地球の海フォトコンテストで入賞しました

Marin Photo春号が発売されたので情報解禁です。私のこの写真が今年の地球の海フォトコンテストのネイチャー部門に入賞しました。

カエルアンコウ

昨年の3月にセブ、マクタン島の海で撮影したものです。このblogのイメージキャラクターに使っている写真ですね。

写りは良くないものの左手(?)で草をつかんでいる様がなんとも良い味を出しています。写真のクオリティが低くても選ばれるのはネイチャー部門ならではかな。残念ながらこのポーズで撮れたのはこれ一枚でした。

ちなみにカメラはCanon PowerShot G9。改造した純正ハウジングにINONのクローズアップレンズUCL-165M67を装着して撮影。

なのになぜ被写体がこんなに小さく写っているのかというと被写体自身が小さかったから。サイズはこちらの写真で確認していただければ。

カエルアンコウのサイズ証拠写真
動画からの切り出し画像

そして別角度の一枚。

5mmくん(俯瞰)

Nikon D7000カメラセットの使用リポート

サウスレイテの旅にはNikon D7000とNauticam(ノーティカム)のハウジングを持参しました。

Nauticam D7000ハウジング

ただし、ハウジングの入手は出発直前の日曜日だったため事前に海はもちろんプールでも試すこともできず、現地でのぶっつけ本番。しかも私にとって初めてのデジイチ。案の定、最初から上手くはいかないものですね。

レンズは105mmマイクロ。レンズポート端からのワーキングディスタンスが約18cm必用なのですが、ついついコンデジ&マクロレンズのときの癖で、カエルアンコウやウミウシなどには数センチまで寄りたくなってしまいます。でもそれをやっちゃうと当然写真はピンボケ…(一応シャッターは切れますが)。

蛍光色なウミウシのピンボケ写真

次に、解ってはいたものの105mmマイクロレンズは視界が狭いのなんの。ピグミーシーホースのように数mmの被写体を狙おうとするとファインダー越しではなかなか探せなかったりします。まあ、この点には次第に慣れてきましたが。

そして一番困ったのはストロボが思うように発光しなかったこと。光ケーブルで繋いだのS-2000が反応するときもあれば、しないときも。これには参りました。度々ストロボの上げ下げを調整してみるのですが状態変わらず。結果、マクロでありながら単色調の寂しい写真が何枚も残ることに。

で、その原因はおそらく撮影モードを「オート」にしていたから。ストロボを上げてさえ入れば常時発光するのかと思いきや、フォーカス先が明るければカメラが気を利かせて光らないようなのです。なるほど、それが「オート」の仕様ですか(※追記)。確かに理屈は通っていますが気付きませんでした。慣れるまで手始めにとオートにセットし、かつターゲットライトとしてLED-250を使っていたのが裏目に出た形です。

結局、その後はマニュアルモード、シャッタースピード1/125秒にセットして撮ることにしました。そうすると毎回フラッシュが焚かれますね。

そうして撮ったのがこの写真。10mm未満の被写体お大写しにできたのは良いのですが、よく見ると顔の後ろあたりにピントが合っていて肝心の顔はボケてしまってます(そもそもそっぽ向いちゃっているという のは別として…)。

ピグミーシーホース1

さらに、こっちは少し引いて同じ個体を撮ったのですが、やっぱり胴体にピントが合っちゃってます。

ピグミーシーホース2

ほんの1mmかそこらの違いでこうなるのはコンデジでは考えられなかったシビアな世界です。さすがにこのサイズだとファインダーで見極めきれないので、もうちょっと絞って撮らないといけないんでしょうね。いやぁ奥が深い。

まあでも思い切って高いカメラセットを買っちゃったわけで、10年は使い込むつもりで修業するしかないでしょう。バッテリにしてもコンデジでは考えられないほど長時間持つありがたいところもありますし。

次回の海は5月ごろを考えてるので、それまでに陸上でもあれこれ試すことにします。

ピグミーからジンベエまで

海の最終日にしてようやく晴れダイブ。一本目は「ゴーストタウン」なるポイント。ミミックオクトパス狙いの泥地ダイブです。

なるほど、ゴーストタウンというだけあって、一見殺風景な泥の海底が広がっています。でも、よくよくみるとハゼの類いがわんさか。ハゼ好きには天国ですね。

ゴーストタウンのハゼ

後から聞いたら、ゴーストタウンという名前は、以前ゴーストパイプフィッシュ(ニシキフウライウオ)がたくさん居たので付けられたのだとか。

残念ながら目当てのミミックは見つかりませんでした。 二本目の狙い目はピグミーシーホース。こちらはガイドがあっさり見つけてくれました。イエローもピンクも両方。ここでは、比較的よく取れた方の一枚を。

ピグミーシーホース1
ピントが…

三本目は実に単調なダイビング。さして目ぼしい被写体も見つけられず。60分が経過し、ああ残念だったなぁと思っていたところ、ガイドがタンクを激しく鳴らします。見ると6m大のジンベエが。

残念なことに水面付近から眺めることになっちゃいましたが、2本で切り上げた仲間は見れていないわけで、まあラッキーな部類でしょう。

サウスレイテ、侮れません。何の変哲もないコーラル系のウォールダイブで平然とジンベエが出没するのですから。

サウスレイテのゴーストパイプフィッシュ

この日は終日雨天、良いコンディションではなかったので私にとっては珍しく午前の2ダイブで切り上げ。目ぼしい収穫もなかったので昨日の写真を。

クマドリカエルアンコウのどアップ。

クマドリカエルアンコウ

そしてナイトダイブのニシキフウライウオ。いっしょに潜った外人さん(いわゆる西洋人の方)はこれが好きらしく、大喜びでした。

ゴーストパイプフィッシュ

カパライ総括

今回のカパライツアーを振り返ってみて。

事前に訊いていた通り、カパライは極上のリゾートでした。気持ちのいい水上コテージ、全食が食べ放題のビュッフェ。しかも毎回のメニューも美味しくて。

クリスマス装飾

ダイビングも充実。結局4日間で15dives(内、ガイド付きは13dives)潜り、追加ダイビングフィーも無し。毎回の機材のセッティングはお任せ。タンクを背負って歩くのもハウスリーフに潜る際に桟橋まで移動するときだけ。その上、海の中の生物相も豊かです。ハウスリーフデすら他所のダイビングリゾートからボートで訪れて潜っていくほど。せっかく羽田・コタキナバル便が就航したことですし、近々ぜひまた行きたいと強く思いました。

でも、注意事項もありますね。差し当たりビギナーを連れて行くのはためらわれます。世界各国からダイバーが終結するかの地でのダイビングスタイルは、ガイドがガイディングしかやらない国際スタンダードスタイル。日本や海外の日本人向けダイビングショップのように残圧を確かめたり、深度に気を配ってくれたりといった面倒は見てくれません。

また、今回は終始濁りが入っていました。総じて透視度10m以下といった感じ。よってちょっとしたきっかけで仲間を見失います。実際、6人 or 8人チーム+ガイドで潜っていて各人が何度かはぐれましたし。

まあ別の時に行けばまたコンディションは違うはずですが、より悪い場合もあるはずなので、やはりビギナーは安易に連れていかれません。いや、ビギナーでも残圧と水深、そしてはぐれたときの対処ができる人なら良いのですが。もしくは面倒見の良いイントラに同行してもらうか。私はマクロ撮りのカメラ派なので、あまり他人のケアはできませんし。まあ、ビギナーの方々はショップ主催のイントラ動向ツアーに参加するのがいいでしょうね。

で、以下は今回のウミウシ特集(抜粋)。

アカフチリュウグウウミウシ

アンナウミウシの仲間?

カグヤヒメウミウシ

イロウミウシの仲間?

ミラーリュウグウウミウシ

知らないウミウシ