αNEX-5用水中ハウジングがぼちぼち

Seatool αNEX-5用ハウジング(パンケーキレンズ仕様)
パンケーキポート仕様 (写真のボールジョイントベースはオプション)

αNEX-5用ハウジングの情報が出回り始めましたね。 先ずはSeatool。やはり先陣を切りました。

Seatool αNEX-5用ハウジング(ズームレンズ仕様)
ズームレンズポート仕様

耐食アルミのボディ128,000円、レンズポートもパンケーキ用が15,800円、ズームレンズポートが24,000円と、割りかしお手ごろではないでしょうか。ただ、見た感じでは遮光フードはありません。また、コンバータレンズを外付けできるポートは随時投入とのこと。私のスタンスはマクロよりなので、現時点で飛びつくわけにはいきません。 次にACQUAPAZZA。こちらはマリンダイビング誌9月号に開発情報が載っていました。

ACQUAPAZZA αNEX-5用ハウジング

まだ試作機のようで詳細は解らないものの、カメラのバリアングル液晶を傾けてセットする仕様のようですね。8月発売とのことですから、向こう1~2週間の内に全容が判明しそうです。 そして最後にNauticam。Fisheyeのサイトにて本日ようやくCAD画像が部分公開となりました。

Nauticam αNEX-5用ハウジング(バナー)

このイラストで目につくのはストロボの箇所。Seatoolのハウジングと同様、白い拡散版に見えるのでカメラのストロボ光を透過させる感じですね。カメラが小さい分ハウジングもコンパクトに仕上がるため、マクロぐらいなら外部ストロボを使わずともそこそこ撮れるという仕様を検討しているのかもしれません。もっとも、必要に応じて塞げて光ケーブルが付けられるなら、ストロボ光用の窓があろうが無かろうが構いませんが。

次に背面。

Nauticam αNEX-5用ハウジング(分解図背面)
こちらはリアパネルではなく、カメラをセットした場合の図面です。この図から見て取れたことは以下の通り。
  • 筐体の向かって左側にヒンジがあり、右側のバックルで閉じる
  • 他の同社製ハウジング同様、カメラを固定プレートに固定してからセットする
  • 左側に出っ張った回転パーツでレンズのギアを回す(ズームレンズ使用時)
  • Nauticam製ハンドルを接続することはできない

この他、おそらく同社の特徴である水没検出のリークセンサーが搭載されるものと思われます。Nauticamの思想(ハンドルを握ったまま操作可能にする)からしてハンドルが付属しないとは考えにくいので、専用ステイを履かせてそちらに接続する感じでしょうか。 また、Nauticamのハウジングの特徴の一つは他社製レンズポート類を流用できることですが、さすがにNEX-5の場合、レンズポートは新設計にならざるを得ないでしょうね。もっとも現状NEXにはAFが効くレンズが2種類しかないわけですし。 で、気になるのはお値段と発売時期。小さくて稼働部品も少ないので、何とかボディのみで10万円台前半になってくれないものかと期待するのですが…。それとこの時期にCAD画像レベルということは、発売は9月以降にずれ込むのかな。

Nauticam ハウジング Kiss X4/550D

今日、某ダイビング機材販売店に出向いたらNauticamのハウジングの新製品Kiss X4/550Dが展示されていました。対応カメラが小振りのCanon EOS Kiss X4なため、隣に置いてあったNauticam D300よりも一回りコンパクトに仕上がっていますね。実は私はこのハウジングの実物を見ることを心待ちにしていました。

Nauticam Kiss X4/550Dハウジング(正面)
NauticamはNOKIAのケータイの金型などを作るメーカーの香港人オーナー、エドワード・レイ氏が昨年設立した会社です。エドワードさんは自らも水中写真を撮る上、「ハウジングおたく」でもあるらしく、そのためボディーのフォルムはモダンで非常に洗練されており、随所に斬新なアイディアが盛り込まれています。

例えばレンズポートの接合。他社製のようにポートをねじ込むのではなく、レバー方式が採用されています。赤いレバーの先っぽのボタンを押し込んだ状態でレバーを引くと、レンズポートが外れる仕組みです。このためハウジングにカメラをセットしたままでもレンズの交換が容易とのこと。

Nauticam Kiss X4/550Dハウジング(背面)

しかも、このレバー方式はフロントパネルとリアパネルを接合する機構にも採用されています。リアパネル左右(右写真の白丸内)のレバーを引くと、パネルが外れるわけです。

バチン錠の操作にはけっこう力が要ったりしますが、このレバー方式はとても楽ですね。バチン錠の方がガッチリ締め込めるイメージがあるものの、つまる所、前後のパネルをピタッと接合して密封できさえすればいいわけですから、これで十分でしょう。

他にも、ほとんどの撮影操作をグリップを握ったまま行えるように工夫してあったり、テクニカルダイブにも対応すべく100m耐圧であったり。加えて、ダイヤルを回して視度を補正できるスーパービューファインダーや、他社製レンズポートを流用するためのポートコンバータ類がオプションとして用意されています。

ただし日本製ではないので気になるのが保守。店長に確認してみたのですが、Fisheyeが万全の体制でサポートしてくれるそうです。

お値段は約270,000円(ボディのみ)と少々お高めですが、水の浸入を知らせるリークセンサーや各種アクセサリを接続できるグリップが標準で付いてきますので、値が張るなりにお買い得と言えるのではないでしょうか。

なお、現在は円高なのでこの販売価格ですが、為替が円安に振れれば値上がりするかもしれないとのこと。先日も原材料の高騰につき同社の既存製品が値上げされました。さすがにある日突然値上げということはないでしょうが、購入を考えている人は早めに決断した方が良いかも知れません。

さて、私はと言うと、発売予定がアナウンスされているNauticam製SONY αNEX-5用ハウジングを待ってみようと思っています。「レンズ交換式コンパクトデジカメ」といったコンセプトのカメラに対してどのようなハウジングを出してくるのかは見物です。7月8月発売予定らしいのですが、どうにもルーズな感じなので実物を見られるのは月末か9月でしょうかね。

ミラーレス一眼水中カメラの時代

この春より、にわかにミラーレス一眼カメラを水中撮影用に使おうという動きが本格化してきました。知り合いのカメラマン曰く「我々は今まで何をやってたんだ?と思うくらい、あんなに小さなカメラで良い写真があっさり撮れてしまう」のだそうです。もちろんスキルが彼のようなレベルに到達していればという前提が付くのでしょうが。

で、水中で使うミラーレス一眼機の代表格は何といっても3月5日に発売となったOLYMPUS PEN Lite E-PL1。さすがはOLYMPUS、純正の水中ハウジング(防水プロテクター)を用意しています。しかも希望小売価格が71,000円とリーズナブル。レンズポート一体型なのでハウジングとカメラのセットで購入しても15万円くらいで収まるのは何とも魅力的です。

もし「耐圧40mのポリカ樹脂では心もとない」「海で誰かとお揃いになるのが嫌だ」「内蔵ストロボだけで撮りたい」という人にはSeatoo社製のハウジングもあります。そちらはアルミ製なのでお値段は張りますけど。

ただ、小耳に挟んだところではOLYMPUSのミラーレス一眼機は同じマイクロフォーサーズを採用するPanasonicの工場で作られており、OLYMPUSとPanasonicの同等機を比較すると、Panasonicの方が微妙に高性能なのだとか。自分でウラを取ってないのでこの話を真に受けていいものかは解りませんが。

でも、そう聞くとPanasonic LUMIX DMC-GF1も気になるところ。こちらの場合、純正ハウジングがないためハウジングメーカーの製品を選ぶことになります。私の知るところでは以下の通りです。

Nautilus GF1(耐圧40m)128,000円

Nautilus GF1

▼Seatool Panasonic LUMIX GF1用防水ハウジング(耐圧60m)158,000円

Seatool Panasonic LUMIX GF1用防水ハウジング
INONX-2 for GF1(耐圧75m)178,000円

INONX-2 for GF1

Promo’s Room GF1(耐圧45m) 85,000円

Promo’s Room GF1

ボディのメイン素材はSeatoolとINONが耐食アルミ、NautilusとPromo’s Roomがアクリル樹脂を採用しています。

こうしてみると正直、どれがいいのかよく解りませんが、私も面識のある鎌田多津丸さんが開発に関わっているPromo’s Roomのものが外観がカワイイので、できればこちらを推したいところです。他の3製品とは違ってレンズポートとフロントパネルが一体(使用するレンズに合わせてフロントパネルごと取り換える)とする仕様は水没対策にも有効でしょう。しかもお値段はOlympus PE1用純正ハウジングともどうにか張りあえそうな感じです。ただしズームギアはありませんので、被写体までの距離を自力で詰める感じでしょうか。

ギアがないといえばINONのハウジングもそうですが、こちらはMRSポートという磁石で操作する仕様を採用しているようです。メーカーサイトにも詳細がないのですが、レンズを操る場合と同様、ポートのギザギザの箇所を回す感じでしょうかね。 実物を見る機械があれば検証してみます。

ただし、気になるのはLUMIX DMC-GF1の発売が昨年の9月18日であること。今年のフォトキナ(9月21日~)に間に合わせるべく、早ければ来月中にも後継機の「DMC-GF2」(フルHD動画対応かな?)といった製品が発表されそうな気がしますので、これから購入するのであればGF1は微妙な機種かもしれません。買った途端に新製品登場では悔しい思いをしそうですし。でも既にGF1を持っていてハウジングも買ってみようかという人には選択肢の充実は朗報でしょうね。

で、諸々総合すると、現時点ではPEN Liteのセットがポイントが高いのではないかと。先の性能差の話が本当だったとしても、おそらく極端な差はないはず。そう考えると発売日から日が浅い上、安価な純正ハウジングが最初から用意されているPEN Liteのコストパフォーマンスの良さが魅力的に思えてきます。

GF1は各ハウジングの発売がもっと早ければ良かったのですが…。ま、GF2が出たら出たで外観が大きく変わっていなければ、すぐに対応できるでしょうから、その場合には期待できそうです。

鉄板水中一眼カメラのハウジング

水中でコンデジを10年使ってきて、そろそろ私も一眼レフカメラにステップアップしても良い頃かなと思っています。

特定の機種やメーカーにこだわりがない人が今選ぶならCanon Eos Kiss X4、この機種が鉄板ではないでしょうか。小振りなサイズとオールマイティな特性、そして充実したレンズ群。しかもボディは6万円くらいからとリーズナブルです。

しかも、ここに来て対応ハウジングが充実してきましたし。ざっと検索した結果では以下の通り。

▼Sea&Sea RDX-550D

Sea&Sea RDX-550D

▼Seatool Canon EOS Kiss X4 専用防水ハウジング

Seatool Canon EOS Kiss X4 専用防水ハウジング

▼Zillion ZAP-KissX4 ハウジング

Zillion ZAP-KissX4 ハウジング

▼Epoque EOS Kiss X4/Rebel T2i/550D

Epoque EOS Kiss X4/Rebel T2i/550D

▼Nauticam Kiss X4/550D

Nauticam Kiss X4/550D

ただし、Epoqueは会社自体がどうにも評判がよろしくないので、個人的には選択肢から除外します。ネットで検索するとすぐ見つかるように、どうやら水没しやすい上に顧客対応が最悪(水没原因の調査にも費用を請求するらしい…)だとのことなので。そういったことが改善されていないなら、この不景気の中、遠からず淘汰されて、以後ハウジングのメンテナンスもままならなくなる気がしますので、ちょっと買えません。そう言えば、同社のコンデジ用ハウジングにしても、わざわざINONやSea&Seaのストロボ類が付けられないように設計されていましたし。

次に、Nauticamはどうにも仕事が遅いですね。取り扱うFisheyeのサイトでは7月2日の発売となっているものの、まだ実物を見た事がありません。いろんな工夫が盛り込まれていて密かに期待しているのですが。

気になるのはINONが名を連ねていないこと。近年、Panasonicとの提携関係が深まっているようなのでLumix GF1あたりに軸足を置こうとしているのかもしれません。

ビデオライトが必要だ

撮影条件が良くなかったわりには良い感じの水中動画が撮れたことで俄然ビデオライトが欲しくなりました。Seatool社HX5V用ハウジングにはアクセサリシューがあるので使わない手はありません。

購入候補は小型で取り回しの良いINON LE550-W。それまでLE250を持っていたのですが、こちらは別売の拡散フィルタを付けても照射角50°。対してLE550Wは75°で明るさも倍。水中ビデオライトの用途ならLE550-Wの方が良いに決まってます。

ただし、購入には迷いました。LE550-Wのライトヘッドだけを買って互換性のあるLE250のヘッドと交換するか、それともLE250は残してLE550-Wを買うか。より明るいLE550-Wを買ってしまえばLE250は使わなそうな。とは言えLE250のヘッドだけ余らせるのもちょっと。ボディだけ後から買い足すことはできないようですし…。

あれこれ悩んだ末、新たにLE550-Wを買い足すことにしました。LE250には赤フィルタを取り付けて生物観察用に使うことを思いついたからです。INONからは二灯立て用のダブルライトホルダが販売されていますので、こちらを使ってLE550-WとLE250の両方をハウジングに乗っけて使い分けようじゃないかと。