FUJIFILM X10用水中ハウジング

Sea&Sea製のFUJIFILM X10用水中ハウジングの試作機が完成しているようです。このまま順調に行けばX10も水中で使えるカメラに仲間入りします。

Sea&Sea製 FUJIFILM X10用水中ハウジング
レンズポート横のグリグリが電源スイッチ兼ズームギア
x10用ハウジング(背面)
x10用ハウジング(背面) 「PASSED」シールの隣のグリグリがマニュアルフォーカス時に活躍してくれます

X10の特徴は大型センサーを搭載していること。それがすべてではないにせよ、一般的にはセンサーサイズの大きさは写真のクオリティに比例します。簡単に言うと大きなセンサーを積んだカメラの方が画質面で有利なわけです。 というわけで現時点で主立ったコンデジをセンサーサイズで順位付けると以下の通り。

1. Canon PowerShot G1 X(1.5型/対角線38.1mm)

2. FUJIFILM X10(2/3型/対角線16.93mm)

3. Olympus XZ-1(1/1.63型/対角線15.58mm)

4. Canon PowerShot S100(1/1.7型/対角線14.94mm)

4. NIkon COOLPIX P7000(1/1.7型/対角線14.94mm)

4. RICOH GR DIGITAL IV(1/1.7型/対角線14.94mm)

当然ながら一眼並のセンサーを搭載したG1 Xがダントツです。X10は2位ですね。ポテンシャルの面では良好。

こうしてみると老舗のカメラメーカーばかり。コンデジ市場では有力プレイヤーのSONYとPanasonicは入っていません。AV・家電系メーカーだからかな。いやでもSONYはミノルタの遺伝子を受け継いでるわけで…。

両社ともミラーレス機を出してるからいいじゃないかってことかもしれませんが、ちょっと寂しい感じがしないでもないです。

ダイブビズショー2012リポート

ダイブビズショー(DIVE BIZ SHOW) 2012に行ってきました。ちなみに私は前身のダイビングフェスティバルの頃から10年以上かかさず見学しています。いやぁビッグサイトでさんざん酒が飲めた昔が懐かしい。あの頃は八重山ブースで泡盛を振る舞われ(くっと空けると気前よくお代わりをくれた)、メキシコブースでテキーラをご馳走になり(私の頭を両手で持って笛を吹きながら振ってくれた)、午前中からご機嫌になれたのですよね…。

さて、一通り回った中から抜粋して紹介しましょう。

INON

発表されたばかりの「WP-DC43」の他にも強力なクローズアップレンズ「UCL-100LD」が展示されていました。

UCL-100LD

例によってカメラを選ぶようですが、UCL-165よりもさらに大写しにでき、かつ収差も見られないという説明でした。ちなみにCanon PowerShot S100はOKな機種です。夏前には発売されるでしょう。

比較写真(UCL100LD & UCL-165)
左がUCL-100LD、右はUCL-165を使って撮影

他にもワイドコンバージョンレンズの新製品が置かれていました。 こちらのディスプレイは半ばお遊び。アームの新製品の拡張性の高さをアピールしています。

カメラセットのディスプレイ
クジャクのオスみたい。実用性は…

そして壁に貼られていたポスター。

ポスター
悪ノリっぽい強引すぎる構成ですがメガフロートアームのおかげで片手でも楽に持てるのだとか。 重さは感じなくとも水の抵抗はすさまじそうだけど…

なお、INONのスタッフには「フロートアームやストロボに装着できる浮力調整用パーツを出してくれ」とリクエストしてきました。太いフロートアームだとストロボ位置の調整に制約が出るという話をして。例えばマシンガンの給弾ベルトみたいなものにエアカプセルをいくつか装填して浮力を細かく調整できるといいですよね。

SCUBAPRO

展示されていたJET FINのストラップが見慣れないものに。カバーに通したスプリングになっています。訊くと今後JET FINはすべてこれに置き換わるそうです。

新型Jet Fin
Jet Fin(中央)のストラップがラバーからスプリングに変更されています

なお、スタッフには、JET FINのスプリングストラップのメンテナンスがしやすくなるよう「ストラップの付け根のパーツはボルト締め仕様に替えてくれ」とリクエストしておきました。 また、見慣れないダイブコンピュータの新製品も展示されていました。

MERIDIANダイブコンピューター
MERIDIAN

FLコーポレーション

今年の新製品(?)は「マイフレックス・エクストリーム・ホース」。いわゆるフレックスタイプ。軽い上にしなやかなのでスーツケースに詰める際も楽ですね。

マイフレックス・エクストリーム・ホース
袋もジップロックとして再利用できるそうな

レギュレータ用8色、BCD用8色、オクトパス用10色(黄色が2種類加わります)とのことでした。これ良いですね。ホースの交換タイミングで買おうかな。

なお、ダイブコンピュータのZOOPにはオレンジモデルが追加されていました。海外では少し前から売られていたものが日本でも発売されるようです。

Zoop(オレンジ) SunFun

柔らかく、かつヘビーデューティなドライスーツが新発売になるそうです。アメリカ海軍や韓国軍が採用しているのだとか。

Sanfanのドライスーツ

また、ウェットスーツは山本化学工業(生地メーカー)の社長いわく、従来品と比べて40%暖かいそうで。本当かどうかは解りませんが。

Sanfanのウエットスーツ

Sea&Sea

ホームページで予告されている新型ストロボYS-D1は2色展開でした。

YD-D1

なお、RICOHのデジカメ向けハウジングを5月ごろに投入するようです。単焦点カメラですが水中撮影用ならそれもありですね。

MDXハウジング

村上商事

アクアペイントを初めて見たのが昨年のダイブビズショウだったのですが、今年の面白グッズはこれ。

安全祈願の鈴とタンク
安全祈願の鈴とタンク

Epoque World

LEDライト。コンパクトな1,000ルーメン機が18,000円ぐらい。悪くないです。

Mod.EL-1000L HP

このメーカーはイマイチ信頼できませんが、ここまでコモディティ化した製品なら買っても良いかも。

MOBBY’S

またもやすごい色のウェットスーツが混ざっていますね。

MOBBY'Sのウェットスーツ

Fisheye

NEX-7用のハウジングが出ていました。

NA-NEX7

先週家電量販店で触ったときは気付かなかったのですが、NEX-7のEVF(電子ビューファインダ)は横にパンすると画像が流れますね。わずかに遅れて表示される感じ。被写体に向けてから覗けば気にならないものの、EVFを覗いたままカメラを動かしたときは像が気持ち悪いです。ハウジングのせいではないけど、NEX-7のEVFの反応速度にはちょっとガッカリ。けっこう高いカメラなのに。

他にも、同社が扱っている新しめのハウジングとライト類は一通り展示されていました。

バッテリー内蔵型水中ライトの難点

SOLA DIVE 1200先日、ダイビングショップのスタッフと話していてこの話題になったので。

昨年来、Sea&Seaが国内の販売代理店になっているLight & Motion製SOLAライトが人気です。私の仲間にも何人か所有者がいます。コンパクトでありながら、なかなかの光量が得られる上、充電はお尻のコネクタにプラグを挿すだけなので、ありがちな蓋の閉めそこないによる水没の可能性がないという実にありがたい設計です。

ただし、このタイプのライトには難点が二つ。

一つ目は航空機の安全基準に抵触する点。私が知る限り、空港で機内預けや持ち込みを拒否された話は聞きませんが、バッテリーが取り外せないライトは厳密にはアウト。世界中の誰かのライトがたまたま不調だったりして機内に預けたスーツケース内で発火事故を起こせば途端に規制が強化されるでしょう。そうなれば品質証明のペーパーも役には立ちません。もっとも関東在住で伊豆や小笠原がメインということなら気にする必要はありませんが。

もう一つの難点は運用面。SOLA PHOTO 500とSOLA VIDEO 1200の発光持続時間は最大光量で70分、SOLA PHOTO 600が80分。使い方次第では2ダイブ目にバッテリーが尽きてしまいますが、内蔵型なので予備のバッテリーに換装することはできません。節約しながら使わないと3ダイブ目やナイトダイブまでバッテリーが持たないなんてことがあり得るわけです。光量を弱めれば照射時間も延びますが、どうせなら明るい映像や写真を撮りたいですしね。もちろんプロやリッチな人なら予備のSOLAライトを持参する手はありますが。

ちなみに、SOLAライトには新製品が出ているので国内でも近々モデルチェンジされるはず。新しいSOLA PHOTO 500の発光時間は100分に伸びるようです。対抗馬のFIX LED1500DXも加えて一覧にするとこんな感じ。それぞれ製品名の数字が最大光量値になっています。

  SOLA 500P SOLA 800P SOLA 1200P SOLA 1200V SOLA 2000V SOLA 4000V FIX LED 1500DX
照射時間(Hi) 100分 65分 65分 70分 50分 50分 85分
照射時間(Mid) 200分 130分 130分 140分 100分 100分
照射時間(Low) 400分 260分 260分 280分 200分 200分 310分
重量 283g 283g 283g 265g 283g 808g 450g

どれを選び、どう使うかは悩ましいですね。自身の普段のダイビングスタイルと照らし合わせて選ばないと。

なお、FIX LED 1500DXは充電池交換式なので2ダイブごとに換装して常に最大光量で使うこともできます。

大光量水中ストロボが登場間近

Sea&Seaのblogで水中ストロボの新製品が予告されています。

SEA & SEA YS-D1の予告写真

もったいぶっていますが、何のことはない、昨年のDEMA Showでは展示されてたし、同社のアメリカ向けサイトでは2ヶ月以上前からとっくに紹介されていました

YS-D1

この通りSea&Sea製品のオーソドックスなフォルムとLEDターゲットライトは保ちつつ、従来機よりも前半分がぐっと短くなっています。YS-110αと比べて奥行きが39mm減だそうな。それでいてガイドナンバーは最大32(!)。一般向けの製品ではあのでっかいYS-250PROに並ぶ最高値ですね。

  YS-D1 YS-110 YS-250 Z-240
ガイドナンバー 32 22 32 24
幅×高さ×奥行き(mm) 87x135x111 88x115x150 107×130×223 99x122x100
重量(陸上) 610g 700g 1,780g 583g
重量(水中) -10g -10g -80g 77g

これが来月発売になるとのこと。ちなみに米国での価格は$750。 国内ではSOLAライトのラインナップ一新とともに来月のダイブビズショーでお広めとなりそうです。 ということでINONの次の出方も楽しみになってきました。そろそろ新製品が出て良い頃だろうし。

SOLAライトが一新!

Light&Motion社(日本の代理店はSea&Sea)のSOLAライトシリーズがリニューアルされたようです。旧製品を買ったばかりの人はちょっとショックかな。この時期に新たにギアを買いたい場合、ベテランダイバーなら毎年DEMA Showまで待つところですが、ビギナーはそのあたりの事情は解らないでしょうね…。

さて、まずはビデオライト。7月のマリンダイビングフェアでも参考展示されていたSOLA 4000Vが正式に発売されました。$1,599だそうです。他はすべて同じ形ですが、こいつだけはサイズ・性能・価格すべてが別格です。

Sola 4000V
SOLA 4000V
Sola 2000V & 1200V
SOLA 2000V(左)/1200V(右)

また、従来のSOLA 1200に替わる形でSOLA 2000V($899)とSOLA 1200V($699)が登場しました。

次にフォトライト。SOLA 1200P($699)、SOLA 800P($499)、SOLA 500P($299)のラインナップに変わっています。

Sola 1200P, 800P, 500p
SOLA 1200P(左)/800P(中央)/500P(右)

そして新たなカテゴリとして「ダイブライト」が追加されました。SOLA 1200D($699)、SOLA 800D($499)、SOLA 500D($299)です。

SOLA 1200D(左)/800D(中央)/500D(右)
SOLA 1200D(左)/800D(中央)/500D(右)

なんかスペック的に重複が多く悩ましい感じですが、ルーメン数は同じでもシリーズごとに照射角やLED構成、付属品が違うはずです。例えば赤色LEDはフォトライトの上位2機種のみですし、鮮やかなライトブルーが印象的なダイブライトにはガングリップやリストバンドが用意されています。買うなら自身の利用目的を見極めて最適な機種を選ぶ必要がありますね。

差し当たり私はライトは間に合っているので買うことはなさそう。私がライトに求めるのは光量よりも軽さ。あまり明るいとピグミーシーホースは顔を背け、エビは逃げますし、スペック表からは水中での重量が解らないものの今ターゲットライトに使っているINON LE-250よりは重たいでしょうから。

それにバッテリ内蔵型というところにも一抹の不安が。今のところSOLAライトの飛行機持ち込みが空港で止められたという話は耳に入ってきませんが厳密には航空安全規定に抵触しています。これまで黙認されていたものの、ある日、他のバッテリ内蔵ライトが飛行機内で発火事故を起こし、以降とばっちりでもって一律取り締まられるようになる可能性も否定できないわけです。取り締まりが気まぐれな海外から帰国する際、前回大丈夫だったからとスーツケースに入れていたら知らぬ間に抜き取られて、替わりに「没収しました。安全規定へのご協力感謝します」などという紙切れが入っていた日には呆然となりますし。

ま、このライトは機内持ち込み手荷物にするのが良いのでしょうね。物言いがついてもメーカーが用意している証明書の紙切れを見せたり、「この通り、すぐにOFFに出来る」といった具合に交渉の余地もあるので。