宗教

フィリピンではミンダナオ島を除けばクリスチャンが圧倒的に多いと聞いています。日本では一応仏教徒が大半とされているものの、多くの人の信仰は形骸化していて、お葬式などの儀式の際にだけ宗教的なしきたりを意識する人も少なくありません。

日本人の中には敬虔なクリスチャンもいるけど数%です。日本にも約400年前には宣教師が渡来し、懸命にキリスト教の布教活動を行ったものの、あまり根付きませんでした。その理由の一つは、時の政権がキリスト教の浸透を足掛かりに西欧諸国から植民地にされることを恐れ、キリスト教を禁じたためです。

他の理由としては、古来からのアニミズム思想があるからかもしれません。「八百万の神」と言うように、古来の日本人は万物に神が宿るという考え方をしていました。感覚的には「自然こそが複合的な神」という表現に近いかもしれません。

例えばゴジラ。ゴジラという怪獣は冷戦時代の核兵器開発競争に対するアンチテーゼ、大自然による逆襲の象徴として誕生しました。そのため名前が「God」で始まります。アニメ映画『もののけ姫』も似た思想に基づくものです。あるいはドラゴンボールに象徴されているかも。あの漫画には神と名が付くキャラクターがたくさん登場しますよね。英語版でも神様なのかは解らないけど。

また、太平洋戦争終結前は天皇が神として崇められていました。ちなみに天皇の家計を遡れば神話の登場人物に繋がります。

ただし、日本人は他の国や宗教のイベントを取り入れ、好き勝手にアレンジして楽しむのが好きです。例えばクリスマスはクリスチャン以外の人達の間では、家族と過ごすのではなく、「恋人同士がロマンチックなひと時を過ごすべき日」あるいは「ケーキやチキンを食べる日」として浸透しました。ハロウィンに至っては「大人も子供も仮装して繁華街に繰り出して馬鹿騒ぎする日」という位置づけになっています。