウジングは数十万円するわけで、プロやお金持ちでもない限りそうそう買い替えることもできません。加えてハウジングよりも先にカメラ本体が故障するケースも考えられます。その点でも数年後も代替機が入手しやすいベストセラー機種を選んでおくことが、あとあと後悔しない秘訣ではないでしょうかね。

さて、D7000に比肩できるデジタル一眼レフカメラといえば、Canon EOS Kissシリーズぐらいでしょう。中堅機が厚いNikonとは違い、Canonはエントリ機の出来が良すぎるとさえ言われていますよね。

そして新モデルのEOS Kiss x5は来年のCP+(2月9日~、パシフィコ横浜)に合わせて発表されるのではないかと。そうなるとまた機種選択で迷わなくもないです。

CP+バナー

でもまあ、x5がx4とまったく同型のボディを採用していなければハウジングは作り直しになるわけで、そうして半年ごとに登場する新製品を待っていては、いつまで経っても買えません。

一応2月9日まで様子を見て、それまでによほど気になる製品が発表されていなければ私はNikon D7000に決めようと思います。

過剰品質が自分たちの首を絞めているのではないか説

昨日、会社の人とBiND for WebLiFEをめぐって議論になりました。

BiNDの良い点は、その人が言うには、

  • 見栄えの良いWebページが簡単に作成できること
  • OSやWebブラウザによる見栄えの違いを吸収してくれること

なのだそうです。でも、私にはどちらにも異論があります。

確かにBiNDでは簡単な操作だけで見栄えの良いWebページが作れるのですが、一方でUNDOがろくに機能しないばかりか、ちょっとした操作がサイト全体に波及しかねないため、よくよく慎重に事を運ばないと容赦なく崩れていきます。意外におっかないアプリだったりするわけです。まあ、このあたりはトレードオフですね。地雷を踏まない進み方を体得すれば、無難に目的地に到達できるようになるのかもしれません。

そしてもう一方。確かに世間ではいまだにIE6なんかを使っている人が少なからずいたりします。「IE6は使ってはいけない」はICT界の人には常識でも、それ以外の人は問題とも思っていないわけです。そこで「現実がそうなのだから対応せざるをえない」と考える人も多いと思うのですが、そもそもそれが問題なのではないかと。

具体的にはユーザがIE6で表示しようとしたら、例えばこんなメッセージを出すべきなのだと思います。

IE6をお使いのみなさまへ

Internet Exproler 6は開発元であるMicrosoftによるサポートが終了しており、使い続けるとセキュリティ面での問題が発生することが考えられます。
恐れ入りますが、より新しいバージョンのInternet Exprolerか、他のWebブラウザを使ってアクセスしてください。

そうじゃないと社会が進歩していきません。実際、Yahoo! JAPANのようにこれをちゃんとやっているサイトもありますよね。ならば、まだユーザがいるからとIE6にまでサイトの互換性を確保するのは、IE6を推奨、容認し続けていることになってしまいます。しかも余計な工数をつぎ込んだ上で。これはもう馬鹿げた過剰品質の一例と言えるでしょう。

過剰品質といえば、日本は新幹線をカリフォルニアなどに輸出しようとしていますよね。なんでも「新幹線は15秒単位で運行スケジュールが決められていて、これ以上ないほどの品質を誇っている」のだと。でも、仮にカリフォルニア州がそれほどのシステムを導入してしまったら、運行やメンテナンスにもそれ相当の人員が常時必要となるわけですよね。かの地で日本人のような時間の感覚を持った人を多数雇い続けるのは、果たして現実的なことなのでしょうか。

結局、15秒単位で厳密な運行スケジュールが立てられる鉄道システムよりも、平時はせいぜい15分程度しか遅れなければ御の字と言えるぐらいのシステムの方が好まれるのではないかと。財政難の折り「ハイコストな高性能」よりも「リーズナブルな必要十分」の方が選ばれるのは当然です。

品質の向上に心血を注ぎ、お金をかけすぎるのは、一見美得なようでも、まわりまわって自分たちの首を絞めているのではないかと思った次第です。

SONY α55の水中利用はあきらめよう

私は来春の水中デジ一デビューを画策するにあたって、Nikon D7000を機種選択の第一候補に挙げつつも、より小振りなSONY α55に未練があったのですが、ここに来て思いを断ちきりました。理由は純正マクロレンズの仕様です。

αマクロレンズ

SONYのα用マクロレンズはインナーフォーカスではないのですね。知りませんでした。つまり、水中ハウジングに入れて使うとなると、伸び切ったときの長さに合わせた冗長なレンズポートが必要になり、ポートの径次第では撮像の四隅がケラレるのではないかと。実機で試してないので正確なことは解りませんが。かといってマクロ撮影なのにドーム型や極太のレンズポートというのも…。

もっともαはボディ内手ブレ補正機能搭載なので、シグマのマクロレンズ(インナーフォーカスで全長が変わらない)を使うといった方法はあります。でも、ハウジングが現時点ではIKELITE製(日本では入手しづらい)しかないみたいですし、わざわざオーダーメイドってのも。

いや、そもそもSONYのαが水中撮影ではあまり使われてこなかった理由の一つが、こういったレンズの仕様だったのかなと。もちろんNikon&Canonにシェアで大きく水を空けられていた点が最大理由なのでしょうが。

ならば、香港の新鋭ハウジングメーカーNauticam(ノーティカム)がαNEX-5用ハウジングは開発したのにα55用をスキップしてPanasonic LUMIX GH2用を作ろうとしているのも頷けるというものです。つまり、NEXではないαシリーズはお世辞にも水中撮影用に向いているとは言えないという判断が働いたのだと。

まあ、そこそこの性能のマクロレンズさえあれば、私はNEX-5でも良いと思っています。でも、NEX用のマクロレンズは漠然と来年発売がアナウンスされているものの、どの距離になるのかは不明です。1本しか出ないのであれば、おそらく無難な60mm(35mm換算で90mm相当。マイクロフォーサーズ用と同じクラス)ぐらいなのではないかと。これだと私には足りません。

で、結論。α55(そしてαNEXも…)はマクロ系水中カメラとしては不適格。よって選択肢から外すことにします。

というか、2月の前半にCanon EOS KISS X5なんかが出てなければ、やはりNikon D7000で決まりでしょうね。

なるほどePubが目指すところは…

海上忍氏の『来るべき「EPUB 3.0」を整理する(1)』を読んで、ようやく解った気がします。ePubがどこを目指しているのかが。簡単に言うと「DRMがかけられるWebパッケージ」なのでしょう。

よく知られているようにePubの中身はWebみたいなもの。そしてWebは良くも悪くもモノの価格を失わせました。そして最も顕著なのが情報、次にコンテンツ類。「もはや情報なんかタダで当然」と言わんばかりに無償提供か安価での提供を強いられてしまっています。コンテンツ類も非合法なものまでが氾濫してしまっています。

ならば、Webページをひと塊にして鍵をかけて、お金を払った人にだけが開けられるような鍵をを掛けて売ろうと考えるのも当然。いや、海上氏の記事にはDRMの話は出てきませんが、ePub規格の背景にはきっとそんな思惑が働いているんじゃないかと思います。

で、私の個人的な予想はこうです。

確かにePubはデファクトスタンダードとして広く普及する。
けれども玉石混交、無軌道に枝分かれして次第に収集がつかなくなる。
Webがそうだったように。

Nikon D7000用ハウジングがもう一つ誕生

老舗の水中ハウジングブランドNautilusからもNikon D7000用のハウジングが登場するようです。

Nautilus製D7000ハウジング(前面)

Nautilus製D7000ハウジング(背面)

お得意のアクリルハウジングですね。価格は以下の通り。

TypeS:¥98,000
TypeDX:¥149,000
TypeEX:¥169,000

3モデルの仕様の差が解らないのですが、いずれにしてもNauticam(ノーティカム)の1/2~1/3の価格と魅力的。

とは言え、このクラスのカメラには、もっと堅牢な印象の金属ハウジングが相応しいような気がしないでもありません。

そして、NautilusからはPanasonic LUMIX GH2用の水中ハウジングも出ますね。

Nautilus Nikon D7000用ハウジング(前面)

Nautilus Nikon GF2用ハウジング(背面)

こちらはPanasonicでは一応フラッグシップ機の位置づけですが、そこはお手軽さ優先のマイクロフォーサーズ。アクリルハウジングでカジュアルに行くのもいいかもしれません。今のところお値段の表示がないもののNauticamよりは圧倒的に安くなるはずです。GH2の評判はすこぶる良いみたいですし、既存のレンズで納得できるなら、良い選択肢のように思います。

最後に、NauticamのCanon 60D用ハウジングは発売予定が2月にずれ込んだようですね。

Nauticam 60Dハウジングのバナー

ならば同社のGH2用は4月ごろかな。

Nauticamハウジングの新製品はLUMIX GH2用!

12月10日発売の月間ダイバーP.119にさらっと予告が掲載されていました。Nikon D7000用ハウジングが発売となったNauticam(ノーティカム)の次回作はCanon EOS 60D用、その次はPanasonic LUMIX GH2だそうな。「世界最速AF」ってやつですね。私が期待するSONY α55はスキップされたのでしょうか…。

LUMIX GH2

D7000用ハウジング、税込330,750円ですか。
カメラがほぼ同じサイズのNikon D90用が262,500円、ギミック的にほぼ同じハウジング構造のCanon EOS Kiss X4用が273,000円だったのと比べると予想以上に高価でした。
原材料の価格が上がっているのでしょうかね。

さて、そうなると購入候補としてLUMIX GH2も検討しなければなりません。ちなみに60Dは別段D7000に勝るものではないと思うので却下。

マイクロフォーサーズはセンサーサイズ的にAPS-Cに劣るわけですが、そのあたりは置いておくとして(きっと自分には十分なレベルなので)、一番気になるのは対応レンズ。具体的には35mm換算で100mm以上の中望遠マクロレンズの有無です。

早速調べてみたところラインナップにあるマクロレンズは45mm F2.8のみ。35mm換算で90mm(APS-Cは1.5倍だけどマイクロフォーサーズは2倍)なのでハゼなんかを狙うにはちょっともの足りません。あんまりレビュー結果もよろしくないようですし…(AFの速度が遅く、MFも厳しいそうで)。

別途60~75mmクラスのマクロレンズが発売されるのを期待したいところですが、来年2月ごろには間に合わないかな。まあ、でも既にマクロレンズが一本あるだけでもNEXよりは有利ですね。

お値段はSONY NEX5よりもサイズがある分だけ高くなるでしょう。原材料費が上がっているなら18~20万円くらいになるのではないかと。今のところD7000に軍配が上がりますが、GH2も一応動向を気にかけてみようと思います。

SONY α55にも水中ハウジングが出ないかな?

来年、水中撮影用にデジタル一眼カメラを購入するにあたってはNikon D7000を第一候補に挙げつつも、実はまだSONY α55に未練があったりします。なにしろD7000よりも筐体もお値段も小さくまとまっていますので。それに私にとっては初めてのデジ一。もしα55の画質がD7000に及ばなくても、きっと満足してしまうでしょうから。 α55 さて、α55用のハウジングとしてはSeatoolが早々に開発意向をアナウンスしたものの、続報はまだ出てきていません。DEMA SHOWへの出店などで人員を取られたりして、捗っていないのでしょうかね。 で、他にも無いものかとネットを探してみたところ、どうやらIKELITEが出しているようです。

IKELITE α55ハウジング(前面)

IKELITE α55ハウジング(背面)
カメラの底にあるインジケーターっぽいギミックは何なのだろう?

相変わらず物凄い造りだとは思います。なにしろ透明ポリカ製の箱の中身がスッカスカで、何とも大振りなハウジング筐体にでき上がっていますので。ああ、でもひょっとしてその分の浮力が上手く効いて水中では扱いやすいなんてことになっているのかもしれませんが、どうでしょう?

お値段はボディ$1,500、100mmマクロ用のレンズポートが$175なので計14万円とちょっと。実に素晴らしい。もしNauticam(ノーティカム)などアルミ削り出しのメーカーが出すなら、この2倍ぐらいしそうですし。

とは言え悲しいのが国内で扱っているお店がなさそうなこと。ハワイ辺りに出向けばフツーに買えるのでしょうかね?

でも、さすがにこのクラスのハウジングの場合、現地購入や個人輸入するには不安が大きすぎます。ちょっとしたパーツの摩耗で水没して、修理に出そうものなら往復2~3ヶ月待たされて、しかも高額な修理代を請求されたなんてことになると目も当てられませんし。どこかIKELITEの国内販売代理店を買って出てくれませんかね?

Chrome、Lion、iOS、Android… 〜OSの話〜

Chrome PC

Google Chrome OS搭載PCが来年半ばにも登場するようですね。当初今年の秋と言われていたので、半年あまりずれ込む形ですが、まあ良いでしょう。かつてはOSのアップデートにすら業界を挙げて一喜一憂していましたが、もはやPCの世界ではOSうんぬんが語られることがめっきり少なくなりましたのでね。

来年半ばといえば、ちょうどMac OS X 10.7 Lionも発売になる頃です。もっともChrome OSとLionはあまり競合しなさそうですが。当面、Chrome OSのライバルは巨大シェアのWindowsでしょうね。

かねてから私はパソコンのOSは、以下のように修練されていくのが理想的だと思っていました。

  • ビジネス ← Linux
  • ホビー ← Windows
  • クリエイティブ ← Mac OS X

決まり切ったことしかしないビジネスユースなら、その気になれば何でもできてしまうWindowsではなく必要十分に仕立てられたLinuxを使う方が理に適っています。

それでも豊富なWindows資産への依存やLinuxのつかみ所の無さからWin→Linuxのシフトは一向に進んでないわけですが、Chrome OSによっていよいよ状況も変わるのではないかと。少なくとも日本以外では。

以前に聞いた話だと、日本ではIT投資の減価償却が終わると「ようやく収穫の時期がやってきた」と考えるのに対して、欧米では数年間単位でITシステムをリプレースしていくのが一般的なのだそうで。減価償却が終わる頃には次のタームが始まるということですね。だとすれば、どうにもならないWindows系資産がない限り、Chrome OSへの移行は割とスムーズに進むのではないでしょうか。

他方で日本では「10年前に開発したWindowsアプリが業務の命綱」みたいな風潮が根強く残っているとも聞きますし、そう簡単にはいかないかもしれません。悲しいかなこの国はベンチャー企業が跋扈して産業界の新陳代謝が活発になされている状況とはほど遠いですし。数年後、外国人から「日本の企業はまだWindows使ってるの?」と驚かれることになるのかもしれません。

実際、セキュリティやコンプライアンスの観点からしても、汎用PCに汎用OSを載せて社員に支給するよりもクラウドサービス専用端末を割り当てる方が何かと無難でしょう。要は全業務をクラウド上でまかなえるところまで持っていけるかどうか。そこで諸外国と日本とでは大きな温度差が生じかねないようにも思えます。

で、OSの話で言えば、近年の話題の中心はモバイル、それもスマートフォン分野。iPhoneがバカ売れしている一方でAndroidの躍進も凄まじいものがあるのだとか。まあそこは、かつてのMac or Winの構図と同様、数の上ではAndroidがiOSを凌駕するのでしょう。

アンドロイドキャラクター

さて、「遠からずそこにWindows Phone 7が食い込んでくるだろう」と見る向きもありますが、それはどうでしょうかね。もはや時すでに遅しの感がしないでもありません。既にかつてのWindowsのポジションをAndroidが占拠してしまっているのではないかと。後発でも採用端末を増やせるか、法人客を囲い込めるか、アプリ開発者を多く引きつけられるか…。何かと競争条件は厳しそうです。もし豊富なWindowsアプリがケータイで動くようになっても嬉しくはないですしね。私はMicrosoftはシェアこそ保ちつつもプレゼンスの面では今後急速に力を落としていくのではないかと見ています。

そうそう、先日SONYがGNUstepがベースのデジタル家電アプリプラットフォームを発表していました。そのニュースを読んでの私の感想は「ああ、10年前にやっていれば良かったのに…」です。そうしてOSを必要とする自社製品すべてに搭載するぐらいの取り組みを行っておけば、今ごろはライセンスを供与する側になっていて、今日の凋落は免れたかもしれないなあと。例えば、BD関連機能を省いたPS3をネットトップとして投入したり、BDレコーダに独自OSを組み込んで磨きをかけたり、VAIOをWindows版と独自OS版の両睨みで展開するといった展開ですね。もっとも当時はMicrosoftに席捲されて死に体寸前のAppleを見せられていたわけで、自前OSを持つことの重要性なんぞを理解することが難しかったのかもしれませんが。

D7000に決めて良いものか…

私はコンデジで200ダイブほど修業してそこそこの水中写真も撮れるようになったと自負するのですが、一方でコンデジに限界を感じるようになったので、そろそろデジタル一眼にステップアップしようと考えています。

候補はNikon D7000。憧れのNauticamのハウジングが発売間近なので。カメラ雑誌などの評価を読むとD7000の評価はすこぶる良好で、上位モデルのD300Sとも十分張り合えるだけの性能を有しているようです。

Nikon D7000 ボディ

ただし、およそ欠点が見当たらないD7000にも気になる点がないわけではありません。私は一眼のカメラセットをマクロ撮影に使う予定なので、レンズはSIGMAのMACRO 70mm F2.8 EX DGあたりを考えています。あるいはNikon純正のAF-S DX Micro NIKKOR 85mm f/3.5G ED VR。で、前者には手ブレ補正機構がなく後者にはあるわけですが、説明にはこんな注意書きも添えられています。

撮影距離が約2.6mより近距離になるにしたがい、手ブレ補正の効果は徐々に減少します。

そう書かれると、ちとためらってしまうのですよね。

もっともマクロ撮影ということはストロボ光が十分届く距離に寄れる被写体を大写しにしたいわけで、手ブレ補正機能の有無はさほど重要ではない気もします。水中バランスを上手く調整しておけば、あとはしっかりホールドしてシャッターを切るだけです。うっかりカメラを大きく動かそうものなら手ブレ補正も意味がありませんし、近接撮影ではむしろ手ブレ補正機能が悪さをする(?)という話も聞きます。

とは言えD7000はフルHDムービー撮影に対応しているので、その面では手ブレ補正機能は捨てがたいのですよね。一瞬が勝負の写真とは違って、継続的なムービー撮影の場合は手ブレ補正の有無は大きかろうと。

いや、そもそもマクロレンズ/マイクロレンズで撮る以上、ムービーもやはり近接撮影。ならばやはり手ブレ補正は大して意味をなさないのかも。

ならばいっそのこと、1:1の倍率を諦めてSIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO OS HSMあたりに切り替えるか…。こちらは撮影倍率こそ1:2.7と小さくなりますが動画撮影時の手ブレ補正効果が期待できます。ただし、コンデジっぽい使い方になってしまうのですよね。Nauticamのチャートを見るとドームポート利用らしいので、コンデジのようにコンバージョンレンズで撮影倍率を上げることもできませんし。

水中ハウジングの場合、レンズを換えるとレンズポートの類いも交換になってしまいます。そのために数万円の出費が必要です。うーん、悩ましい。

この際、ワイド&ムービー用のHX5Vとの2台持ち込みにするかな。でも、それだとムービー撮影中はD7000が邪魔になるし…。

SPACE BATTLESHIP ヤマト

SPACE BATTLESHIP ヤマトのバナー

映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』を観てきました。映画館に行くと劇場スタッフがヤマトコスプレ。ハリーポッターなんかを見に来た人にヤマトも観とこうかと思わせる狙いでしょうか。Podcastによると公開初日はTBSの受け付けもそうだったらしいし、気合い入ってますね。

さて、作品の感想ですが、「まあ、わざわざ観なくても良かったかな…」です。あくまでも私の感想ですが。

例えば、古代進が木村拓哉でしかないと感じられること、CGのヤマトもパチンコのCMに見えてしまうこと。あとは、いかにも昔の作品のリメイクでストーリーの無理やり感が目立ってしまいます。

昔から思っていたのが、人類が宇宙に進出している2199年の未来にあって、クルー全員が日本人で固められている点は不自然すぎるだろうと。ひょっとして原作には「その頃、日本以外は壊滅」なんて設定があったりするのでしょうかね。

それに上映時間の都合でしょうが、往復30万光年の旅があっという間に終わってしまう点。スタートレックのヴォイジャーが7万光年を7年かかって帰ってきたのに…ってのは余談ですが、ヤマトのワープはスタートレックのそれよりもかなり高性能なのですね。あの船体に水や食料なんぞをどれほども詰めなさそうですし、推進や砲撃の燃料は何なのだろうと。あれほど強烈な波動砲の反動をどう逃がしているのかも不明です。ナンセンスなアラ探しですが。

それから何万光年も遠くのガミラスが、はるばる地球を攻略しに来るというのも…。こちらはもっと近くに適正惑星がなかったってことなのでしょうね。

あとは、どうしても私が直近に観ていたSF作品『BATTLESTAR GALACTICA』と比較してしまいます。空母機能を持った戦艦一隻と、いわゆる飛行機型の艦載機としての戦闘機という点が似ているので。そうすると情熱的で喧嘩っ早い森雪は奔放で快楽主義のエースパイロット・スターバックには及ばないなぁと。もっとも同じ「宇宙の旅モノ」のヴォイジャーやGALACTICAは連ドラであって複数年にわたり計何十時間も与えられていたわけで、その点は差し引かないと。

でもまあ、ヤマトには宇宙を横断する旅の壮大感はなくて、どちらかというと近所まで行って帰ってくる潜水艦ドラマみたいな雰囲気。そしてクライマックスはお決まりの死を覚悟した志願と特攻。事前に解っていたとは言え、原作のプロットを守る以上、こんな感じにしか作りようがなかったのかもしれません。

逆に良かった点。古代進がどうしても木村拓哉にしか見えないのとは逆に緒形直人の島大介は実にしっくりいってた感じがします。


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Nikon D7000用水中ハウジングの続報

今年のDEMAショーの出展は小粒、目新しい新製品が少なかったという印象なのですが、ここに来てNikon D7000用水中ハウジングの情報が続々と掲載されるようになりました。

まずはNauticamから。

Nauticam D7000ハウジング(前面)

Nauticam D7000ハウジング(背面)

DEMAショーでも展示されていたようですし、 この通り、プロトタイプは既に完成しているみたいです。前々作のCanon EOS Kiss X4と同様、バッチン錠なしの最新設計ですね。設計的には文句なし。ボディ+ハンドルのみで30万円くらいかな。

余談ですが、D7000用がこんなに早く形になったということは、発売が半年も遅れたSONY NEX-5用の時は、まともな対応レンズがなくて発売できずにいたのかもしれません。苦肉の策でニコノスレンズを引っ張り出してきて、なんとか体裁を取り繕って発売にこぎ着けたとか…。

次にIKELITE。

IKELITE D7000ハウジング(前面)

IKELITE D7000ハウジング(背面)

相変わらず大振りの箱のポリカーボネイト仕様ですね。60m耐圧で$1,500というと約126,000円ですか。多分Nauticamの半額ぐらい。国内の代理店が現れ、メンテナンス体制を整えて輸入販売してくれるようになれば、選択肢に入れても良いかもしれません。

そうそう、先月カパライでIKELITE製ハウジングの実物(もちろん別機種用の)を初めて見ました。あいにくゲストは多国籍で誰の持ち物かも解らなかったのですが、IKELITEは米国のメーカーなので米国圏などではポピュラーなメーカーなのでしょうね。

そしてAquatica。

Aquatica(前面)

Aquatica(背面)

価格は$2,499。水深130m(!)までOKという触れ込みですが、我々日本人にはIKELITE以上に馴染みのないメーカーなので、ハウジングの使い勝手は未知数。購入の選択肢に入れていいかどうかは、やはり国内代理店とサポート体制次第でしょうね。

私は今後も日本在住のはずなので、今のところNauticam以外に有力な選択肢はない感じです。