blogのタイトルにしておきながらしばらく掲載していなかったので、久々にFROGFISH、カエルアンコウの写真を。
先日のセブでは5匹を写真に収めました。中でも印象的だったのがこれ。
フリソデエビと同じ岩に潜んでいたこの個体は、闇にまぎれながら真っ赤な目を見開いてこちらを睨んでます。
夢に出てきそうだ…。
小さい海の生き物が好き。ときおりITや時事にも言及します
関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化 今、ダイバーの間で最も人気のカメラはOlympus XZ-1。
1/1.63型とコンデジの中では最大級のセンサーサイズを持ち、純正の水中ハウジング(防水プロテクター)も用意されているので高画質な上にコストパフォーマンスは抜群です。
OLYMPUS デジタルカメラ XZ-1用 40m防水プロテクタ PT-050
あえて不満点を挙げるとすればフルHD動画が撮れないことぐらい。まあOlympusは遠からず後継のXZ-2を出してこの課題はクリアするものと思われます。2月にCP+が開催されるので、早ければその前には発表されるでしょう。
ただし対抗馬が不在なわけではありません。私が最近気になっているのはCanonのPowerShot S100。
XZ-1と同クラスの1/1.7型センサーを持ち、フルHD動画も撮れる最新機能てんこ盛りのコンデジです。もちろん純正の水中ハウジング(ウォータープルーフケース)も用意されています。
残念ながらCanonの純正水中ハウジングは相変わらずコンバージョンレンズ用のネジ径はもちろんアクセサリシューすらない中途半端な代物ですが、きっとINONが救済策を打ち出してくれると思います。
さて、PowerShot S100の最大の特徴はレンズの周りにコントローラーリングが設けられている点。リングにはユーザーが「ISO感度」「露出」「ホワイトバランス」などから好きな設定項目を割り当てられるのですが、その中に「マニュアルフォーカス」があります。つまり、コンデジでありながらデジイチでマクロレンズを使うときのように手動で微妙なピント調整ができるのです(※)。
※ Olympus XZ-1もマニュアルフォーカスが使えますが、デジイチの操作性に似せたコントローラーリングではなく、背面のダイヤルを回す方式だそうで。ハウジングの背面パネル仕様は未確認ですが、あまり使いやすくはなさそう…
マニュアルフォーカスが使えるカメラとしては以前からCanon PowerShot Gシリーズがありましたが、あちらはどうにも進化の袋小路に入ってしまった感は否めません。もはやミラーレスカメラよりも重いし…。
で、量販店でS100を試してみたところ、なかなか使えそうでした。あらかじめメニューでコントローラーリングに「MF」を割り当て、カメラを被写体に向けてリングを操作します。すると液晶画面の中央に拡大イメージが表示されました。コンデジのマニュアルフォーカス対応機にはお馴染みの機能ですね。展示物の液晶表示の写真を撮るのははばかられたので再現図で説明するとこんな感じ。
拡大イメージの精度もまずまず。従来、コンデジでのマクロ撮影時にピントを確認しようにも液晶モニタの精度が荒くて大ざっぱにしか確認できなかったところが、リングをグリグリやったときのピントが合ったり合わなくなったりを判別できました。
もちろんデジイチでマクロレンズ(Nikonならマイクロレンズ)を使うときのような倍率(フルサイズ機で等倍、APS-Cなら1.5倍)はないものの、必要なワーキングディスタンスは僅か3cm(ちなみに私のD7000は約20cm)。加えてコンデジなのでズーム機能が使えます(掛けすぎると手ブレの心配が出てきますが…)。スームをかけると寄れなくなったり、クローズアップレンズを併用するとズーム可能な範囲が限られたりするはずですが、ともかく使い方次第でかなり被写体を大写しにできそうです。
というわけで個人的にはOlympus XZ-1よりもCanon PowerShot S100の方が断然魅力的だと思います。マクロ撮影に使うコンデジとして現時点では最強と言ってもいいでしょう。
ただし、コントローラーリングを操作するためのつまみが左側にある純正ハウジングでは操作に両手が必要になるので、お値段は張るもののSeatool製やNauticam製の水中ハウジングで使った方がいいですね。それらはコントローラーリングを右手で操作できるようになっている上、レンズポート前のネジ径とアクセサリシューもあるので、大仰にアームを展開しなくても外部ストロボやライトを接続できます。
[rakuten]sonia:10013819[/rakuten]
[rakuten]mic21:10029303[/rakuten]
昨今、コンパクトデジカメのポジションはケータイのカメラに侵食されっぱなしでしたが、このPowerShot S100は面白い差別化の方向性を打ち出せた気がします。マクロ派ダイバーに限ってのことかもしれませんが…。
関連エントリ:Canon PowerShot S120の進化
我ながらこの一年弱でずいぶん水中写真が進歩したと思っています。画質の面ではSONY Cyber-shot HX5VをNikon D7000に持ち替えたことが大きいのですが、絵づくりの面では動物園での練習の成果が出たのだろうと。
私は天気のいい休日にちょっと時間が空いたら多摩動物公園に向かうことにしています。そしてウォーキングがてら写真の練習です。こないだの日曜日も半袖Tシャツ姿で写真を撮っていました。気温が10℃以下でも日が照っていて風がなければ体感温度は十分なので。
そうして撮った一枚がこちら。
撮りたいものを見つけたら、どういう絵面にしたいかを考えてポジション取り。あとはカメラを構えて決定的瞬間が来るのを待ちます。でも要点はそれぐらい。写真の上級者はどうか解りませんが、私のレベルならこれだけで十分な練習になります。
水中写真のためだからと水族館に出向く必要はありません。水族館の光は不自然なので、むしろ写真の練習には不向きです。
カメラもコンデジで十分。要は自分の思い通りにならない生きものの印象的な構図を考え、動きを予想しつつ決定的な瞬間を待って撮る感覚が身に付けばいいわけで。そして陸上での上達は水中でも活きてきます。