鏡餅

日本では正月に鏡餅を飾ります。二つ重ねた餅の上にみかんを乗せたオブジェです。なお、1月10日ぐらいには役目が終わるので、餅は食べられてしまいます。

Kagamimochi, 鏡餅日本の風習にはたいてい理由があるけど、これについては理由や起源がわかりません。

お年玉

日本には「お年玉」という習慣があります。それは、正月に親や親戚が子供達にお小遣いをあげる風習です。お年玉袋と呼ばれる封筒に現金を入れて渡します。

Otoshidama, お年玉

親戚が多い子供にとっては一攫千金のチャンスだけど、親が「将来のために貯金しよう」と言って取り上げることも多いようです。もちろん子供に大金を持たせないことと、親戚の間でお金を循環させるために。

昔は現金ではなくお餅を与えていたようです。

年賀状

日本の新年には年賀状という風習があります。これは、お正月に送るハガキです。専用のハガキを使うかハガキの面面に「年賀状」と書いておくと、1月1日の朝に相手宅に届けてくれます。

Senga-hagaki, 年賀はがき

日本人は、例えば、なかなか会えなくなった親戚や友人知人と互いの近況を伝え合います。中には年賀状のやり取りだけで親交を保っている人たちもいます。

ただし、近年はSNSなどで簡単に連絡が取れるのでこの古風なやり取りも廃れつつあります。

干支

日本には干支の文化があります。英語でチャイニーズゾディアックと言われるように中国から輸入された概念です。

毎年、順番に動物が割り振られていて12年で一周します。今年は戌年。2017年は酉年、2016年は申年でした。

Dog's ornament, 犬の置物

もちろん動物には意味はないけど、年またぎの風物詩としてその動物関連のグッズが売れます。早い話が商業的な風習の一つです。

おせち料理

おせち料理は正月に食べる伝統食です。

Osechi-ryori、おせち領域昔の日本では正月の三が日は料理をしないというしきたりがあったので、前の年の年末に「重箱」と呼ばれる積み重ね可能な器に日持ちするお惣菜を詰めたものを用意し、それを家族みんなで囲んで食べました。お弁当とは違って重箱にお米は詰めません。

ただし、その風習は廃れつつあります。昔はお正月はどこのお店も休業していたけど今では正月営業も当たり前になり、食べ物を備える必要がなくなったためです。

また、定番のおせち料理を作る作業は手間がかかるので、多くの女性が専業主婦だった昔のように時間をかけられなくなったのも一因でしょう。

でも、市販のおせち料理を買うことはできます。

あけましておめでとうございます

新年の定番の挨拶が「あけましておめでとうございます」です。英語なら「A happy new year」と訳されるけど、直訳なら「Congraturationsm, because the year has come」といったニュアンスでしょうか。

日本が豊かではなかった昔、人々の暮らしは楽ではなく平均寿命も短かったので、新年を迎えられたことを祝いました。

Flag of Japan, 日本国旗

ちなみに1989年の正月は、先代の天皇が闘病中だったため、テレビ番組などでは「おめでという」という言葉が自粛されました。

お正月

日本人にとってはクリスマスよりも一週間後のお正月の方がビッグイベントです。テレビも正月用の特番だらけになります。

Flag of Japan, 日本国旗

一般的に1月1日〜3日までがお正月の期間です。昔はどこの商店もこの期間は休業していました。

年越しそば

日本では「年越しそば」と言って12/31日に蕎麦を食べる習慣があります。

これは、新年を迎えるにあたって長寿を祈願する古い習わしの名残です。日本人の平均寿命が短かった頃、一本一本が長い蕎麦を食べると寿命が長くなるという験担ぎがありました

Year end soba, 年越しそば

除夜の鐘

日本では12/31の夜、1/1に変わる時間帯に、各地点在するお寺で釣鐘がゆっくり108回鳴らされます。一般的に108回目を1/1日の0:00ごろに鳴らして新年の訪れを知らせます。これは機械時計がなかった大昔に生まれた風習です。108は人々の煩悩の数と言われています。

Temple bell, お寺の鐘

ただし、近年では地域住民から「煩い」という苦情がきて、この古風なイベントを取りやめるお寺も多いようです。

絶対に笑ってはいけない

毎年、12月31日の夜に日本中で放送されるお笑い番組が『絶対に笑ってはいけない』シリーズです。この番組は世界のテレビ史に残る大発明だと思います。近年では日本以外にもこん番組のファンがいるようです。

絶対に笑ってはいけないアメリカンポリス24時プロットは毎年同じ。5人のレギュラーコメディアンが一箇所に集められ、次々に与えられる課題をこなします。課題の成果には特に意味がありません。ただし、その間に笑った人はお尻を棒で打たれるというルールです。

毎年、様々な仕掛け人が登場し、どうにかして5人を笑わせようとします。5人は笑うのを堪えれば打たれずにすむのだけど、そもそもコメディアンは面白いことに敏感なので、笑うことを我慢できません。そのため5人とも毎年100回以上打たれます。とはいえ彼らは何をしても笑うわけではないので、制作スタッフも渾身の仕掛けを次々と繰り出す真剣勝負です。

中には日本に精通していないとわからないところも多いけど、見る機会があればぜひ楽しんでみてください。