ダンゴウオに逢うためには

先日、馴染みのダイビングショップに新年の挨拶に行った際、南伊豆でのダンゴウオの目撃情報などを聞かされ、自分でも撮りに行きたくなりました。でも私は年季の入ったリゾートダイバー。ドライスーツは持っていません。

まあでも冬春用のスーツさえ作れば特に苦もなくダンゴウオを見に行かれるわけです。クリオネのようなハードルの高さはありません。

年末年始の南伊豆の水温は約17℃だったそうな。そしてこの先はますます下がります。春先は14℃ぐらいですよね。でも4月をまたいで5月、6月のダンゴウオシーズンのお終い頃にはまた水温も上がってきます。そこが狙い目かな。天使の輪っかは消えているだろうけど。

 ダンゴウオといえば佐藤長明さん。この本は私もいち早く買いました。


不思議可愛いダンゴウオ

なお、伊豆近郊では期間限定のダンゴウオも志津川(宮城県。昨年の大津波で海沿いは一掃されてしまったけど…)あたりでは一年中見られる魚だそうで。

また、ダンゴウオの寿命は自然界で1~2年。飼育下では3年生きた記録があるそうな。伊豆でも夏~秋の水温が高い間もどこかで冬の訪れを待っているわけだ。やっぱ深海かな。でもそうやって命を繋いでいなければ毎年冬に見られるはずがないので。「夏には溶けて消える」ってのは都市伝説ですよね。

さて、昔からドライスーツは嫌いだったので、いわゆるロクハン系で店長お勧め仕様のウェットスーツ(伸びる生地、フード&ビーバーテール付き2ピース)の見積を出してもらったところ、5mm厚で約7.7万円、6.5mm厚だと8.3万円とのこと(胸囲が100cmオーバーなのでオーダーメイド代が10%UP)。まったく手が出ない額ではないものの、使う頻度を考えると…。

今はまだ自分にとってのオフシーズンに入ったばかりなのでダンゴウオ情報にも心が動きますが、もうちょっと日が経って冬が深まれば南の海が恋しくなるに決まってます。そうして4月には沖縄本島でも水温が20℃を超えるのでまた3mmウェット解禁。もちろん日本の外には常夏の海が待っています。

そこでコストパフォーマンスの計算。我がホームのセブなら3泊4日ツアー、腕利きガイド3人を付けての6ダイブ(おかげで写真を撮るのが忙しいのなんの。あちこちから呼ばれるので)、計6時間潜っても10万円でお釣りがきます。しかも連れがいればホテル代が安くなって9万円以下で収まるし、燃油代が下がればさらに安価に。

一方、伊豆で6時間潜るとなると8~10ダイブぐらい必要かと。すべてボートダイブ、ガイドを頼むとして宿泊・交通費抜きでざっくり7万円~ってところ。1日あれば行かれる反面、単価は高いです。少なく見積もっても伊豆のボートダイブで計6時間潜ったらセブ行き資金1回分を優に超えるでしょう。もちろんダイブタイムの合計は単なる数字でしかなく、伊豆の海が好きな人やなかなか連休が取れない人の価値観も否定はしませんが。

ちなみに那覇だともっとリーズナブル。時期を選べば航空券とホテルのパックツアーが3万円前後なので。それにかの地で飲むオリオンビールや泡盛は格別美味しいしなぁ。

で、今年も何度かフィリピンや沖縄やその他のリゾートに行くためには伊豆の海にうつつを抜かしているわけにはいかないんだよな。主に金銭の面で。

てなわけで、やっぱ今年は2mmのウェットスーツを作ろうかと。2mmと3mmでは南の海での快適さが段違いなので。ラッシュガードとサーフパンツ姿だとクラゲよけにはなっても着底する時に不安だし。

ダンゴウオは来シーズン以降にお預けでもいいよね。

冬の海への憧れ

私のダイビング仲間の何人かが伊豆方面の年末年始ツアーに参加しています。今夜は「年またぎミッドナイトダイブ」なんかが予定されているそうで。寒そ…。

もちろん私は不参加。ドライスーツを持っていないので。胸囲が110cmぐらいあるためレンタルというわけにもいきませんし。明日は新年早々ジムで筋トレ初めかな。片手30kgずつのダンベルベンチプレス。

さて、この冬も伊豆の海でダンゴウオの目撃情報がちらほら聞かれるようになりました。日ごろ数mmサイズの被写体を多く撮っている私ですが、3mmのウエットスーツしか持っていないので海でダンゴウオを見たことがありません。当然ウミウシが増えてくるさまや水温が低いときだけに見られる種類も。

ミゾレウミウシ
『人面ウミウシ』 私が見たことがあるのは温かい海の種類ばかり

私もドライスーツ(シェルタイプ)を持っていた15年ぐらい前はときどき冬の海にも潜っていたのですが、当時のウミウシは「ちっさいナマコ」みたいな扱いだったのでガイドも積極的に探して見せてくれるなんてことはなく、ほとんど見た記憶がありません。増してやダンゴウオなんて存在すら知らなかったし。

その後、筋トレで体が大きくなって着られなくなったのを機にドライスーツは手放し、以後もこしらえていません。

そうか、ダンゴウオか。ぜひとも私のD7000+クローズアップレンズで撮ってみたい気はします。確かにチャレンジのし甲斐がある被写体です。そして仲間の誰よりも上手く撮れる自信もあります。

ドライスーツをオーダーメイドで新調すると15万円〜。私は生来の暑がりで寒いのも割と平気(水温20℃なら3mmウエットで余裕)なためセミドライスーツやロクハンでも良さそうですが、セミドライで10万円〜、ロクハンだとその半額ぐらいでしょうか。ああ、ロクハンなら手が届かなくはないかな。

でも、幸いにして上司の理解があり休暇が取りやすい私は冬の海でお金を使うよりも、その何回分かの予算でもって南の海に赴く方に魅かれます。魚類発祥の地のフィリピンにはダンゴウオはいないけど、5mm大のカエルアンコウやピグミーシーホースなんかは見られるし。

それにまとまった人数が集まるイベント系のツアーなんぞに参加した日には、往々にして見たいもの撮りたいものに集中できない傾向が。チームにビギナーがいても無難なスキルまで達していればOKですが、講習生と一緒にされるのは論外です。他の客がいない平日に行けばリクエストも通って自由が利きますが、やっぱり休暇は南の海のバケーションのために残しておきたいのですよね。

うん、まとまった臨時収入でもない限り、やっぱ冬とか春の海には潜れないや。今のところそのあてもまったくないなぁ。さすがにスーツ類だと海外から安く輸入できないし…。

谷津の収穫

昨日の谷津の海、1本目は惨憺たるものでしたが2本目はファンダイビング。ビギナーが入ったチームなのでそれなりのコース取りとダイブタイムになってしまいますが、それでも結構。ガイドがビギナーに付きっきりでも、ちゃんとしたポイントを巡ってくれれば被写体は自分で探すので。

そうして見つけたのはこちら。

ムチカラマツエビ。

ムチカラマツエビ
見つけやすいのでレギュラー感があります

ガラスハゼ。

ガラスハゼ
黄色いのは私は初めて見た気がします

それからアオウミウシ。

アオウミウシ
7mmぐらいの固体。同サイズの同種が3匹集まっていました

収穫と言えそうなのはアオウミウシぐらいでしょうか。でも海の中がうねってたので、これだけ撮ってあとは流しました。カジメと一緒に揺られていると気持ち悪くなりそうだったし。

最後、岩場の奥にいた1m超級のネコザメを紹介してもらったものの、穴の入り口が狭くて近づけず、私のカメラで撮るには遠すぎたのでそれもスルー。

そして3本目のダイブはパス。あのうねりの中で潜ってもね。

今年の潜り収めがこれってのは寂しいかな。

こんなダイビングはいやだ

今日は一ヶ月ぶりに南伊豆の谷津に潜りに行きました。馴染みのダイビングショップスタッフに誘われてたもので。

昨夜は飲み会の予定があったので、参加するかどうかは当日の朝に連絡でOKってことで話をつけていたのですが、夜中の2時前に帰宅できたので仮眠後の5時半に起き出して出発。10時前に現地に到着しました。

いや、私も早起きは嫌いなので、よっぽど行くのやめようかと思ったのですがね。「寝過ごしたら行かなくていいや…」「天気が悪そうなら行くのやめよう…」「気圧配置が怪しかったら潜れないよね。昨日はクローズで大瀬崎に移動になってたし…」。でも、これらすべてのあてが外れました…。

さて一本目のダイブは「境」というポイント。水温は20.2℃。私はまだ3mmウエットスーツで平然と潜れる温度です。

ただし、一緒に潜るメンバーの一人が機材の水面装着やらの講習を受けるということで、10分ぐらい水面のブイ付近で浮きながら待機。

そして待ちくたびれた末にようやく潜行するも、生物感に乏しい砂地で何やらドライスーツ関連の講習が開始されました。しかたがないのでガイドが見える範囲で生き物を探してみますが、いたのはウツボととカワハギが一匹ずつ。あとは絵になりにくい底生の小魚がまばらに。またもや事実上の待機です。

ウツボ
ウツボちゃんは何もいない海の最後の頼みの綱

そうして講習が終わったら何も見ることなく浮上。こんなのあり得ないですよね。ファンダイブで申し込んでいたのに、講習の付き添いで1ダイブ終了なんて。

いや、チーム編成の都合で苦肉の策だったのかもしれませんが、だったらパスさせてくれればいいものを。この日は2チーム×3ダイブのスケジュールだったので、講習ダイブ1本を捨てての2ダイブならまずまずなのに。

そこで言って空気を乱すのは気が引けたので、もう1本だけ潜って帰ってきましたが、明日、支払いがてらクレームをつけることにします。タンク代、船代、昼食代、施設使用料などは発生しているので踏み倒すようなことはしませんが、謝罪の言葉はもらわないと。ろくにガイドしてもらっていないのだし、こういう「ファンダイビングにならないファンダイビングでも売り上げが立つ」なんてことを許してはいけませんよね。

やっぱスクール主体のダイビングショップはダメだな。今後はもうその店の主催ツアーは使わないかも。

谷津

ふと思うところがあって南伊豆の谷津で潜ってきました。今日の天気は終始曇り、水温は22.5℃ぐらい。まあ暑がりの私には3mmウェットスーツ、ノーブーツ・フルフットフィンで快適に潜れる温度です。ちなみに私は今日も朝からTシャツ・短パン・サンダル履きでした。

さて今日の目的はアカホシ系のカクレエビ撮り。具体的には1枚ずつ絞りなどを変えながら撮り比べてみようと。

でも実際には水中がうねっていてそれどころではありませんでした。私のカメラは105mmマイクロレンズなので水流に大きく揺られながらではこの写真が精いっぱい。なにしろ手元がちょっとずれただけでも小さな被写体はファインダの視界からいなくなりますので。せっかく美人の現地ガイドさんが目ざとく見つけてくれたのですが…。

アカホシカクレエビの仲間
目が線で繋がっているタイプ

それからムチカラマツエビ。「ビシャモンエビ」と教わったものの、突起がないムチカラマツエビの方ですね。この通り、ハレーションを回避する余裕すらありませんでした。

ムチカラマツエビのペア
大きい方が卵を持っているので雌? 体の小さな雄(?)に覆いかぶさっているところ。なぜ?

そしてカエルアンコウ。30cm級のブルーグレー個体。私とバディを組んだ人は水中ではカイメンか何かだと思ってたようですが、私につられてシャッターを切ったことで思いがけずカエルアンコウが撮れてました。

カエルアンコウの顔面
さすがにこのサイズなら、うねっていても大丈夫

最後にもう一度ムチカラマツエビ。

ムチカラマツエビその2
白っぽいムチカラマツには白っぽいムチカラマツエビ。 よく見ると右はじにもう一匹が見切れています

初めて潜った谷津ですが、探せばマクロ生物もたくさんいそうな雰囲気なので、うねっていないときにまた行ってみたいと思いました。