日本では「年越しそば」と言って12/31日に蕎麦を食べる習慣があります。
これは、新年を迎えるにあたって長寿を祈願する古い習わしの名残です。日本人の平均寿命が短かった頃、一本一本が長い蕎麦を食べると寿命が長くなるという験担ぎがありました
毎年、12月31日の夜に日本中で放送されるお笑い番組が『絶対に笑ってはいけない』シリーズです。この番組は世界のテレビ史に残る大発明だと思います。近年では日本以外にもこん番組のファンがいるようです。
プロットは毎年同じ。5人のレギュラーコメディアンが一箇所に集められ、次々に与えられる課題をこなします。課題の成果には特に意味がありません。ただし、その間に笑った人はお尻を棒で打たれるというルールです。
毎年、様々な仕掛け人が登場し、どうにかして5人を笑わせようとします。5人は笑うのを堪えれば打たれずにすむのだけど、そもそもコメディアンは面白いことに敏感なので、笑うことを我慢できません。そのため5人とも毎年100回以上打たれます。とはいえ彼らは何をしても笑うわけではないので、制作スタッフも渾身の仕掛けを次々と繰り出す真剣勝負です。
中には日本に精通していないとわからないところも多いけど、見る機会があればぜひ楽しんでみてください。
20年ぐらい前、民族衣装に身を包んだアフリカ人男性がテレビの番組で、以下のような理由から「日本は鎖国すべきだ」と流暢な日本語で言っていました。
日本人の生活様式はずいぶん米国風になったけど、日本には長い歴史と独自の伝統文化があるのだから、それらをもっと大事にした方がいい
解っていないなぁ。彼への私の返答は「これこそが日本だ」です。
日本は昔から外国の文化や風習を積極的に取り入れてきました。ただし、都合のいいところだけ。そして自分たち向けに改良して自分たちの文化にしてしまいます。
例えば漢字。日本語や日本人の名前を構成する上で重要な漢字は大昔に中国から輸入したものです。でも、表意文字の漢字だけでは不便なので、漢字をもとに表音文字のカタカナとひらがなも発明しました。よって中国では外来語や外国人の名前にも字の意味を考慮して漢字を割り当てているけど、日本ではカタカナで表現できます。
あるいはナポリタン。ケチャップで味付けしたスパゲッティーのことだけど、イタリアのナポリ発祥かと思いきや、日本人が作り出して勝手にナポリと着けたものです。
また、カレーはインドを植民地としていた英国経由で日本に伝わったけど、日本風のカレーとして独自の発展を遂げています。
クリスマスもバレンタインデーもハロウィンも、日本では本来の意味とは関係のない年中行事として定着しています。
日本とは昔からそういう国です。