また騙された自分が馬鹿だった…

またもやEye-Fiカードにしてやられました。

今回のリロアン行きで私が最も楽しみにしていたのがコガラシエビの撮影。マヌリバというポイントでのナイトダイブにて1回だけチャンスがあったものの、その少し前にEye-Fiカードがエラーを起こし、D7000カメラがあえなく撮影不能状態に。それがなければコガラシエビのペアの写真が撮れていたはずなのですが…。

カニ
このカニ(種類は不明)の顔を撮った直後にエラー発生

Eye-Fiは前にも同じ現象が起き、先日新品に交換してもらったので無事にいけるかなと思ってたのですが、新しいのもダメでした。おそらくカード固有の問題ではなく製品としての不具合が潜んでいるのでしょう。その日の夕方のダイビングまでは正常に動作していたのに、よりによって一番肝心な時にエラーとは…。Eye-Fiカードはもう水中では使えません。

それにしても残念なのはNikon D7000の設計。SDカードを2枚挿せるものの、どちらか1枚が潰れると以後は撮影もプレビューもできないという仕様はお粗末すぎやしないかと。航空機に例えるなら、片方のエンジンに不具合が起きるともう片方も止めてしまう仕様です。おっかない。

まあカメラの不調では人は死なないし、おそらく水中利用は考慮していなかったのでしょうね。陸上ならエラーカードを抜くだけで状態が回復するので、フェイルセーフ要らず。エラーの発生を表示するだけで事が足ります。

ただまあNikonのカメラは何十年も前から水中撮影に活用されてきた歴史があります。自らも水中撮影用カメラのNikonosシリーズを出していたくらいです。最近ではNikon 1用に純正ハウジングを発売しましたし。だったら水中撮影にも配慮してもらいたいものです。これまで想定外だったにしても、これからは想定に入れると。

私が思うに、内容的にもファームウェアレベルでのアップデート対処は可能ではないかと。エラーを検出後、ユーザーがメニューまたはInfoボタンを押したら液晶画面に

スロット2のSDカードにエラーが発生しました。 カードが交換されるまで、スロット2への保存は行われません。

というダイアログを表示してOKボタンを押させると。ああ、そうなればEye-Fiもまた安心して使えるようになります。

さしあたりNikonには3ヶ月前に現象を報告してありますが、今のところ音沙汰なし。アマチュアユーザーでしかない私からのリクエストでは声が小さいので、あらためてアンサーの野本さんあたりからも要望を上げてもらいましょうかね。

Nikon D3200用水中ハウジングがかっこいい

Nikonの一眼レフカメラのエントリーモデルD3200用水中ハウジングが出ました。Ikelite製です。 Ikeliteの水中ハウジングは海外ではよく見かけます。伝統的に箱形で透明のアクリル樹脂を採用している点が特徴で、陸上/水中ともにアルミ削り出しタイプのものよりもかなり軽いのではないかと。

Ikelite製D3200用水中ハウジング
D3200のレッドモデルを収納するとなかなかかっこいいですね

D3200は一つ上の機種のD7000と比べると防塵・防滴処理がなかったり撮影枚数が約半分だったりと性能面では多少劣るものの、やや小振りで235g軽量なので、「小さいニコンのデジイチ」を軽いハウジングで使いたい人には良さそうです。

Eye-Fiカードは時限爆弾か?

先日のダイビングツアーの1ダイブ目。エントリ後30分ほど経過した時にまたEye-Fiカードがエラーを起こしました。先々月の沖縄と同じ現象です。

困ったことに私のNikon D7000カメラは2枚刺しのSDカードの片方がエラーになるとその後は撮影もプレビュー確認もできません。おかげでニシキテグリの成魚(個人的には久しぶり。どこも隠れていない全身を見たのは15年ぶりぐらいかも)なんかを撮りそこねてしまいました。Eye-Fiカードはさながらカメラをフリーズさせる時限爆弾のようです。

ヒルトゥガンのカエルアンコウ
このカエルアンコウを撮った後にエラー発生

しかたなくExit後にボート上でハウジングを開け、Eye-Fiカードを取り出して16GBのSDカードのみの構成に変更。Eye-Fiカードに割り振っていたjpegファイルはRAW画像と共にそちらに保存することになります。

ハウジングを開けたからにはまたセッティングのし直しです。Oリングを外してグリスアップし、ハウジングの接合部からゴミの類いをふき取って再セット。そもそも水没リスクを高めるこの手間と作業を最小にしたいがためにEye-Fiカードを導入したのですが…。

結局、三日ともダイビングが終了した際にハウジングを開け、SDカード使ってiPadに画像を転送するはめに。iPad用のSDカードリーダー、持っていっててよかった。iPadに転送してしまえばその日の内にガイドと一緒に確認できますんでね。

後日、Eye-Fiのメーカーに事情を伝えたところ交換してくれるそうな。購入から1年以上が経過しているし、再現性も不明なのですがね。

もうEye-Fiカードを使うのはやめようかと考えていたものの、それだったらもう一度信じてみてもいいかな。正常に動作する限りは便利なのは間違いないので。だったら沖縄の件の直後に問い合わせればよかった。

本当はNikonがファームウェアを更新して、エラーのSDカードスロットをメニュー操作で切り離せるようにしてくれるといいのですが。Nikonのユーザーサポートには二ヶ月前に伝えてあるものの、少なくとも現時点では対応してくれてません。

Nikon 1という選択

Nikon 1というミラーレスカメラが密かな人気です。なぜこの機種がそんなに売れているのか私には解らないのですが。さほどコンパクトではないのに、イメージセンサーは他のミラーレスカメラよりも小さいし。これを買う人の動機はきっと画質優先ではないのでしょうね。

さて、そんなNikon 1シリーズにも水中ハウジングがあります。一つは上位機種Nikon 1 V1向けのNauticam V1 for Nikon V1。香港のNauticam製の全部入りの堅牢な製品ですね。高価な値段に見合うだけの作りをしています。

もう一つは東京の杉並に居を構えるZillionのNikon1J1専用水中ハウジング。下位機種のNikon 1 J1向けですね。今回はこちらに着目しましょう。なぜかというと、AF-S Micro-Nikkor 60mm F2.8D対応のレンズポートが用意されているから。

Nikon1J1用水中ハウジング

今まで私がNikon 1に注目していなかったのはイメージセンサーの小ささに加えて、対応レンズのラインナップが乏しかったため。現時点では以下の4本です。

レンズ 焦点距離 (35mm判換算) 最短撮影距離 撮影倍率
1 NIKKOR 10mm f/2.8 27mm 0.2m 0.16倍
1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 27-81mm 0.2m
0.21倍
1 NIKKOR VR 10-100mm f/4.5-5.6 PD-ZOOM 27-270mm 0.3-0.85m
0.34倍
1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6 81-297mm 1.0m 0.28倍

この内、水中でまともに使えそうなのは上の二本だけ。三番目の10-100mmを広角側だけ使うのではメリットと必然性が乏しいし、四番目の30-110mmはよほど透明度が良くなければまったく使い物にならないので。

残りの10mmと10-30mmにしても、言ってしまえば「コンデジの上位機種並」です。なにしろ今年に入ってミラーレスとコンデジのスペック的な境界は曖昧になったので。

でも、一眼レフ(Nikon Fマウント)用のAF-S Micro-Nikkor 60mm F2.8Dが使えるとなると話は違ってきます。別途マウントアダプター FT1が必要になるものの、そこは目をつぶりましょう。なにしろ待望かつ唯一のマクロレンズなので。

ただし、60mmを35mm判で換算すると162mm相当。スイカに例えるなら中心の甘いところしか食べないような贅沢な使い方になります。周りの控えめな甘さの部分は捨ててしまうので、いかにも一眼風のボケ味には期待できないかも。あるいはぼかすには撮り方に工夫がいるとか。

逆に言うと、小さな被写体をどアップでぼかさずくっきり撮りたい用途には向いてそうです。

以下はのイメージセンサーのサイズ別(レンズが同じ絵を捉えたと仮定した場合)の撮影イメージ。このようにセンサーが小さくなるほど使う部分が狭まり、捨てる部分が増えます。

画角(フルサイズ)
↑フルサイズ(Nikon D800など)の画角(1.0倍)
APS-Cの画角
↑APS-C(Nikon D7000など)の画角(1.5倍)
1inchの画角
↑APS-C(Nikon 1 V1/J1)の画角(2.7倍)

ま、被写体への距離を調整すればもちろん広く写すことは可能です。

それにNikon1J1は同社製の一眼レフカメラよりは小振りだし、Zillion製の水中ハウジングは樹脂製なのでNauticam製のものよりも軽量で取り回しも楽だったりします。

一眼風のマクロ撮影を最小サイズのカメラセットで楽しみたい人にとってはこのセットは良い選択かもしれません。

Nikon D7000の拙い仕様を見つけてしまった

沖縄でのダイビング中にNikon D7000カメラを水中写真用に使う場合の拙い仕様を見つけてしまいました。いや、何もD7000に限った話ではないのかも。

この日の3ダイブ目の早々にカメラに挿したSDメモリカードの一枚が不調になり、以後は撮影とプレビュー表示ができなくなってしまいました。コノハガニやキンチャクガニなど私がぜひとも撮りたかった生きものがたくさんいたというのに…。

D7000にはSDメモリカードを二枚挿入できます。そのため私はカードスロット1に大容量のSDHCカード、カードスロット2にEye-Fiカードを入れて使っています。撮った際、RAWとJPEGの両方を作り、一枚16MBのRAWファイルをSDHCに、軽いJPEGファイルをEye-Fi振り分けて保存すると。こうしておけば水中ハウジングを開けることなく写真をiPadに転送できるので。でもそのEye-Fiカードがエラーを起こしたわけです。そしてD7000は片方でもカードがエラーになるとカメラとしてはお終いになるという仕様。

これが陸上ならエラーカードを取り出すだけで解決します。必ずカードを2枚挿さなければならないわけではないので。でも水中ではそれができません。

もちろんエラーを起こしたのはカメラ本体ではなくEye-Fiカードなわけですが、SDカードの故障なんてことは十分にありうる話。それに引きずられてカメラが撮影不能になるというのはいかがなものかと。

というわけでNikonには、カードスロットを複数持ったカメラなら、エラーのカードを見捨てて生き残っているカードのみを使って撮影・保存を続けるようにしたファームウェアをリリースしてくれるよう、要望を出してみるつもりです。