座間味”台風”ツアー

週末、馴染みのダイビングショップ主催の座間味ツアーが開催されたのですが、運悪く台風9号に見舞われたようで。

9/2(木)に座間味島に渡り、翌9/3(金)に2ボート潜ったものの、海況の悪化を見越してその日の内に那覇に戻り、観光旅行に切り替わったのだそうな。私も記念ダイブ用のプレート計7枚にメッセージを書いてたのですが、どれだけ達成できたのだか。

9/4(土)は丸一日予定が空いたのでレンタカーで美ら海水族館まで足を伸ばしたとのこと。本部まで遠出できたのはせめてもの救いでしょうかね。

美ら海大水槽
美ら海大水槽

もっとも、このツアーが台風に遭遇することは私は前から予想していました。もちろん予知能力なんかではなく単にその可能性が高いと見ていただけですが、それでも確信がありました。なにしろ今年は台風が8月末でも6号と極端に出遅れていたので、こりゃもう9月以降に立て続けに発生するはずだと。例年でも9月の沖縄とグアム・サイパン・パラオ方面はけっこうギャンブリングだったりしますし。

さて、今月18日から仲間の一人(ルーキーの女性)がパラオツアーに参加する予定です。私の勘だとこれもヤバそうな予感。さすがにJALチャーター便が飛ばないほどのピンポイントで台風に遭遇する確率は低いにせよ、かの地ではでき立ての台風や、台風になりかけの熱帯低気圧に囲まれ兼ねんだろうと。そうして海のレジャーを取り上げらようものならパラオでは何の楽しみもないわけです。なので我々ベテラン勢は「9月だけはやめとけ」とやんわり止めたのですが、彼女は仕事柄そこでしか休みづらいとのことで。

一行が泊まるパラオ・ロイヤル・リゾートはマラカル島で、天候次第では身動きすら取れないかも知れませんが、確かビュッフェが充実していたはずなので、最悪ホテルに缶詰めとなってもその点だけは安心かな。

大瀬崎&宇佐美バスツアー

先週末、mic21の大瀬崎&宇佐美バスツアー(一泊二日3ビーチダイブで29,800円)に参加してきました。

先に感想を言うと「楽しかったけど面白くはなかった」かな。仲間に恵まれて、土曜の夜の宴会や帰りのバスの中も笑いっぱなしだったのですが、なにぶん肝心の海の方が…。

21日の朝7時、30人弱を乗せたバスで新宿を出発、大瀬崎の到着が12:30。長旅でしたが朝が早かったので良い睡眠時間になりました。

昼食後、湾内で一本目の潜水。天候はいつもの通り快晴。ただし残念なことに透視度は3~5mぐらい。豊かな海もこうなってはお手上げです。視界不良のまま、とりわけ感激するような収穫はなし。

そして夕食後は同じく湾内でオプションのナイトダイブに挑むも透視度は改善しておらず。近辺を散策してはチームの居場所を確認し、写真を撮っては確認してを繰り返すのですが、なにしろ視界不良下のナイトダイブ。いつしかチームを見間違え…。後発エントリだったチームのライトの明かりを横目に、ついつい一人水中に長居してしまいました。まあ、勝手知ったる湾内。流れはないので上がってしまえばどうにでもなったのですが、本来のチームからはぐれたという意識がなかったもので…。後から考えるとちょっとおっかない話です。

エイ
寝ぼけるエイ
タコ
眠そうなタコ
コブシガニ
このとおり平謝りするしかないなぁ… (はぐれた後のロスタイム中に見つけたコブシガニ) 関係者の皆さん、お騒がせしました

その後は宿の山さくら(新規オープンとなったmic21大瀬崎店の活動拠点だそうです)のテラスにて大宴会。micの関東各店だけでなく名古屋や関西からも合流があってかなりの大所帯。見ず知らず、初めて会った名前も知らない人たちと飲むのも楽しいものです。数十人(その内、しっかり飲む人は限られていましたが…)で備え付けのビアサーバの樽をいくつも飲み干し、私が持参した瑞泉も空け、同じく私の大好物「テングのビーフジャーキー(デスソース味)」に悶絶してもらい…。結局お開きは3時過ぎ。いやあ楽しい一時でした。

翌日、9時に大瀬崎を出発し、伊豆半島を横断して10:30頃宇佐美に到着。先ずはビーチのゴミ拾いに勤しみ、大崎で2ビーチダイブ。このポイントは初めてでした。エントリ場所は大小の丸石が敷き詰められた岩場なのですが、高目の波が打ち寄せるところでカメラセットを片手にフィンを履くのは難しいものです。うっかり片方のフィンを落としてしまったときは身動きが取れず「ここで死ぬんじゃないか?」と思ったくらい…。少なからずダイビングをやっきていながらガイドにフィンを履かせてもらうという情けないありさま。

で、やはり透視度も3~7mくらい、案の定狙いだったネコザメも見当たらず。いたのはいつでも見かける魚ばかり。2本目はカメラを持たずに入ったぐらいです。

そして昼食はお馴染のサヤン(マリンスポーツオフィスと併設)のインドネシア料理ではなく民宿にて。エスニック食好きの私としてはちょっと残念。

17時、バスが宇佐美を出発。18時半、熱海で電車帰りの人を下ろし、ビールと摘みを買い込んで東京へ。わいわいやりながら21時過ぎに新宿に到着。予想より早く帰ってこられました。

で、総括するなら「足つきでリーズナブルな価格は良し。ツアーの内容もまずまず。ただし、いかにも夏の伊豆の海では不運」といったところでしょうか。10月ぐらいに開催してくれれば、もっと楽しめるかもしれません。

150本ダイバー限定ツアー?

昨日、行きつけのスポーツクラブ内のダイビングショップに顔を出したところ、馴染みのメンバーの一人が来ていて、スタッフに「通算150本以上の人限定のダイビングツアーを作ってくれ」と頼んでいるところでした。ちなみに150という半端な数は彼がそのくらいだからという理由らしいです。200で区切られると自身も参加できなくなるそうで。

確かにそうリクエストしたい気持ちは解らなくもないです。スクール主体のその都市型ショップが開催するツアーはどうしてもビギナーとシニアに向けたものになりがちなので、私も何かしら理由(仲が良かったスタッフのお別れツアーとか…)がなければ参加しませんし。

そして彼曰く「ある程度の経験を積んだ人だけでツアーを組めばもっとダイナミックな海にも行かれるし、サポートも要らないので同行するスタッフも楽なはずでしょう?」とのこと。確かにその通りかもしれません。

加えて「ビギナー&シニアばかりにフォーカスするのではなく、経験者にもケアを振り向けた方がビジネスとして有益なのでは?」と。こちらはどうでしょうかね。こなれた経験者とこれから機材を買いそろえたりスペシャリティコースにも挑まんというルーキーとでは断然客単価が違いますし、その大手のショップは何よりも「より多くのダイバーを世に送り出すこと」を使命と考えているようにも見えます。業界を見渡すと、スリムな経営でリーズナブルなショップやスパルタ指向でマニアックなショップがある一方で、お高いなりの敷居の低さと手厚いサポートで差別化するショップにも意義があろうと。

で、何のことはない、条件付きツアーを頼むくらいなら、仲間内で誘いあって思い思いの海に行く方が早いですよね。ショップスタッフと一緒には行かれないにしても、それはツアーが組まれなかったときも同じことです。世の中には「一見さん大歓迎!」的なダイビングツアーはたくさんある(と言うか大半がそうなのでは?)わけですし、交通手段・宿・ダイビングサービスをバラで組み合わせれば少々割高でも選択肢は無限です。たとえ一人で申し込んでも、どこのダイビングサービスも良くしてくれます。わざわざ同行スタッフの費用を上乗せしてまでツアーを敢行しなくても。

と言うか、放っておいてもいいベテランに過大なリソースを割いていないからこそ、ビギナー&シニアに対して十分なケアが出来ているのだという考え方も成り立ちますよね。彼らにしてみれば「我々が提供する万人向けの定食に満足できないときは、どうぞお好みのレストランに行って食べてください」ってな感じではないでしょうか。食べ物の世界とは違って大手のチェーン店の方がお値段が張ったりしますが…。

古顔の彼が今現在どのような状況にあるのかはよく知りませんが、要は「その気(自分が行きたいところに行く)があるか?」、そして「誘いに乗ってくれる友人なり仲間がいるか?」「誰かから誘ってもらえているか?」ってことなんでしょう。まあ、時が経つにつれ、かつての仲間が家庭の事情やらで足が遠のき疎遠になるというのは世の常ですが…。

ちなみに私は最近は仲間と連れ立ってどこかに行くことが多いものの、ある特定の季節にだけは、なるべく一人で行きたいと思っている海とショップがあったりもします。

パラオ6日間4ダイブが278,000円!?

表題は馴染みのダイビングショップが計画しているスタッフ同行ツアーの概要です。9/18~23、JAL直行便、ロイヤルホテル利用。連休絡みですが、それにしても凄い価格設定だ…。

もっとも決して割高なわけではありません。ターゲット層はビギナーとシニアなので。経験の浅い友達どうしでは不安だったり、お気に入りのインストラクターと一緒に行きたいような方々ですね。とは言え、あまり良心的ではないとは思います。いくら何でも4ダイブという設定はないだろうと。

ジェリーフィッシュレイクのタコクラゲパラオからの帰国便は深夜発でその前日は潜れないためアクティビティに充てるのが常。美白の泥パックやクラゲの湖、シーカヤックなどですね。だとすると、通常2日目~4日目がダイビング。一日2本ののんびりペースでも6本。なのにこのツアーでは5本目以上はオプション扱いになってしまいます。せっかくだからと日に3ダイブ潜れば、オプションダイブが5本。結構な出費になりますよね。雑誌に載っている一般のツアーと比較すると、スタッフの引率代は10~12万円くらいでしょうか。

しかも9月のパラオは要注意な時期。以前ほど季節は明確ではないようですが、それでも9月が台風シーズンであることには変わりはないはず。近くに台風や熱帯低気圧があれば沖に出られなかったり、下手すると船も出せなかったり。もし直撃を食らえばホテルに缶詰め。ロイヤルホテルはビュッフェが充実しているとは言え3日も閉じこめられた日には…。まあ、そこは運ですが。

そうは言っても、このようなタイミングでしか長く休めない人もいるでしょうから、高額だろうが時期が悪かろうが参加者が集まるならそれはそれで結構。私なら別の時期に行くことを考えますが。

ショップ主催のダイビングツアーについて考えてみる

私は20年近く某スポーツクラブに通っていて、そちらにはダイビングショップも併設されています。そのため、たまに馴染みの深いスタッフが同行するダイビングツアーに参加します。でも、その度に後悔するのですよね…。

スクールが主体の都市型ダイビングショップが開催するツアーの参加者は、どうしても半数ほどがビギナーかシニアになりがちです。例えば昨夏の与論島ツアー。関東各店舗からの参加者の最高齢が70歳の男性と聞かされ「うーん。でも体力ある人なら良いか」と思っていたところ、現地で関西店舗から80歳ぐらいのお婆さんが合流してきて…。

そのためか1ダイブは35分程度と決められていたようです。ただし、そういったメンバー構成だと誰かしらが潜行や耳抜きに苦慮してボートからのエントリに手間取ります。しかたなくアンカー下で待つこと5分から10分。もちろんアンカー付近の岩場には、さして生き物もいません。

そうして全員が海底に揃い、各自がOKサインを出せればようやく海の中を探索できるわけですが、ちょっと移動したら今度は会報紙やホームページに載せるための記念撮影。見晴らしの良い砂地か岩場に集まるのですが、それにも手間取ってこれまた時間をロスしてしまいます。

その上、移動開始から15分くらい経つと最高齢のお婆さんは早くも「上がりたい」のサインを出します。仕方なくチームは帰路コースに乗り、まもなく水深5mでの安全停止。どのダイビングもそんな調子で、まともに水中を見られたのは1ダイブあたり15分ぐらい。一つところにも5分と留まらないのでマクロ生物を探せるでもなく、あっけなく終了。まるで観光名所を足早に回るだけの味気ないパックツアーみたいな感じでした。

カメ
与論島と言えばカメ

何というか、この手のダイビングツアーは自主的に卒業しなきゃいけないのでしょうね。ショップのスタッフは商売です。目ぼしいツアーには必ず誘ってくれます。旅の一行に古株を混ぜておくと何かと都合がいいという面もあるのでしょう。スタッフが手いっぱいの時に代わりに未経験者をサポートしたり、各々が楽しかった海の経験を話して聞かせたりもできますから。でも、こちらとしては、あちこちの海を見てきて要求の水準が高くなっているので、ビギナー&シニアのお試しコースにつき合わされても欲求不満、消化不要が残るのですよね。

しかも、現地に赴くまでチーム編成は確定しなかったり、人員配分の都合でベテランとビギナーでは分けられなかったり、一隻のボートではビギナーに不向きな海域には行かれなかったり…。かと言って「経験本数200本以上かつ50歳未満限定」といった条件付きツアーでは、そもそも人が集まりませんし。

私の場合、スポーツクラブに汗を流しに行けば必ずダイビングのスタッフにも会います。そして顔なじみのお店の売り上げに貢献してあげたい気持ちはあります。そうやって地域経済を回していくべきでしょう。私もビギナーの頃にはお世話になりましたし。

でもなあ、そうは言っても需要と供給が合致しないことには…。