新型MacBook Airは買いかも

新型MacBook Air、いいですね。HDDを持たないゼロスピンドル構成で最下位モデルが88,800円。いわゆるネットブックの図抜けた親分的な存在でしょうか。

欲を言うと1.06Kgの重量がもう61g軽ければ良かったのにとは思います。でも13インチのMacBookやMacBook Proの約半分、iPadよりも400gほど重いだけなら及第です。

それに今どきのマシンにはCore i3を搭載して欲しかったのですが、まあ発熱やら電力消費との兼ね合いでCore 2 Duoに落ち着いたのでしょうから、そこは良しとしましょう。そもそもパワーを求めるべき機種ではありませんし。

難があるとすればメモリ容量。いくらネットブック+α的な用途が想定とはいえ、フル機能のMac OS X Snow Leopardに2GBは少なすぎるだろうと。BootcampでWindowsしか使わないってことであればOKかもしれませんが。後から自力で増設することはできなそうなので、購入時の増設は必須と考えておいた方が良さそうです。そうなるとApple Storeで買うしかないですね。いや、ビックカメラなんかに陣取っているAppleショップでもCTOを受け付けてくれるんでしょうか?

まあ半年もすれば4GBが標準搭載になっていそうな気がしますが、その間の快適さが10,800円で買えるなら安いかも。これは「驚くべき製品」に値するかもしれません。

iMacのメモリを増設してみた

昨年末、iMac(27inch Core i5)を購入してそのままの構成で使ってきたのですが、ここにきてようやくメモリを増設しました。前から気付いはていたのです。OSとFinderに加えて定番のMail、Safari、iTunes、それにPhotoshopあたりを動かそうとすると標準の4GBメモリでは動作がぎこちなくなることに。

画面表示がゴージャスなためなのかOSの仕組みがそうなのかは解りませんが、昔からMacはWindowsに比べて多くのメモリを食いますよね。

私のiMacの適合規格はDDR3 PC3-8500 SODIMM。スロットが2個空いているので2GBを二枚刺すことに。合計が8GBになればいくらか快適になるでしょう。

さて製品とショップの選定。Macの周辺機器というと最初に思い浮かぶのは秋葉館ですが、同店では先のメモリは1枚で5,800円ぐらいしています。価格.comで見るとMac対応とは書かれていないものが3,700円くらい。実績のあるメーカー品で規格が正しければきっとMacでも動くはずなのでそちらを買っても良さそうですが、まれにファームウェアのアップデートなどでメモリが不適合になるケースがあるとも聞きます。願わくば「Mac用」と書かれたメモリでなるべく安いものを買いたいところです。

探し回った結果、見つけたのがこちら

iMac用メモリ

2GBx2枚のセットで7,480円(税込み)。これなら割安と言えます。なるほど私が買った直後に売り切れになっていますね。

で、注文の二日後には届いたので、さっそく増設。そして起動。確かに動作で引っかかるケースがなくなりました。快適です。多少なりともクリエイティブなことをするのであれば、Macのメモリは4GBじゃだめなのでしょうね。

Apple Special Event ,Oct. ’10で最も重要な発表は…

今年も残すところ2ヶ月半といったタイミングで「年内に驚くべき製品の発表を、まだ二個以上も残している」とフリーザのような大言を吐いたスティーブ・ジョブズ。これで今年の分は打ち止めなのかは解りませんが、10/20にAppleのスペシャルイベントが開催され、いくつもの発表がなされました。

イベントではiLifeの中途半端な新バージョンや新型MacBook Airが登場し、Mac OS X 10.7 Lionがチラ見せされたのですが、中でも私が最も大きな発表だと思ったのは「Mac App Store」が3ヶ月以内にスタートするというもの。売り文句の6個を意訳するとこんな感じでしょうかね。

Best place to discover apps
もう、あちこち探し回らなくてもいいよ。

One-click downloads
ダウンロードはポチッとやるだけさ。

Free & paid apps (70/30 split)
他のサイトや販売店が潰れたってしかたがないよね。

Automatic installation
おまかせでインストールされるし…、

Automatic app updates
アップデータの確認もやってくれるんだ。

Apps licensed for use on all your personal Macs
しかも自分のだったら何台のMacでアプリを使ってもOK。

我々ユーザにとってはiPhoneアプリと同様に、さまざまな手間を省いてくれる点がメリットですね。ソフトウェアメーカーにとっても大きな変化はなし。パソコンソフトのオンライン販売自体は以前から行われていますし、むしろ販売チャネルを一元化できるのでスッキリします。歓迎でしょう。ただしMac用アプリの売り上げを見込む販売店は打撃を受けるはずです。まあ街のCD屋さんやレンタルDVD屋さんが淘汰されるのと同じ構図、仕方がないですね。だって、ユーザにとってその方が便利なんだから。

さて、これで中小のソフトウェアメーカーや個人はこぞってMac App Storeを利用することになるでしょう。売り上げの3割を天引きされるにしても、Appleを通すだけで世界中に販売が可能になるのですから。しかも、おそらく違法コピーも手放しで防止できるのでしょうし。iPhone向けと開発環境も共通なので、比較的小規模なアプリが多数登場するようなiPhoneのハロー効果もあるやもしれません。

そこで気になるのは大手の出方。具体的にはAdobeの。Microsoft OfficeはWin版とMac版の違いが少なくないので、どうとでも対処できるでしょう。でも、Adobeの方は多くの製品をMac版とWin版で同様に振る舞うように作って同一価格で販売していますので悩ましいかも。Mac App StoreはあってもWin App Storeはありませんし、どう差別化するのか、それとも今まで通りのやりかたを貫くのか。でも、CDの末路と同様、Macアプリをお店で買う習慣自体がそう遠くない内に無くなりそうな気も…。

それと懸案はMac App Storeにボリュームライセンスの制度が付くのか。というか、これがなければ大きな成功はあり得ないでしょう。おそらく法人アカウントを登録できてディスカウントを受けられるようになるのでしょうね。この点も興味深いので続報を待ちたいと思います。

新たなiWebはこうあるべし

Back to the Mac。いよいよ今日の夜中にAppleの新発表がなされます。新型Macbook Air、Mac OS X 10.7 Lionのチラ見せは確実として、個人的に期待しているのはiLife ’11。特にiWeb。噂通り64bitでしょうかね。

私が考えるに、新しいiWebはAppleのクラウドサービスmobilemeと融合させるべきです。iPadがMacbookの役割を肩代わりしようという今日、Macを使わずとも出先からblogの更新ができないと不便なので。というわけでiPhone/iPadアプリ版のiWebも必要ですね。ブログ関連だけで構わないので。

加えて、そろそろiPhone用のWebサイトを作成できるようにしてくれないとAppleの面目丸つぶれです。

それから、レイアウトの固定機能が必要だと思います。ほぼフリーフォーマットのiWebはこれはこれで便利なのですが、主要レイアウトは固定でブログの記事部分だけを追加・更新していきたいような場合は不効率です。

後はブログカレンダーやテーマ設定による分類、アーカイブのフレームなどへの対応でしょうか。

ともかく、今回強化すべきなのはブログ関連でしょう。平均的なブログサービスサイトで当たり前にやっていることは、Apple風の使い勝手でもって簡単に実現できるようにしてほしいものです。

Adobeにはもう付いていかれないかも

AdobeからAcrobat Xが発表されました。私もAcrobatは頻繁に使うのですが、正直ありがたくないアップグレードの連続に辟易しています。

まず不信感を抱かせてくれるのが発売時期とアップグレードの方針。AcrobatはAdobe Creative Suite(以後CSと表記)にも付属する製品です。そのAdobe Creative Suiteはこの春にアップグレードされCS5となりました。そしてAcrobat Xの発売は12月。開発スケジュールの関係でCS5には入れられなかったにしても、CS5の購入者には無償アップグレード権が供与されても良さそうなものです。

過去の例の通りAcrobatの新バージョンを含めたCS5.5が出るようなら、11月までにCS5を買った人はAcrobat 9、12月以降にCS 5.5を買った人はAcrobat Xを有することになり、仲間内でのバージョンの不一致という面倒なことも起こりかねません。それにCS5購入者に対して半年かそこらで最新版でなくなる製品を抱き合わせで売った点も腹立たしいところです。

それから悪意すら感じるのが製品案内にある64bitに関する記述。FAQには「Acrobat Xファミリーは64bit対応ですか?」の問いに「はい。」とあり、Windows環境では確かに64bit対応をうたっているものの、Mac OS X上で64bitアプリとして動作するかどうかには触れられていません。ということは、おそらく64bit対応はできていないのでしょう。だとすると、数千ページ規模のPDFを扱うと容赦なく落ちるという現象は相変わらず改善されていないものと思われます。Mac OS向けの体験版は用意しないとのことですし、ちゃんと「Macの場合は64bit動作に非対応」と書くべきでしょう。

もっとも、私はもうAdobeに期待することはあまりありません。既に所有する現行バージョンが使い続けられれば仕事には事足りますし、目ぼしいバグを潰さないまま、小粒で「そりゃ誰かは使うかもしれないけど…」的な機能追加とGUIの変更でアップグレード版とする手法には、ほとほと愛想が尽きました。

いっそのことAdobeはMicrosoftの傘下に入り、Adobe CSをWindows版のみで展開してくれてもいいとさえ思います。その際、Mac版チームを分社化してくれればもう言うことなし。各製品をWin版とMac版で同じように振る舞うようすることに相当な無理があるように見えますし、その際、割を食うのは決まってMac版なので。

ああ、だとすると私がAppleに期待するのはMac OS Xの遺棄でしょうかね。サブセットとして血を分けたiOSの方をMacで動作させるのに相応しいスケールに育て上げて、ソフトウェア開発に使えるAPIも一新し、あらゆるサードパーティ製アプリのリスタートを促すような。