新年の定番の挨拶が「あけましておめでとうございます」です。英語なら「A happy new year」と訳されるけど、直訳なら「Congraturationsm, because the year has come」といったニュアンスでしょうか。
日本が豊かではなかった昔、人々の暮らしは楽ではなく平均寿命も短かったので、新年を迎えられたことを祝いました。
ちなみに1989年の正月は、先代の天皇が闘病中だったため、テレビ番組などでは「おめでという」という言葉が自粛されました。
20年ぐらい前、民族衣装に身を包んだアフリカ人男性がテレビの番組で、以下のような理由から「日本は鎖国すべきだ」と流暢な日本語で言っていました。
日本人の生活様式はずいぶん米国風になったけど、日本には長い歴史と独自の伝統文化があるのだから、それらをもっと大事にした方がいい
解っていないなぁ。彼への私の返答は「これこそが日本だ」です。
日本は昔から外国の文化や風習を積極的に取り入れてきました。ただし、都合のいいところだけ。そして自分たち向けに改良して自分たちの文化にしてしまいます。
例えば漢字。日本語や日本人の名前を構成する上で重要な漢字は大昔に中国から輸入したものです。でも、表意文字の漢字だけでは不便なので、漢字をもとに表音文字のカタカナとひらがなも発明しました。よって中国では外来語や外国人の名前にも字の意味を考慮して漢字を割り当てているけど、日本ではカタカナで表現できます。
あるいはナポリタン。ケチャップで味付けしたスパゲッティーのことだけど、イタリアのナポリ発祥かと思いきや、日本人が作り出して勝手にナポリと着けたものです。
また、カレーはインドを植民地としていた英国経由で日本に伝わったけど、日本風のカレーとして独自の発展を遂げています。
クリスマスもバレンタインデーもハロウィンも、日本では本来の意味とは関係のない年中行事として定着しています。
日本とは昔からそういう国です。
かつてルソン島のスービックやクラークにもにも米軍基地がありましたよね。
日本には未だに米軍基地がたくさんあります。沖縄、東京の横田、神奈川の座間、長崎の佐世保などです。これは太平洋戦争後の占領の名残りですが、必ずしも屈辱的とも言えません。なぜなら戦後の日本は軍事力を米国にアウトソーシングすることで経済活動に専念できたので。米国としても日本の再軍事強化を抑止しつつ、両国の同盟関係を続けることができました。
ただし、時折、米兵が重大な事件を起こします。特に沖縄県では。戦争後も1972年までアメリカの統治が続き、今でも米軍基地が沢山ある沖縄県では、ひき逃げや婦女暴行などが繰り返し起きています。もちろん大半の米軍関係者は無害な人たちだけど、そもそも基地がなければ起こらなかった事件はネガティブな印象を与えます。
また、東京の上空は横田基地の管制下に置かれていて、日本の航空機が飛べる経路は制限されています。
とはいえ仮に米軍基地の返還を求めるなら日本は自主防衛を強いられます。自衛隊を軍に昇格させ重武装する必要があるでしょう。もちろんそれには莫大なコストがかかります。年限を区切った徴兵制度も実施されるでしょう。彼らは軍人なので戦争が起これば戦地に派兵されます。
米軍基地とどう折り合っていくべきかは悩ましい問題です。