神子元にハンマー現れず

8/17日、今年はハンマーヘッドシャークの当たり年だということで、知人に誘われて初めて神子元で潜ることになりました。16日の夕刻、仕事を終えて新宿発小田急線で小田原。JRに乗り換えて熱海、そして伊東。さらに伊豆急行で伊豆急下田へと4時間弱の大移動。私の場合、これが最も安価なルートでした。23時過ぎ、先発の仲間に合流し、ショップのクラブハウスでしばし宴会。ショップは神子元ハンマーズです。

さて当日、相変わらずお天気と波の具合は良し。私が海に出向く時はたいていそうです。平日ながらすし詰め状態のボートを走らせること15分、ポイントのカメ根に到着。そこからまるで田植機で稲を植えていくような、ボートを移動させながらの矢継ぎ早のジャイアントエントリ。このスタイルは私は初めてでした。タイミングが遅れると水面移動の距離が長くなるため、ちょっと緊張してしまいます。自身の機材は船尾付近に置かれていてラッキーでした。でも、手渡ししてもらえないので、ここでは大きなカメラセットは禁物ですね。ひょっとしてゲストが少ない時は違うのかもしれませんが。

水温は21℃。少し冷んやりとしますが、暑がりの私には2mmのウエットスーツ(もちろんフードもインナーもなし)でも快適に潜れる温度です。ただし透視度は終止3~5mほど。根の付近には1cm大のミナミハコフグの幼魚をはじめ、マクロ生物がたくさんいる感じなのですが、そこは店名にハンマーズと銘打ったダイビングショップ、ガイドは目もくれず捨てていきます。ならば、あわよくばと緑色がかった濁った海でときおり水面方向を見渡してみるも、お目当ての奴らの影すらなし。カメラを持って入りながら1枚も写真を撮らなかったのはこれが初めてです。

ただし、エキジットのときだけはちょっと感激。船尾が電動タラップになっていて、四人が横に揃って立つとせり上がるノンステップバスならぬノンステップボート。これ密かに憧れていました。確かパラオで遠目に見た記憶があって。

でも海がそんな感じだったので、仲間内で申し合わせて皆二本目のダイビングをキャンセル。21℃は私には快適でも他の人には6.5mmでも寒いそうですし、これだけ濁っていればハンマー君達がいたとしても見られるはずはありません。後から別チームに訪ねても、やはり二本目もめぼしいものは見られなかったそうなので止めといて正解でした。

聞くところでは、どうやら先週の台風の前後で海の状態が変わってしまったようで。日本海側を通っても伊豆半島の南端まで影響が出るものなのですね。7月頃のハンマー大当たりは、ここに来て小休止でしょうか。日にちを置いてリベンジすべきかどうかは悩ましいところです。そもそも私のスタンスはマクロ寄りなので、是が非でもハンマー見たいって感じでもないですし。

結局、一泊二日で飲みに行っただけのような旅でしたが、今回の収穫はショップの水槽に飼われていたハナオコゼかな。名前はオコゼでもそこはカエルアンコウ科、FROGFISH。やっぱりパイプの付近で両手(胸びれ)を突っ張ってました。

おもしろ水中写真(#1)

私のダイビング仲間に「写真の善し悪しは機材で決まる!」と言い放った人がいます。いや、正確には「良い機材じゃないと良い写真は撮れないでしょ」でしたが言わんとすることは同じです。

まあ、その時は居合わせたビギナーダイバーの女性たちを前にして単に見栄を張ってみたのかもしれませんが私は即座に否定しました。「写真で重要なのはスキルとセンス、そして運だ」と。実際、今までに彼が撮った写真でぐっと来るものは記憶にありませんし。

もちろんセンサーが大きい点だけを取ってみてもコンデジより一眼レフの方が純粋な写りは上でしょうし、AF性能や動く被写体への対処の面など何かと優位なわけですが、それでも良い機材なら無条件に良い写真が撮れるわけではありませんよね。同じ海に潜ってプロが5万円のコンデジセットで撮った写真は彼が50万円以上もするカメラセットで撮った写真にきっと勝ちます。より多くの人を魅了するだろうと。プロと機材自慢なだけの素人では肝心の絵作りの着想やスキルに雲泥の差があるはずなので。もちろん飛びっきりの幸運が彼だけに味方すれば話は別ですが。

で、そう言う私のスタンスはというと「おもしろ写真」を追求する感じでしょうか。内心、名だたるフォトコンに入選できるような完成度の高い写真を撮ってみたいとは思うのですが、スキル不足は自覚しつつも、あまり熱心に勉強する気がなくて…。

で、下の写真は私のおもしろ写真ストックから。

アヒルちゃんを狙うナポレオンフィッシュの写真

2003年11月のパラオ、ポイントは多分ブルーコーナーです。一緒に潜った人がBCDの肩にアヒルちゃんをくくり付けてたら、ブルーコーナーの主のようなナポレオンがずっと付きまとっていたので人物が写らない画角でパチリ。写真はクリアじゃないものの、飛び出た目が釘付けな感じの面白い絵になりました。

ちなみにこの当時のカメラははCanon PowerShot A60という200万画素機。同じ1/2.7型CCDサイズで320万画素だった上位機種よりも絵がいいという評判で買ったように思います。

Cyber-shot HX5Vの水中写真サンプル

前置きっぽいエントリーが続いたので、そろそろ実際に撮影した写真をUPします。

6月中旬、撮影地はフィリピン、セブ州マクタン島およびボホール州カビラオ島近海。連日、海の中がやや白っぽかったこともあって、ひたすら底にいる生き物を撮っていました。

ちなみにこのときの機器構成は以下の通りです。

カメラ:Cyber-shot HX5V
水中ハウジング:Seatool製 HX5V対応ハウジング
外部ストロボ:INON S-2000 x1
クローズアップレンズ:INON UCL-165M67、UCL-330

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カクレクマノミ

タイトル:-
露出補正:-2
露出時間:1/160
Fナンバー:4.5
ISO感度:125
レンズ焦点距離:11.51mm

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ヨウジウオの写真

タイトル:「J」
露出補正:-2
露出時間:1/200
Fナンバー:4.5
ISO感度:125
レンズ焦点距離:11.76mm

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ギンポの写真

タイトル:「草、美味し」
露出補正:-2
露出時間:1/400
Fナンバー:5
ISO感度:125
レンズ焦点距離:14.64mm

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カサゴ

タイトル:-
露出補正:-2
露出時間:1/320
Fナンバー:4.5
ISO感度:125
レンズ焦点距離:9.87mm

◆◆◆

イソギンチャクとエビ

タイトル:-
露出補正:-2
露出時間:1/249
Fナンバー:9
ISO感度:125
レンズ焦点距離:9.65mm

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カサゴの目のアップの写真

タイトル:「充血」
露出補正:-2
露出時間:1/249
Fナンバー:10
ISO感度:125
レンズ焦点距離:16.37mm

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ミカドウミウシ

タイトル:「モーモーのベロ」
露出補正:-2
露出時間:1/100
Fナンバー:11
ISO感度:800
レンズ焦点距離:7.24mm

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アカホシカクレエビ

タイトル:-
露出補正:-2
露出時間:1/200
Fナンバー:10
ISO感度:800
レンズ焦点距離:10.54mm
コメント:よく見ると右腕がありません。しかも卵持ってます

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アカフチリュウグウウミウシ

タイトル:「障害物競走」
露出補正:-2
露出時間:1/100
Fナンバー:5
ISO感度:160
レンズ焦点距離:15.31mm

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ハゼとエビの正面の写真

タイトル:「めんそーれ」
露出補正:-2
露出時間:1/640
Fナンバー:5
ISO感度:125
レンズ焦点距離:17.51mm

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オルトマンワラエビ

タイトル:「オルトマン」
露出補正:-2
露出時間:1/40
Fナンバー:4
ISO感度:125
レンズ焦点距離:5.93mm

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ミナミギンポ

タイトル:「いつもにこにこ」
露出補正:-2
露出時間:1/100
Fナンバー:10
ISO感度:125
レンズ焦点距離:8.08mm

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カエルアンコウの後方からの写真

タイトル:-
露出補正:-2
露出時間:1/160
Fナンバー:4.5
ISO感度:125
レンズ焦点距離:11.51mm

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魚類発祥の地とも言われるだけあってフィリピンにはゴージャスな有名ダイビングポイントもたくさん存在するわけですが、セブ空港があるマクタン島近海の生物相も案外捨てたもんじゃないです。かなり楽しめます。特に小っこいのも好きな人にとっては。

開設のご挨拶

永らく避けていたのですが、このたび自身のサイトを開設することにしました。きっかけはこの動画をYouTubeにアップした際に Googleから送られてきたお誘いメール。

あなたの動画「セブの水中動画 HD」は、YouTube パートナーシップ プログラムに登録できる可能性があります。このプログラムに登録することで、動画の再生から収益を上げることができます。

だそうです。もっとも動画の出来栄えが評価されたのではなくGoogleは皆に声をかけているのでしょうし、まともな収益が容易に得られるとは思えないものの、まあ、いいチャレンジだろうと。

さしあたり私は20年来のAppleユーザなので当面はiWebで作っていこうと思っていますが、ずいぶん癖があるようなので、どうなることやら。 ちなみにサイト名は気に入っている写真の被写体から命名しました。