慶良間の透視度はMAX!

今回の沖縄はあえて梅雨明け直前を狙ったつもりだったのですが、期せずして沖縄入り当日に梅雨明け。一番暑い時期に当たってしまいました。

では海の方はというと、透視度が35mm以上とおよそこの海ではMAXクラス。これなら少々はぐれてもへっちゃらです。

慶良間諸島渡嘉敷島黒島北
ひたすらブルーな海。左側に小さく別グループのダイバーが写ってます

いや、逆にこれほどの透明度は厄介だったりしますね。ガイドがあれこれ見つけて皆に見せようと動き回るので。重めのウェイトを付け、7kgのカメラセットを携える私はBCにかなりのエアーを入れなければならず、華奢な女性ビギナーダイバーにすら追いすがれません…。

ということで皆がイソマグロやマダラトビエイを追っているときも、たいてい私はイシガキカエルウオやタテジマヘビギンポなんぞをファインダで狙っていました。 さて今回の写真はこんな感じ。

イシガキカエルウオ
イシガキカエルウオ
アオイソハゼ
アオイソハゼ。尻尾が見切れてしまいました
岩をひっくり返すカメ
お食事中のタイマイ。 何とも図太いやつで人間なんぞお構いなしに、 岩をひっくり返しては一心不乱にガリガリやってました
コールマンウミウシ
コールマンウミウシ。アングルに工夫がない図鑑向きの一枚
カクレクマノミ
カクレクマノミ
ハナヒゲウツボ
ハナヒゲウツボ

Nikon D7000カメラセットの使用リポート

サウスレイテの旅にはNikon D7000とNauticam(ノーティカム)のハウジングを持参しました。

Nauticam D7000ハウジング

ただし、ハウジングの入手は出発直前の日曜日だったため事前に海はもちろんプールでも試すこともできず、現地でのぶっつけ本番。しかも私にとって初めてのデジイチ。案の定、最初から上手くはいかないものですね。

レンズは105mmマイクロ。レンズポート端からのワーキングディスタンスが約18cm必用なのですが、ついついコンデジ&マクロレンズのときの癖で、カエルアンコウやウミウシなどには数センチまで寄りたくなってしまいます。でもそれをやっちゃうと当然写真はピンボケ…(一応シャッターは切れますが)。

蛍光色なウミウシのピンボケ写真

次に、解ってはいたものの105mmマイクロレンズは視界が狭いのなんの。ピグミーシーホースのように数mmの被写体を狙おうとするとファインダー越しではなかなか探せなかったりします。まあ、この点には次第に慣れてきましたが。

そして一番困ったのはストロボが思うように発光しなかったこと。光ケーブルで繋いだのS-2000が反応するときもあれば、しないときも。これには参りました。度々ストロボの上げ下げを調整してみるのですが状態変わらず。結果、マクロでありながら単色調の寂しい写真が何枚も残ることに。

で、その原因はおそらく撮影モードを「オート」にしていたから。ストロボを上げてさえ入れば常時発光するのかと思いきや、フォーカス先が明るければカメラが気を利かせて光らないようなのです。なるほど、それが「オート」の仕様ですか(※追記)。確かに理屈は通っていますが気付きませんでした。慣れるまで手始めにとオートにセットし、かつターゲットライトとしてLED-250を使っていたのが裏目に出た形です。

結局、その後はマニュアルモード、シャッタースピード1/125秒にセットして撮ることにしました。そうすると毎回フラッシュが焚かれますね。

そうして撮ったのがこの写真。10mm未満の被写体お大写しにできたのは良いのですが、よく見ると顔の後ろあたりにピントが合っていて肝心の顔はボケてしまってます(そもそもそっぽ向いちゃっているという のは別として…)。

ピグミーシーホース1

さらに、こっちは少し引いて同じ個体を撮ったのですが、やっぱり胴体にピントが合っちゃってます。

ピグミーシーホース2

ほんの1mmかそこらの違いでこうなるのはコンデジでは考えられなかったシビアな世界です。さすがにこのサイズだとファインダーで見極めきれないので、もうちょっと絞って撮らないといけないんでしょうね。いやぁ奥が深い。

まあでも思い切って高いカメラセットを買っちゃったわけで、10年は使い込むつもりで修業するしかないでしょう。バッテリにしてもコンデジでは考えられないほど長時間持つありがたいところもありますし。

次回の海は5月ごろを考えてるので、それまでに陸上でもあれこれ試すことにします。

カパライ総括

今回のカパライツアーを振り返ってみて。

事前に訊いていた通り、カパライは極上のリゾートでした。気持ちのいい水上コテージ、全食が食べ放題のビュッフェ。しかも毎回のメニューも美味しくて。

クリスマス装飾

ダイビングも充実。結局4日間で15dives(内、ガイド付きは13dives)潜り、追加ダイビングフィーも無し。毎回の機材のセッティングはお任せ。タンクを背負って歩くのもハウスリーフに潜る際に桟橋まで移動するときだけ。その上、海の中の生物相も豊かです。ハウスリーフデすら他所のダイビングリゾートからボートで訪れて潜っていくほど。せっかく羽田・コタキナバル便が就航したことですし、近々ぜひまた行きたいと強く思いました。

でも、注意事項もありますね。差し当たりビギナーを連れて行くのはためらわれます。世界各国からダイバーが終結するかの地でのダイビングスタイルは、ガイドがガイディングしかやらない国際スタンダードスタイル。日本や海外の日本人向けダイビングショップのように残圧を確かめたり、深度に気を配ってくれたりといった面倒は見てくれません。

また、今回は終始濁りが入っていました。総じて透視度10m以下といった感じ。よってちょっとしたきっかけで仲間を見失います。実際、6人 or 8人チーム+ガイドで潜っていて各人が何度かはぐれましたし。

まあ別の時に行けばまたコンディションは違うはずですが、より悪い場合もあるはずなので、やはりビギナーは安易に連れていかれません。いや、ビギナーでも残圧と水深、そしてはぐれたときの対処ができる人なら良いのですが。もしくは面倒見の良いイントラに同行してもらうか。私はマクロ撮りのカメラ派なので、あまり他人のケアはできませんし。まあ、ビギナーの方々はショップ主催のイントラ動向ツアーに参加するのがいいでしょうね。

で、以下は今回のウミウシ特集(抜粋)。

アカフチリュウグウウミウシ

アンナウミウシの仲間?

カグヤヒメウミウシ

イロウミウシの仲間?

ミラーリュウグウウミウシ

知らないウミウシ

マクタンの海 Oct ’10

初日の午前は海の色がグリーン、海底がライトグレーの泥(パラオのミルキーウェイみたいな感触)というマニアックなポイントでのダイビング。

一本目、エントリ直後に水深36mのあたりでハゼ類を探し、その後は深度を上げながらの80minコース。「ダイコンにDECOが出るのが前提。適切に対処しようね」というビギナーがいるときには無理な潜水スタイル。 二本目もいくらか最大水深を浅く取るものの似た感じ。南国リゾートに来ておきながら関東だか伊豆だかのような色合いの海に潜るのも何ですが、これはこれで楽しいのですよね。

その後は、ヒルトゥガンやコルドヴァ、タンブリといった定番の青い海。両日とも魚派のカメラチームだったため、ストップがかかるまで延々と岩陰なんぞを探り続けます。 結局二日間6ダイブで合計400minぐらい潜ってました。ブリーフィングでは「エントリ後、海底集合」と言いつつも、実際には皆潜行した途端に散らばりますしね。

でも、先々週と今回、どちらも晴天で風はなく海面はペタペタだったものの、水中ではやや流れがあり、少々濁りが入っていました。季節柄ですかね。同じマクタン島近辺の海でも、6月や7月の方が透明度が高かった印象があります。

そして今回、別段レアな被写体も見なかったこともあり、ウミウシの写真を多く撮りました。これも練習練習。ウミウシって動かないのに写真に撮るのが案外難しかったりするのですよね。光が強いと色が白く飛んだり、レンズポートの影が出たり、触角ではなくエラにピントが合っていたり…。

サラサウミウシ
何か上手く撮れてない…
ミゾレウミウシ1
ポーズはいいけどピントがエラにいってるし、顔に影が出ちゃって…
キカモヨウウミウシ
悪くないかな…
ミゾレウミウシ2
今回のベストショットはこれ。 横長な画角を活用しながら触覚にピントが合っててエラと背景はぼかしたオーソドックスな一枚。 コンデジでこんなのがコンスタントに撮れるようになれば一人前かな
サフランイロウミウシ?
産卵中のサフランイロウミウシ。 出来栄えはイマイチだけど、この子はとにかくかわいかった…

マクタンの海 Sep ’10

9/24、25は両日とも晴れ。しかもこの通りのべた凪。まるで空と海が溶け合っているような幻想的な風景…。

べた凪の海

水中は少々流れと濁りが入っていましたが、結局6ダイブ中4ダイブまでが60min超というのんびりコースで水中を堪能しました。

で、写真はというと残念ながら今回は特に目ぼしい成果は無し。というか反省点が多々。例えばこのカエルアンコウのアップ。

カエルアンコウのアップ

カメラの液晶モニタを見て撮る分には上手くいっていたのですが、後刻iPadで見てみるとクローズアップレンズによる遠近感がもろに出てしまっています。両目が微妙にボケていて鼻先(?)にピントが合ってしまっています。さすがに大画面はシビアですね。この場合、単純に顔の真ん中を撮るのではなく、左目にピントを合わせたままカメラをこの通りの画角に移動させてシャッターを切るべきでした。

それから私が苦手としているツバメガイの仲間。

ツバメガイ

精いっぱい頑張ってもこの程度。白い砂地に黒い個体の撮り方を私はまだマスターできていません。チームで潜っていると一箇所に長居できず、あれこれ試せないため、陸上でシミュレーションしておくべきですね。

さらに難しいのがオランウータンクラブ。かなり頻繁に見ているのですが、私はまだ満足がいく写真を一枚も撮ったことがありません。どうにもボケた写真か、色が飛んだ写真ばかり。まだまだ修業が足りないと実感した次第です。

オランウータンクラブ