平家物語

平家物語
アニメ『平家物語』が完結しました。盛者必衰、諸行無常。壇ノ浦で追い詰められた安徳天皇らが入水死するあの結末は切ないですよね。歴史は変えられないけど。

かくなる私も平家の末裔だったりします。かつては武家だった母の実家には300代(数え間違いだと思うけど)続く家系図があり、叔父(母の兄)が平家まで遡れることを確かめたそうで。でも、その叔父が話のネタにすることもなかったので、我々のご先祖は歴史書に登場するほどの人物ではないのでしょう。

それに平家の末裔なんて西日本にはたくさんいるかと。平安末期から800年以上経っているし。

ゾンビランドサガの続編に望むこと

遅ればせながらゾンビランドサガにハマっています。私はアイドルアニメなんかにはなんら興味がないのだけど、ゾンビランドサガはそんな範疇からははみ出しまくってて。なんというかゴールデンカムイにも通じるような「何でもありの濃ゆすぎるエンタメ作品」ですよね。

ゾンビランドサガ

そこで続編では私の実家がある佐賀県最東端の基山町もぜひ登場させてほしいなと。

基山は県内で最も平和な街とも言われていて特徴は乏しいのだけど、例えば丸幸ラーメンセンターなんかは劇中で使えそうだし、出身の有名人にはキングダムの作者である原泰久氏やどぶろっくがいます。

そしてゾンビランドサガでフランシュシュの面々をゾンビとして蘇らせたらしいのが徐福。その徐福を2,200年ほど前に不死の秘術を探させるべく日本に派遣したのは秦の始皇帝、嬴政です。そんな感じでなんとか話を繋げてくれないかな。キングダムを見た徐福が「本物はこんなにカッコ良くはなかったぞ」と言うとか。

ゾンビランドサガ

私は知らないアニメの類はなるべく見ないことにしています。続きが気になると面倒だから。でも、時には何かの拍子に見かけてしまい全話を見ずにはいられなくなることがあります。今回は『ゾンビランドサガ』です。2018年の作品らしいから3、4年遅れですね。続編のゾンビランドサガリベンジが去年の放送か。

ゾンビランドサガのロゴ

ちなみに初見は第5話のガタリンピックのワンシーンでした。それがゾンビランドサガだとは知らず「なんで有明海のローカルイベントをわざわざアニメにしているのか…」と不思議に思ったのを覚えています。で、後日Amazon Prime Videoでそれっぽいこの作品を見つけて見てみたらハマってしまって。

何しろ「ゾンビ女子7人がアイドル活動を通じて佐賀を救う」というぶっ飛んだ設定を始め、個性溢れるキャラクターの面々、秀逸な楽曲、そして佐賀のご当地ネタの数々。よくもまあ佐賀縛りでこれだけの話を展開させたもんだと感心しきりです。しかも、練りに練られてしっかり組み立てられていますよね。愉快なコメディでありながら時折泣かせてくれるし、何から何まで完成度が高いです。

それに私も実家が佐賀にあるので親近感が湧きます。残念ながら佐賀の最東端、ほぼ福岡経済圏なので作品には登場していないけど、割と近い鳥栖の駅前不動産スタジアムが出てきますね。

でも、先月2年弱ぶりに帰省した際は、ゾンビランドサガの痕跡はどこにも見かけませんでした。もっと佐賀中のあちこちでアピールしていることを期待していたのだけど。よってフランシュシュはまだまだ佐賀をこれっぽっちも救ってはいませんね。放送期間の直後とか、唐津や佐賀市内とかに行けば何かしら見られたのかもな

以下はゾンビランドサガで私が好きな点などを。

生き生きしたゾンビたち

佐賀の化身らしき徐福(佐賀に伝承がある)の超常的な力で蘇ったとされるフランシュシュの面々が死んでいながら実に生き生きと描かれています。彼女らはしっかり寝食をとっているけど、そこはゾンビ。どうやら寒さと痛みは感じず、大ダメージを受けても意に介さず、体の一部が分離しても位置を戻せば治るようですね。

巽の作戦会議

陰鬱な地下室、檻の前にパイプ椅子を並べて毎回コントのような作戦会議が行われます。当初、巽の台詞がよく聞き取れず好きではなかったけど、見返しているうちにハマってきました。例えば、佐賀の人口を訊かれた巽の返事が「少なめ…」とか。

楽曲

作中では巽が作っていることになっている楽曲の数々はお見事。多くの曲の歌詞はゾンビらしく生死に関わる内容だったりします。しかも巽が「よか、よか、よかったい」と仮歌詞を歌いながら作曲しているのが何とも。

あと、ボーカルが6人いるのもフランシュシュの強みですね。ハモりは少ないけど代わる代わる畳み掛ける高度な曲進行を可能にしているし、普段は控えめな性格の4号純子の歌声が最も力強いってのもいいギャップを作り出しています。

ステージパフォーマンス

これまたお見事。カメラアングルやらキャラクターの動きからして、実際に踊っているダンサー達をモーションキャプチャで3D撮影して2Dアニメにしているのかな。

それにしても今時の声優さんたちは大変ですね。現実のライブイベントでは実際にあんな感じの衣装を着て、10代の女の子のように歌って踊ることを求められるのだから。まあ、オーディションで選ばれて納得づくなんだろうけど。

伝説の山田たえ

メンバーでただ一人、自我が目覚め切れていない0号山田たえは天然かつ天才肌。言葉を話さず、物事をどこまで理解しているのかも不明だけど、それでいてプロ級の見事なドラム演奏を見せてくれます。そして無類の勝負強さも。彼女がフランシュシュを非凡なアイドルグループにしています。

指からビーム

感電した状態で『目覚めReturner』を歌うとサビのところでフランシュシュ全員の人差し指からビームのような光が放出されるのが最高です。

他にも電気ポケモンみたいな放出技が出るし、こればっかりは最強のアイアンフリルにも真似できない芸当です。

クリフハンガー

ゾンビランドサガリベンジのラスト、悲願の駅前不動産スタジアムでのチャリティライブコンサートを成功させ「フランシュシュの挑戦は続く」的な大団円で物語が終わるパターンかと思いきや、エンディング曲明けにインディペンデンスデイを彷彿させる巨大宇宙船からの地上攻撃らしきシーンが差し込まれています。後日、映画化が発表されてたし、フランシュシュが異星人による侵略から佐賀を救う話になるのかな?彼女らはもう死なないもんな。

でも、映画で完結しないでほしいです。できればシーズン8ぐらいまでテレビシリーズが続いてほしいなと。

佐賀の描写

ゾンビランドサガリベンジでは明治時代の初め、佐賀の乱の失敗で没落して名前を失った佐賀の様子が5号ゆうぎりの生前の過去として描かれています。

今日、佐賀が一際地味な県であるところは万人が知るところだけど、幕末から明治維新の初めの頃は肥前藩(佐賀藩、鍋島藩とも)として薩長土肥の一角に名を連ねる雄藩だったのですよね。まあ、佐賀が強かったのは長崎のマネジメントを担っていて西洋の事情に先んじていたからだろうけど。

そんなわけで、伝説の花魁ゆうぎりを身請けした「日比谷の旦那」が佐賀出身だったのも、ゆうぎりがやはり佐賀出身の大隈重信らに嘆願の手紙を送っていたのも納得です。ちなみに幕末の福岡は破産寸前だったかと。

一つ弁明すると、あの頃消滅した県は佐賀だけではないのですよね。廃藩置県では当初305もの県が設置され、以来あちこち統廃合がなされたわけだから。

Super Bowl LVIはNFL GAME PASSで見られる

私はNFLシンシナティ・ベンガルズの長年のファン。昔、あのヘルメットがたまらなくかっこいいと思ったのがきっかけです。よってちょいちょいグッズも買ったりしています。

そのベンガルズ、プレーオフにすら進めなかったり勝ち残れない年が続いたけど、今年は33年ぶりにスーパーボウル進出。あのモンタナ・マジックに敗れて以来ですね。

ちなみにハーフタイムショーはスヌープ・ドッグ、ドクター・ドレー、エミネム、ケンドリック・ラマー、メアリー・J.ブライジと超豪華。見逃すわけにはいきません。

ただし、今年はNHKでのシーズンを通じて放送がなく、どうしたものか。このためだけにDAZNやG+には加入したくないし。

そんな中、NFL GAME PASSの記事を読みました。そういうサービスがあったのですね。しかも、スーパーボウル1試合なら120円です。各種デバイス向けのアプリがリリースされています。

NFL Game Pass

ちなみに私は2月14日(月)の朝は都内某所に出向く予定になっているから、移動の電車内でiPhone、いやiPhoneにテザリング接続したiPadで見ようかな。

ほんでもって帰宅してから改めてApple TV & 40インチテレビで見返そうかと。ちょうどハイパーフィットネスも休館日だし。

Go Bengals!

BENGALS

ゲーム・オブ・スローンズの感想

この年末年始、Amazon Primeビデオでゲーム・オブ・スローンズを最初から見返しました。何しろテレビ番組のラインナップが総じてつまらなかったので。

以下、ネタバレ込みで感想を。これから見る人は読まない方がいいと思います。

ゲーム・オブ・スローンズ最終章

最終シーズン、以前は有料サービスだったので私は約3年遅れの今回が初視聴でした。なるほど賛否、好き嫌いが分かれるわけだ。

第7シーズンの最後、ブランとサムによりジョン・スノウの正体がエイゴン・ターガリエンだと明かされ、視聴者の多くは以下のどちらかの展開を期待したのではないかと。

  1. 信念のあまり暴走しがちなデナーリスをジョンが諌めるようにして二人でウェスタロスの統一国を平和に治めていく。近親婚もターガリエン家には珍しくない
  2. 本来なら継承権が上位のジョンがデナーリスの代わりに王位に就く。彼には出生記録がなく王家の血筋の立証は困難だが、ドラゴンを従えることでターガリエンの末裔であることが承認される

でも、物語の結末はご存知の通り。王都包囲戦で案の定暴走し、奇しくも父と同様に市民までをも虐殺するマッド・クイーンと化したデナーリスをジョンが刺殺。怒るドラゴンもターガリエンであるジョンは攻撃できず、初代のエイゴン・ターガリエンが造らせた玉座を焼き払うと彼女の亡骸を持って彼方に消え去りました。そうしてジョンは主君殺しの罪に問われることに。原作小説もこの結末なのかは知らないけど、作者なりHBOテレビシリーズの脚本家はこの物語をハッピーエンドにはせず、盛者必衰、栄枯盛衰の勝者なき悲話としたかったのでしょう。

そう考えると納得感はあるけど、他方で不遇の落とし子だったジョン・スノウが紆余曲折の末に王座に上り詰める終わりを見たかった人も多かっただろうことも解ります。

結局、世襲による統治の時代は終わり、北部を除く6国の王位に選ばれたのはブラン。サンサが北部を独立国として治め、アリアは未知の西方探検の航海に出ます。そしてジョンは再びナイツウォッチに。ホワイトウォーカーの脅威は去ったというのに。子をもうけない誓いにより、ついにターガリエン家の家系は潰えることになるでしょう。

それにしても物語全般を通じて If が付き纏います。ちょっとの歯車のかけ違いが深刻な事態を招き、主要人物のほとんどが命を落とすという。

もし、ピーター・ベイリッシュが何もしていなければ。そもそも彼がロバート王の王の手ジョン・アリンの暗殺を企てなければネッド・スタークが後任として王都に赴任することもなく一連の惨殺劇が始まらなかったのに。とはえいえ「要らんことしい」がベイリッシュの本性だし、サーセイがロバートに嫁いでラニスターによるバラシオン家の乗っ取りが進んでいたので、悲劇の連鎖が少し遅れただけだったかもしれないけど。

もし、サンサがジョンの正体を漏らさなければ。ジョンには秘密を守るよう誓わされたけど、デナーリスの支配者としての資質を信用できない彼女は、より玉座に相応しい人物がいることを元夫に教えてしまいます。後にサンサの見立ては的中するけど、もし彼女が秘密を守っていたなら。いや、ティリオンがヴァリスに伝えなければ何かが変わっていたかも。腹心ジョラー、我が子ドラゴン、最側近ミッサンデイを失った挙句のヴァリスの裏切りが、彼女の復讐心を掻き立ててしまった面もあろうから。

もし、デナーリスが王都全域ではなくサーセイがいると思しきレッドキープ城砦だけを破壊していれば。それで覇権争いはあっけなく決着が付いたし、ジョンにあの決断をさせることもなかったけど、もはやデナーリスは暴君からの解放と称して市民に残酷な「慈悲」を与えることを躊躇わず、城下町を焼き払ってしまう愚挙を犯してしまいます。玉座を得た後の統治を考えれば何の得もないというのに。決断の場にジョンがいなかったのが悔やまれます。

最後におまけ。本作の字幕版は誤訳もちょいちょい見られますね。セリフ上でネッドスタークとジョンを混同したり、ティリオンが言う「Our history(人類史)」を「我が家の歴史」と訳してみたり。とっくに指摘はされているはずだから直す気はないんだろうな。