伊豆大島(2)

二日目は2本とも秋の浜。打ち寄せる波も治まりつつあったので今度はカメラを持って入りました。

ただし、水中もまだうねっていたため両手撮りは不可。岩に捕まるために左手側のマニュアルフォーカスダイヤルが回せず、オートフォーカス頼みの運任せ写真になってしまいました。

でも今回の主眼は卒業するショップスタッフと一緒に潜ることだったので、まあいいでしょう。フォトダイビングはまた次回ということで。

ギンポの仲間の後ろ頭
ギンポはこっちを向いてくれなかった
サキシマミノウミウシ
サキシマミノウミウシ。大写しにしたけど2〜3cmの個体です
オトヒメエビ1
オトヒメエビ(1)顔のアップ
オトヒメエビ2
オトヒメエビ(2)引きのショット。惜しい、ハサミの手が見きれちゃった
カンムリベラの幼魚
カンムリベラの幼魚。逃げ回るので撮るのがたいへん

ギンガメの群れは見れたけどバラクーダは見られなかった…?

私の知人がフィリピンのどこかの海に潜りに行って帰ってきた際に「何が見れました?」と訊ねると、皆たいてい「ギンガメの群れは見れたけどバラクーダの群れは見られなかった」と答えてきます。ま、そういうことなんでしょうね。つまり、仲間と一緒に南国の海で潜ることがテーマだったため、特に目的もなくガイドにも注文を付けなかった結果、幸運には見舞われなかったと。確かに私もフィリピンではバラクーダは数個体単位でしか見たことがありません。でも、バラクーダのトルネードが見たければ他にもっといい海があるので、そちらに行けばいいのに…。

パラオのバラクーダ
パラオのバラクーダ パラオのバラクーダ

まあ私も昔はそうでした。特に目的もなく「年に1〜2回リゾートの海に行かれればいいか」ぐらいの感じだったので、行きやすいショップツアーに参加して、ただただ見せられたものを漠然と写真に撮るだけで…。彼らも必ずしもバラクーダの大群が見たかったわけでなく、おそらくブリーフィングで「ここでは運が良ければバラクーダのトルネードが見られますよ」などと聞かされながら見られなかったので、そんな感想になったのでしょう。

そんな私の指向性が変わったのは一人でパラオに通うようになってから。特にパラオスポートの母船からブルーコーナーまでテンダーボートで15分という快適さを知り、「だったらリピーターになってもいいよな」と。以来、場所と目的とダイビングサービスを限定するようにになりました。

パラスポ号とテンダーボート
パラオスポート号とテンダーボート

でもそのパラオも何となくハズレと思うことが多くなって、今ではすっかりセブをホームグラウンドにするマクロ派ダイバー。きっかけはセブ州マクタン島のショップに知り合いのイントラが勤めることになり、そちらがマクロ専門店だった影響で。そこで初めて「自分がやりたいダイビングはこれだったんだ!」と気付いた次第です。何しろフォトジェニックな被写体をこれでもかと探して見せてくれたので。

2mm大のカエルアンコウ
全長2mmほどのゴマ粒みたいなカエルアンコウ

これはあくまでも私見ですが、ワイド写真はスキルもさることながらよほどの幸運に恵まれないといい具合に写ってくれないものだと思います。それがマクロの場合、多少の濁りもへっちゃらで、少し修業すれば魚類、ウミウシ、エビカニ類の色つきのドアップ写真が撮れるようになります。これは大物限定ではない水中生物好きには堪んないですよ。ギンガハゼを引っ込ませずに15cmぐらいまでほふく前進で接近するのも楽しいチャレンジです。

ギンガハゼ
ギンガハゼ。今年の5月にセブで。次回は背びれが立っている瞬間を狙うことにしよう

というわけで私は特に馴染みになったビギナーダイバーはセブに誘ってあげることにしています。もちろん最低4日間必要で都合が合わず行かれない人も多いですが、来てくれればマクロ生物てんこ盛りのダイビングを保証できるので。しかも晴れ&べた凪の海の(私は計何十日も潜っていて、いまだ一度も日中雨に降られたり時化にあったことがありません)。

トゲツノメエビのペア
今私が一番見たいのがトゲツノメエビ。昨年6月にセブで撮影

いや、もちろん中には地形派(私には何が面白いのかまったく理解できないけど…)やひたすら大物指向の人もいるので誰もが満足させられるわけでもないでしょうが、いずれにせよ早いうちに自分のダイビングスタイルを見つけられれば、それに向いた海、シーズン、仲間、潜り方を選んで、より充実したダイビングライフを遅れるようになるはずです。マクロを楽しめる素養がある人なら、僭越ながら私が導いてあげることもできましょう。

ダンスゴビーシュリンプ

こちらはオドリハゼと共生するテッポウエビの写真。先月、セブ週マクタンの海にて。

オドリハゼとテッポウエビ

オドリハゼの目にピントが行っていないのは私がエビ好きだから。当然エビ優先なので巣穴から出てくるのを待って撮影。

まあ次回はハゼをメインに撮ってみようかな。

てんてんてんまり

8月はダイビングの予定がないのでネタを小出しにしなきゃ…。 さて、この写真は先日のセブで撮ったもの。

フリソデエビと手毬
『てんてんてんまり』

艶やかな振り袖の前にたまたま球体があったもので手毬に見立ててみました。

こうして振り返ってみると、もっと正面から狙えば良かったですね。そしたら来年のフォトコンにも入賞できそうな作品になっていただろうに。惜しいことをしました。

カビラオでパラスポの花ちゃんに会った

セブのダイビング二日目はカビラオ遠征。朝5:15にホテルからピックアップしてもらいバンカーボートで沖に2時間ほど走ってカビラオ島に到着。すると200mほど沖に見覚えのある巨大な船(フィリピンのダイビング海域では)が。パラオスポート号でした。

パラオスポート号

我々が2本目のダイブを終えてバンカーボートの上でBBQの準備をしていると20mほど先に浮上するダイバーの一団。数十秒後、これまた見慣れたボートが彼らの元に到着。フィリピンにはないタイプなのでパラスポのテンダーボートだとすぐに解ります。

それでもガイドらしき人物のウェットスーツがお決まりの真オレンジでなかったので声を掛けるのをためらっていたら、私を認識できたらしく向こうから手を振って挨拶してきました。花ちゃんです。ボート同士のすれ違いざま「次はパラオで会いましょう」と言い残して去っていきました。そういや私が最後にパラオに行ってから1年半が経っています。

パラスポ号は就航20年の老朽船のため定期的なドック入りが必要なこともあって毎年この時期はセブ近海に出没していることは知っていましたが、こんな風に会えるとはびっくりです。

さてダイビングの方ですが、1本目はライトハウスというポイントにエントリ。中層に浮かびつつストロボの位置などを調整しているとすぐ目の前にゴマモンガラ。カメラを盾にしながらアタックを避けつつ後ずさりしてコース変更。出ばなをくじかれてしまいました。

2本目はラ・インストリア。3本目はタリサイ。で、この日の成果はこんな感じです。

ニチリンダテハゼ

イソギンチャクモエビ

カクレクマノミ