リゾート vs. マクロ

私は3mmのウエットスーツしか持っていないリゾートダイバーです。一方でマクロ派ダイバーでもあります。

もちろんその両者は本質的に対立する尺度ではないものの、悩ましいのは一般的に水温が高いと生物の発育が速くなる点。

例えば割と冷たい海を好むダンゴウオも水温が高めの方が卵が孵化するまでの日数が少なくなります。もちろん適性温度を超えては生きられませんが、孵化した後も水温が高いと発育に有利でしょう。なにしろ食物連鎖の底辺のプランクトン類が多くなるので。

何が言いたいのかというと、リゾートダイバーの私は冬春の伊豆で潜っている人よりも稚魚や幼体を見る機会が圧倒的に少ないのではないかと思うのですよね。

もしフィリピンのカエルアンコウが伊豆のカエルアンコウよりもすくすく育つのだとしたら、よほどタイミングに恵まれないと孵化してから日が浅い稚魚を見られないことになります。逆に伊豆のような海なら、その個体が小さい時期が長いだろうと。

ひょっとしたら熱帯の海の方が繁殖のサイクルが短かったり頻度が多かったりするかもしれませんが、暖かい海では捕食者の数も多いですからね。

やっぱ数ミリサイズの生き物が見たければ冷たい伊豆の海にも潜れってことか。おっくうだ…。

アオウミウシ(5mm)
5mm大のアオウミウシ。昨年12月、南伊豆の谷津で撮影

ライオンフィッシュ

ミノカサゴ。

ミノカサゴ

ヒレに毒のトゲを持っているためダイバーにとってはアンタッチャブルな存在で、近寄ってもたいていは悠然と泳いでいますがすが、意外にも自然界では決して強い生き物ではないようです。

先日アニマルプラネットで見たドキュメンタリー番組では、カエルアンコウにひと呑みされ、サツマカサゴにもパクリとやられ、モンハナシャコにも巣穴に引きずり込まれて食われていました。連中はミノカサゴの毒に免疫なようです。

確か人間が食っても美味しい魚じゃなかったかな。

チビなカニ

ユキンコボウシガニ。7mmぐらいです。

ユキンコボウシガニ

ちょこまかと動いてたので、ガイドの指が写ってます。こうして見ると人間って巨大だなぁ。

こちらはイボツブコブシガニかな。10mm強。

イボツブコブシガニ

みんなで作る水中写真カレンダー

月間ダイバー2月号を買ってきました。付録の「みんなで作る水中写真カレンダー」に私の写真も掲載されているので。

無料だったので5部門に応募しておいたところ、載ったのはこちら。

座間味のクマノミ
座間味のクマノミ

思ってた通り一番小さなサイズのコマでしたが、まあいいでしょう。

やたらと動き回るクマノミ類の顔を撮るのは最初は難しかったものの、慣れてくれば大丈夫ですね。