谷津

ふと思うところがあって南伊豆の谷津で潜ってきました。今日の天気は終始曇り、水温は22.5℃ぐらい。まあ暑がりの私には3mmウェットスーツ、ノーブーツ・フルフットフィンで快適に潜れる温度です。ちなみに私は今日も朝からTシャツ・短パン・サンダル履きでした。

さて今日の目的はアカホシ系のカクレエビ撮り。具体的には1枚ずつ絞りなどを変えながら撮り比べてみようと。

でも実際には水中がうねっていてそれどころではありませんでした。私のカメラは105mmマイクロレンズなので水流に大きく揺られながらではこの写真が精いっぱい。なにしろ手元がちょっとずれただけでも小さな被写体はファインダの視界からいなくなりますので。せっかく美人の現地ガイドさんが目ざとく見つけてくれたのですが…。

アカホシカクレエビの仲間
目が線で繋がっているタイプ

それからムチカラマツエビ。「ビシャモンエビ」と教わったものの、突起がないムチカラマツエビの方ですね。この通り、ハレーションを回避する余裕すらありませんでした。

ムチカラマツエビのペア
大きい方が卵を持っているので雌? 体の小さな雄(?)に覆いかぶさっているところ。なぜ?

そしてカエルアンコウ。30cm級のブルーグレー個体。私とバディを組んだ人は水中ではカイメンか何かだと思ってたようですが、私につられてシャッターを切ったことで思いがけずカエルアンコウが撮れてました。

カエルアンコウの顔面
さすがにこのサイズなら、うねっていても大丈夫

最後にもう一度ムチカラマツエビ。

ムチカラマツエビその2
白っぽいムチカラマツには白っぽいムチカラマツエビ。 よく見ると右はじにもう一匹が見切れています

初めて潜った谷津ですが、探せばマクロ生物もたくさんいそうな雰囲気なので、うねっていないときにまた行ってみたいと思いました。

オシャレじゃないカクレエビ

こちらは座間味のオシャレカクレエビ。透明なので見分けづらいものの、慣れればオトヒメエビと同じぐらい頻繁に見つかります。

オシャレカクレエビ(俯瞰)

何とも印象的な顔をしていますが、横から見ると意外にもフツーのエビっぽいですね。

オシャレカクレエビ(横向き)

さて、こちらは別の個体が何かを食べているところ。

オシャレカクレエビ(食事風景1)
レンコン?ウインナーソーセージ?

何やら節のある長いものを捕食しているところに出くわしたので、写真に収めてみました。ゴカイの類いでしょうかね。

オシャレカクレエビ(食事風景2)
さらにアップ

目つきはクールだけど、この食事風景はちょっとオシャレじゃないなぁ。

座間味のエビ

今月最後のダイビングは座間味。朝9:00泊港発のクイーン座間味で島に渡り、この日は2ダイブ。 とりあえず一番よく撮れた写真から。

スザクラエビ
スザクラエビ。エビ図鑑の表紙にできそうな感じかと

それからアカスジシラヒゲエビ。

アカスジシラヒゲエビ
この子はウツボをクリーニング中でした

さらにはニセアカホシカクレエビ。

ニセアカホシカクレエビ
ニセモノ呼ばわりとは気の毒なネーミングだ

それからオトヒメエビ。

オトヒメエビ
オトヒメエビ レギュラーメンバー。岩の下を覗けばヒゲが見えるので簡単に見つかりますよね

本当に楽しいダイビングってどんなのだろう

先日、安良里に潜った後で自問自答しています。「本当に楽しいダイビングってどんなのだろう?」と。

差し詰め見たいものが決まっている場合は「見たいものをじっくり見られるダイビング」ということになりましょう。もちろん運不運もあります。クマノミのように定住性の生き物なら確実に見られますが、総じて動きが遅いウミウシの類いでも潜る度に顔ぶれと居場所が違いますので。

そして私の最近のテーマは「透明のカクレエビの類いをクリアかつ大写しにする」というもの。カクレエビ自体は目ぼしいイソギンチャクを探せば高確率で見つかります。体長2cmかそこらと小さいものの、さほど狙うことが難しい被写体ではありません。ただし体が透明なためカメラのオートフォーカス任せでは正確に捉えられず、マニュアルでピントを微調整する必要があります。もちろん絞りなども。つまり、一つところに数十秒〜1、2分は留まらないと、まともな写真は撮れません。少なくとも私の技量では。

カクレエビ
『靴下履いてるとこ』 今年の7月、セブで撮影

今回の安良里で不運だったのは海が濁っていたこと。そしてチームにビギナーダイバーが多かったこと。担当ガイドとしては視界不良の中でビギナーの集団を小さくまとめながらオーソドックスなガイディングをせざるを得なかったようです。しかもビギナーはエアーの消費も早いので足早にコースを一周して早めに上がるしかありません。ということで私としても自由が利きませんでした。

私は並の(現地の専属ではない)ガイドよりはマクロ生物をたくさん見つけることができるのですが、カラフルなニシキウミウシなどを発見して皆に知らせようにも既に引率されて皆いっせいに視界から消えかけていたりします。まるで足早に観光名所を回って何の記憶も残らない観光ツアーのようです。まあ仕方ないですよね。私がガイドではないので。健気に私の後に着いてきたバディにだけは、ちょっといいものを見せてあげられましたが。

さて、本当に楽しいダイビング(マクロの)をするための方策としては、こんな感じでしょうか。

  1. ダイビングスタイルが近い仲間による複数人で参加する
  2. ビギナーが多い回は避ける
  3. マクロフォトダイビングと銘打った回を選んで参加する
  4. マクロ指向のショップを利用する
  5. 視界が悪いときはシビアな撮影を諦める(当然、つまらないけど)
  6. 南国リゾートに赴く(より透明度が高く見通しが利けば好きなところに長居もできる)
  7. ガイドに移動を始める際はしっかり合図をくれるように事前に頼んでおく

特に7の効果は大きいかも。皆で水中を移動しているときは良いのですが、絶好の被写体を見つけて撮影に挑むとそちらに集中力を奪われるので。

例えば、ガイドが何かを見つけて皆に見せている際、一団の人数が多ければ観察ポジションにありつけません。そのため近隣に目ぼしい撮影スポットを探すことになります。そうして写真を撮っていると、いつの間にかガイドが移動を始めているということが先日は多々ありました。

言い換えると、ガイドが見せたいものを見せたら合図もなしに足早に移動するようなガイディングをされたのでは、脇で写真に集中しているマクロ派ダイバーは取り残され兼ねません。うまい具合に再合流できなければ浮上してそのダイビングは終了です。当然、消化不良に終わります。とは言え自分の都合だけではガイドを縛れないので、視界不良ダイビングの際はやはり音の合図を徹底してもらうのが合理的かな。音が鳴ったら顔を上げて移動の方向さえ確認すれば、粘ってもう一枚撮るなんてことも無難にできますし。

でも、やっぱ南国リゾートに赴くってのが一番でしょうかね。羽田→セブの飛行機が羽田から20:30ぐらいに飛ぶようになってくれるとすごく嬉しいのだけれど…。

安良里

この日は大瀬から車で約1時間南下して安良里。

ボートダイブですし、マクロの名所としても知られているので期待したものの、やはり透視度がせいぜい5〜6mといったところ。しかも先日の台風の際に生き物が少なからず流されてしまったそうで、お天気以外はアンラッキーなコンディショでした。

よって今回の写真はこれだけ。

アカホシカクレエビ
アカホシカクレエビ。こいつをクリアに大きく撮るのが最近の私のテーマです
ミナミハコフグ
目がハート
オルトマンワラエビ
オルトマンワラエビ

ても、確かにマクロ生物はわんさか見つかりそうな感触があったので、もっと視界がクリアなときにまた潜ってみたいものです。マクロだからこそ、仲間とはぐれないように、そこそこの透視度が必要ですよね。